2020年7月5日改訂(241003更新)
ワンポイント:【長文注意】。ワンポイント:ネカトハンターはネカトを見つけ告発する第一次追及者である。ネカトウオッチャー は発覚したネカト事件を分析し、ウェブ上に発表する、と同時に、その実態・背景からネカト問題を指摘・議論する個人である。すべて民間人で、組織的に活動している人もいる。ネカトハンターとネカトウオッチャーはネカト改善の最強のエンジンである。政府・学術界・産業メディア(新聞・テレビ)はこれらの個人・組織をしっかり支援すべきだが、世界でも日本でもほぼ全く支援されていない。
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目次(クリックすると内部リンク先に飛びます)
1.はじめに
2.世界のネカトハンター
3.日本のネカトハンター
4.世界のネカトウオッチャー
5.日本のネカトウオッチャー
6.世界と日本のネカト研究者
7.白楽の感想
8.情報
9.コメント
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●1.【はじめに】
★ネカト発見通報者
データねつ造・改ざんや論文盗用を見つけ通報する担当者は文部科学省にいない。各学会にもいない。大学にもいない。科学警察という組織もない。米国・研究公正局の職員もネカトを発見しない。つまり、公的にデータねつ造・改ざんや論文盗用を見つけ通報する人はいない。
ネカト行為・ネカト論文を「最初に摘発・通報・追及する人」は、すべて、民間のボランティアである。民間と言っても、専門知識・技術が必要なので研究者やジャーナリストが多いが、正義感にかられ、善意で活動しているボランティアである。
「最初に摘発・通報・追及する人」(第一次追及者)は2大別できる。写真の出典(改変再使用が許可された画像)。
①ネカト遭遇者と②ネカトハンター である。両者の貢献度はほぼ同程度である。
①ネカト遭遇者は、そのネカト研究・論文の被害者(例:被盗用者)だったり、同じ研究室・共同研究者など、ネカト研究・論文にたまたま巻き込まれた人である。ネカト被災者と呼ぶこともある。ネカト遭遇者が大学、学術誌に通報するなり、ウェブサイトで告発することで第一次追及者となる。しかし、ネカトに遭遇しても通報する人は約1%(推定)ととても少ない。ネカト遭遇者は自分が被災した事件が終われば、追及を終える。
②ネカトハンター は、そのネカト研究・論文と無関係だが「最初に摘発・通報・追及する人」(第一次追及者)である。ネカト遭遇者(ネカト被災者)は「たまたま」なので育成しにくいが、ネカトハンターは育成しうる。ネカトハンターを育成すればネカト発覚・摘発が増え、ネカト監視体制が強化され、ネカト防止につながる。
ネカトハンターの中には、最初にネカトを指摘するだけの人もいる。自分でネカトを最初に見つけないが、誰かが指摘したネカトを、大学、学術誌に通報したり、ウェブサイトで告発するなどして、ネカトを解決に導くネカトハンターもいる。この人たちは、ネカト料理人、第二次ネカト追及者、ネカト・クローザー(nekato closer)と呼んでもいい。
ネカトハンターを英語で「data thug(データ刺客)」「scientific sleuth(科学探偵)」「literature watchdog(文献監視人)」と呼んだりする。
★ネカトウオッチャー
ネカトウオッチャー は発覚したネカト事件を分析し、ウェブ上に発表する、と同時に、その実態・背景からネカト問題を指摘・議論する個人・組織である。正義感にかられ、善意で活動しているボランティアである。
ネカトハンターもネカトウオッチャーであるが、ネカトハンター活動を(ほとんど)しない人をネカトウオッチャーとした。時に、ネカトウオッチャーがネカトを通報・追及する場合もある。
★ネカト研究者
ネカト研究者は、大学・研究所で仕事としてネカトを研究する大学教員や研究員である。ネカト研究者もある意味ネカトウオッチャーである。しかし、一般のネカトウオッチャーがボランティアで活動し、ネカト事件をウェブで発表するのに対し、ネカト研究者は、給料をもらう仕事として活動し、研究成果を研究者向けの論文として発表する。本記事では網羅的に調べず、顕著な人だけを挙げた。
以下のネカトハンターとネカトウオッチャーは、不完全である。リストに掲載されていないことにご不満の組織・人はゴメンナサイ。ご連絡いただければ掲載します。この手の完全版は不可能だと、白楽は最初から、完全版を諦めています。
●2.【世界のネカトハンター】
【ネカトハンター:組織】
★ パブピア(PubPeer)
- サイト:https://pubpeer.com/
- 対象:世界。全分野。英語
- 活動期間:2012年10月に開始し、約12 年2 か月 21 日経過(日数は不正確)
- 白楽ブログで解説 → パブピア(PubPeer)
★ヴロニプラーク・ウィキ(VroniPlag Wiki)
- サイト:http://de.vroniplag.wikia.com/
- 対象:ドイツ語。全分野。ドイツ語。ドイツの大学に提出した博士論文及び教授資格論文(教格、Habilitationsschriften)の盗用
- 活動期間:2011年3月18日に開始し、13 年9 か月 4 日経過(日数は不正確)
- 白楽ブログで解説 → ヴロニプラーク・ウィキ(VroniPlag Wiki)
★ ディザーネット(Dissernet)
- サイト:https://www.dissernet.org/
- 対象:ロシア。全分野。ロシア語。ロシアの博士論文、著書の盗用告発
- 活動期間:2013年1月に開始し、約11 年11 か月 21 日経過(日数は不正確)
- 白楽ブログで解説 → ディザーネット(Dissernet)
ネカトハンターは 政府・学術界・産業メディア(新聞・テレビ)などどこからも支援は得られない。善意のボランティアで、益がなく危険がともなう。それで、個人のネカトハンターは数年で活動をやめてしまう場合が多い。以下のリストは、ネカト遭遇者、ネカトウオッチャーを含めているかもしれない。
- 「中南米 、アフリカ 、中東、大洋州 、アジア、欧州、北米」順。(なお、中南米 、アフリカ 、中東のハンターをリストしていない)
- 国は「あいうえお」順
- 人は姓の「ABC」順
【国不明】
★ PubPeerで告発(個々に記載していない国不明の人のみ)
- “Hoya Camphorifolia” → PubPeer – 9633回(220602)、15.080回(230817)、
- “Indigofera Tanganyikensis” → PubPeer – 1523回(220602)、2.080回(230817)
★ アルテミシア・ストリクタ(Artemisia Stricta)(仮名)(国不明)
- 告発サイト:なし。学術誌・編集者に告発?
- 自分のサイト:なし? The Iran connection.pdf – Google ドライブ
- 生年月日と性別:不明
- 所属など:不明
- 対象:全分野。盗用、ねつ造、改ざん
- 活動期間:2018年(?)に開始し、約6年経過
- 成果:①材料工学:アリ・ナザリ(Ali Nazari)(イラン) | 白楽の研究者倫理
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:① 2020年8月14日記事:The ‘Iran Connection’: A ring of four research groups has published hundreds of dodgy papers, says whistleblower – Retraction Watch、② 2019年10月15日記事: A researcher with 30 retractions and counting: The whistleblower speaks – Retraction Watch
★ チェシャー(Cheshire)(仮名)またの名は「Actinopolyspora biskrensis」(国不明)
- 実名開示:ケビン・パトリック(Kevin Patrick)、2023年11月13日の「Science」記事
- 告発サイト:PubPeer – 4968回(220602)。PubPeerでは「Actinopolyspora biskrensis」という名称。レオニッド・シュナイダー(Leonid Schneider)のブログ
- 自分のサイト:twitter
- 生年月日と性別:不明
- 所属など:不明。科学者ではない
- 対象:全分野。盗用、ねつ造、改ざん
- 活動期間:不明。
2020年に開始し、約4年経過 - 成果:①
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①
★ クレア・フランシス(Clare Francis)(仮名)(国不明)
- 告発サイト:なし。PubPeerでは名前を固定していないので投稿のたびに変る。学術誌・編集者に告発
- 自分のサイト:なし
- 生年月日と性別:不明、女性?
- 所属など:不明
- 対象:全分野。盗用、ねつ造、改ざん
- 活動期間:2010年に開始し、約14年経過
- 成果:数1,000件
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①Clare Francis (science critic) – Wikipedia。②2013年11月27日の「エド・ヨン(Ed Yong)」記者らの「Nature」記事:Research ethics: 3 ways to blow the whistle : Nature News & Comment、③ 2013年9月14日記事: What to Do About “Clare Francis” | The Scientist Magazine®、④ 2013年1月22日記事: Clare Francis scores a bullseye: Journal of Cell Biology paper retracted for image manipulation – Retraction Watch
★ジョン・スミス(John Smith)(仮名)(国不明)
- 告発サイト:なし。関係者にネカト分析データを送付
- 自分のサイト:なし
- 生年月日と性別:
- 所属など:
- 対象:
- 活動期間:
- 成果:数件。①2018年5月、犯罪学:エリック・スチュワート(Eric Stewart)(米)
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:なし
【オーストラリア】
★ジェニファー・バーン(Jennifer Byrne)(オーストラリア)
- 告発サイト:
- 自分のサイト:
- 生年月日と性別:女性
- 所属など:シドニー大学医学部・教授(分子腫瘍学)。 研究博士号(PhD)。写真出典
- 対象:生命科学。ネカト
- 活動期間: 2015年に開始し、約9年経過
- 成果:17論文を撤回させた
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①Jennifer Byrne (research scientist) – Wikipedia、②2017 年1月19日のトゥレヴォルストークス(trevorlstokes)の撤回監視記事:What turned a cancer researcher into a literature watchdog? – Retraction Watch at Retraction Watch
★ジョン・ロードスマン(John Loadsman)(オーストラリア)
- 告発サイト:
- 自分のサイト:Associate Professor John Loadsman
- 生年月日と性別:男性
- 所属など:シドニー大学医学部・準教授(麻酔学)。医師免許(MD)、 研究博士号(PhD)。写真出典
- 対象:麻酔学。ネカト
- 学術誌・編集長:Anaesthesia and Intensive Care
- 活動期間: 2020年に開始し、約4年経過
- 成果:昭和大学の上嶋浩順・講師。■論文を撤回させた
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①2021 年6月10日の撤回監視記事:Meet a sleuth whose work has led to the identification of hundreds of fraudulent papers – Retraction Watch
★ベン・モル(Ben Mol)(オーストラリア)
- 告発サイト:
- 自分のサイト:
- 生年月日と性別:男性
- 所属など:モナッシュ大学・医学部・教授(産婦人科学)①。医師免許(MD)、 研究博士号(PhD)。写真出典
- 対象:ランダム化比較試験
- 学術誌・編集長:
- 活動期間: 2011年に開始し、約13年経過
- 成果:少なくとも 90報の論文撤回、 60 報の懸念表明
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①2023 年3月28日の「Medscape Medical News」記事:The Fraud-Fighting Doc Who’s Busting Corrupt Studies
【ニュージーランド】
★スマット・クライド(Smut Clyde)(仮名)(ニュージーランド)
- 告発サイト:Smut Clyde – For Better Science
- 自分のサイト:Riddled、Twitter
- 実名:David L Bimler
- 生年月日と性別:男性
- 所属など:マッセー大学(Massey University)・退職? 写真出典
- 対象:
- 活動期間: 2009年11月に開始し、約15年経過
- 成果:多数。常連。例:①ポール・マクロリー(Paul McCrory)(豪)、②1つの論文工場から800 報と指摘した2022年の論文
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①2022 年8月4日の「Nature」記事:What makes an undercover science sleuth tick? Fake-paper detective speaks out
【タイ】
★ウィーラチャイ・プットダウォン(Weerachai Phutdhawong)(タイ)
- 告発サイト:
- 自分のサイト:Weerachai Phutdhawong | Facebook
- 生年月日と性別:1973 年 4 月 12 日生まれ、51歳、男性
- 所属など:2008年~現、カセサート大学(Kasetsart University)・準教授。2022年12月8日~現、タイ産CBD 健康原料販売のWellness OzJAPAN社(日本の大阪市)の副社長?。専門は有機化学。 1995 年、村田電子(日本企業)株式会社、タイ北部工業団地、化学者。1998 年にxx大学(xx )で研究博士号(PhD)(有機化学)。2002年~2003年、日本の国立環境研究所でポスドク。経歴出典。写真出典
- 対象:
- 活動期間:2013年頃に開始し、約11年経過。
- 成果:
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:
【中国】
★ジォーツー・ファン、方舟子(Zhouzi Fang)(中国)
- 告発サイト:新语丝Xin Yu Si (New Threads)
- 自分のサイト:方舟子的Blog
- 本名:方是民(Shi-min Fang、シーミン・ファン)
- 生年月日と性別:1967年9月28日中国生まれ、45歳、男性
- 所属など:ジャーナリスト。作家。 1990年に中国の中国科技大学卒業(生物学)、1995年に米国のミシガン州立大学(Michigan State University)で研究博士号(PhD)(生化学)。写真出典
- 対象:中国。生命科学(?)。ネカト
- 活動期間:2000年に開始し、約24年経過。ブログは2017年12月に開始し、7 年 21 日 経過(日数は不正確)。
- 成果:多数( 2010年当時、900件以上)。Tang Jun (executive) – Wikipediaの盗博など
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①方舟子_百度百科、②方舟子 – 维基百科,自由的百科全书、③2012年11月24日のジョン・ホワイト(Jon White)記者の「Slate」記事:Maddox Prize 2012: Shi-min Fang wins award for exposing scientific fraud in China.
【英国】
★アリソン・アヴェネル(Alison Avenell)(英)
- 告発サイト:
- 自分のサイト:
- 生年月日と性別:女性
- 所属など: アバディーン大学(University of Aberdeen)・教授。ロンドン大学医学部卒業・医師免許(MD)、写真出典
- 対象:生命科学。ネカト
- 活動期間:2016年に開始し、約8年経過
- 成果:数件(?)。佐藤能啓。山口大学の石田洋一郎の2004年論文を2020年に指摘
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①2018年8月17日の「Science」記事:Researcher at the center of an epic fraud remains an enigma to those who exposed him | Science | AAAS、②2020年7月2日の「Retraction Watch」記事:An influential osteoporosis study is “likely fraudulent” — but not retracted – Retraction Watch
★ニック・ブラウン(Nick Brown、Nicholas J L Brown)(英?)
- 告発サイト:
- 自分のサイト:Nick Brown’s blog、 Twitter
- 生年月日と性別:1960年英国生まれ、64歳、男性
- 所属など: 1981年に英国のケンブリッジ大学卒業(コンピューター学)、2019年にオランダのフローニンゲン大学(University of Groningen)で研究博士号(PhD)(心理学)、2020年6月7日現在はスウェーデンのリンネ大学(Linnaeus University)?。似顔絵出典
- 対象:世界。全分野。ネカトを含め多様
- 活動期間:2015年に開始し、約9年経過。ブログは2017年12月に開始し、7 年 21 日 経過(日数は不正確)。
- 成果:数件(?)。心理学:ニコラ・ゲゲン(Nicolas Guéguen)(仏)、ブライアン・ワンシンク(Brian Wansink) | 白楽の研究者倫理
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①2018年2月14日の「Science」記事:Meet the ‘data thugs’ out to expose shoddy and questionable research | Science | AAAS、(保存版)
★ジョン・カーライル(John Carlisle)(英)
- 告発サイト:
- 自分のサイト:
- 生年月日と性別:男性
- 所属など:英国のトーベイ病院(Torbay Hospital)の麻酔科医。写真出典
- 対象:生命科学。データねつ造・改ざん
- 活動期間:2008年頃に開始
- 成果:数100件。藤井善隆。佐藤能啓。斎藤祐司。2018年にマリオ・シートローマ(Mario Schietroma)(イタリア)
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①2017年6月5日のスティーブン・ブラニー(Stephen Buranyi )記者とハンナ・デブリン(Hannah Devlin)記者の「Guardian」記事: Dozens of recent clinical trials may contain wrong or falsified data, claims study | Science | The Guardian、② 2017年6月5日のレオニッド・シュナイダー(Leonid Schneider)記者の「For Better Science」記事:Carlisle’s statistics bombshell names and shames rigged clinical trials – For Better Science、③2017年6月12日のペリー・ウィルソン(F. Perry Wilson)記者の「Methods Man Blog」記事:Fraud in Medical Research: Understanding the Carlisle Approach — The Methods Man、 ④ 2019年7月23日の「Nature」記事:How a data detective exposed suspicious medical trials 、⑤ 2019年10月8日のケビン・マコンウェイ( 「Conversation」記事:How one NHS anaesthetist is fighting international medical research fraud
★ショルト・デイヴィッド(Sholto David)(英)
- 告発サイト:
「パブピア(PubPeer)」名は「Mycosphaerella Arachidis(マイコスファエレラ・アラキディス)」で、2023年7月28日現在、1,096論文の異常を指摘した。 → PubPeer – Search publications and join the conversation.
ツイッター名は「addictedtoignorance(addicted to ignorance=無知中毒)」で、ココ → addictedtoignorance / Twitter
2021年10月7日から「Science Police Episode(科学警察エピソード)」シリーズの動画を公開し、ネカト研究を追求している。サイトはココ → AddictedToIgnorance – YouTube
以下、適当に動画の1つを示す。2023年2月12日に公開したシリーズ4番目の「Adventures in Autoradiography(オートラジオグラフィーの冒険)」である。
- 自分のサイト:
- 生年月日と性別:男性
- 所属など:英国のニューカッスル大学・医学部(Medical School, Newcastle University)で細胞分子生物科学の学士号を取得。写真出典
- 対象:生命科学。データねつ造・改ざん
- 活動期間:2022年頃に開始
- 成果:2023年7月28日現在、「パブピア(PubPeer)」で1,096論文の異常を指摘。ケン・スズキ(Ken Suzuki、鈴木 憲)(英、日本)
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:2024年10月2日、2024年の米タイム誌「次世代の100人」(TIME100 Next 2024)に選ばれた → Sholto David is on the TIME100 Next 2024 List | TIME
★ブレンダン・オコナー(Brendan O’Connor)(英)
- 告発サイト:
- 自分のサイト: Twitter
- 生年月日と性別:男性
- 所属など:英国の レスター大学(University of Leicester)の院生(心理学)。写真出典
- 対象:
- 活動期間:2018年に開始
- 成果:数件(?)。2018年に心理学「自己盗用」:ロバート・スタンバーグ(Robert Sternberg)(米)| 白楽の研究者倫理
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①2018年5月2日の「Retraction Watch」記事:A new “data thug” is born – Retraction Watch
★ニック・ワイズ(Nick Wise)(英)
- 告発サイト:N.H. Wiseの名前でPubPeer
- 自分のサイト:
- 生年月日と性別:1992年x月x日、男性
- 所属など:英国の ケンブリッジ大学(Cambridge University)の院生(建築流体力学)。写真出典
- 対象: “tortured phrases”
- 活動期間:20xx年に開始
- 成果:PubPeer – 813回(221026)
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①2022年10月25日の「Retraction Watch」記事:Meet a sleuth whose work has resulted in more than 850 retractions– Retraction Watch
★ニューロスケプティック(Neuroskeptic)(英)(仮名)
- ネカトハンターではなく、ネカトウオッチャーかもしれない
- サイト:Discover Magazine
- 生年月日と性別:男性
- 所属など:神経科学、心理学。
- 対象:神経科学、心理学
- 活動期間:2008年10月(?)に開始し、約16年経過?
- 成果:
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①Neuroskeptic – Wikipedia。②2010年6月30日のの「Research Digest」記事:Bloggers behind the blogs: Neuroskeptic – Research Digest
以下の動画の25分00秒頃からニューロスケプティック(Neuroskeptic)の話が始まる。
【オーストリア】
★ステファン・ウェーバー(Stefan Weber)(オーストリア)
- 告発サイト:Newsblog zu Plagiaten
- 自分のサイト:Plagiarism Checks | Plagiarism Reports | Since 2007。
- 生年月日と性別:1970年6月14日オーストリア生まれ。54歳。 男性
- 所属など:ウィーン大学・講師。1996年に研究博士号(PhD):メディア学。写真出典
- LinkedIn:Leonid Schneider | LinkedIn
- 対象:オーストリア。盗用。ドイツ語
- 活動期間:2002年に開始し、約22年経過
- 成果:多数(~数10件?)。コンピューター科学者のヨアヒム・フェルスの被盗用者。オーストリア科学大臣ヨハネス・ハーン(Johannes Hahn)の盗博
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①Stefan Weber (Medienwissenschaftler) – Wikipedia。②Plagiatsforschung | Lebenslauf, Bücher | Doz. Dr. Stefan Weber
【オランダ】
★ルネ・アクエリアス(René Aquarius )(オランダ)
- 告発サイト:PubPeer
- 自分のサイト:
- 生年月日と性別:男性
- 所属など:オランダの ラドバウド大学医療センター(Radboud University Medical Center)の研究者(脳神経外科)。写真出典
- 対象:
- 活動期間:2024年に開始
- 成果:600件以上。PubPeer で498件(240828)
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①2024年8月28日の「Retraction Watch」記事:First-time scientific sleuths prompt nine retractions for neurosurgery group – Retraction Watch
【スペイン】
★ウリ・サイモンソン(Uri Simonsohn)(スペイン)
- サイト:なし。学術誌・編集者に告発
- 生年月日と性別:チリに生れた。男性
- 所属など:米国のペンシルベニア大学・教授から2017年にエサデ・ビジネススクール・教授(ESADE Business Schoolスペイン)に移籍。2003年に研究博士号(PhD):社会・決定学。写真出典
- ORCID iD:0000-0002-8601-7211
- 対象:統計値の異常から、ねつ造、改ざんを追及
- 活動期間:2016年
- 成果:数件。ローレンス・サンナ(Lawrence Sanna)(米)、ダーク・スミースタース(Dirk Smeesters)(オランダ)
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①Uri Simonsohn – Wikipedia。②2013年11月27日の「エド・ヨン(Ed Yong)」記者らの「Nature」記事:Research ethics: 3 ways to blow the whistle : Nature News & Comment
【ドイツ】
★ゲルハルト・ダンネマン(Gerhard Dannemann)(ドイツ)
- 告発サイト:ヴロニプラーク・ウィキ(VroniPlag Wiki)で告発。参加名「PlagProf. Academic」
- 自分のサイト:https://www.iuscomp.org/gd/index.html
- 生年月日と性別:1959年6月2日ドイツ生まれ。65歳。 男性
- 所属など:弁護士。フンボルト大学・教授。オックスフォード大学比較法フォーラムの創設者兼編集長。写真出典
- 対象:ドイツ。法学。盗博
- 活動期間:
- 成果:数件。ウルズラ・フォンデアライエン(Ursula G. von der Leyen)(ドイツ) など
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①Gerhard Dannemann – Wikipedia
★ロルフ・ディーゲン(Rolf Degen)(ドイツ)
- 告発サイト:
- 自分のサイト:Twitter
- 生年月日と性別:1953年11月27日ドイツ生まれ。71歳。 男性
- 所属など:フリーランス。ジャーナリスト。作家。心理学、脳、行動学。写真出典
- 対象:
- 活動期間:
- 成果:
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①Rolf Degen (Wissenschaftsjournalist) – Wikipedia、②2016 年8月5日のアリソン・マクック(Alison McCook)記者の「撤回監視(Retraction Watch)」記事:Meet one of science publishing’s sentinels: Rolf Degen
★レオニッド・シュナイダー(Leonid Schneider)(ドイツ)
- 告発サイト: For Better Science
- 自分のサイト:上と同じ。Facebook
- 生年月日と性別:1979年(?)生まれ。45歳?。 男性
- 所属など:フリーランス。細胞生物学者、ジャーナリスト。2007年に研究博士号(PhD):細胞生物学。写真出典
- ORCID iD:0000-0002-6204-9470
- LinkedIn:Leonid Schneider | LinkedIn
- 対象:世界(欧州、アジア多い)。生命科学。
- 活動期間:2013年7月7日に開始し、11 年5 か月 15 日経過
- 成果:多数(~数1,000件?)
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①Jayashree Rajagopalan)」記者の「Editage Insights」記事:Interview with Dr. Leonid Schneider | Editage Insights 。②2017年10月4日の「ジャヤシュリー・ラジャゴパラン(
★ デボラ・ヴィーバー=ヴルフ(Debora Weber-Wulff)(ドイツ)
- 告発サイト:ヴロニプラーク・ウィキ(VroniPlag Wiki)で告発。参加名「WiseWoman」
- 自分のサイト:コピー・シェーク・ペースト(Copy, Shake, and Paste)
- 生年月日と性別:1957年5月11日米国生まれ、米国育ち。67歳。女性
- 所属など:HTWベルリン大学・教授、専門:メディアとコンピュータ。写真Von Frank schubert – Eigenes Werk, CC BY-SA 3.0, Link
- 対象:全分野。盗用が中心
- 活動期間:2002年に開始し、約22年経過
- 成果:
- 著書:False Feathers: A Perspective on Academic Plagiarism. Springer. 2014
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①Debora Weber-Wulff – Wikipedia、
動画では、「デボラ・ヴィーバー=ヴルフ」と呼ばれている
【フランス】
★ギヨーム・カバナック(Guillaume Cabanac)(フランス)
- 告発サイト:PubPeer で”seekandblastn operators”の仮名
- 自分のサイト:Guillaume Cabanac, PhD
- 生年月日と性別:1982年3月8日。42歳。男性。写真出典
- 所属など:トゥールーズ大学(University of Toulouse)のコンピュータ学・準教授。Guillaume Cabanac (0000-0003-3060-6241)。Guillaume Cabanac – Curriculum Vitæ。
- 対象:全分野?
盗用が中心 - 活動期間:2015年に開始し、約9年経過
- 成果:数千論文
- 著書:
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①2021年7月19日のアダム・マーカス(Adam Marcus)記者の「撤回監視(Retraction Watch)」記事:‘Tortured phrases’, lost in translation: Sleuths find even more problems at journal that just flagged 400 papers – Retraction Watch、② 2021年8月5日の「nature」記事:‘Tortured phrases’ give away fabricated research papers。③ 2021年の「Nature’s 10」に選ばれた
【ルーマニア】
★ステファン・ホバイ(Stefan Hobai)(ルーマニア)
- 告発サイト:パンドラ(PANDORA:Project dedicated to arrest of the name decline of the Romanian achievement)。2021年11月5日現在、ウェブサイトが見つからない。現在活動を止めた?
- 自分のサイト:
- 生年月日と性別:1945年10月14日。79歳。男性、写真出典
- 所属など:トゥルグムレシュにある医学薬学大学(University of Medicine and Pharmacy in Târgu Mureş)の遺伝学教授。Stefan Hobai | University Of Medicine And Pharmacy Targu Mures (Umftg.Ro) – Academia.edu
- 対象:全分野? 盗用が中心
- 活動期間:2013年に開始し、約11年経過
- 成果:
- 著書:
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①
★エミリア・セルカン(Emilia Şercan)(ルーマニア)
ルーマニアの有名なネカト・ハンターにジャーナリストのエミリア・セルカン(Emilia Şercan、Emilia Sercan)がいる(写真出典)。セルカンは多くの脅迫にめげずに活動している。動画で「エミリア・セルカン」と紹介されている。
- 告発サイト:独立系メディア「プレスワン(PressOne)」
- 自分のサイト:Emilia Şercan
- 生年月日と性別:1977年生まれ。47歳。女性
- 所属など:2003年、シビウ大学・学士号(コミュニケーション科学)。2013年、ブカレスト大学・博士号(コミュニケーション学)。現在、ブカレスト大学・講師、ジャーナリスト
- 対象:ルーマニアの要人の盗博
- 活動期間:2013年に開始し、約11年経過
- 成果:①約50件 ②ニコライ・チューカ (Nicolae Ciucă)(ルーマニアの首相)の盗博
- 受賞:①2016年「 IonRaţiu」ジャーナリズム賞、②2019年欧州学術公正賞(ENAI)、など多数。
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:① Emilia Şercan – Wikipedia、②2022年9月7日記事:Romania’s plagiarism hunter becomes the hunted – Global – SAMAA、③ 2022年9月27日記事:Uncovering a Plagiarism Scandal Among the Romanian Elite – GIJN、④ 2022年10月2日記事:首相の論文盗用告発、記者に国家ぐるみで嫌がらせか ルーマニア:AFPBB News
【ロシア】
★アレクサンダー・マガジノフ(Alexander Magazinov)(ロシア)
- 告発サイト:PubPeer – 633回(220701)
- 自分のサイト:
- 生年月日と性別:1989年x月x日?(2011年にモスクワ大学卒だから)。35歳。男性。写真出典
- 所属など:IT企業のヤンデックス社(Yandex)のソフト技術者。スコルコボ科学技術大学(スコルテック)(Skolkovo Institute of Science and Technology(略称:Skoltech))・非常勤研究員。出典:https://archive.ph/yHLt2
- 対象:数学、盗用が中心、‘tortured phrases’ spotter
- 活動期間:2015年に開始し、約9年経過
- 成果:633回(220701)
- 著書:
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:① 2021年7月19日のアダム・マーカス(Adam Marcus)記者の「撤回監視(Retraction Watch)」記事:‘Tortured phrases’, lost in translation: Sleuths find even more problems at journal that just flagged 400 papers – Retraction Watch、② 年6月27日のレオニッド・シュナイダー(Leonid Schneider)記者の「For Better Science」記事:Wiley: Committed to integrity? Get out! – For Better Science
★アレクサンダー・パンチン(Alexander Panchin)(ロシア)
- 告発サイト:
- 自分のサイト:
- ORCID iD:0000-0002-3422-6564
- 生年月日と性別:40歳?。 男性
- 所属など:ロシア科学アカデミー(Russian Academy of Sciences)・情報伝達問題研究所(Institute for information transmission problems)・研究員(2009年以降)。2011年に研究博士号(PhD):生物工学・生物情報学。写真出典
- 対象:ロシア。ホメオパシー(同質療法)研究
- 活動期間:
- 成果:多数(~数10件?)
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①2019 年3月28日のアダム・マーカス(Adam Marcus)記者の「撤回監視(Retraction Watch)」記事:Russian homeopaths strike again (twice) in virology journal — and a skeptic strikes right back – Retraction Watch、②論文:Panchin AY, Khromov-Borisov NN, Dueva EV., BMJ Evid Based Med. 2019 Apr;24(2):48-52.、Drug discovery today: no molecules required | BMJ Evidence-Based Medicine
【米国】
★ダニエル・アクニャ(Daniel Acuña、Daniel Acuna、Daniel Ernesto Acuña )(米)
- 告発サイト:COVID-19 Preprint Analysis – Request access
- 自分のサイト:Daniel Acuña
- 生年月日と性別:19xx年生まれ。男性
- 所属など:シラキュース大学(Syracuse University)・助教授。情報学。ミネソタ大学で研究博士号(PhD)。写真出典
- 対象:生命科学。重複画像
- 活動期間:2020年(?)
- 成果:数件。COVID-19論文
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①2020年7月21日の「Nature」記事:Pioneering duplication detector trawls thousands of coronavirus preprints
★デイヴィッド・アリソン(David Allison、David B. Allison)(米)
- 告発サイト:
- 自分のサイト:
- 生年月日と性別:1963年生まれなので、約61歳。男性
- 所属など:インディアナ大学ブルーミントン(Indiana University School of Public Health-Bloomington)・教授。肥満学、生物統計学、心理学。1990年に研究博士号(PhD)。写真出典
- 対象:生命科学
- 活動期間:2008年(?)
- 成果:数件
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①David B. Allison – Wikipedia、②2016 年2月3日のアリソン・マクック(Alison McCook)記者の「撤回監視(Retraction Watch)」記事:Want to correct the scientific literature? Good luck – Retraction Watch、③2016 年2月3日の「Nature」記事:Reproducibility: A tragedy of errors : Nature News & Comment
★キース・バッガリー(Keith Baggerly)(米)
- 告発サイト:
- 自分のサイト:
- 生年月日と性別:男性
- 所属など:テキサス州ヒューストンのMDアンダーソン癌センター・教授。生物統計学。研究博士号(PhD)。写真出典
- 対象:生命科学
- 活動期間:2006年
- 成果:数件。2006年、アニル・ポティ(Anil Potti)(米) | 白楽の研究者倫理
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①2018年10月3日の「キース・バッガリー(Keith Baggerly)」記者の「Nature」記事:What ‘data thugs’ really need
動画では、「キース・バッガリー」と呼ばれている
★スティーブン・バレット(Stephen Barrett)(米)
- 告発サイト:クアックウォッチ(Quackwatch)
- 自分のサイト:クアックウォッチ(Quackwatch)
- 組織:1983年にNational Council Against Health Fraud 設立
- 生年月日と性別:1933年ニューヨーク生まれ、91歳、男性
- 所属など:コロンビア大学医学部卒。医師(MD)。1993年退職まで臨床医:神経病学。写真出典
- 対象:生命科学。医療詐欺
- 活動期間:1983年に開始し、約41年経過。サイトは1996年x月xx日に開始し、28 年11 か月 21 日経過。
- 成果:多数(~数1,000件?)。例:マーティ・ハインズ(Marty Hinz)(米)
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①Stephen Barrett – Wikipedia。②Quackwatch – Wikipedia、③ National Council Against Health Fraud – Wikipedia
★エリザベス・ビック(Elisabeth Bik)(米)
- 告発サイト:Science Integrity Digest 。 Twitter。パブピア(PubPeer)で指摘。学術誌・編集者に告発
- 自分のサイト:Science Integrity Digest 。 Twitter。
- 生年月日と性別:1966年オランダ生まれ、58歳、女性
- 所属など:ハーバーズ・ビック社・社長(Principal of Harbers Bik LLC)。研究博士号(PhD):微生物学。写真出典
- 対象:生命科学。画像の重複、ねつ造、改ざん
- 活動期間:2014年に開始し、約10経過。サイトは2019年5月30日に開始し、5 年6 か月 22 日経過。
- 成果:多数(~数1,000件?)
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①エリザベス・ビク – Wikipedia。②2020年5月13日の「ヘレン・シェン( )」記者らの「Nature」記事:Meet this super-spotter of duplicated images in science papers、③ Elisabeth Bik | LinkedIn、④ Elisabeth Bik (Harbers-Bik LLC)、⑤2021年4月7日記事:The science detective on a mission to stamp out shoddy research | Times Higher Education (THE)、⑥ 2021年6月23日記事: Science under scrutiny: COVID crisis throws spotlight on scientific research | Borneo Bulletin Online、⑦ 2024年4月4日記事:自分の人生を語る: https://twitter.com/MicrobiomDigest/status/1775614639705100690
以下の動画でエリザベス・ビックと紹介されている。日本語で、エリザベス・ビクと書く人もいる。
●インタビュー動画:「A Spotlight On: Scientific Integrity – Elisabeth Bik, Scientific Integrity Consultant – YouTube」(英語)42分58秒。
Front Line Genomicsが2022/01/11 に公開
「エリザベス・ビック」と自己紹介。
2021年12月2日、2021年のジョン・マドックス賞(John Maddox Prize)受賞
Dr Elisabeth Bik has been announced as the winner of this year’s John Maddox Prize, an award which recognises researchers who have shown great courage and integrity in standing up for science. Find out more about her work finding errors in research papers: https://t.co/MyNePoecTt https://t.co/WBhtzDlTRt
— nature (@Nature) December 1, 2021
●講演動画:「THE DARK SIDE OF SCIENCE: MISCON-DUCT IN BIO-ME-DICAL RE-SEARCH」(英語)45分15秒。
KAYTAMME VERKKOSIVUILLAMME EVASTEITAが2022/02/11 に公開
★ポール・ブルックス(Paul Brookes)(米)
- ポール・ブルックス(Paul Brookes):ロチェスター大学医学部・準教授
- 白楽ブログで解説(以下の出典) → 1‐5‐11 サイエンス・フラウド(Science Fraud) | 白楽の研究者倫理
- サイト名:サイエンス・フラウド(Science Fraud)。「サイエンス・フラウド(Science Fraud)」の意味は、科学詐欺(罪)、科学詐欺師、科学ペテン
- 言語:英語
- 主催者:私人。匿名。ハンドルネーム「Fraudster」「Frances deTriusce」。2012年12月、匿名で活動していたが、ポール・ブルックス(Paul Brookes)、40歳(当時)、米国・ニューヨークのロチェスター大学医学部・準教授と暴露された。英国人・生命科学者。研究テーマ:心臓発作でのミトコンドリアの役割。1997年、英国・ケンブリッジ大学で生化学の博士号取得
- 連絡先:
- サイト:http://www.science-fraud.org/ コンテンツは削除されている
- 開始:2012年7月
- 対象:生命科学系論文の「ねつ造」「改ざん」「盗用」
- スタイル:サポーターの情報提供と自分の調査で、疑惑論文の内容を明確にしアップ。出版編集局、所属大学に通知・告発
- 記事数: 274疑惑論文
- 不正の定義:学術出版規範委員会「COPE」の基準
- 対象:一流学術論文(英語)
- 対象者:主に生命科学研究者
- 発覚数: 300論文以上
- 作業期間:2012年7月~2012年12月。活動は6か月間
ポール・ブルックス(Paul Brookes)(写真出典:Paul Spencer Brookes, Ph.D. University of Rochester Medical Center)
★アンドリュー・ブラウン(Andrew Brown、Andrew W Brown)(米)
- 過去のハンター?
- 告発サイト:
- 自分のサイト:
- 生年月日と性別:男性
- 所属など:アラバマ大学バーミンガム校(University of Alabama at Birmingham)・研究員。肥満学。2014年、前出のデイヴィッド・アリソン(David Allison)研究室で研究博士号(PhD)。写真出典
- 対象:生命科学
- 活動期間:20xx年
- 成果:数件
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①Past NORC Member: Andrew W Brown, Ph.D. | Nutrition & Obesity Research Center、②2016 年2月3日のアリソン・マクック(Alison McCook)記者の「撤回監視(Retraction Watch)」記事:Want to correct the scientific literature? Good luck – Retraction Watch、③2016 年2月3日の「Nature」記事:Reproducibility: A tragedy of errors : Nature News & Comment
★マイケル・ドハティ(Michael Dougherty)(米)
- 告発サイト:
- 自分のサイト:
- ORCID iD: http://orcid.org/0000-0002-8731-6045
- 生年月日と性別:男性
- 所属など:米国のオハイオ・ドミニカン大学(Ohio Dominican University)教授(哲学)。ウィスコンシン州・ミルウォーキーのマーケット大学(Marquette University)で研究博士号(PhD)取得(2003年)。写真出典
- 対象:世界。文系。盗用
- 活動期間:
- 成果:多数(2桁?)
- 白楽ブログで解説 → 7-39.要約盗用(compression plagiarism) | 白楽の研究者倫理
- 解説記事:①M.V. Dougherty。②2018年6月12日のアリソン・マクック(Alison McCook)記者の「撤回監視(Retraction Watch)」記事:Philosophers, meet the plagiarism police. His name is Michael Dougherty. – Retraction Watch、 ②2020年6月30日の本人の「撤回監視(Retraction Watch)」記事:A two-year drama: The anatomy of a retraction request – Retraction Watch
★ジェームズ・ヘザーズ(James Heathers)(米)
- 告発サイト:
- 自分のサイト:JamesHeathers.com 。 Twitter。
- 生年月日と性別:1982年オーストラリア生まれ、42歳、男性
- 所属など:米国のノースイースタン大学( Northeastern University)・ポスドク。2014年に研究博士号(PhD)。生理学。写真出典
- 対象:生命科学
- 活動期間:
- 成果:
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①2018年2月14日の「Science」記事:Meet the ‘data thugs’ out to expose shoddy and questionable research | Science | AAAS、(保存版)②2020年6月19日の「Retraction Watch」記事:I agree with your conclusions completely, and your paper is still terrible. – Retraction Watch
★デイヴィッド・サンダース(David Sanders)(米)
- 告発サイト:
- 自分のサイト:David Sanders Lab。 Twitter。
- 生年月日と性別:米国生まれ、男性
- 所属など:米国のパデュー大学(Purdue University )・生物科学科(Biological Sciences)・準教授。1989年に研究博士号(PhD)(生化学)。写真出典
- 対象:生命科学
- 活動期間:
- 成果:数件。カルロ・クローチェ(Carlo Croce)(米) | 白楽の研究者倫理:裁判の被告:https://retractionwatch.com/wp-content/uploads/2020/05/croce-complaint.pdf
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①David Sanders (biologist) – Wikipedia、②2020年5月13日の「撤回監視(Retraction Watch)」記事:Cancer researcher loses defamation suit against critic – Retraction Watch、③Sanders for Congress, Biography
★ムー・ヤン(Mu Yang)(米)
- 告発サイト:Mu Yang, Ph.D.(@mumumouse2)さん / X、
「PubPeer」ではDysdera arabisenenの仮名で1,297件(240601)指摘 - 自分のサイト:
- 生年月日と性別:中国生まれ、女性
- 所属など:米国のコロンビア大学(Columbia University)・ゲノム医学・精神医学研究所(Institute for Genomic Medicine and Psychiatry)・助教授。xxxx年に研究博士号(PhD)(米国のハワイ大学、精神医学)。写真出典
- 対象:生命科学
- 活動期間:
- 成果:2023年のベリスラフ・ズロコビッチ(Berislav Zlokovic)(米)事件(Misconduct concerns, possible drug risks should stop major stroke trial, whistleblowers say | Science | AAAS)
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:
======以下のネカトハンターは過去? 未整理。活動は少ない。
- Morty
- Tiger BB8
- マルテ・エルソン(Malte Elson )(ドイツ)。ルール大学ボーフム校(Ruhr University Bochum)・ポスドク。心理学。①年7月25日の「Retraction Watch」記事:Meet two data sleuths who paid a steep price for raising concerns about a problematic paper – Retraction Watch、②メディア学:「博士号はく奪」:ジョディ・ウィタカー(Jodi Whitaker)(米) | 白楽の研究者倫理
- ミシェル・ヌイテン(Michèle B. Nuijten)(ドイツ)。①2015年11月17日のアリソン・マクック(Alison McCook)記者の「撤回監視(Retraction Watch)」記事: Making error detection easier – and more automated: A guest post from the co-developer of “statcheck” – Retraction Watch
- デイヴィッド・ブロックマン(David Broockman )(米)。スタンフォード大学。2016年4月14日のアリソン・マクック(Alison McCook)記者の「撤回監視(Retraction Watch)」記事:“Science advances incrementally:” Researchers who debunked gay canvassing study move field forward – Retraction Watch
- ジョシュア・カラ(Joshua Kalla )(米)。カリフォルニア大学バークレー校(University of California, Berkeley)。①2016年4月14日のアリソン・マクック(Alison McCook)記者の「撤回監視(Retraction Watch)」記事:“Science advances incrementally:” Researchers who debunked gay canvassing study move field forward – Retraction Watch
- パトリック・マーキー教授(Patrick Markey)(米) 。ヴィラノヴァ大学(Villanova University)。心理学。①年7月25日の「Retraction Watch」記事:Meet two data sleuths who paid a steep price for raising concerns about a problematic paper – Retraction Watch、②メディア学:「博士号はく奪」:ジョディ・ウィタカー(Jodi Whitaker)(米) | 白楽の研究者倫理
- マイク・ロスナー(Mike Rossner)(米)。①2016年2月24日のアリソン・マクック(Alison McCook)記者の「撤回監視(Retraction Watch)」記事: Don’t trust an image in a scientific paper? Manipulation detective’s company wants to help. – Retraction Watch
======以下のネカトハンターは過去
- ドイツ。「Abnormal Science(異常な科学)」。運営者:Joerg Zwirner(ゲオルク・アウグスト大学ゲッティンゲン・元教授、免疫学者)。2012年末、個人的問題でサイト閉鎖。盗用が中心。
- 米国。ジェフリー・ビール(Jeffrey Beall):7-20.ビールのライフワーク:捕食出版社との闘い | 白楽の研究者倫理
- 米国。ハロルド・”スキップ”・ガーナ― (Harold “Skip” Garner):米国・ヴァージニア工科大学・教授の(ゲノム生物情報学者)。盗用論文「データベース:デジャヴュ(Deja vu)」を作成した。米国政府から研究費の支援を受けて行なった。米国 「データベース:デジャヴュ(Deja vu)」 → 盗用データベース:米 デジャヴュ(Deja vu)
- 米国。サイエンス・フラウド(Science Fraud)。2013年1月、名誉棄損で訴えると脅され閉鎖。
●3.【日本のネカトハンター】
【日本のネカトハンター:組織】
日本には日本のネカト全体を対象としたネカトハンター組織はなかった。「なかった」というと語弊があるかもしれない。「2ちゃんねる」には多数のネカトに関する情報があり、追及している人もいる。ただし、信用度に問題がある。それで、省いた。
組織的なネカトハンターは井上明久・東北大前総長のネカトを追及する組織がある。
★井上総長の研究不正疑惑の解消を要望する会(フォーラム)
- サイト名:井上総長の研究不正疑惑の解消を要望する会(フォーラム)
- 主催者:代表・日野秀逸(前東北大学大学院経済学研究科長・教育研究評議会評議員)、世話人・大村 泉 (東北大学名誉教授)
- 連絡先:i_mario0901@i.softbank.jp
- サイト:https://sites.google.com/site/httpwwwforumtohoku/、www.forum.tohoku3rd、井上合金事件 | ちきゅう座
- 言語:日本語、英語
- 活動期間:2009年3月17日に開始し、15 年9 か月 5 日経過
- 対象:東北大学・井上明久総長(元)の研究不正疑惑
- スタイル:調査・告発、裁判の記録
- 記事数:
《動画》日本語 「井上明久東北大前総長らの研究成果におけるデータ流用の実態」– YouTube
2018/03/11にaobataro0311がアップロード
《動画》日本語 「研究不正告発に対する東北大学回答の根本問題」HD版– YouTube
2011/09/13にAkira Takahashiがアップロード(2014年6月12日閲覧)
《動画》日本語 「生データの解析から明らかになった論文データの改ざんとねつ造 – YouTube」
2012/03/22にaobataro0311 さんのチャンネルがアップロード(2014年6月12日閲覧)
日本には、2020年7月4日現在活動中のネカトハンター個人はいない。
======以下は過去
★サイト:網羅的ではない
- 匿名A – Wikipedia
- 匿名Aによる論文大量不正疑義事件 – Wikipedia
- Ordinary researchers – Wikipedia
- 11jigen – Wikipedia → 告発例:2011年の「告発文書(獨協医科大学送付用)」
- 論文捏造:2014年4月30日が最後の記事
《動画》音声言語なし。音楽のみ 「東京大学 分生研 不正論文疑惑(コピペ画像掲載の論文捏造疑惑) – YouTube」
2012/01/24にJuuichiJigenがアップロード(2014年6月12日閲覧)
●4.【世界のネカトウオッチャー】
【世界のネカトウオッチャー:組織】
★撤回監視(リトラクション・ウオッチ:Retraction Watch)(米国)
- サイト:http://retractionwatch.com/
- 対象:世界。全分野。英語
- 活動概要:全分野の学術論文の撤回(Retraction)、訂正(Correction)、懸念表明(Expression of Concern)を収集・分析・報告し、その実態・背景から学術論文の問題点を指摘・議論する
- 活動期間:2010年8月に開始し、約14 年4 か月 21 日経過(日数は不正確)
- 白楽ブログで解説 → 撤回監視(リトラクション・ウオッチ:Retraction Watch)
★サイコップ(CSICOP、Committee for the Scientific Investigation of Claims of the Paranormal)(米国)
- サイト:Home | Skeptical Inquirer
- 対象:
- 活動概要:「超常現象や疑似科学に対して科学的な調査・批判を行う」(出典:サイコップ – Wikipedia)。ネカトは一部。
- 活動期間:1976年に開始し、約48年経過
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①Committee for Skeptical Inquiry – Wikipedia。②サイコップ – Wikipedia
【世界のネカトウオッチャー:個人】
ネカトハンターもネカトウオッチャーだが、ネカトハンター活動を(ほとんど)しない人をネカトウオッチャーとした。たくさんいると思う。以下、ほんの一部。
★デイヴィッド・ボー(David Vaux)(豪)
- 生年月日と性別:男性
- 対象:生命科学
- 活動期間:
- 成果:
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①
- 学歴:1984年に豪・メルボルン大学医学部卒。1989年に豪・ウォルター&エリザ・ホール研究所で研究博士号(PhD)取得、癌遺伝子。
- 分野:細胞生物学(細胞死の分子機構)
- 所属・地位:教授、ウォルター&エリザ・ホール研究所(The Walter and Eliza Hall Institute)。メルボルン大学関連の生命科学研究所で、約1,100人のスタッフが癌や感染症を対象に研究している
- 賞の設立:2022年に「David Vaux Research Integrity Fellowship Award」の設立:Champion of research integrity honoured with new award | Australian Academy of Science
★リチャード・スミス(Richard Smith)(英)
- サイト:Richard Smith Archives – The BMJ
- 生年月日と性別:男性
- 所属など:英国のエジンバラ大学で医師免許(MD)取得。1991-2004年の13年間、学術誌「British Medical Journal」の編集長。写真出典
- 対象:生命科学
- 活動期間:
- 成果:
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①Richard Smith (editor) – Wikipedia。
★ジェフリー・ウェッブ(Geoffrey P Webb)(英)
- サイト:Dr Geoff | Serving up the tasty truth.. without all the junk
- 生年月日と性別:男性
- 所属など:英国のイースト・ロンドン大学(University of East London)・上級講師。栄養学が専門。研究博士号(PhD)。写真出典
- 対象:生命科学
- 活動期間:
- 成果:
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①
★デイビット・ゴースキー(David Gorski)(米)
- サイト:①Science-Based Medicine、②RESPECTFUL INSOLENCE (Oracが仮名)
- 生年月日と性別:1963年(?)生まれ、男性、61歳?
- ORCID: 0000-0002-9805-6699
- 所属など:医師(乳癌外科)、米国のウェイン州立大学医科大学院・教授(Wayne State University School of Medicine)。1988年に医師免許(MD)取得。1994年に研究博士号(PhD)取得。写真出典
- 対象:生命科学
- 活動期間:2000年に開始し、約24年経過
- 成果:
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①David Gorski – Wikipedia。②2017年12月13日の「撤回監視(Retraction Watch)」記事:“Utterly awful:” David Gorski weighs in on yet another paper linking vaccines and autism – Retraction Watch 、③David H. Gorski, MD, PhD – Managing Editor – Science-Based Medicine
★ドナルド・コーンフェルド(Donald S.Kornfeld、Donald Kornfeld)(米)
- サイト:
- 生年月日と性別:1924年(?)生まれ、男性、100歳?
- ORCID:
- 所属など:米国のコロンビア大学名誉教授(精神医学)。1954年に医師免許(MD)取得。写真出典
- 対象:生命科学
- 活動期間:遅くとも2013年に開始し、約11年経過
- 成果:
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①Donald Kornfeld – Wikipedia。②2013年6月21日のドナルド・コーンフェルド(Donald S.Kornfeld)著の「Science」記事:Integrity Training: Misconduct’s Source | Science
●5.【日本のネカトウオッチャー】
【日本のネカトウオッチャー:組織】
★エディテージ・インサイトの研究倫理
「日本の」というと語弊があるが、日本語でも発信もしているので、一応、【日本のネカトウオッチャー:組織】に入れた。
2002年にインドのムンバイで設立されたグローバル企業の「カクタス・コミュニケーションズ(Cactus Communications)」社が母体である(About Us | CACTUS)。その1つのブランドがエディテージ (Editage)である (Editage | CACTUS)。
- 事業:英文校正や翻訳の営利企業・エディテージ がサービスの一環として無料提供
- サイト:https://www.editage.jp/insights/categories/research-ethics
- 対象:世界。主に生命科学系。日本語
- 活動概要:学術論文の出版倫理の解説・教育
- 活動期間:2014年2月に開始し、約10 年10 か月 21 日経過(日数は不正確)
- 白楽ブログで解説 → なし
★ジャパン スケプティクス(日本)
ネカトはほとんど扱わないが、一応挙げておく。
- サイト:ジャパンスケプティクス
- 活動概要:日本版サイコップ(CSICOP)。超自然現象の批判。ネカトはほとんど扱わない。
- 解説記事:Japan Skeptics – Wikipedia
★疑似科学とされるものを科学的に考える(日本)
ネカトはほとんど扱わないが、一応挙げておく。
- サイト:疑似科学とされるものを科学的に考える|Gijika.com
- 活動概要:ニセ科学の解説と批判。ネカトはほとんど扱わない。
【日本のネカトウオッチャー:個人】
活動期間の長い順に並べた。
★教師不祥事列伝
- サイト:http://blog.livedoor.jp/damekyoshi/archives/cat_58509.html
- 対象:日本。全分野。日本語
- 活動概要:教員(小中高大院)の不詳事を解説する。ネカト・クログレイ・性不正・アカハラ事件も含まれる。事件を起こした教員、学校、大学の問題点も指摘する
- 活動期間:1999年11月17日に開始し、25 年1 か月 5 日経過
- 主催者:匿名
- 連絡先:非公開
- ブログからユニークな一言:文部科学省の職員の子供を義務教育期間中は公立に通わせる事を法律で義務づけるしか、教師の質の向上は望めないと感じます。
- 白楽ブログで解説 → なし
★白楽の研究者倫理
- サイト:①https://haklak.com/ 、通称は「白楽ブログ」または「ネカト・ブログ」、②Twitter
- 対象:世界(日本はリストのみ)。全分野。日本語
- 活動概要:研究者の事件データベースを構築し、ネカト・クログレイ・性不正・アカハラとそれらの事件を解説する。事件を起こした研究者の人生に焦点を合わせるが、ネカト制度・政策、ネカト対処する政府機関、大学・研究機関、メディア報道の問題点も指摘する。
- 活動期間:2001年に開始し、2002年学会発表( 「バイオ研究者の事件にみる研究費の問題と改善」 )なので、活動期間は23年。ブログは2014年4月24日に開始し、10 年7 か月 28 日経過
- 主催者:仮名・白楽ロックビル。お茶の水女子大学・名誉教授、理学博士
- 連絡先:お便り・質問・相談
- 白楽ブログで解説 → なし
★知識連鎖
- サイト:http://1000nichi.blog73.fc2.com/blog-category-24.html
- 対象:日本人。全分野。日本語
- 活動概要:ネカト、研究費不正などの研究者の事件を解説する。制度・政策の問題点も指摘する。
- 活動期間:2009年3月4日に開始し、15 年9 か月 18 日経過
- 主催者:仮名・千柿キロ
- 連絡先:非公開
- ブログからユニークな一言:何でもいいから「ひとつのことを長く続けてみよう」
- 白楽ブログで解説 → なし
★誠実な生命科学研究のために
- サイト:①誠実な生命科学研究のために、②研究不正事件の報告書、③研究倫理についての記事、④Twitter
- 対象:世界。全分野。日本語
- 活動概要:日本のネカト・クログレイの事件の監視・解説・評論
- 活動期間:2011年(?)に開始し、活動期間は13年(?)。
- 主催者:田中智之(たなか さとし): 京都薬科大学 ・教授(薬理学)。博士(薬学)
- 連絡先:
- 白楽ブログで解説 → なし
★ミスコン・プレイ 研究不正・盗用
- サイト:①Twitter、②ログ
- 対象:日本(世界も少し)。全分野。日本語
- 活動概要:ネカト、研究者の事件、大学の事件などをツイート
- 活動期間:2015年9月2日に開始し、9 年3 か月 20 日経過
- 主催者:匿名
- 連絡先:非公開
- 白楽ブログで解説 → なし
★2ちゃんねる
★5ちゃんねる
======以下は過去
★滑動停止中の名称とサイト:網羅的ではない
- 片瀬久美子のwarbler’s diary:http://warbler.hatenablog.com/
★世界変動展望 著者
- サイト:①社会 – 世界変動展望、② Twitter
- 対象:日本人。全分野。日本語
- 活動概要:他人が見つけ・報道したネカト者を、所属大学や学術誌に通報したり、ウェブサイトで告発するなどした。学術論文のネカトを分析し、ネカト研究者と大学・研究機関のネカト対処の問題点を指摘した。
米国の撤回監視(リトラクション・ウオッチ:Retraction Watch)の日本関連のネカト記事のいくつかは、世界変動展望著者が情報を提供していた。記事の最後に「 Hat tip: Lemon-stoism, Author of world fluctuation watch」と記されている。 - 活動期間:2011年4月に開始し、2024年3月末停止
- 成果:業績
- 主催者:仮名・「世界変動展望 著者」
- 連絡先:非公開
- 白楽ブログで解説 → なし
- 解説記事:①2014年3月18日の「J-CAST ニュース」記事:小保方論文「コピペ疑惑」、ネットが暴いた 「11jigen」「世界変動展望」…謎のブロガーが次々告発、②世界変動展望 – EverybodyWiki Bios & Wiki
●6.【世界と日本のネカト研究者】
以下、網羅的ではない。イエイエ、「網羅的ではない」どころか、米国と日本の一部です。リストにない「アナタ」を忘れているわけではありません。
★米国
- ミシガン大学名誉教授のステネック(Nicholas H. Steneck)。研究規範ではパイオニアであり重鎮である。
- ミゲル・ロイグ(Miguel Roig)(1956年生まれ、米国・セント・ジョーンズ大学 、心理学教授)は「盗用」問題の専門家。
★日本
大学教員(含・過去)で関連著書・論文のある人。あいうえお順
- 井上悠輔:東京大学医科学研究所・准教授:『医学研究・臨床試験の倫理』(日本評論社、2018年)
- 榎木英介 – Wikipedia:近畿大学医学部・講師(元):『研究不正と歪んだ科学 STAP細胞事件を超えて』(日本評論社、2019年)
- 粥川準二 – Wikipedia:叡啓大学・ 准教授:「「研究不正」を防ぐための倫理教育に効果はあるか?」(エナゴ学術英語アカデミー、 2016年)
- 菊地重秋:中央大学/埼玉学園大学・非常勤講師:「我が国における研究不正等の概観(その7)の補遺」(IL SAGGIATORE、2017 年)リンク
- 黒木登志夫 – Wikipedia:東京大学医科学研究所・名誉教授:『研究不正 科学者の捏造、改竄、盗用』(中公新書、2016年)
- 田中智之: 京都薬科大学 ・教授:『科学者の研究倫理』(東京化学同人、2018年)
- 白楽ロックビル – Wikipedia:お茶の水女子大学・名誉教授:『科学研究者の事件と倫理』( 講談社、2011年)
- 札野 順:早稲田大学・教授:『はじめて学ぶ 技術倫理の教科書』(丸善出版、2008年)
- 松澤孝明:神戸大学・教授(元)、研究倫理:「研究公正から見たライフサイエンス: その特徴と役割」(日本内科学会雑誌、2018年)
- 山崎茂明:愛知淑徳大学・名誉教授、研究発表倫理:『科学者の不正行為―捏造・偽造・盗用』(丸善出版、2002年)、『科学者の発表倫理: 不正のない論文発表を考える』(丸善出版、2013年)、『科学論文のミスコンダクト』(丸善出版、2015年)、その他
●7.【白楽の感想】
《1》第一次追及者の重要性
誰かがネカトを見つけ通報しなければネカト調査は始まらない。つまり、すべてのネカト事件の発端はネカト発見・通報である。 → 1‐3‐3.研究ネカト事件対処の4ステップ説 | 白楽の研究者倫理
「最初に摘発・通報・追及する人」(第一次追及者)は、①ネカト遭遇者(ネカト被災者)と②ネカトハンター である。
しかし、たまたまネカトに遭遇したネカト遭遇者が当局にネカトと通報する人は約1%(推定)である。
従って、ネカト遭遇者の通報率を格段に増加させる施策が重要である。しかし、遭遇者の分野や身分とネカト内容で通報率が大きく異なると思うが、通報率に関する日本の研究はない。通報率が格段に増加するまでの道はかなり長い。
一方、ネカトハンター は、ネカトを通報するつもりでネカトを探しているので、見つければ通報する可能性は高い。しかし、通報に利益がなく危険がともなう。それなのに、ネカトハンティング行為は 政府・学術界・産業メディア(新聞・テレビ)など、どこからも支援は得られない。善意のボランティアでネカトハンティングをしている。だから、数回または数年でやめてしまう人が多い。
ネカトハンティングを維持し、効率よくネカト発覚・通報率を高めることができるように、日本政府または日本の学術界は、ネカトハンター を育成・支援すべきだ。
本来、このような学術システムの基幹となるインフラを民間・個人に依存している現状は、極めて異常である。ネカトハンター が活動を止めれば、学術界は無法地帯になる。国として安定したネカト抑止組織を作るべきだ。
日本は、「すべてのネカト事件はネカト発見・通報で成り立っている」という視点がまるでない。抜本的な改善を望む。
《2》日本語版「パブピア(PubPeer)」、誰か作りません?
白楽は自分をネカトウオッチャーと考えている。しかし、「ネカトを見つけました。どうしたらよいですか?」という通報・相談をそこそこの数、受けてきた。
日本には見つけたネカトを通報する場所がない。イヤ、公式にはある(以下)。ただ、現実的には、ある意味、役に立たない。
大学に通報すると、①かなりの高頻度で無視される。または、② 調査しても、かなりの高頻度でいい加減な調査をし、その調査結果を秘匿する。通報者にも知らせないこともある。そして、公表する場合でも、ほとんどの場合、ネカト者の名前を秘匿するなど、事実を改ざんして公表する。
文部科学省・研究助成機関に通報すると、① 全部、該当大学に伝えるだけである。文部科学省・研究助成機関は調査しない。
新聞社に通報しても、かなりの高頻度で記事にならない。記事になっても表面的な記事で終わる。
そして、データねつ造・改ざん、盗用、クログレイ行為の第一発見情報を日本語で共有できるウェブサイトは、現在の日本にはない。
投稿者の匿名性を維持し、日本語の論文のネカト疑惑・クログレイ疑惑を議論や通報するウェブサイトがあるといいなあ、と思う。ある意味、日本語版の「パブピア(PubPeer)」である。
誰か作りませんかね。
●8.【情報】
- 現記事の先行記事:2014年6月14日掲載:1‐4‐10 研究規範を扱う人たち | 白楽の研究者倫理(保存済)。固定ページID:https://haklak.com//?p=11860、https://haklak.com/page_People.html
- 現記事に吸収:2014年6月29日掲載:1‐4-6.出版後査読・私的告発サイトの全体像 | 研究倫理(ネカト、研究規範)(保存済)。固定ページID:https://haklak.com//?p=11862、https://haklak.com/page_PPPR.html
- 現記事に吸収:2014年6月17日掲載:1‐4‐7.日本の私的告発サイト | 研究倫理(ネカト、研究規範)(保存済)。固定ページID:https://haklak.com//?p=1346、https://haklak.com/page_allegation.html
- 2016年7月23日掲載:1‐3‐3.研究ネカト事件対処の4ステップ説 | 白楽の研究者倫理
- 2013年11月27日の「エド・ヨン(Ed Yong)」記者らの「Nature」記事:Research ethics: 3 ways to blow the whistle : Nature News & Comment
- 2018年6月17日記事:Meet the scientific sleuths: A dozen who’ve had an impact on the scientific literature – Retraction Watch
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日本がスポーツ、観光、娯楽を過度に追及する現状は日本の衰退を早め、ギリシャ化を促進する。今後、日本に飛躍的な経済の発展はない。科学技術と教育を基幹にした堅実・健全で成熟した人間社会をめざすべきだ。科学技術と教育の基本は信頼である。信頼の条件は公正・誠実(integrity)である。人はズルをする。人は過ちを犯す。人は間違える。その前提で、公正・誠実(integrity)を高め維持すべきだ。 ーーーーーー
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●コメント
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岐阜大学 工学部 松村雄一教授はアイシンAWと共同研究を行いました。その際、贈収賄にあたる過剰な接待を行いました。
当初、岐阜大学に接待の領収書を倫理相談窓口に送りましたが回答は問題なしとのことでした。その後、マガジンXに情報を提供して事実を認めましたが処分はありませんでした。
研究費を使い、愛知県に研究目的で出張、京都で料亭に行き、舞妓接待を受けています。出張旅費の返還、接待費の返還もしていません。
このようなことは絶対に許してはいけないと思います。
以下、記事の抜粋です。
アイシンAWと岐阜大学の親密過ぎる関係
15ヶ月間に11回の酒席をゴチになった教授
1店舗10万円超え2回
松村雄一教授は資金提供元のアイシンAW技術本部解析技術部側と2013年から2015年にかけて頻繁に酒食をともにしていたことが明らかになったのだ。
告発者によると、アイシンAWと岐阜大学教授らの会食は「2013年11月から2015年2月までの間に10回以上行われた」と話す。判明している分をざっと列挙すると、
2013年11月19日 岐阜市 5833円
2014年2月27日 岐阜市 1万6430円
2014年4月28日 岐阜市 2592円
2014年5月25日 岐阜市 9159円
2014年6月24日 岐阜市 1万9580円
2014年8月22日 岐阜市 3万6480円
2014年10月31日 岡崎市 5万9500円
2014年10月31日 岡崎市 10万円
2014年12月12日 岐阜市 2376円
2015年2月27日 京都市 2万円
2015年2月27日 京都市 11万9000円
合計39万950円
会合の参加者は松村雄一教授ひとりの時がもっぱらで、たまに研究室の若手らを同席させたこともあったようだ。アイシンAW側も会合のたびに一人から3人程度が酒席に参加していた模様。
マガジンX編集部ではさらに取材を続けた。そこで分かったのが以下の事柄だ。2014年、アイシンAWでは岐阜大学の松村雄一教授と共同研究を行っていた。部長である鈴木明智、次長の平林靖秀、課長の野村征史、担当者の粂智和の4人は松村雄一教授に対して接待を繰り返していた。2015年2月には京都に松村雄一教授を招待し高額接待を行ったことが判明している。2014年10月は愛知県内において飲食店で接待をし、そのあとは「女性のいる店でも接待を行った」(事情通)との情報も入っている。実際にどのような高額接待が行われたかの確認はとれていないが、頻繁に行われた飲み会が事実ならひどい話である。