2019年7月29日掲載
ワンポイント:中国で生まれ育ち、中国で医師免許を取得後、1991年(28歳)に渡米、テキサス大学で研究博士号(PhD)を取得した。その後、米国のテキサス州立大学MDアンダーソンがんセンター(University of Texas M.D. Anderson Cancer Center)・教授になった。2017年(54歳)、FBIがスパイの嫌疑で捜査をはじめた。起訴されなかったが、2019年1月(56歳)、MDアンダーソンがんセンター・所長を辞任。中国に帰国し、浙江医科大学(Zhejiang Medical University)・公共健康学部長に就任した。国民の損害額(推定)は2億円(大雑把)。付録:日本の留学生政策に一言。
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目次(クリックすると内部リンク先に飛びます)
1.概略
2.経歴と経過
3.動画
4.日本語の解説
5.不正発覚の経緯と内容
6.論文数と撤回論文とパブピア
7.白楽の感想
8.白楽の手紙
9.主要情報源
10.コメント
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●1.【概略】
ジーフェン・ウー、呉息鳳(Xifeng Wu、ORCID iD:、写真出典)は、中国で生まれ育ち、中国で医師免許を取得後、1991年(28歳)に渡米、テキサス大学で研究博士号(PhD)を取得した。その後、米国のテキサス州立大学MDアンダーソンがんセンター(University of Texas M.D. Anderson Cancer Center)・教授になった。専門は疫学(がん)である。
2014年(51歳)、ヒューストンで最も影響力のある2014年の女性50人に選ばれた(50 Women)。
2017年(54歳)、スパイの嫌疑で、FBIが捜査をはじめた。
しかし、起訴されるまでには至らなかった。
2019年1月(56歳)、MDアンダーソンがんセンター・所長を辞任。夫と子供を米国に残し、中国に帰国した。
2019年3月(56歳)、中国の浙江医科大学(Zhejiang Medical University)・公共健康学部長に就任した。
テキサス州立大学MDアンダーソンがんセンター(University of Texas M.D. Anderson Cancer Center)。写真出典
- 国:米国
- 成長国:中国
- 医師免許(MD)取得:上海医科大学
- 研究博士号(PhD)取得:テキサス大学公共健康科大学院
- 男女:女性
- 生年月日:不明。仮に1963年1月1日生まれとする。2019年6月13日の新聞記事に56歳とあったので。
- 現在の年齢:61 歳
- 分野:疫学
- 不正:スパイ疑惑
- 発覚年:2017年(54歳)
- 発覚時地位:テキサス州立大学MDアンダーソンがんセンター・教授
- ステップ1(発覚):第一次追及者は不明
- ステップ2(メディア):「Bloomberg」
- ステップ3(調査・処分、当局:オーソリティ):①FBI が捜査した。逮捕ナシ、起訴ナシ
- 大学・調査報告書のウェブ上での公表:なし
- 大学の透明性:該当せず(ー)。
- 時期:研究キャリアの初期から
- 職:事件後に移籍し研究職を続けた(◒)
- 処分:なし
- 日本人の弟子・友人:不明
【国民の損害額】
国民の損害額:総額(推定)は2億円(大雑把)。
●2.【経歴と経過】
主な出典:BIOGRAPHICAL SKETCH
- 生年月日:不明。仮に1963年1月1日生まれとする。2019年6月13日の新聞記事に56歳とあったので。
- 1984年(21歳):中国の上海医科大学(Shanghai Medical University)で医師免許(MD)取得
- 1987年(24歳):中国の浙江医科大学(Zhejiang Medical University)で修士号取得:労働健康学
- 1991年(28歳):渡米。後にアメリカ国籍を取得
- 1994年(31歳):米国のテキサス大学公共健康科大学院(UT School of Public Health, Houston, TX)で研究博士号(PhD)を取得:疫学。博士論文「Genetic susceptibility, cigarette smoking, and wood dust exposure in lung cancer: Case control analyses」
- 1995年(32歳):米国のテキサス州立大学MDアンダーソンがんセンター(University of Texas M.D. Anderson Cancer Center)・助教授
- 2000年(37歳):同・準教授
- 2011年(48歳):同・教授
- 2014年(51歳):ヒューストンで最も影響力のある女性50人に選ばれた(50 Women)
- 2017年(54歳):スパイの嫌疑。FBIが捜査をはじめた
- 2019年1月(56歳):MDアンダーソンがんセンター・所長を辞任。中国に帰国
- 2019年3月(56歳):中国の浙江医科大学(Zhejiang Medical University)・公共健康学部長
●3.【動画】
【動画1】
中国外務省スポークスマンのGeng Shuangのニュース動画:「中国は米国に対し、根拠のない告発を止めるよう求める(China calls on U.S. to stop groundless accusations) – YouTube」(英語)1分3秒。
CGTNが2019/07/08 に公開
●4.【日本語の解説】
★2019年6月18日のピーター・ウォルドマン(Peter Waldman)記者の「Bloomberg」記事、日本語訳者は記載なし:最先端研究から中国系排除する米国-「がんに国境なし」のはずが
出典 → ココ
呉息鳳氏に関する分厚い捜査記録には、秘密情報の不適切な共有や中国の医療機関で6つの顧問役を引き受けていたことなどが判明したと記されている。だがもっとずっと大きな問題も提起された。呉氏が腫瘍学に関する二重スパイだと見なされたのだ。
呉氏は中国の医学会議に参加し、ヒューストンを訪れる中国人教授のホスト役を務めていた。26の中国機関との共著で87の研究論文を公表。科学文献に約2万3000回引用された540本程度の共同論文がある。
呉氏辞任を招いた捜査の背後にあるのが、米連邦捜査局(FBI)と協力を進める米国立衛生研究所(NIH)だ。NIHのプリンシパル副ディレクター、ローレンス・タバク氏は「基礎的な調査分野は全く機密でなくとも、本質的な価値がある」と自らのアプローチを説明。「こうした特許取得前の素材は、知的財産創出に先行する段階だ。事実上、他人のアイデアを盗んでいることにもなる」と語った。
呉氏は他人のアイデアを盗んだとして訴追されているわけではない。だが、中国のがん研究を秘密裏に支援していたとの疑いが事実上突き付けられている。
★2019年07月01日:mohamed hassan:世界トップクラスの中国系がん研究者がスパイ容疑をかけられ辞職、トランプ政権下の中国排斥論が背景に
出典 → ココ
世界トップクラスのがん専門病院であるテキサス州立大学MDアンダーソンがんセンターの所長で、がん研究者のウー・ジーフェン氏が、FBIとアメリカ国立衛生研究所(NIH)からの3カ月にわたる取り調べを経て、2019年1月にがんセンターの所長を辞任したと報じられています。Bloombergによると、ウー氏が辞任した背景には硬化する米中関係があり、アメリカ国内の中国系研究者に対して同様の圧力がかかるのではないかという懸念が広がっているとのことです。
The U.S. Is Purging Chinese Americans From Top Cancer Research – Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/features/2019-06-13/the-u-s-is-purging-chinese-americans-from-top-cancer-research
上海医科大学で医学博士号を取得したウー氏は1991年に渡米。後にアメリカ国籍を取得し、がんの研究を続けました。ウー氏はアジアやアメリカの何十万人ものがん患者から得られたデータを使ってコホート研究を行ったことで知られていて、生活習慣とがんの発症リスクについて多くの論文を発表。世界でもトップクラスのがん研究者として知られています。以下の写真で一番左に立つ女性がウー氏です。
A friend told me “an attitude of gratitude helps you sleep at night.” Indeed it makes me more aware of the joys in my life. Grateful my son had a great freshmen year @Yale and daughter will attend @RiceUniversity. Excited for her prom tonight! Take a step back, be grateful! pic.twitter.com/l8IQHGASbd
— Xifeng Wu (@XWu_MDACC) 2018年5月18日
2013年にウィスコンシン医科大学の中国人研究者が「実験室段階のがん治療薬のデータを盗んだ」と経済スパイ容疑で逮捕されたことをきっかけに、2014年頃からMDアンダーソンがんセンター内でも中国人科学者の疑惑がささやかれるようになったとのこと。2017年の夏頃からMDアンダーソンがんセンターにFBIの捜査のメスが入り、研究員は過去5年にわたるメールを全て提出させられました。さらにFBIは、MDアンダーソンがんセンターにすべてのネットワークアカウントを提出し検索させるよう要求しました。
MDアンダーソンがんセンターの所長を務めていたウー氏は、主に渡米する前のおよそ3年にわたる中国での研究活動と人間関係について取り調べられ、ウー氏が中国の複数の医療機関で顧問を務めていたこと、そしてNIHへの研究助成金申請書類を機密情報であるにも関わらず研究助手に開示したことが問題視されました。
Bloombergによると、取り調べの報告書には「ウー氏が機密情報を不適切に共有した」「ウー氏は腫瘍学の二重スパイだ」という文言が含まれていたそうです。
また、アメリカ国立衛生研究所の主任副部長を務めるローレンス・タバク氏は「特許取得済みの資料は知的財産を生み出す元となるものです。要するに、ウー氏がしていることは他人のアイデアを盗むことなのです」と報告書で述べていたとのこと。
ウー氏は2019年1月にMDアンダーソンがんセンターの所長を辞任し、夫と子どもをアメリカに残して中国・上海の大学で学部長に就任しました。
●5.【不正発覚の経緯と内容】
★研究成果
ウーは、がんの原因を見つけ、予防策を講じる研究で知られている。
研究成果は、例えば、①1日15分の適度な運動で平均3年の寿命が延びる。②過度に調理した肉を食べるとは腎臓癌をもたらす。③非喫煙者にとって、炭水化物含量の多い食事は肺がんの一因となる。④高血圧や糖尿病などの慢性疾患はがんの原因となる。
★スパイ嫌疑
ウーのスパイ嫌疑は、ドナルド・トランプ大統領の中国警戒政策の1つと思われている。
2017年1月20日、ドナルド・トランプは第45代の米国大統領に就任した。それ以前から、中国人研究者をターゲットにしたスパイ疑惑事件はあったが、トランプ政権になってから、一層顕著になった。
ウーはその時、中国から渡米し26年が経過し、米国国籍をもつ、57歳(?)のテキサス州立大学MDアンダーソンがんセンター(University of Texas M.D. Anderson Cancer Center)・教授だった。
専門はがんの疫学なので、国家機密に触れるわけでも、ハイテク技術を開発していたわけでもなかった。
しかし、トランプ政権は米国の研究機関における中国の影響力を排除したいという思いがある。米国の高度な科学技術やノウハウが中国に盗まれていると危惧しているからである。
癌の治療法を見つけるための基礎研究を含め、すべては中国との覇権争いの米中冷戦だ。
ウーは米国の誰かの研究アイデアを盗んで中国に渡したわけではない。ただ、事実として、彼女は中国の癌研究をひそかに援助していると非難された。
「4.【日本語の解説】」で引用した文章を再掲し、流れをくみ取ると以下のようだ。
MDアンダーソンがんセンターの所長を務めていたウー氏は、主に渡米する前のおよそ3年にわたる中国での研究活動と人間関係について取り調べられ、ウー氏が中国の複数の医療機関で顧問を務めていたこと、そしてNIHへの研究助成金申請書類を機密情報であるにも関わらず研究助手に開示したことが問題視されました。Bloombergによると、取り調べの報告書には「ウー氏が機密情報を不適切に共有した」「ウー氏は腫瘍学の二重スパイだ」という文言が含まれていたそうです。(出典 → ココ)
2017年(54歳)、スパイの嫌疑で、FBIが捜査をはじめた。
中国は2008年12月から「世界各地の最前線で活躍する中国人の研究者や技術者を選んで中国の科学技術の発展に貢献させる」という千人計画(Thousand Talents Program – Wikipedia)を推進していますが、この千人計画は特許や機密情報などの知的財産を奪うものだとして、アメリカでは大きな反発を招いています。
特にFBIは千人計画のリストに基づいて捜査しているといわれていて、FBI長官のクリストファー・レイ氏は2019年4月、外交評議会の中で「中国はあらゆる分野のビジネス、大学、組織から可能な限り革新的な発見や技術を盗むために社会的アプローチを先導してきた」と語っています。
実際、ウー氏はこの千人計画への招へいメールを2度も受け取っていたとのこと。ただし、ウー氏は千人計画の誘いに対してその都度断りの返事を送り返したことも記録に残っています。(出典 → ココ)
しかし、ウーは起訴されるまでには至らなかった。
2019年1月(56歳)、ウーはMDアンダーソンがんセンター・所長を辞任した。息子はイェール大学(Yale University)、娘はライス大学(RiceUniversity)の学生である。夫と2人の子供を米国に残し、中国に帰国した。
2019年3月(56歳)、中国の浙江医科大学(Zhejiang Medical University)・公共健康学部長に就任した。
●6.【論文数と撤回論文とパブピア】
2019年7月28日現在、パブメド(PubMed)で、ジーフェン・ウー、呉息鳳(Xifeng Wu)の論文を「Xifeng Wu [Author]」で検索した。この検索方法だと、2002年以降の論文がヒットするが、2002~2019年の18年間の477論文がヒットした。
「Wu X[Author]」で検索すると、1981~2019年の39年間の28,223論文がヒットした。本記事で問題にしている研究者以外の論文が多いと思われる。
2019年7月28日現在、「Wu X[Author] AND Retracted」でパブメドの論文撤回リストを検索すると、31論文がヒットした。本記事で問題にしている研究者以外の論文がすべてと思われる。
★撤回論文データベース
2019年7月28日現在、「撤回監視(Retraction Watch)」の撤回論文データベースでジーフェン・ウー、呉息鳳(Xifeng Wu)を検索すると、0論文がヒットした。
★パブピア(PubPeer)
2019年7月28日現在、「パブピア(PubPeer)」では、ジーフェン・ウー、呉息鳳(Xifeng Wu)の論文にコメントはない:PubPeer – Search publications and join the conversation.
●7.【白楽の感想】
《1》スパイ疑惑事件
本ブログでは以下の1件しか記事にしていないが、2014年以降、米国で起こった中国系研究者のスパイ疑惑事件はたくさんある。
- 水文学:シェリー・チェン、陈霞芬(Xiafen “Sherry” Chen)(米)。
シェリー・チェンは、2014年10月20日(58歳)、国家インフラに関するデータを違法にダウンロードしたことで逮捕された。しかし、2015年3月(59歳)、裁判の1週間前、政府は、理由をほとんど説明することなく、シェリー・チェンに対するすべての訴訟を取り下げた。
2019年7月28日現在、ウィキペディアに中国系研究者31人がリストされている。その31人の中にシェリー・チェンはリストされているが、本記事のジーフェン・ウーはリストされていない。 → List of Chinese spy cases in the United States – Wikipedia
《2》外国人研究者
ウーの活動程度でスパイの嫌疑がかけられると、中国人だけでなく、多数の外国人研究者にスパイ嫌疑がかけられそうである。
かつて、ドイツがユダヤ人科学者を排除したように、米国が外国人研究者を排除したら米国科学界は崩壊するのではないだろうか?
外国人研究者は自分が生まれ育った出身国に何らかの恩返しをしたいと思うのは人情だ。それをスパイだと決めつけるのは、どんなもんでしょう。
米国はスパイ行為の規準を明確にすべきである。
なぜそうしないのか?
その方が米国にとって得なのだろう。曖昧な基準の方が、FBIは権限が強くなり、相手に恐怖を与えられる。捜査官の一存でイジメたい外国人研究者をイジメられる。今のところ、おびえるのは中国系在米研究者である。
日系在米研究者は大丈夫ナノだろうか? 例え大丈夫でも、このような人種(国籍)差別はいかがなもんだろう?
しかし、米国は人種(国籍)差別にピリピリしているが、日本を含めほとんどの国は、平然と人種(国籍)差別している。
《3》千人計画
中国は2008年12月から「世界各地の最前線で活躍する中国人の研究者や技術者を選んで中国の科学技術の発展に貢献させる」という千人計画(出典 :ココ)(中国語:千人计划、http://www.1000plan.org.cn/、Thousand Talents Program – Wikipedia)。
国益を重視した素晴らしい政策である。
一方、日本は1979年に「ジャパン・アズ・ナンバー・ワン」とおだてられ、日本経済の黄金期だったのに、無策で、千人計画に匹敵するような政策は皆無である。
むしろ、悪政がたたり、その後、経済も科学技術も低迷し、2019年現在、日本の科学技術に「将来はない」状況である。
→ 2018年9月13日 のNHK記事:“科学技術強国”中国の躍進と日本の厳しい現実 |NHK NEWS WEB
勿論、日本が育成した中国人研究者も千人計画に応募し、中国に帰国してしまった。
例えば、以下に4人挙げるが、もっと沢山(?)いる。
- 周豪慎(シュウ ゴウシン / zhou, hao-shen):産業技術総合研究所/電力エネルギー部門/主任研究員 → 南京大学
- 郑国庆:大阪大学・博士、岡山大学・教授 → 中国科学院
- 吴智深:名古屋大学工学博士、茨城大学教授 → 東南大学
- 朱敦尧:東京大学工学博士 → 武漢大学
《4》日本のおかしいバカな政策
中国系米国人科学者にスパイ疑惑をかける米国を見て、日本の政策はおかしいバカじゃないかと思っていたことを思い出した。
日本はかつて「留学生10万人計画」で日本の国費を使って、外国人留学生(主としてアジア人)を受け入れた。日本の留学生政策は、常々、おかしいバカじゃないかと、白楽は思っていた(いる)。以下、乱暴だが、印象を書こう。
- 毎年540億円の税金を留学生関連予算として投入し(「留学生10万人計画」と大学の対応を考える Between 2002.11)、発展途上国のアジア人に日本の科学技術を盗ませた。
- 日本の留学生関連予算は、欧米先進国に留学する日本人を支援せず、日本人科学者を育てなかった。
- 優秀な外国人留学生は日本の科学技術の発展に貢献せず、習得した技術を自国に持ち帰り、アジアの発展途上国は栄え、日本は衰退した。
→ 2018年8月10日記事:日本政府の6億円援助で成功した中国科学技術者、中国の「千人計画」リクルーターに
→ 2018年12月20日号「週刊新潮」:ファーウェイ・ショック、日本にもいる中国の“技術流出計画”スパイ | デイリー新潮 - 優秀でない外国人留学生は日本に不法に残留し、日本の治安は悪化した。2008年1月、日本国内に約15万人の不法残留者がいた(「留学生30万人計画」の実現可能性をめぐる一考察)。2019年の不法残留者数は?
- 日本の外国人留学生は「英語による授業のみで学位が取得できる」という愚策。
→ 平成20年度文部科学白書 第1部 第2章 第1節:文部科学省 - 日本の理工系の院生は外国人が主体になり、日本人科学技術者を育てなかった。
- 毎年の留学生関連予算540億円を日本の院生の奨学金に回せば、今でも問題視される日本人の高学歴プアはもっとズット少なかっただろう。
何故、こうなるのか?
政治のトップに理工医学出身者がいないからだ。官僚にもほとんどいない。だから、基本的に科学技術がわからない。
- マーガレット・サッチャー:オックスフォード大学の化学科出身
- アンゲラ・メルケル:ライプツィヒ大学の物理学科出身
- 習近平:清華大学の有機合成化学出身
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日本がもっと豊かに、そして研究界はもっと公正になって欲しい(富国公正)。正直者が得する社会に!
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●9.【主要情報源】
① ウィキペディア英語版:Xifeng Wu – Wikipedia
② 2019年6月13日のピーター・ウォルドマン(Peter Waldman)記者の「Bloomberg」記事:The U.S. Is Purging Chinese Americans From Top Cancer Research – Bloomberg、(保存版)
③ 2019年4月22日のミヒル・ザベリ(Mihir Zaveri)記者の「New York Times」記事:Wary of Chinese Espionage, Houston Cancer Center Chose to Fire 3 Scientists – The New York Times、(保存版)
★記事中の画像は、出典を記載していない場合も白楽の作品ではありません。
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