犯罪「買春と薬物」:カーメン・プリアフィート(Carmen A. Puliafito)(米)

2017年8月21日掲載。

ワンポイント:ネカトではない。逮捕されていないが犯罪に分類した。南カリフォルニア大学の著名な眼科医で年収1億円以上の学部長が、2016年3月4日(65歳)、ホテルで21歳の売春婦のサラ・ウォーレンとセックスし、麻薬を吸引した(白楽の想像)。売春婦の薬物過剰摂取で容態が急変し、救急車を呼んだ。このスキャンダルは隠蔽されていたが、1年4か月後の2017年7月17日(66歳)、「ロサンゼルス・タイムズ」紙がすっぱ抜いた。大学辞任。損害額の総額(推定)は100億5千万円(当てずっぽう)。

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目次(クリックすると内部リンク先に飛びます)
1.概略
2.経歴と経過
3.動画
4.日本語の解説
5.不正発覚の経緯と内容
6.論文数と撤回論文
7.白楽の感想
8.主要情報源
9.コメント
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●1.【概略】

カーメン・プリアフィート(Carmen A. Puliafito、写真同)は、米国の南カリフォルニア大学ケック医科大学院(Keck School of Medicine of the University of Southern California)・学部長・医師、眼科部長だった。なお、南カリフォルニア大学は3,455人の教授を擁し、ロサンゼルス市の民間組織では最大の雇用数を誇る巨大組織である。

1991年、プリアフィートは、画期的な診断法である光干渉断層画像診断法(Optical Coherence Tomography , OCT)を、マサチューセッツ工科大学のジェームス・フジモト(James Fujimoto)らとともに発見した。その功績で、ランク賞(Rank Prize for Opto-electronics)を2002年に、アントニオ・シャンパリモー視覚賞(António Champalimaud Vision Award)を2012年に、ジェームス・フジモトらと共同受賞している。

プリアフィートは、ハーバード大学医科大学院の同級生だったジャネット・パイン(Janet Pine)と結婚し、3人の子供(長女、長男、次男)がいる。一度も離婚していない。

2016年3月4日(65歳)、ホテルで21歳の売春婦のサラ・ウォーレン(Sarah Warren、写真出典)とセックスし、麻薬を吸引した(白楽の想像)。売春婦が薬物過剰摂取で容態が急変し、救急車を呼んだ。

この時点ではこの「買春と薬物」行為は大学にも世間にもバレなかった。

10日後の2016年3月14日、匿名者が南カリフォルニア大学・学長に通報した。学長は、プリアフィートに学部長を辞任させた。ただし、マスメディアでの報道はなかったので、「買春と薬物」行為は世間にバレなかった。

匿名者は同時に「ロサンゼルス・タイムズ」紙にも通報していた。「ロサンゼルス・タイムズ」紙は特別取材チームを編成し、1年4か月かけて綿密に調査と取材を重ねた。

2017年7月17日(66歳)、「ロサンゼルス・タイムズ」紙は、ようやく、プリアフィート学部長・医師の裏の生活・「買春と薬物」を記事に掲載し、世間に初めて伝えた。大スクープである。後追い記事も多数掲載している。

南カリフォルニア大学ケック医科大学院(Keck School of Medicine of the University of Southern California)。写真出典

  • 国:米国
  • 成長国:米国
  • 医師免許(MD)取得:ハーバード大学医科大学院
  • 研究博士号(PhD)取得:なし
  • 男女:男性
  • 生年月日:不明。仮に1951年1月1日生まれとする。2017年7月17日の新聞記事に66歳とあったので
  • 現在の年齢:71 歳?
  • 分野:眼科学
  • 今回の「買春と薬物」行為:2016年(65歳)
  • 世間への発覚年:2017年(66歳)
  • 発覚時地位:南カリフォルニア大学ケック医科大学院・学部長・医師、眼科部長
  • ステップ1(発覚):第一次追及者(詳細不明)は「憂慮している市民」(Concerned Citizen)と名乗る匿名者で、パサデナ市当局、南カリフォルニア大学・学長、「ロサンゼルス・タイムズ」紙に公益通報
  • ステップ2(メディア): 「ロサンゼルス・タイムズ」紙の特別取材チームが大きな役割を果たした
  • ステップ3(調査・処分、当局:オーソリティ):①「ロサンゼルス・タイムズ」紙・調査グループ。②南カリフォルニア大学・調査委員会
  • 大学・調査報告書のウェブ上での公表:なし
  • 不祥事:「買春と薬物」
  • 不正論文数:なし
  • 時期:研究キャリアの後期
  • 損害額:総額(推定)は100億5千万円(あてずっぽう)。内訳 → ①研究者になるまで5千万円。研究ネカトではないので、損害はゼロ。②研究者の給与・研究費など年間5千万円が28年間+年間1億円が10年間=24億円。研究ネカトではないので、損害はゼロ。③院生の損害はゼロ。④研究費。総額2億ドル(約200億円)以上の研究助成金を受領してきたが、研究ネカトではないので、損害はゼロ。⑤調査経費(大学)が5千万円。⑥裁判なし。⑦論文出版・撤回作業なし。⑧損害は大学の評判悪化による副次的なもので100億円(当てずっぽう)。⑨南カリフォルニア大学のために10億ドル(約1000億円)の寄付金を集めたが、返還は要求されないので損害はゼロ。今後の寄付金は減るかもしれないがそれは次の学部長の力量の問題。
  • 結末:辞職

●2.【経歴と経過】

参考:①Carmen A. Puliafito, MD

  • 生年月日:不明。仮に1951年1月1日生まれとする。2017年7月17日の新聞記事に66歳とあったので
  • 1973年(22歳):ハーバード大学の学部(Harvard College)を「極めて優秀な成績(magna cum laude)」で卒業
  • 1979年(28歳):ハーバード大学医科大学院(Harvard Medical School)を卒業。医師免許取得
  • 1981年(30歳):ハーバード大学関連病院のマサチューセッツ眼耳病院(Massachusetts Eye and Ear Infirmary)で研修医
  • 1983年(32歳)?:ハーバード大学医科大学院の同級生だったジャネット・パイン(Janet Pine)と結婚
  • 19xx年(xx歳):ボストンのフォークナー病院(Faulkner Hospital)で内科の研修医
  • 1991- 2001年(40-50歳):タフツ大学医科大学院(Tufts University School of Medicine)・教授、眼科部長
  • 1997年(46歳):ペンシルバニア大学ウォートン校(Wharton School of the University of Pennsylvania)で経営学修士(MBA)取得
  • 2001- 2007年(50-56歳):マイアミ大学医科大学院(University of Miami Miller School of Medicine)・教授、眼科部長
  • 2007年12月(56歳):南カリフォルニア大学ケック医科大学院(Keck School of Medicine of the University of Southern California)・学部長、眼科部長
  • 2012年(50-56歳):プリアフィート学部長の2012年の収入が$1,189,523(約1億1900万円)で、「米国の大学・役員収入ランキング」で21位に入った()
  • 2016年3月4日(65歳):本記事の主要出来事である「買春と薬物」事件が起こった。具体的には、連れの売春婦の薬物過剰摂取事件が発生した
  • 2016年3月24日(65歳):南カリフォルニア大学ケック医科大学院・学部長を辞任。教授に在職。眼科部長
  • 2017年7月17日(66歳):「ロサンゼルス・タイムズ」紙がプリアフィート学部長の裏の生活「買春と薬物」を掲載した
  • 2017年7月21日(66歳):南カリフォルニア大学ケック医科大学院・教授を辞任

●3.【動画】

【動画】
事件ニュース:「南カリフォルニア大学・学部長が売春婦の薬物過剰摂取に関与(Report: Former USC Dean Linked To Drug Overdose With Prostitute ) 」(英語)2分54秒
CBS Sacramento が2017/07/18 に公開
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