2015年3月10日掲載、2025年1月25日更新
ワンポイント:2014年(42歳)、ブレーメン大学(University of Bremen)のメドラー教授の多数の論文に研究不正疑惑が指摘された。2016年10月25日(44歳)、ブレーメン大学は、調査の結果、研究ネカトではなく「間違い」だったと発表した。ところが、その1か月半後の2016 年12月9日( 45歳)、DFG-ドイツ研究振興協会(German Research Society)は、クロと判定し、メドラーに授与したグラントをはく奪した。ブレーメン大学はシロと結論したので、メドラーに処罰を科さなかった。それで、現在も教授職を続けている。ドイツの甘い処分の典型例。パブピアでは2001~2019年(29~47歳)の19年間に出版した23論文にコメントがあり、2006~2011年(34~39歳)に出版した4論文が2015~2020 年に撤回された。大学と学術誌の対応が極端に遅く、大学怠慢、学術誌怠慢である。国民の損害額(推定)は3億円(大雑把)。
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目次(クリックすると内部リンク先に飛びます)
1.概略
2.経歴と経過
5.不正発覚の経緯と内容
6.論文数と撤回論文とパブピア
7.白楽の感想
9.主要情報源
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●1.【概略】
カトリン・メドラー(カスリン・メドラー、キャスリン・メードラー、Kathrin Maedler、Kathrin Mädler、Kathrin Madler、写真出典)は、ドイツで生まれ、オーストリアのウィーン大学で薬学を修め、スイスのチューリッヒ大学(University of Zurich)で博士号を取得した。
同姓同名のドイツの劇作家である「Kathrin Mädler」を「カトリン・メドラー」(カスリンかもしれない)と呼ぶ動画があるので、「カトリン・メドラー」とした。
米国・カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のポスドク後、ドイツ・ブレーメン大学(University of Bremen)・生体分子相互作用センター(Centre for Biomolecular Interactions)の教授になった。
専門は糖尿病の細胞生物学で、たくさんの賞を受賞し、ドイツの著名な研究者になった。
2014年(42歳)、メドラー教授の多数の論文に研究不正疑惑が指摘された。
2016年10月25日(44歳)、ブレーメン大学は、調査の結果、研究ネカトではなく「間違い」だったと発表した。
ところが、その1か月半後の2016 年12月9日( 45歳)、DFG-ドイツ研究振興協会(German Research Society)は、クロと判定し、メドラーに授与したグラント・ハイゼンベルグ教授職(Heisenberg professorship)をはく奪した。
ブレーメン大学はシロと結論したので、メドラーに処罰を科さなかった。
それで、2025年1月24日(53歳)現在、教授職を続けている。
ドイツの甘い処分の典型例である。
パブピアでは2001~2019年(29~47歳)の19年間に出版した23論文にコメントがあり、2006~2011年(34~39歳)に出版した4論文が2015~2020 年に撤回された。
大学と学術誌の対応は極端に遅く、大学怠慢、学術誌怠慢である。
ドイツ・ブレーメン大学(University of Bremen)・生体分子相互作用センター(Centre for Biomolecular Interactions)のメドラー研究室のメンバー。メドラーは左から5番目。写真
出典、リンク切れ[2015年3月10日記事のまま]
- 国:ドイツ
成長国:オーストリア、スイス
- 医師免許(MD)取得:なし
- 薬剤師資格取得:ドイツのハノーバー大学
- 研究博士号(PhD)取得:スイスのチューリッヒ大学
- 男女:女性 写真出典
- 生年月日:1971年11月9日
- 現在の年齢:53歳
- 分野:糖尿病学
- 不正疑惑論文発表:2001~2019年(29~47歳)
- 不正疑惑行為時の地位:①スイスのチューリッヒ大学・院生 → ②ブレーメン大学・教授
- 疑惑発覚年:2014年(42歳)
- 発覚時地位:ドイツ・ブレーメン大学・教授
- ステップ1(発覚):第一次追及者の素性は不明で、パブピアで指摘
- ステップ2(メディア):「パブピア(PubPeer)」、「撤回監視(Retraction Watch)」
- ステップ3(調査・処分、当局:オーソリティ):①ブレーメン大学・調査委員会。②DFG-ドイツ研究振興協会
- 大学・調査報告書のウェブ上での公表:あり
- 大学の透明性:実名報道で調査報告書(委員名付き)がウェブ閲覧可(◎)
- 不正:ねつ造・改ざん
- 不正論文数:撤回論文は4報。23論文がパブピアで疑惑視
- 時期:研究キャリアの初期・中期
- 職:事件後に研究職(または発覚時の地位)を続けた(〇)
- 処分:ブレーメン大学からはなし。DFG-ドイツ研究振興協会は授与したグラントを剥奪
- 対処問題:大学怠慢、学術誌怠慢
- 特徴:①ブレーメン大学はシロ判定なのに、DFG-ドイツ研究振興協会はクロ判定。②論文撤回が遅すぎ
- 日本人の弟子・友人:不明
【国民の損害額】
国民の損害額:総額(推定)は獲得研究費の約59億円を全額損害とした。対処に1億円とし、計60億円(大雑把)。
2012年のポール・エールリッヒ・ルートウィヒ・ダームステッドラー賞(Paul Ehrlich- und Ludwig Darmstaedter Award)のジュニア賞(Junior)を受賞したカトリン・メドラー(Kathrin Maedler)(右)。左は本賞受賞者のカリフォルニア大学サンフランシスコ校のピーター・ウォルター教授(Prof. Dr. Peter Walter)(左)。出典
Kompetenznetz Diabetes News(リンク切れ)
●2.【経歴と経過】
主な出典:(1):Kathrin Maedler
- 1971年11月9日:ドイツのザクセン州のツヴィッカウで生まれる
- 1992~1997年(20~25歳):オーストリアのウィーン大学(Vienna University)薬学部
- 1996年(24歳):オーストリアのウィーン大学(Vienna University)薬学部の診断・臨床薬学講座(Prof. Dr. M. Czejka)で学生研究助手
- 1997年(25歳):オーストリアのウィーン大学(Vienna University)薬学士。学士論文「In vitro and in vivo investigations with the cytoprotector Amifostine」 (指導教授:Prof. Dr. M. Czejka)
- 1998年(26歳):薬剤師資格(Licensed Approbation as pharmacist)、ドイツのハノーバー大学
- 1998~1999年(26~27歳):指導薬剤師(Directive pharmacist)、ドイツのハノーバー大学
- 1999年(27歳):臨床薬剤師、英国のロンドン大学薬学部(London School of Pharmacy)とドイツのチュービンゲン大学(University of Tubingen)
2000~2002年(28~30歳):スイスのチューリッヒ大学(University of Zurich)で、研究博士号(PhD)取得。チューリッヒ大学病院(University Hospital Zurich)のマーク・ドーナス教授(Marc Donath、内分泌・糖尿病講座、写真出典)が指導者で、博士論文は「Lipo-and Glucotoxicity on human pancreatic islets」。
- 2001~2019年(29~47歳):この19年間の23論文がパブピアで疑惑視されている
- 2002~2004年(30~32歳):スイスのチューリッヒ大学病院(University Hospital Zurich)の内分泌・糖尿病講座でプロジェクトリーダー
- 2005~2008年(33~36歳):米国のカリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のラリー・ヒルブロム膵島研究センター(Larry Hillblom Islet Research Center)・助教授
- 2006~2011年(34~39歳):この6年間に出版した4論文が2015~2020 年に撤回
- 2008(36歳):ドイツのブレーメン大学(University of Bremen)・生体分子相互作用センター(Centre for Biomolecular Interactions)・教授 写真出典
- 2014年(42歳):不正研究疑惑が表面化
- 2016年10月25日(44歳):ブレーメン大学は、調査の結果、研究ネカトではなく怠惰による「間違い」と発表した
- 2016年12月9日(45歳):DFG-ドイツ研究振興協会(German Research Society)は、調査の結果、クロと判定し、ハイゼンベルグ教授職(Heisenberg professorship)をはく奪した
- 2025年1月24日(53歳)現在:ブレーメン大学・教授職を維持
★受賞歴(英語のママでゴメン)?[2015年3月10日記事のまま]
- Servier Research Award in Endocrinology, 2001.
- Prize for best oral presentation at 1st Day of Clinical Research in USZ, Zurich, Switzerland, 2002.
- JDRF fellowship award 2004.
- Fellowship Award by the German Diabetes Society sponsored by Bayer, 2004
- Junior Faculty Award of the Department of Medicine Research day, UCLA, 2006
- American Diabetes Association Junior Faculty Award
- Ellison Award for Aging Research 2007
- Outstanding Poster Award at the Presidential Poster Session, American Geriatrics Society Meeting 2008
- Emmy Noether Award of DFG, 2008
- European Research Council (ERC) Award 2010
- Ferdinand Bertram Award 2011
- ポール・エールリッヒ・ルートウィヒ・ダームステッドラー賞(Paul Ehrlich- und Ludwig Darmstaedter Award)のジュニア賞(Junior) 2012
カトリン・メドラー(Kathrin Maedler)。2012年(40歳)、
出典(リンク切れ)
●5.【不正発覚の経緯と内容】
★研究人生
カトリン・メドラー(Kathrin Maedler)は、ドイツで生まれ、オーストリアのウィーン大学で薬学を修め、スイスのチューリッヒ大学院で博士号を取得した。
米国・カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のポスドク後、ドイツのブレーメン大学(University of Bremen)・生体分子相互作用センター(Centre for Biomolecular Interactions)の教授になった。
大学院の指導教授であるスイスのチューリッヒ大学病院(University Hospital Zurich)のマーク・ドーナス教授(Marc Donath)が政治力のある人で、メドラーをいろいろ支援したらしい。
★ネカト発覚と対処の経緯
2014 年(42歳)、DFG-ドイツ研究振興協会(German Research Society)は、メドラーにグラントのハイゼンベルグ教授職(Heisenberg professorship)を授与した。
ハイゼンベルク・プロフェッサーシップ(Heisenberg professorship):終身雇用の教授職(tenured professorship)に代わる進路を提供。ドイツの大学管理者は、DFG からの資金提供期間終了後も、教授職に対し資金提供を継続する義務がある。給与は、ドイツで標準的な教授の給与水準が適用される。月 1,000 ユーロ(124,780 円)の柔軟な研究費も支給される(出典:諸外国の若手研究者の処遇の状況及び関連施策等に関する調査に関する報告書の109ページ目)
2015 年 3 月(43歳)、メドラーの多数の論文に研究不正疑惑がパブピアで指摘され、DFG-ドイツ研究振興協会はネカト調査を開始した。
ブレーメン大学でもネカト調査を始めたため、DFG-ドイツ研究振興協会は調査を中断した。
2016年9月(44歳)、ブレーメン大学は調査を終了した。
2016年10月25日(44歳)、ブレーメン大学の学長は、調査の結果、メドラーに度重なる過失と注意義務違反があったが、研究ネカトではなく怠惰による「間違い」だったと発表した。 → Erklärung des Rektors zu den Vorwürfen wissenschaftlichen Fehlverhaltens von Frau Dr. Kathrin Mädler
しかし、DFG-ドイツ研究振興協会の調査委員会は調査を継続した。
2016年12月9日(45歳)、ブレーメン大学の発表の1か月半後、DFG-ドイツ研究振興協会(German Research Society)は、調査の結果、クロと判定し、メドラーに授与したハイゼンベルグ教授職(Heisenberg professorship)をはく奪した。 → DFG – Deutsche Forschungsgemeinschaft – Wissenschaftliches Fehlverhalten: Entscheidung in zwei DFG-Verfahren
DFG-ドイツ研究振興協会が助成した研究成果の 6論文の図に、示されている説明と図のブロットが一致しなかった。また、論文に記述した実験とは関係ない古い出版物からのイラストも使用されていた。
それで、DFG-ドイツ研究振興協会はクロ( 虚偽があった)と判定した。
また、メドラー自身がネカト行為をしたという証拠はないが、DFG-ドイツ研究振興協会の規則によれば、研究グループの責任者で、論文の連絡著者であるという理由で、これらの虚偽行為の責任はメドラーにあるとみなし、メドラーの研究不正行為に相当するとした。
なお、委員会は、画像の再利用を実行したのはメドラー自身ではなくメドラー研究室の室員だと認定している。メドラーは公聴会でこれについて異議を唱えなかった。
委員会は、ネカト実行者の室員の名前を公表しなかったし、処罰を科さなかった。
DFG-ドイツ研究振興協会はメドラーに授与した研究費を取りやめたが、ブレーメン大学はメドラーを処分しなかった。それで、メドラーはその後も研究を続け、2025年1月24日(53歳)現在、ブレーメン大学・教授職を維持している。
事件から9年後の2025年1月24日現在、ブレーメン大学のメドラー研究室には室員がそれなりにいて、楽しく活発に研究しているらしい写真がアップされている。以下の写真出典
●【ねつ造・改ざんの具体例】
★「2009年のPLoS One 」論文
「2009年のPLoS One」論文の書誌情報を以下に示す。2015年5月8日、訂正された。 2022年8月25日、懸念表明が付いた。
- Deletion of the mitochondrial flavoprotein apoptosis inducing factor (AIF) induces beta-cell apoptosis and impairs beta-cell mass.PLoS One. 2009;4(2):e4394. doi: 10.1371/journal.pone.0004394. Epub 2009 Feb 6.
―――――以下は図1―――――
以下の図のオレンジに囲ったバンドが酷似している。
左がメドラーの2009年の「PLoS One」論文の図1。
右がメドラーが共著者になっている2006年の「Diabetes」論文の図3
出典:https://pubpeer.com/publications/12C058D31508381CCC70D35BC6B800
メドラーの話(2015年1月12日)だと、2009年の「PLoS One」論文は間違えた。訂正記事は間もなく掲載される予定である。実際、2015年5月8日に訂正された。
―――――2015年5月8日、図1を以下のように訂正した ―――――
★「2011年のHum. Mol. Genet」論文
【具体例 その2】
2011年の「Hum. Mol. Genet」論文では、以下の図の背景が黄矢印のところで不連続である。バンドを切り貼りした可能性があると指摘された。下図ではわかりにくいがhttp://i.imgur.com/M5g1aiA.jpgの拡大図を見ると納得する。出典:パブピアでの指摘者は「Peer 1: ( September 23rd, 2014 1:49pm UTC )」
問題視されている図を載せた論文に関して、メドラーは、論文の結論は正しいことを確認したと述べている。問題視されている図の訂正は、「2008年以来2回研究室を移動したので、少し時間がかかる」そうだ。
この、「研究室を移動したので、少し時間がかかる」という言い訳に、パブピアの投稿者は、「移動と訂正は関係ないだろう」と憤慨している。
●6.【論文数と撤回論文とパブピア】
★パブメド(PubMed)
2025年1月24日現在、パブメド(PubMed)で、カトリン・メドラー(Kathrin Maedler)の論文を「Kathrin Maedler [Author]」で検索した。この検索方法だと、2002年以降の論文がヒットするが、2002~2025年の24年間の99論文がヒットした。
「Maedler K」で検索すると、2001~2025年の25年間の117論文がヒットした。
2025年1月24日現在、「Retracted Publication」のフィルターでパブメドの論文撤回リストを検索すると、4論文が撤回されていた。
★撤回監視データベース
2025年1月24日現在、「撤回監視(Retraction Watch)」の撤回監視データベースでカトリン・メドラー(Kathrin Maedler)を「Kathrin Maedler」で検索すると12論文がヒットし、2006~2011年(34~39歳)に出版された4論文が2015~2020 年に撤回されていた。
★パブピア(PubPeer)
2025年1月24日現在、「パブピア(PubPeer)」では、カトリン・メドラー(Kathrin Maedler)の論文のコメントを「Kathrin Maedler」で検索すると、2001~2019年(29~47歳)の19年間に出版された23論文にコメントがあった。
●7.【白楽の感想】
《1》ドイツの対処
DFG-ドイツ研究振興協会(German Research Society)はメドラーをクロと認定した。それで、授与したグラントを剥奪した。ただし、ネカト実行者はメドラーではなく論文共著者の室員であるとにおわせた。
ブレーメン大学は、調査の結果、メドラーに度重なる過失と注意義務違反があったが、研究ネカトではなく怠惰による「間違い」だったとした。
それで、ブレーメン大学からはおとがめなしになった。
研究不正疑惑への対処では、もちろん、不正者を処罰するのが目的ではないが、ブレーメン大学のメドラーへの対処は妥当なのだろうか? DFG-ドイツ研究振興協会はクロと判定している。国として矛盾を感じないのだろうか?
また、どうして、実際のネカト行為者を処分しないのだろう? DFG-ドイツ研究振興協会の調査ではネカト行為者を室員と述べている。そして、メドラーは実際のネカト行為者を知っているはずだ。問題の図を作った室員を知らないはずがない。
ゼロトレランス(zero tolerance)を原則とする国もあるが、米国に比べ、ドイツはネカト対処に甘すぎる。それに、ドイツは透明性にかけ、ネカト隠蔽文化が強い。
ドイツのネカト行為率(母数は研究者数)を調べていないが、米国より高いのではないだろうか?
《2》疑惑段階では経歴と顔写真が豊富[2015年3月10日記事のまま]
現在[2015年3月10日記事]、メドラー(写真出典)は言い訳や図の訂正をしているが、多分、研究ネカトと結論されるだろう。
しかし、調査でクロと判定されるまで、疑惑段階である。
疑惑を否定したいだろう。
自分のウェブサイトの情報を削除すると、調査委員に悪い心証を与えかねない。それで、現状では、自分の経歴と顔写真を含め情報がシッカリ載っている。
下の2つの写真も載っている。若い女性の服装はラフですね。
米国・カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の熊の像前で。右がメドラー(出典)。
米国・カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)のラリー・ヒルブロム膵島研究センター(Larry Hillblom Islet Research Center)前で。左がメドラー(出典)。
研究ネカトは、多分、2002年(30歳)の最初の論文から始まっている公算が高い。
《3》美貌と研究ネカトで名声を得た女性研究者リスト [2015年3月10日記事のまま]
メドラーは賞もたくさん受賞している。美貌と研究ネカトで名声・地位・研究費を得たと世間から思われる女性研究者の1人である。以下はそのリスト。なお、美人と思うかどうかは、人それぞれです。
美貌と研究ネカト以外の共通点は、研究初期から不正をしていることと、庇護者(地位の高い男性や夫など)がいることだ。
- ミレーナ・ペンコーワ Milena Penkowa (デンマーク)
- カトリン・メドラー(Kathrin Maedler)(ドイツ)
- クリスティン・ルーヴァーズ (Kristin Roovers)(米)
- シルビア・ブルフォーネ=パウス(Silvia Bulfone-Paus)(ドイツ)
- クリスティーン・マルシャル=シスウ(Christine Marchal-Sixou)(仏)
カトリン・メドラー(Kathrin Maedler)、出典。Foto: Ingo Wagner dpa/lni
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日本の人口は、移民を受け入れなければ、試算では、2100年に現在の7~8割減の3000万人になるとの話だ。国・社会を動かす人間も7~8割減る。現状の日本は、科学技術が衰退し、かつ人間の質が劣化している。スポーツ、観光、娯楽を過度に追及する日本の現状は衰退を早め、ギリシャ化を促進する。今、科学技術と教育を基幹にし、人口減少に見合う堅実・健全で成熟した良質の人間社会を再構築するよう転換すべきだ。公正・誠実(integrity)・透明・説明責任も徹底する。そういう人物を昇進させ、社会のリーダーに据える。また、人類福祉の観点から、人口過多の発展途上国から、適度な人数の移民を受け入れる。
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●9.【主要情報源】
① ウィキペディアのドイツ語版:Kathrin Mädler (Pharmazeutin) – Wikipedia
② 2015年1月12日の キャット・ファーガソン( )記者の「撤回監視(Retraction Watch)」記事:Leading diabetes researcher corrects paper as more than a dozen studies are questioned on PubPeer – Retraction Watch at Retraction Watch
③ 2016 年7月4日のシャノン・パラス(Shannon Palus)記者の「撤回監視(Retraction Watch)」記事:Diabetes researcher logged 1 retraction, 3 correx, after PubPeer comments – Retraction Watch
④ 2016 年11月2日のダルミート・チャウラ(Dalmeet Singh Chawla)記者の「撤回監視(Retraction Watch)」記事:Leading diabetes researcher acted negligently, probe concludes – Retraction Watch
⑤ 2016 年12月9日のダルミート・チャウラ(Dalmeet Singh Chawla)記者の「撤回監視(Retraction Watch)」記事:Diabetes researcher loses prestigious professorship – Retraction Watch③ 2016年12月7日のレオニッド・シュナイダー(Leonid Schneider)のブログ記事:Kathrin Maedler: persecuted genius or zombie scientist? – For Better Science
⑥ 2016年12月9日のレオニッド・シュナイダー(Leonid Schneider)のブログ記事:Kathrin Maedler loses Heisenberg Professorship, Diabetes award, found guilty of misconduct by DFG – For Better Science
⑦ 2017 年5月1日のビクトリア・スターン( )記者の「撤回監視(Retraction Watch)」記事: University suggests journal correct diabetes paper. Publisher retracts it. – Retraction Watch
⑧ 2018年4月24日のレオニッド・シュナイダー(Leonid Schneider)のブログ記事:The Kathrin Maedler Dynasty – For Better Science
⑨ 2020 年1月1日のアダム・マーカス(Adam Marcus)記者の「撤回監視(Retraction Watch)」記事:Tired of waiting for a university, a publisher commissions its own investigation — and retracts two papers – Retraction Watch