盗博VP74:ヨルゴ・トリアンタフィロー(Georgios Triantafyllou)(ドイツ)

2017年5月12日掲載。

ワンポイント:盗博サイトのヴロニプラーク・ウィキの74番目。3人いる盗用率100%の1人。2010年(33歳?)にドイツのミュンスター大学で医学(眼科学)の博士号を取得した。2014年4月(37歳?)に盗博がバレ、博士号がはく奪された。ドイツで、臨床医(眼科)として勤務している。盗用ページ率は100%で、盗用文字率は約78%である。

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目次(クリックすると内部リンク先に飛びます)
1.概略
2.経歴と経過
3.動画
4.日本語の解説
5.不正発覚の経緯と内容
6.盗用解析
6-1.論文数と撤回論文とパブピア
7.白楽の感想
8.主要情報源
9.コメント
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●1.【概略】

ヨルゴ・トリアンタフィロー(Georgios Triantafyllou、写真出典)は、ギリシャからの移民の子供だった(推定)。2010年(33歳?)にドイツのミュンスター大学(ヴェストファーレン・ヴィルヘルム大学、Westfalischen Wilhelms-Universitat Munster、英語:University of Munster)で医学(眼科学)の博士号を取得した。

2014年4月22日(37歳?)、ヴロニプラーク・ウィキ(VroniPlag Wiki)が盗博を告発した。74番目の事件である。 → 1‐4‐10.ヴロニプラーク・ウィキ(VroniPlag Wiki)

ミュンスター大学はヨルゴ・トリアンタフィローに授与した博士号をはく奪した。

ヨルゴ・トリアンタフィローは、ドイツで眼科医として医療をしているが、研究活動はしていない。

ミュンスター大学(Westfalischen Wilhelms-Universitat Munster)。写真出典

ミュンスター大学(Westfalischen Wilhelms-Universitat Munster)・医学部。写真出典

  • 不正:盗博(盗用博士論文)
  • 国:ドイツ
  • 成長国:ドイツ
  • 研究博士号(PhD)取得年月日:2010年5月18日(33歳?)
  • 研究博士号(PhD)取得大学:ドイツのミュンスター大学(Westfalischen Wilhelms-Universitat Munster)
  • 分野:医学(眼科学)
  • 博士論文タイトル:Untersuchungen zur Morphologie, Grose und Verteilung der retinalen Ganglienzellen im Auge des Affen Macaca fascicularis
    (日本語訳):カニクイザル猿の眼の網膜神経節細胞の形態、サイズ、分布に関する研究
  • 博士論文審査教授:1. Berichterstatter: Professor Dr. Dr. Solon Thanos, 2. Berichterstatter: Prof. Dr. Peter Young
  • 公開: Munster, 27.05.2010. → Download Deutsche Nationalbibliothek, → Download Universitatsbibliothek Munster → Aberkennung am 18. November 2014, Vermerk im Publikationsserver Miami der Universitat Munster
  • 盗博発覚年月日:2014年4月22日(37歳?)
  • 盗用ページ率:100%
  • 盗用文字率:約78%
  • 研究博士号(PhD)はく奪状況:はく奪
  • 男女:男性
  • 生年月日:不明。仮に1977年1月1日生まれとする。大学入学の1995年を18歳とした。
  • 現在の年齢:40 歳?
  • 発覚時地位:
  • ステップ1(発覚):第一次追及者はヴロニプラーク・ウィキ(VroniPlag Wiki)の人(詳細不明)
  • ステップ2(メディア):
  • ステップ3(調査・処分、当局:オーソリティ):①ミュンスター大学・調査委員会が調査し、博士号をはく奪した
  • 結末:博士号はく奪。医師として勤務。研究していない

●2.【経歴と経過】

  • 生年月日:不明。仮に1977年1月1日生まれとする。大学入学の1995年を18歳とした。
  • 1995 – 2002年(18 – 25歳?):ドイツのミュンスター大学(Westfalischen Wilhelms-Universitat Munster)。卒業。医師免許取得
  • 2003 – 2009年(26 – 32歳?):ミュールハイム眼科病院(Augenklinik Mulheim/Ruhr)のアシスタント医師。 ボンのエバンゲリィシェン(Evangelischen Kliniken)の眼科でアシスタント医師
  • 2009 – 2013 年(32 – 36歳?):ドイツのブレーマーハーフェン(Bremerhaven)で眼科専門医
  • 2010年5月18日(33歳?):ドイツのミュンスター大学(Westfalischen Wilhelms-Universitat Munster)で研究博士号(PhD)を取得。医学(眼科学)
  • 2013 – 2014 年(36 – 37歳?):ドイツのアンスバッハ(Ansbach)で眼科専門医
  • 2014年4月22日(37歳?):盗博が発覚
  • 2014年?(37歳?):ミュンスター大学が博士号をはく奪した
  • 2015年(38歳?):ドイツのミュールハイム眼科病院(Augenklinik Mulheim/Ruhr)の黄斑部・網膜部長
  • 2015年(38歳?): ドイツの オベル・シャルエル医療事業団(Ober Scharrer Gruppe)のニュルンベルク医療センター(MVZ Nurnberg)の専門医

●5.【不正発覚の経緯と内容】

ヨルゴ・トリアンタフィロー(Georgios Triantafyllou)は、ギリシャからの移民の子供だった(推定)。

2010年(33歳?)にドイツのミュンスター大学(英語:University of Munster)で医学(眼科学)の博士号を取得した。

指導教授はソロン・ターノス(Solon Thanos、写真出典)である。

その後、ドイツの各地で臨床経験を積み、ドイツで眼科医療を行なっている。

2014年4月22日(37歳?)、博士号の取得4年後、ヴロニプラーク・ウィキ(VroniPlag Wiki)が、盗博と告発した。

それを受けて、ミュンスター大学は調査し、盗博と認め、博士号をはく奪した。

ただ、ヨルゴ・トリアンタフィロー(Georgios Triantafyllou)は、学術誌への研究論文の出版は全くなく、研究者というより臨床医である。

●6.【盗用解析】

ヨルゴ・トリアンタフィロー(Georgios Triantafyllou)の博士論文のタイトルは 「Untersuchungen zur Morphologie, Grose und Verteilung der retinalen Ganglienzellen im Auge des Affen Macaca fascicularis
(日本語訳):カニクイザル猿の眼の網膜神経節細胞の形態、サイズ、分布に関する研究」である。

博士論文の盗用分析図は以下の5色のバーコードである。博士論文の本体は61ページで、盗用ページ率は100%なので真っ赤である。盗用文字率は約78%だった。

なお、元の盗用分析図では、バーコードがページ毎の盗用分析にリンクしている。→ http://de.vroniplag.wikia.com/wiki/Gt

★イラスト表示

以下はページ毎に色分けしたイラスト表示である。

盗用の色分けは、灰色= 逐語盗用(コピペ、文献提示なし)、赤色 = 加工盗用(ロゲッティング、文献提示なし)、黄色 =流用部分が曖昧な盗用(文献提示あり)、 青色 = 翻訳盗用、である。

盗用ページ率は100%で、盗用文字率は約78%なので、灰色(逐語盗用)が多い。

★各ページの盗用分析

ヨルゴ・トリアンタフィロー(Georgios Triantafyllou)の博士論文の各ページ毎に盗用分析がされている。盗用があるページは青色で、盗用がないページは赤色である。盗用ページ率は100%なので、全部青色である。青色をクリックすると、各ページが開く。

Haupttext
001 002 003 004 005 006 007 008 009 010 011 012 013 014 015 016 017 018 019 020
021 022 023 024 025 026 027 028 029 030 031 032 033 034 035 036 037 038 039 040
041 042 043 044 045 046 047 048 049 050 051 052 053 054 055 056 057 058 059 060
061

【1ページ目】

1例として、1ページ目(つまり、001)をクリックすると、盗用比較図が出てくる。以下はその1部分を示した。

左側がヨルゴ・トリアンタフィローの博士論文で右が被盗用論文である。着色部分の文章が同一である。

論文の1ページ目から、見事な逐語盗用である。明白な盗用だ。盗用ページ率は100%で、盗用文字率は約78%という徹底ぶりもすごい。

●6-1.【論文数と撤回論文とパブピア】

2017年5月11日現在、パブメド(PubMed)で、ヨルゴ・トリアンタフィロー(Georgios Triantafyllou)の論文を「Georgios Triantafyllou[Author]」で検索した。この検索方法だと、2002年以降の論文がヒットするが、 14論文がヒットした。

しかし、論文タイトルが眼科とは思えない。

所属国をドイツとした「(Georgios Triantafyllou [Author]) AND Germany[Affiliation] 」で検索したら、1論文がヒットした。

しかし、この論文のヨルゴ・トリアンタフィロー(Georgios Triantafyllou)の所属は米国なので、同姓同名の別人と思われる。

つまり、ヨルゴ・トリアンタフィロー(Georgios Triantafyllou)は研究論文は1報も発表していない。

●7.【白楽の感想】

《1》詳細不明

ヨルゴ・トリアンタフィローは、他の盗用ページ率100%のアニタ・リソウスキーとよく似ている。

学術誌に論文を1報も発表していない。ドイツの博士号授与規定を知らないが、ドイツでは、それでも、博士号が授与されるということだ(推定)。日本の生命科学系では、学術誌への論文発表がないと、博士号はほぼ取得できない。

ヨルゴ・トリアンタフィローの博士論文は、盗用ページ率が100%で、盗用文字率は約78%である。例示した盗用ページは、見事に逐語盗用である。

どうやら、ヨルゴ・トリアンタフィローは論文を書く能力がないと思われる。それで、盗用ページ率100%の逐語盗用をしたのだろう。

それなら、博士号を授与すべきではなかったのだ。

この事件は、さほど古くない事件だが、盗博に至る状況が見えてこない。指導教授であるソロン・ターノス教授(Solon Thanos)の博士論文指導の実態がつかめない。ターノス教授に大きな責任があるのだろうか?

ターノス教授が盗用を示唆したとは思えないが(したなら指導した院生からたくさんの盗博者が出るハズだ)、誰が教唆したのだろうか?

どうすると盗博を防止できたかが、見えてこない。

標語:「盗博の博士号は当然はく奪!」

●8.【主要情報源】

① ヴロニプラーク・ウィキ(VroniPlag Wiki)のヨルゴ・トリアンタフィロー(Georgios Triantafyllou)サイト:Gt | VroniPlag Wiki | Fandom powered by Wikia
★記事中の画像は、出典を記載していない場合も白楽の作品ではありません。

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