ワンポイント:約35年前のねつ造事件で詳細不明
●【概略】
アーサー・ヘール(Arthur Hale、顔写真未発見、出典)は、米国・ウェイク・フォレスト大学医科大学院(Bowman Gray School of Medicine at Wake Forest University、現・Wake Forest School of Medicine)・助教授・医師で、専門は微生物学・免疫学だった。
1981年10月18日(36歳?)、ウェイク・フォレスト大学は、ヘールにデータねつ造があったと発表した。7か月前の同年3月から調査していたそうだ。
この事件の詳細は不明です。
ウェイク・フォレスト大学医科大学院(Wake Forest School of Medicine)。 写真出典
- 国:米国
- 成長国:?
- 研究博士号(PhD)取得:?
- 男女:男性
- 生年月日:不明。仮に1945年1月1日とする
- 現在の年齢:79歳?
- 分野:微生物学
- 最初の不正論文発表:1981年(36歳?)
- 発覚年:1981年(36歳?)
- 発覚時地位:ウェイク・フォレスト大学医科大学院・助教授
- 発覚:?
- 調査:①ウェイク・フォレスト大学医科大学院・調査委員会
- 不正:ねつ造
- 不正論文数:1報、原稿段階
- 時期:研究キャリアの初期
- 結末:辞職
●【経歴と経過】
ほとんど不明
- 生年月日:不明。仮に1945年1月1日とする
- 19xx年(xx歳):ウェイク・フォレスト大学医科大学院・助教授
- 1981年3月(36歳?):ウェイク・フォレスト大学が不正研究の調査を開始
- 1981年10月18日(36歳?):ウェイク・フォレスト大学が不正研究と発表
- 1981年10月31日(36歳?):ウェイク・フォレスト大学を辞職
●【不正発覚の経緯と内容】
発覚の経緯を含め、事件の状況は不明です。
どうしてねつ造をしたのか? どう発覚したのか? 全くわかりません。
1981年3月(36歳?)、ヘールの実験結果が再現できないことからねつ造・改ざんが疑われ、ウェイク・フォレスト大学が調査を始めた。
1981年10月18日(36歳?)、ウェイク・フォレスト大学・学長のジェームス・スケール(James R. Scales、写真出典)は、調査の結果、ヘールが論文として発表予定の原稿にねつ造があったと発表した。
ヘールには放射性同位元素・ヨウ素131を利用できる状況ではなかったのに、ヨウ素131を使用した研究記載があったのだ。また、ヘールの研究記録に元データの記載がないなど、記録が不適切だった。
ヘールには、調査結果に対する抗議の機会も与えた。選択肢は、辞職か抗議かだったが、ヘールは抗議しないで辞職を選んだ。
それで、スケール学長は、ヘールが10月31日で辞職すると発表した。
辞職の記録には、研究不正を認めたためではないと記載されたが、どうみても、辞職は研究不正が理由で、辞職と引き換えに研究不正を不問にした形だ。
●【論文数と撤回論文】
2016年4月10日現在、パブメド(PubMed)で、アーサー・ヘール(Arthur Hale)の論文を「Hale A [Author]」で検索すると、1901-2016年の362論文がヒットした。これは、他の人の論文が多く含まれると思われた。
さらに、所属の「(Hale A [Author]) AND Wake Forest University [Affiliation]」で検索した。2015年の1論文がヒット した。これは本記事のアーサー・ヘールの論文ではない。
ウ~ン、本記事のアーサー・ヘールは論文を1報も書いていない?
●【白楽の感想】
《1》詳細は不明
以下、「カーク・スパーバー(Kirk Sperber)(米)」と同じです(自己盗用)。
この事件の詳細は不明です。
どうしてねつ造をしたのか? どう発覚したのか? 研究機関はどんな改善策を施したのか? 事例分析し、研究ネカトシステムの改善につながる点、学べる点は何か?
全くわかりません。
ブログでは、比較的、情報が得られる事件を解説しているが、実は、この事件のように、詳細が不明なことが多い。事件が報道された時点では、もっと情報があったと思われるが、適切に分析し記録を残さないと霧散してしまう。
●【主要情報源】
① 1981年10月18日の「Star-News」記事:Star-News – Google News Archive Search
② 1981年11月7日の「Star-News」記事:Star-News – Google News Archive Search
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