2023年10月4日掲載
ワンポイント:日本時間の今夜18:45、ノーベル化学賞の受賞者が発表される。2016年は、ノースウェスタン大学・教授のストッダート(74歳)が受賞した。ところが、その後、コッソリ、1論文を訂正し、1論文を撤回した。ノースウェスタン大学は黙殺しネカト調査をしていない。ストッダートはシロなのかクロなのか不明のままである。国民の損害額(推定)は1千万円(大雑把)。
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目次(クリックすると内部リンク先に飛びます)
1.概略
2.経歴と経過
5.不正発覚の経緯と内容
6.論文数と撤回論文とパブピア
7.白楽の感想
9.主要情報源
10.コメント
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●1.【概略】
フレイザー・ストッダート(Fraser Stoddart、ORCID iD:?、写真出典)は、英国で生まれ育ち、英国のシェフィールド大学(University of Sheffield)で27年間教員を務めた後、2008~2017年(66~75歳)の間、米国のノースウェスタン大学(Northwestern University)・教授だった。専門は化学(超分子化学)である。
2016年10月x日(74歳)、ストッダートは、「分子マシンの設計と合成(design and synthesis of molecular machines)」で、ノーベル化学賞を受賞した。
ところが、ノーベル賞受賞の数年後、2つの論文で問題が指摘された。
コッソリ、1論文を訂正し、1論文を撤回した。
コッソリ訂正された論文は、白楽の観点ではデータねつ造だと思うが、掲載した学術誌・「Science」はストッダートに味方し、不正を隠蔽した。という印象を白楽は受けた。
撤回された論文は、特許に関する法律上の懸念があるので、撤回したと説明しているが、論文を削除したのでどこがどのように問題だったのか確認できない。
撤回された論文は、白楽の推察だが、盗用だと思う。こちらもストッダートに味方し、論文を削除することで不正を隠蔽した。という印象を白楽は受けた。
なお、これらの問題は、レオニッド・シュナイダー(Leonid Schneider)が記事に書いただけで、他のすべてのメディアは口を閉ざしている。
シュナイダー以外の全メディアがストッダートに味方し、不正を隠蔽した。という印象を白楽は受けた。
ただ、ノーベル賞を受賞した超有名人は、些細なことでも揚げ足取り的な批判を受ける。本件もシュナイダーの揚げ足取りかもしれない。
ノースウェスタン大学(Northwestern University)。写真出典
- 国:米国
- 成長国:英国
- 医師免許(MD)取得:なし
- 研究博士号(PhD)取得:英国のエディンバラ大学
- 男女:男性
- 生年月日:1942年5月24日
- 現在の年齢:82歳
- 分野:化学(超分子化学)
- 不正論文発表:2009年(67歳)と2020年(77歳)の2回
- ネカト行為時の地位:ノースウェスタン大学・教授
- 発覚年:2019年(76歳)
- 発覚時地位:ノーベル化学賞・受賞者、ノースウェスタン大学・教授、シクラデックス社(Cycladex)・技術統括者
- ステップ1(発覚):第一次追及者(詳細不明)は匿名で「パブピア(PubPeer)」に公益通報。レオニッド・シュナイダー(Leonid Schneider)
- ステップ2(メディア):「パブピア(PubPeer)」、レオニッド・シュナイダー(Leonid Schneider)のブログ「For Better Science」
- ステップ3(調査・処分、当局:オーソリティ):①学術誌・編集部。②ノースウェスタン大学は調査していない
- 大学・調査報告書のウェブ上での公表:なし。調査していない
- 大学の透明性:調査していない(✖)
- 不正:ねつ造・改ざん・盗用(推定)
- 不正論文数:2報
- 時期:研究キャリアの後期
- 職:事件後に研究職(または発覚時の地位)を続けた(〇)
- 処分:なし
- 日本人の弟子・友人:不明
【国民の損害額】
国民の損害額:総額(推定)は1千万円(大雑把)。
●2.【経歴と経過】
主な出典: Stoddart Full CV
- 生年月日: 1942年5月24日、英国スコットランドで生まれた
- 1964年(22歳):英国のエディンバラ大学(Edinburgh University)で学士号取得:化学
- 1966年(24歳):同大学で研究博士号(PhD)を取得:化学
- 1967~69年(25~27歳):カナダのクィーンズ大学(Queen’s University Canada)・ポスドク
- 1970~1982年(28~40歳):英国のシェフィールド大学(University of Sheffield)・講師(Lecturer)
- 1980年(38歳):英国のエディンバラ大学で博士号(D Sc)取得:化学
- 1982~1991年(40~49歳):英国のシェフィールド大学(University of Sheffield)・準教授(Reader)
- 1990~1997年(48~55歳):同大学・正教授(Professor)
- 1997~2007年(55~65歳):米国のカリフォルニア大学ロサンゼルス校(University of California, Los Angeles)・教授
- 2008~2017年(66~75歳):米国のノースウェスタン大学(Northwestern University)・教授。2018年以降の論文にもノースウェスタン大学所属とあるので、本記事では、それに従った
- 2014~2019年(72~76歳):パナセアナノ社(PanaceaNano)を共同設立し技術統括者(Chief Technology Officer)
- 2014~現(72歳~):シクラデックス社(Cycladex)・技術統括者(Chief Technology Officer)
- 2016年(74歳):ノーベル化学賞を受賞
- 2019年3月(76歳):「2009年8月のScience」論文の異常が指摘された
- 2023年10月3日(80歳)現在:シクラデックス社(Cycladex)・技術統括者(Chief Technology Officer)の職を維持
●5.【不正発覚の経緯と内容】
★研究人生
フレイザー・ストッダート(Fraser Stoddart)は、英国で生まれ育ち、英国のシェフィールド大学(University of Sheffield)で1970~1997年(28~55歳)の27年間、講師、準教授、正教授を務めた。
その後、米国のカリフォルニア大学ロサンゼルス校(University of California, Los Angeles)・教授を経て、2008~2017年(66~75歳)、米国のノースウェスタン大学(Northwestern University)・教授になった。
2016年10月10日(74歳)、ストッダートは、「分子マシンの設計と合成(design and synthesis of molecular machines)」で、ノースウェスタン大学在職時にノーベル化学賞を受賞した。写真出典 https://www.youtube.com/watch?v=V7DqCz0nQzU
★概略
フレイザー・ストッダート(Fraser Stoddart)は、2016年のノーベル化学賞後、2つの論文で問題が指摘された。
コッソリ、1論文を訂正し、1論文を撤回した。
論文出版時に所属していた大学は調査していない。それで、両方とも、ストッダートが行為者なのか、共著者が行為者なのか不明である。
また、この事件はレオニッド・シュナイダー(Leonid Schneider)以外、メディアが報道していない。
★「2009年8月のScience」論文
2016年10月10日(74歳)、フレイザー・ストッダート(Fraser Stoddart)は、ノーベル化学賞を受賞した。
ノーベル受賞の7年前、ストッダートは「2009年8月のScience」論文を出版した。
- Docking in metal-organic frameworks.
Li Q, Zhang W, Miljanić OS, Sue CH, Zhao YL, Liu L, Knobler CB, Stoddart JF, Yaghi OM.
Science. 2009 Aug 14;325(5942):855-9. doi: 10.1126/science.1175441.
この論文は、最後著者がオマー・ヤギ(Omar Yaghi、写真出典)なので、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(University of California, Los Angele)のヤギ教授の研究室の論文という色彩が濃い。なお、ヤギ教授は2012年にカリフォルニア大学バークレー校(University of California, Berkeley)・教授に移籍した。
そうはいっても、ストッダートは著者の1人である。論文の責任がある。
ノーベル受賞の3年後、2019年3月、「パブピア(PubPeer)」で、「Gravesia guttata」に論文の図4Aと4Dがヘンだと指摘された。
図4Aにフラスコに液体を加えて振って、4Dの結晶を得ているのだが、図4Aの結晶と4Dの結晶は色が違うが、位置が全く同じだ。ピクセルレベルでも同じだと指摘した。
液体を加えて振ったのに位置が同じということはおかしいと指摘した。
レオニッド・シュナイダー(Leonid Schneider)は、「間違えて」なのか「意図的」なのかわからないいが、同じ画像を色を変えて使ったと推測した。
2019年8月31日、匿名者Aが学術誌・「Science」に問い合わせた。
学術誌・「Science」のジェイク・イェストン(Jake Yeston、写真出典)編集者は即座に次のように答えた。
「この論文はあまりにも古いので、生データを正式に要求することができません。なお、著者に直接連絡することは自由です」。
匿名者Aがこのやり取りをシュナイダーに転送した。
それで、シュナイダーはイェストン編集者に、「10年前の論文はデータ公正を気にする必要がない、とScience誌は判断したのですか?」と尋ねた。
すると、イェストン編集者は「私の判断は間違いでした。編集部内で議論をし、「パブピア(PubPeer)」で表明された懸念について著者に連絡し説明を求めました」と答えた。
シュナイダーは、常識的に考えれば、著者は、不注意による間違いを謝罪し、図4の画像を差し替え、すべての結論に影響がないことを告知すると予想した。
ところが、そうは問屋が卸さず、奇妙なことが起こった。
2019年10月下旬、イェストンと当時のジェレミー・バーグ編集長(Jeremy Berg)は、この 2つの画像は著者の最初の説明どおり完全に正しかったと、判断した。
イェストン編集者は、次のように説明した。
著者の主張は、サンプルはずっと顕微鏡下の同じ結晶サンプルだったということです。彼らは、結晶を乱さないようにパラコート反応液をゆっくりと注意深く注いで反応させたので結晶サンプルは同じ配置のままなのだそうです。
当初、私もこのことが物理的に可能なのか混乱していました。著者の説明で、実験は確かに実行可能に思えます。
私は著者のうち3人と何度もメールのやり取りをしましたが。彼らはデータねつ造・改ざんをしていないと思います。
匿名者Aは次のように述べた。
率直に言って、結晶サンプルに溶液を加え反応させた後、結晶が1ピクセルも動かず、画像がまったく動かないというのは、私にも、私のグループの誰にも達成できない偉業です。
偉業と皮肉っているけど、真意はわかりますよね。
私は論文で報告されている研究内容を疑っていませんし、著者らは得られた化合物の十分な証拠と特徴付けを提供しています。しかし、私は彼らが結晶サンプルの実験を示す証拠写真の提示について手を抜いたと思います。
2019年11月5日、「Science」誌はコッソリと訂正した。その訂正はDOI がなく、個別の記事として利用できず、Google検索したり自由にアクセスもできない。有料という壁で保護した要約ページには、論文が修正されたという記載はない。
2020年1月6日、レオニッド・シュナイダー(Leonid Schneider)がブログ「For Better Science」で上記の指摘をしたら、「Science」誌は別の修正をした。
ただ、その修正を白楽が確かめると、 2023年10月3日現在、削除されていて、読むことができない。 → Science | AAAS 404
「Science」誌と著者たちは言い訳と隠蔽まがいのことを繰り返したのだ。
匿名者Aもシュナイダーも、「結晶サンプルを乱すことなく、パラコート溶液をピペットで数滴静かに加えた」なんて、あり得ないと述べている。
「Science」誌はストッダートに味方し、彼らの不正を隠蔽した、という印象を白楽は受けた。
★「2020年3月のAcc Chem Res」論文
2016年10月10日(74歳)、フレイザー・ストッダート(Fraser Stoddart)は、ノーベル化学賞を受賞した。
ノーベル賞受賞の4年後、ストッダートは「2020年3月のAcc Chem Res」論文を出版した。
- Cyclodextrin Metal–Organic Frameworks: From the Research Laboratory to the Marketplace
Indranil Roy, Benjie Limketkai, Youssry Y Botros, J Fraser Stoddart
Acc Chem Res March 17, 2020
この論文は出版8か月後、2020年11月17日、撤回された。 → 撤回公告
撤回公告によると、特許に関する法律上の懸念があるので、この論文(総説)を撤回する。そういう理由なので、論文(総説)を削除した。
というわけで、現在は閲覧できない、というか、存在しない。
「撤回監視(Retraction Watch)」の撤回監視データベースでは撤回理由を「+Copyright Claims、+Legal Reasons/Legal Threats、+Withdrawal」と書いてある。 → Retraction Watch Database
「Copyright Claims」ということは、白楽が思うに、盗用だったのだろう。
★商売
2016年10月10日(74歳)、フレイザー・ストッダート(Fraser Stoddart)は、ノーベル化学賞を受賞した。
トラの威を借るキツネが現れ、トラはカネに目がくらんだのか、魔が差したのか、本気なのか、カネ儲けの片棒を担いだ。
エジプト出身のユスリー・ボトロス(Youssry Y Botros)と化粧品製造・販売のパナセアナノ社(PanaceaNano)を共同設立したのだ。マー、ノーベル賞受賞の2年前の2014年ですがね。以下動画です。出典:https://www.youtube.com/watch?v=bcWC-AcDNIk
以下の出典(含・図。右側がユスリー・ボトロス(Youssry Y Botros)):2017年12月5日記事:Nobel Prize winner introduces skin care line
ナノキューブ(nano-cubes)という「シワ修復ナイトクリーム(“anti-wrinkle repair” night cream)などの「高貴(“Noble” line)」な化粧品を販売している。
ナノキューブはシクロデキストリンという炭水化物分子でできている。スキンケアのウェブサイトによると、さまざまなサイズや形状のナノキューブは、ビタミンやペプチドなどの成分を「あらかじめ決められた時間に分子レベルの精度で」皮膚に放出するという。
ストッダート自身も「再生可能、安全、有機、生分解性の機能性ナノ材料をベースにした、人々の生活の質を向上させる商品の誕生に立ち会えるのは、とても興奮する瞬間です」と述べている。
いかにも怪しいですね。
ネカトと関係ないといいんですが。
●【不正の具体例】
上記した。上記以上の情報はないので、省略。
●6.【論文数と撤回論文とパブピア】
★パブメド(PubMed)
2023年10月3日現在、パブメド(PubMed)で、フレイザー・ストッダート(Fraser Stoddart)の論文を「Fraser Stoddart [Author]」で検索した。1991~2023年の33年間の545論文がヒットした。
2023年10月3日現在、「Retracted Publication」のフィルターでパブメドの論文撤回リストを検索すると、0論文が撤回されていた。
★撤回監視データベース
2023年10月3日現在、「撤回監視(Retraction Watch)」の撤回監視データベースでフレイザー・ストッダート(Fraser Stoddart)を「Stoddart, J Fraser」で検索すると、本記事で問題にした「2020年3月のAcc Chem Res」論文・ 1論文が撤回されていた。
★パブピア(PubPeer)
2023年10月3日現在、「パブピア(PubPeer)」では、フレイザー・ストッダート(Fraser Stoddart)の論文のコメントを「Fraser Stoddart」で検索すると、2論文にコメントがあった。
●7.【白楽の感想】
《1》ノーベル賞受賞者のネカトはアンタッチャブル?
フレイザー・ストッダート(Fraser Stoddart)は、2016年のノーベル化学賞の受賞数年後に、2つの論文で問題が指摘された。
1論文が訂正され、1論文が撤回された。
レオニッド・シュナイダー(Leonid Schneider)以外のメディアは記事にしていない。
この事件をどう見るか?
1つの見方は、ノーベル賞を受賞した研究者の業績は特別に精査されるので、ネカトやクログレイが指摘されやすい。些細なことでも揚げ足取り的な批判がされる。場合によると、根拠のない批判も加えられる。この事件はこのケースだという見方だ。
この見方と関連して、ノーベル賞受賞者に多数の共同研究者が寄ってくる。トラの威を借るキツネのように、お友達になることで権力・カネにありつけるチャンスが増える。また、共著論文は査読がほぼフリーパスである。それで、つい気をゆるすと、トンデモナイ論文を出版する羽目になる。この事件は共著者がトンデモナイ論文を出版したケースだという見方だ。
もう1つの見方は、全く逆で、ノーベル賞を受賞した研究者は上級国民である。かなりのネカトやクログレイしても、また、性不正・アカハラ、さらには犯罪行為に近いことをしても、隠蔽される。この事件はこのケースだという見方だ。
どちらが事実に近いのか、白楽はワカリマセン。
公開情報に白楽の見解を加えてブログで紹介したけど、読者のあなたは、この事件をどう見ましたか?フレイザー・ストッダート(Fraser Stoddart)。写真 By Jim Prisching Photography – Own work, CC BY-SA 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=84754234
《2》2023年版まとめ:ノーベル賞受賞者・候補者の不正(含・疑惑や関連):他記事でも同じ内容
「●白楽の卓見・浅見3【ノーベル賞受賞者の不祥事は多いと思うべし】」に一部をまとめたが、2023年版リストでデータを加えた。
白楽ブログで解説したノーベル賞受賞者(最後の方に候補者)の不正(含・疑惑や関連)を受賞年順にリストした。2023年版リスト。
- 1964年、盗博:宗教学:キング牧師(Martin Luther King Jr.)(米)
- 1976年、「性的暴行」:カールトン・ガジュセック(Carleton Gajdusek)(米)
- 1992年、「性不正」:文学:デレック・ウォルコット(Derek Walcott)(米)
- 1998年、ルイ・イグナロ(Louis Ignarro)(米)
- 2004年、リンダ・バック(Linda Buck)(米)
- 2007年、マーティン・エヴァンズ(Martin Evans)(英)
- 2009年、「間違い」:ジャック・ショスタク(Jack W. Szostak)(米)
- 2011年、ブルース・ボイトラー(Bruce Beutler)(米)
- 2012年、化学:ロバート・レフコウィッツ(Robert Lefkowitz)(米)
- 2016年、化学:フレイザー・ストッダート(Fraser Stoddart)(米)
- 2017年、マイケル・ロスバッシュ(Michael Rosbash)(米)
- 2018年、化学:フランシス・アーノルド(Frances Arnold)(米)
- 2019年、グレッグ・セメンザ(Gregg Semenza)(米)
- 2022年、「アカハラ?」:スバンテ・ペーボ(Svante Pääbo)(ドイツ、日本)
- 2022年、「性不正」:経済学:フィリップ・ディビッグ(Philip Dybvig)(米)
他にも問題者(含・研究公正以外)はいる。古いので白楽ブログでは取り上げない(多分)。
- 1912年、アレクシス・カレル – Wikipedia
- 1923年、物理学:ロバート・ミリカン – Wikipedia
- 1956年、物理学:ウィリアム・ショックレー – Wikipedia
- 1962年、ジェームズ・ワトソン – Wikipedia
以下は問題ないと思う。
- 2001年、ポール・ナース – Wikipedia:Paul Nurse
2018年7月26日の「撤回監視(Retraction Watch)」記事:Nobel Prize winners correct the literature, too – Retraction Watch - 2002年、ダニエル・カーネマン – Wikipedia:Daniel Kahnemann
2017年2月20日の「撤回監視(Retraction Watch)」記事:“I placed too much faith in underpowered studies:” Nobel Prize winner admits mistakes – Retraction Watch
ノーベル賞候補者の不正(含・疑惑や関連)を発覚年順にリストした。
- 1974年、ロバート・グッド(Robert A. Good)(米)
- 1981年、エフレイム・ラッカー(Efraim Racker)(米)
- 1988年、「錯誤」:ジャック・ベンヴィニスト(Jacques Benveniste)(仏)
- 1993年、無罪:バーナード・フィッシャー(Bernard Fisher)(米)
- 2004年、「児童性的虐待」:フレンチ・アンダーソン(French Anderson)(米)
- 2014年、デイビット・バウルクーム(David Baulcombe)(英)
- 2015年、エイドリアン・バード(Adrian Bird – Wikipedia)(英)
- 2016年、「間違い」:チュンユー・ハン、韩春雨(Chunyu Han)(中国)
- 2020年、物理学:ランガ・ディアス(Ranga Dias)(米)
- 2021年、「レイプ」:デイヴィッド・サバティーニ(David Sabatini)(米)
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日本の人口は、移民を受け入れなければ、試算では、2100年に現在の7~8割減の3000万人になるとの話だ。国・社会を動かす人間も7~8割減る。現状の日本は、科学技術が衰退し、かつ人間の質が劣化している。スポーツ、観光、娯楽を過度に追及する日本の現状は衰退を早め、ギリシャ化を促進する。今、科学技術と教育を基幹にし、人口減少に見合う堅実・健全で成熟した良質の人間社会を再構築するよう転換すべきだ。公正・誠実(integrity)・透明・説明責任も徹底する。そういう人物を昇進させ、社会のリーダーに据える。また、人口減を補う以上の移民を受け入れる。
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●9.【主要情報源】
① ウィキペディア英語版:Fraser Stoddart – Wikipedia
② ウィキペディア日本語:フレイザー・ストッダート – Wikipedia
③ 2020年1月6日のレオニッド・シュナイダー(Leonid Schneider)のブログ「For Better Science」記事:Magic crystals and Nobel Science rules – For Better Science
★記事中の画像は、出典を記載していない場合も白楽の作品ではありません。
●コメント
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