化学:アリレザ・ヘイダリ(Alireza Heidari)(米)

2021年4月1日掲載 

ワンポイント:ヘイダリはカリフォルニアサウス大学(California South University)・教授で、2015~2018年2月の3年間に115報の論文を発表した若手の超優秀な研究者である。ところが、2017年(34歳?)、ウィリアム・グローバー準教授(William Grover)が、この大学は架空の大学で、ヘイダリも架空人物だと見破った(エイプリール・フールではありません)。2020年10月(37歳?)、ネカトハンターのエリザベス・ビック(Elisabeth Bik)らは、2015-2020年の6年間に出版したヘイダリの39論文に不正があるとパブピアで指摘した。この事件は、2020年ネカト世界ランキングの「4D」の「9」に挙げられたので記事にした。国民の損害額(推定)は1億円(大雑把)。

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目次(クリックすると内部リンク先に飛びます)
1.概略
2.経歴と経過
5.不正発覚の経緯と内容
6.論文数と撤回論文とパブピア
7.白楽の感想
9.主要情報源
10.コメント
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●1.【概略】

アリレザ・ヘイダリ(Alireza Heidari、ORCID iD:?、写真出典)は、イラン出身で米国のカリフォルニアサウス大学(California South University)・殊勲教授になった。専門は化学(分子分光学)である。

エイプリール・フールではありませんが、ヘイダリの所属するカリフォルニアサウス大学は実在しない架空の大学である。ヘイダリの経歴・研究など、全てねつ造で、顔写真も合成写真かもしれない。姓名はオリンピックに出場したイランのレスリング選手と同じである。もちろん別人である。

一応、通常の記事と同じように記述するが、ヘイダリ個人の記述はほぼ全てウソだと思って読んでください。

ヘイダリは、2015~2018年2月の3年間に115報の論文を発表した若手の超優秀な研究者である。

2017年(34歳?)、米国のウィリアム・グローバー準教授(William Grover)が、この大学は架空の大学で、ヘイダリも架空人物だと見破った。

2020年10月(37歳?)、ネカトハンターのエリザベス・ビック(Elisabeth Bik)及び他の人たちが、2015-2020年の6年間に出版したヘイダリの39論文に不正があるとパブピアで指摘した。

例えば、ヘイダリが出版した論文の文献に90論文がリストされていたが、その全部がヘイダリの論文だった。また、ヘイダリの論文の図は他人の論文からの盗用だった。

なお、リアル世界ではこのようなヘイダリを処罰する仕組み・排除する仕組みがない。架空大学のウェブサイトは今も生きている。

カリフォルニアサウス大学(California South University)。写真出典

  • 国:米国
  • 成長国:イラン
  • 医師免許(MD)取得:なし
  • 研究博士号(PhD)取得:カリフォルニアサウス大学
  • 男女:男性
  • 生年月日:不明。仮に1983年1月1日生まれとする。2005年に学士号(B.S.)を取得した時を22歳と仮定した
  • 現在の年齢:38 歳?
  • 分野:化学(分子分光学)
  • 不正論文発表:2008-2012年(25-29歳?)の5論文が2011-2012年に撤回。今回問題視されているのは2015-2020年(32-37歳?)の6年間の39論文
  • 発覚年:2017年(34歳?)
  • 発覚時地位:カリフォルニアサウス大学・教授
  • ステップ1(発覚):第一次追及者はカリフォルニア大学リバーサイド校のウィリアム・グローバー(William Grover)教授で、自分のブログで指摘
  • ステップ2(メディア):「パブピア(PubPeer)」、「Science」
  • ステップ3(調査・処分、当局:オーソリティ):①
  • 大学・調査報告書のウェブ上での公表:なし。該当せず(ー)。大学が架空なので調査する大学がない
  • 大学の透明性:該当せず(ー)。大学が架空なので調査する大学がない
  • 不正:ニセ現実・フェイク世界。論文はねつ造・改ざん・盗用
  • 不正論文数:パブピアで2015-2020年(32-37歳?)の6年間の39論文に不正があると指摘。それ以外の2008-2012年の5論文が撤回
  • 時期:研究キャリアの初期から
  • 職:該当せず(ー)。大学が架空なので教授職も架空
  • 処分:なし
  • 日本人の弟子・友人:不明

【国民の損害額】
国民の損害額:総額(推定)は1億円(大雑把)。

●2.【経歴と経過】

出典:Alireza Heidari, PhD | Systems Biology Research | Sci Forschen

  • 生年月日:不明。仮に1983年1月1日生まれとする。2005年に学士号(B.S.)を取得した時を22歳と仮定した
  • 2005年(22歳?):イランのイスラーム自由大学(Islamic Azad University)で学士号(B.S.)を取得:化学
  • 2008年(25歳?):同大学で修士号(M.S.)を取得:化学
  • 2012年(29歳?):米国のカリフォルニアサウス大学(California South University)で研究博士号(PhD)を取得:化学
  • xxxx年(xx歳):米国のカリフォルニアサウス大学(California South University)・教授
  • 2017年(34歳?):ウィリアム・グローバー(William Grover)教授がヘイダリのニセ現実・フェイク世界を暴いた
  • 2020年10月(37歳?):ネカトハンターのエリザベス・ビック(Elisabeth Bik)らがヘイダリの39論文に不正があるとパブピアで指摘

●5.【不正発覚の経緯と内容】

★ヘイダリは超優秀な若手研究者

アリレザ・ヘイダリ(Alireza Heidari)は、自分のウェブサイトで、次のように述べている。

2012年(29歳?)、イランのイスラーム自由大学(Islamic Azad University)で修士号を取得後、渡米し、カリフォルニアサウス大学で研究博士号(PhD)取得した。

大学名は記載していないが、さまざまな大学で色々な分野の学問について数年間、教育を行なった。

2015~2018年2月(32~35歳?)の3年間に115報の論文を発表した、すごく多産の研究者だった。

さらに、化学のさまざまな分野で20冊以上の本を執筆してきた。

1000件以上の評判の高い国際的な賞、賞、奨学金、名誉を授与された。多くの評判の高い国際的および査読付きのジャーナル、書籍、出版社で複数の編集業務を行なってきた。世界中の500機関を超える評判の高い国際的な学術-科学-研究機関のメンバーである。

★エドゥアルド・マルティンス(Eduardo Martins)

唐突だが、皆さん、サーフィン好きの戦場カメラマンである32歳のエドゥアルド・マルティンス(Eduardo Martins、以下の写真出典)をご存知でしょうか? 

ニューヨーク・タイムズ、ウォール・ストリート・ジャーナル、フランスのルモンド、英国のテレグラフ、英BBC(ブラジル版)など国際的に有名なメディアに戦場写真を提供していた国連のカメラマンです。

実は、エドゥアルド・マルティンスはニセ現実・フェイク世界で、自分の写真は他人の写真、撮影した戦場写真は他人の戦場写真を加工したものだった。 → 2017年9月6日記事:Brazil ‘surfing war photographer’ Eduardo Martins exposed as fake – BBC News

★アリレザ・ヘイダリ(Alireza Heidari)のニセ現実・フェイク世界

アリレザ・ヘイダリ(Alireza Heidari)はカリフォルニアサウス大学(California South University)・教授と称しているが、実は、カリフォルニアサウス大学は架空の大学だった。 → 2018年3月17日記事:Fake School California South University Is The University Of Alberta’s Evil Twin | HuffPost Canada

カリフォルニアサウス大学(California South University)のウェブサイト(http://calsu.us/、2021年3月31日現在、生きている)はフェイクなのだが、実際に存在する大学のように、とてもよくできている(以下の写真出典同)。

フェイク大学だと知らなければ、まず、ダマされてしまう。

似たような名前の大学で実在の大学に、カリフォルニアサザン大学(California Southern University – Wikipedia)、カリフォルニア州立大学(California State University Office of the Chancellor | CSU)、サウスカロライナ大学(University of South Carolina)がある。これらの大学と間違えてしまうかもしれない。

2017年(34歳?)、カリフォルニア大学リバーサイド校のウィリアム・グローバー準教授(William Grover、写真出典、専門:生物工学)は、捕食学術誌の論文募集メールを受信し、カリフォルニアサウス大学のウェブサイトを見た。以下はその後の話である → 出典:“The University of Alberta, Southern California”

グローバー準教授は、カリフォルニアサウス大学の所在地である「14731 Comet St. Irvine, CA 92604」の近くに住んでいたが、近くにカリフォルニアサウス大学があるなど聞いたことがない。

それで、カリフォルニアサウス大学の所在地である「14731 Comet St. Irvine, CA 92604」に行ってみた。すると、驚くような平凡な民家が建っていた(以下の写真)。

ここが、150棟の建物と3万9千人の学生が過ごすキャンパスであるハズがない。

そして、カリフォルニアサウス大学のウェブサイトに示された建物のいくつかは、どこかで見た建物だと思った末、カナダのアルバータ大学の建物と同じだということに思い至った。

グローバー準教授の妻が、たまたまアルバータ大学出身で、グローバー準教授も一緒にアルバータ大学を訪問したことがあったのだ。

グローバー準教授は、それで、カリフォルニアサウス大学が架空の大学であることを確信した。

では、ヘイダリがなぜこんな手の込んだニセ現実・フェイク世界でカリフォルニアサウス大学・教授になっているかというと、捕食学術誌の出版で一儲けしようとたくらんでいた(いる)からだと思われる。

ヘイダリは捕食学術誌の編集員をいくつもしている。ヘイダリは自分が優れた研究者であることを世界の研究者に信用させるために、自分がカリフォルニアサウス大学・教授でたくさんの学問的業績を上げているとウェブサイトに記載していたのだ。

★ネカト発覚

2017年(34歳?)、上記のようにウィリアム・グローバー準教授(William Grover)がヘイダリのニセ現実・フェイク世界を見つけたが、その時に論文のクログレイも報告している。

2020年10月(37歳?)、ニセ現実・フェイク世界を作っているアリレザ・ヘイダリ(Alireza Heidari)だが、さらに、ネカトハンターのエリザベス・ビック(Elisabeth Bik)も興味を持って、ヘイダリの論文を分析した。

そして、ビックは、ヘイダリが2015-2020年の6年間に出版した39論文に不正があることを突きとめ、パブピアで指摘した。

★誰?

アリレザ・ヘイダリ(Alireza Heidari)の背後のリアル世界のリアル人物は、グーグルで少し検索かければ誰だかわかる、と記事に書いてある。

何年にもわたって、多くの人がこのアクティブなビジネスマンと会っているそうだ。

一体、誰なんだろう?

カリフォルニアサウス大学やアリレザ・ヘイダリは彼のビジネスのほんの一部でしかない。ジャンク学術誌を埋め尽くしているような人物だとある。

皆さん、誰だかわかりました?

白楽は・・・だと推察しました。

【ねつ造・改ざんの具体例】

★「2017年10月 のModern Approaches in Drug Designing」論文

ヘイダリが単著の「2017年10月 のModern Approaches in Drug Designing」論文は、記事が1ページで、文献が3ページある。

グローバー準教授が指摘しているが、3ページの文献には90論文のリストがあるが、その全部がアリレザ・ヘイダリ(Alireza Heidari)の文献だった(以下のリスト。出典はグローバー教授)。

息を呑むような論文リストだ。ヘイダリの「論文」はすべて、彼自身の「論文」しか引用していない。

白楽は引用内容の不正をクログレイに分類しているが、これはどう見てもグレイではない。クロである。

★「2020年のSaudi Journal of Biomedical Research」論文

ネカトハンターのエリザベス・ビック(Elisabeth Bik)が指摘したネカト論文も1つだけ紹介しよう。

「2020年のSaudi Journal of Biomedical Research」論文の書誌情報を以下に示す。2021年3月31日現在現在、撤回されていない。

以下のパブピアの図の出典:https://pubpeer.com/publications/E146095C3750BD226A591A6E23638F

1つ目:盗用。

要約の画像(以下の上図)はNIHのNIAID-RMLが提供している写真(以下の下図)と同じである(NIAID-RML: National Institute of Allergy and Infectious Diseases-Rocky Mountain Laboratories)


2つ目:盗用。

図2(以下の上図)は他の研究者の論文「Almeida et al., Anal Bioanal Chem (2010), doi 10.1007/s00216-010-3566-2」の図1(以下の下図)と同じである。

3つ目:盗用。

図3(以下の上図)は他の研究者の論文「Hejna et al. Polymer Degradation and Stability (2018), DOI: 10.1016/j.polymdegradstab.2018.03.022」の図15(以下の下図)と同じである。

●6.【論文数と撤回論文とパブピア】

★パブメド(PubMed)

2021年3月31日現在、パブメド( PubMed ))で、アリレザ・ヘイダリ(Alireza Heidari)の論文を「Alireza Heidari [Author]」で検索した。この検索方法だと、2002年以降の論文がヒットするが、2012年の1撤回論文がヒットした。

「Heidari A」で検索すると、1997~2021年の25年間の 262論文がヒットした。

2021年3月31日現在、「Retracted Publication」のフィルターでパブメドの論文撤回リストを検索すると、2論文が撤回されていた。

★撤回監視データベース

2021年3月31日現在、「撤回監視(Retraction Watch)」の撤回監視データベースでアリレザ・ヘイダリ(Alireza Heidari)を「Alireza Heidari」で検索すると、0論文が訂正、0論文が懸念表明、5論文が撤回されていた。

2008-2012年の5年間に出版した5論文が2011-2012年に「盗用」で撤回された。

★パブピア(PubPeer)

2021年3月31日現在、「パブピア(PubPeer)」では、アリレザ・ヘイダリ(Alireza Heidari)の論文のコメントを「”Alireza Heidari”」で検索すると、2015-2020年の6年間に出版した39論文にコメントがあった。

●7.【白楽の感想】

《1》ニセ現実・フェイク世界 

現代では、ニセ現実・フェイク世界をウソと見破るのは、非常に難しい。地球温暖化の原因が炭酸ガスという説もウソなのか本物なのか、識別できない。

イラクが大量破壊兵器を持っているというウソを見破れずに、米国はイラクを攻撃した。

ニセ現実・フェイク世界の恐ろしさを感じた。

東京の街の自室で、一体どうやって「事実を事実と確信できるのか?」考えこんだ。

人間は、自分の持っている窓からしか世界を見ることができない(影の学問、窓の学問 | チャールズ・ダグラス・ラミス, 加地 永都子)。インターネット、ラジオ、テレビ、新聞などメディアを通して知る情報も、すべて自分の窓枠から見える情報で、しかも2次情報だ。

すべての2次情報は、誰かが意図的に切り取り、加工・作成した情報である。つまり、生情報を改ざん・ねつ造している。

カリフォルニアサウス大学(California South University)がニセ現実・フェイク世界だというウィリアム・グローバー準教授(William Grover)だって、まさかとは思うが、本物現実・リアル世界だという保証はない。

フェイク世界とリアル世界をどのように識別できるのだろう?

真実は多数決で決まらないが、多数がリアル世界と言えばリアル、フェイク世界と言えばフェイクなのか?

それとも、権威がリアル世界と言えばリアル、フェイク世界と言えばフェイクなのか?

どうも違うなあ。

世の中の情報を「信頼」はするが、「信用」は0~90%の範囲内でいつも揺れている。

《2》フェイク大学・フェイク研究者 

カリフォルニア大学リバーサイド校のウィリアム・グローバー準教授(William Grover)のお陰で、カリフォルニアサウス大学(California South University)がフェイク大学でヘイダリがフェイク研究者であることが発覚した。

この発覚は、偶然がたまたま重なった。

ということは、発覚していない多数のフェイク大学があって、多数のフェイク研究者がいることを暗示している。

ネカト論文と同じで、発覚すればその存在がわかる。発覚しなければ、その存在はわからない。

学術誌をフェイク学術誌にするとカネになることから、「多数」のフェイク学術誌(捕食学術誌)が生まれた。そのフェイク学術誌の営業戦略として、「多数」のフェイク大学が作られ、「多数」のフェイク研究者が登場した。ただ、その「多数」がどれくらいの「多数」なのか、わからない。

フェイク大学は数百大学? フェイク研究者は数千人?

《3》日本のフェイク大学

フェイク大学やフェイク研究者はイラクや米国、そして中国にいるけど、日本は無縁だと、あなた、思ってません?

そうは問屋が卸さない。
びっくり下谷の広徳寺。

国際信州学院大学、そう、日本のフェイク大学である。ウェブサイトはよくできています(以下の写真出典)。 → https://kokushin-u.jp/

国際信州学院大学の創立者(?)は手が込んでいて、架空の大学を作るだけでは面白みに欠けると思ったのか、次の話題を提供した。

“国際信州学院大学”の職員がうどん店に対して50人の貸切予約をしたにもかかわらず、無断でキャンセルしたという事件が5月に話題になりました。ドタキャン被害を訴えるツイートは数万リツイートされたのですが、実はこの大学もうどん店も、ましてやこの事件自体も全て架空だったというのがそのオチ。( 2018年06月06日の[宮田健の記事:存在しない大学、なぜだまされた? 「URL」でWebサイトの安全性が分からない時代

次の注意もしている。

「最近、インターネット上に本学が架空の大学であるかのように言及する情報が増えています。これは本学の公式見解ではありませんので、お気をつけください。(中略)インターネット上には虚構情報も多くあります。架空の情報に騙されないようご注意くださ(2018年4月17日の記事:架空のネタ大学「国際信州学院大学」とは : J-CASTニュース

《4》中国のフェイク大学

驚き桃の木山椒の木。

中国のフェイク大学は400校もあるとのことだ。 → 2019年03月05日の安田峰俊・記者の「文春オンライン」記事:その数400校! 中国で「ニセ大学」による入試詐欺が増えている理由

中国のニセ大学の事情はもっと複雑である。一応はニセ学位をもらえる学校もあるのだが、入学金や学費を騙し取るだけの、より悪質な詐欺も多々見られるからだ。

・・・中略・・・

2017年6月の高考後に明らかにされたところによれば、中国全土に存在するニセ大学の数は392校。その「住所」は北京が151校と最多で、他に上海市や山東省などでも30校近くが確認されるなど、中国に31地方ある省・自治区・直轄市のうち26地域で存在が確認されたという。

校名の多くは「北京工商学院」(→北京工商大学)、「中国郵電大学」(→北京郵電大学)、「広州理工学院」(→広東理工大学)といった既存の大手大学のパクリや、「北京医科大学」「華北師範学院」のような、いかにも実在しそうな名前だったということである。

2016年に四川省で明らかになったニセ大学・四川信息工程学院のホームページ上の住所は成都市内にある実在の大学・成都信息工程大学とほぼ同じ。同じくニセ大学の四川経済管理学院も、実在する四川科技職業学院の分校と住所が同一だったという。

《5》米国連邦政府のフェイク大学

イカガワシイ個人や組織がフェイク大学を作っているだけと思いきや、アッと驚く為五郎、米国連邦政府も作っていた。

米国連邦政府が、米国に不法滞在しようとする移民をおびきよせるために偽の大学を設置して、おとり捜査をしました。偽の大学を本物に見せるために、認証評価機関の協力を得て、同大学が認証評価されているように見せかけてさえいました。

この偽の大学は、デトロイト郊外のオフィスパークの偽の施設に、全くの偽のSNSアカウントとともに、米国国土安全保障省の工作員により設置されました。2015年に開設されましたが、不法移民をトランプ政権が取り締まるようになった2017年初めから、取り組みが強化されました。

・・・中略・・・

連邦捜査官たちは、学生が学習やおしゃべりをする陳腐な写真を用いたウェブサイトを開設し、ファーミングトン大学という偽の大学をでっちあげました。また、デトロイト北西のファーミングトン・ヒルズの商用ビルに、施設も設置しました。同大学の「About Us」ページには、同大学が「第二次世界大戦後、帰還兵が仕事につながる質の高い教育を求めた1950年代初頭に淵源をもつ」とあります。「入試案内」には、「随時入学」を可能としており、「大学生活にスムースになじめるように、早い段階で出願」することを学生に勧めています。この偽の大学は、バージニア州アーリントンに実際に存在するキャリア教育のための認証機関(Accrediting Commission of Career Schools and Colleges, ACCSC)に認証されているとしています。

・・・中略・・・

連邦政府はこれまでも、同様なおとり捜査をしたことがありました。連邦政府検察官は2016年、北ニュージャージー大学という偽の機関を設置し、ビザ偽造のかどで21名の起訴につなげたと明かしました。被告人の多くは、留学生リクルーターやコンサルタントとして、26カ国1000名以上の学生または就労ビザを不正に取得、または取得を試みていたと連邦政府は述べています。(2019年2月3日の船守美穂の「mihoチャネル」記事:米国連邦政府、不法移民取り締まりに偽の大学を設置

ファーミングトン大学(University of Farmington)のウェブサイトは2021年3月31日現在は閉鎖されている。以前は、まともな大学案内がされていた(以下のサイト出典)。

《6》フェイクからリアルへの日本

たかがフェイクでしょ。とフェイク大学を軽く見ていると、リアルに直結するヒドイ現実が日本にあった(今もある?)。

海外で取得したフェイク博士号を利用し日本の大学教員になっている人が48人もいた。

恐れ入り谷の鬼子母神。

2021年3月31日現在は何人いるのだろう?

偽(ニセ)学位大学教員

文部科学省から今年最後になるであろう偽装が公表されている。それは海外の偽大学という団体からお金で授与された博士号を使って、大学への採用や昇進の際に利用した大学教員が全国で48名に上ることの調査結果である。大学の信頼低下につながるとして、各大学に厳しく処置するように求めているが、このような先生から講義を受け、研究指導をされる学生のほうはいい迷惑であろう。

これまでの記事
記事1.http://iiaoki.jugem.jp/?eid=1128
記事2.http://iiaoki.jugem.jp/?eid=429
(出典:2007年12月29日の「ゴロー」記者の記事:偽(ニセ)学位大学教員 | ある女子大教授の つぶやき

なんだ神田の大明神、てぇわけです。 

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日本がスポーツ、観光、娯楽を過度に追及する現状は日本の衰退を早め、ギリシャ化を促進する。日本は、40年後に現人口の22%が減少し、今後、飛躍的な経済の発展はない。科学技術と教育を基幹にした堅実・健全で成熟した人間社会をめざすべきだ。科学技術と教育の基本は信頼である。信頼の条件は公正・誠実(integrity)である。人はズルをする。人は過ちを犯す。人は間違える。その前提で、公正・誠実(integrity)を高め維持すべきだ。しかし、もっと大きな視点では、日本は国・社会を動かす人々が劣化している。どうすべきなのか?
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●9.【主要情報源】

① 2017年12月10日のウィリアム・グローバー(William Grover)教授の「Grover Lab」記事:“The University of Alberta, Southern California”
② 2018年2月21日のデレク・ロウ(Derek Lowe)記者の「Science」記事:Down the Rabbit Hole With Alireza Heidari | In the Pipeline
③ 2018年3月17日のシマ・シャケリ(Sima Shakeri)記者の「HuffPost Canada Alberta」記事:Fake School California South University Is The University Of Alberta’s Evil Twin | HuffPost Canada Alberta
Prof. Dr. Alireza Heidari | California South University
‪Prof. Dr. Alireza Heidari, Ph.D., D.Sc.‬ – ‪Google Scholar‬‬‬
14731 Comet St Irvine, CA 92604 – Bizapedia Address Profile、保存版https://archive.ph/wip/JkGoY
★記事中の画像は、出典を記載していない場合も白楽の作品ではありません。

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