「間違い」:チュンユー・ハン、韩春雨(Chunyu Han)(中国)

2019年10月30日掲載 

ワンポイント:2016年5月2日(42歳)、河北科技大学の副教授で無名の研究者だったハンは、新しい遺伝子編集技術(NgAgo-gDNA)を発明し、「2016年のNat Biotechnol.」論文に発表した。世界の多くの研究者がすぐに、論文を再現できないと指摘し始め、1年3か月後の2017年8月3日(43歳)、論文は撤回された。2018年8月31日(44歳)、河北科学技術大学は、ハンの研究チームに意図的なねつ造・改ざんはなかったと発表し、調査を終了した。国民の損害額(推定)は2億円(大雑把)。

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目次(クリックすると内部リンク先に飛びます)
1.概略
2.経歴と経過
3.動画
4.日本語の解説
5.不正発覚の経緯と内容
6.論文数と撤回論文とパブピア
7.白楽の感想
8.白楽の手紙
9.主要情報源
10.コメント
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●1.【概略】

チュンユー・ハン、韩春雨(Chunyu Han、ORCID iD:、写真出典)は、中国の河北科技大学(かほくかぎだいがく、Hebei University of Science and Technology)・生物科学・副教授で医師ではない。専門は遺伝子工学(ゲノム編集)である。

2016年5月2日(42歳)、河北科技大学でそれまで無名の研究者だったハンは、新しい遺伝子編集技術(NgAgo-gDNA)を発明したと、「2016年のNat Biotechnol.」論文に発表した。

ところが、発表1か月後から、論文結果を再現できないと世界の多くの研究者が指摘し始めた。

2017年8月3日(43歳)、論文出版の1年3か月後、結局、ネイチャーは「2016年のNat Biotechnol.」論文を撤回した。

2018年8月31日(44歳)、河北科学技術大学は、ハンの研究チームに意図的なねつ造・改ざんはなかったと発表し、調査を終了した。

河北科技大学(Hebei University of Science and Technology)。写真出典

  • 国:中国
  • 成長国:中国
  • 医師免許(MD)取得:なし
  • 研究博士号(PhD)取得:中国协和医科大学
  • 男女:男性
  • 生年月日:1974年1月11日
  • 現在の年齢:50 歳
  • 分野:遺伝子工学
  • 最初の問題論文発表:2016年(42歳)
  • 問題論文発表:2016年(42歳)
  • 発覚年:2016年(42歳)
  • 発覚時地位:河北科技大学・副教授
  • ステップ1(発覚):第一次追及者は同じ研究分野の研究者たちで、再現できないと発表
  • ステップ2(メディア):「パブピア(PubPeer)」、「撤回監視(Retraction Watch)」、多数の中国メディア
  • ステップ3(調査・処分、当局:オーソリティ):①学術誌・編集部。②河北科技大学・調査委員会
  • 大学・調査報告書のウェブ上での公表:なし
  • 大学の透明性:所属機関以外が詳細をウェブ公表(⦿)
  • 不正:間違い
  • 問題論文数:1報撤回
  • 時期:研究キャリアの中期
  • 職:事件後に研究職(または発覚時の地位)を続けた(〇)
  • 処分:なし
  • 日本人の弟子・友人:不明

【国民の損害額】
国民の損害額:総額(推定)は2億円(大雑把)。

●2.【経歴と経過】

  • 1974年1月11日:中国で生まれる
  • 1992-96年(18-22歳):河北師範大学(河北师范大学、Hebei Normal University)で学士号取得:生物学
  • 1997-2000年(23-26歳):中国農業科学院(中国农业科学院、Chinese Academy of Agricultural Sciences)で修士号取得
  • 2000-2003年(26-29歳):中国协和医科大学/中国医学科学院(Christian Medical College & Hospital)で研究博士号(PhD)を取得:分子生物学
  • 2006年(32歳):河北科技大学(Hebei University of Science and Technology)・生物科学・教員。その後、副教授
  • 2016年5月2日(42歳):後で問題視される「2016年のNat Biotechnol.」論文を発表
  • 2017年8月3日(43歳):「2016年のNat Biotechnol.」論文を撤回
  • 2018年8月31日(44歳):河北科技大学は意図的なねつ造・改ざんはなかったと発表し、調査を終了した

●3.【動画】

【動画1】
ニュース動画:「メンツより事実:中国の科学者が論争の的の論文を撤回する(Facts over faces: Chinese scientists retract controversial paper) – YouTube」(英語)2分00秒。
CGTNが2017/08/03に公開

●4.【日本語の解説】

★2016年8月3日(水):(翻訳・編集/大宮):中国の「ノーベル賞級」実験、「再現できず」と疑問の声―中国メディア

出典 → ココ、(保存版) 

2016年8月2日、中国寧波網によると、英科学誌ネイチャーが今年5月に掲載した中国河北科技大学の韓春雨(ハン・チュンユー)教授の論文「NgAgo DNA一本鎖が導く遺伝子編集」について、「実験結果が再現できない」との声が広がっている。

論文は発表直後、内外の注目を集め「ノーベル賞級」との呼び声も高かった。しかし、オーストラリア国立大学の研究チームが「1カ月間に何度も実験したが再現できない」と指摘。ネイチャー誌に対し「韓教授に元データを公開するよう求めてほしい」と呼びかけた。このほか米国、スペインなど複数の科学者も「韓教授の実験結果を再現できない」と主張している。中国国内の科学者たちも再現に成功していない。

★2016年8月18日:アレ待チろまん:「新規ゲノム編集技術NgAgoが再現されない問題について」

以下、加工引用。

出典 → ココ、(保存版) 

現在のゲノム編集技術の主流は「ゲノムDNAに相補的なガイドRNA」と「DNA切断酵素」の組み合わせだ。非常にパワフルなツールだが、標的ゲノム領域が完全には自由に設計できなかったりと、まだまだ改善点が存在する。

2016年の5月に中国のグループからDNAをガイドとしたゲノム編集技術の開発という論文が発表された。

この論文ではNatronobacterium Gregoryi のArgonaute (NgAgo) を用いてゲノム編集に取り組んだ。NgAgoは約24ヌクレオチドの5′リン酸化一本鎖ガイドDNA (gDNA) と結合して効率的に部位特異的DNA二本鎖切断を生じる。NgAgo–gDNAシステムはPAM配列を必要とせず、GCリッチなゲノム標的の編集効率が高いため、従来のゲノム編集法を置き換えうるのではないかと大きな注目を集めた。

しかし数ヶ月がたった今問題が起こった。論文の結果が再現されないのだ。

全世界で再現実験が行われたが、その結果は決してポジティブとは言えない。

★実験医学2017年11月号:鐘巻将人(国立遺伝学研究所):「NgAgoはRNA切断酵素か?」

出典 → ココ

去年10月号の同コーナーで「NgAgoは第4世代ゲノム編集技術か?」という文章を寄稿した.去年7月に中国・河北科技大学より報告された論文によると,高度好塩性古細菌より同定したArgonaute(NgAgo)タンパク質は,5′リン酸化ssDNAをガイドとしてDNAを切断し,この性質を利用してヒト培養細胞のゲノム編集が可能だと報告した1).もしこれが本当であれば,画期的な新世代ゲノム編集技術である.しかしながら,報告直後からインターネットフォーラムでは追試に疑問が呈されてきたため,再現性に関しては「半年以内に何らかの結論が論文として出てくる」と私は記事のなかで予想していた.

以下、有料記事。

★2016年11月30日:DR. SASAKI:「NgAgoはあります!STAP細胞の悪夢が再び・・・中国」

出典 → ココ

世界的に役立つツールを開発

NgAgoはNatronobacterium gregoryi というバクテリアが持つArgonaute というタンパク質のことをいう。それを使った新しいゲノム編集技術のが2016年5月にNature Biotechnologyで掲載された。発表したのはHebei University of Science and TechnologyのHan教授のグループである。既存のCRISPER Cas よりも使いやすいツールを開発できたそうだ。専門的なことを言うと、NgAgoはCasよりもタンパク質が小さい、PAM sequenceを必要としないためターゲットの場所を選定しやすい、RNA-OligoではなくDNA-Oligoを使うので簡単、などの利点があげられる。CRISPER Casではできなかったことができるのではないかという期待が高まっていた。

同じ実験しても誰もうまくいかない

しかし、その期待を裏切られた。その実験を誰も再現できなかったのだ。事実、再現性がないと結論ずけた2つの論文がすぐに発表された。NgAgoは遺伝子を切断せず、そのターゲットの遺伝子の発現を抑えているだけと、論文では示唆された。「再現性の問題はNature Cell Science などのメジャーな科学誌に乗った論文にはよくあることだ。」っと知人の研究者が言っていたのを思いだす。実は研究者の間では、再現性の問題が水面下で大きく話題になっている現実がある。

研究資金獲得のために出版を急ぐ

なぜこのような再現性の無い論文が発表されるのだろうか。その理由の一つに競争資金であると思っている。例えば、Hebei University of Science and Technologyにゲノム編集研究の拠点を作ろうというプロジェクトがある。2106年の8月に中国政府から日本円にして36億円もの投資があるそうだ(Nature News)。Han教授のグループが論文の発表をしたのは5月。「資金調達のために話題性のある強烈な論文を出さなければならなかった・出したかった」という背景があるのではないか。

●5.【不正発覚の経緯と内容】

★事件の背景

ハン事件の背景には、中国が遺伝子編集で世界に追いつき追い越せと、国内で激しい競争をしていた。政府が巨額の研究費を支給する状況だった。

以下、ウィキペディアから加工引用しよう。

2012年8月、既知の真核生物の獲得免疫に関わるCRISPR (clustered regularly interspaced short palindromic repeat; クリスパー)が、ゲノム編集にも活用しうることをエマニュエル・シャルパンティエ(Emmanuelle Charpentier)とジェニファー・ダウドナ(Jennifer Doudna)らが見出した。彼女らは、レンサ球菌のRNAを、CRIPRのガイドRNAとして活用することにも成功する。これにより、CRISPR/Cas9(クリスパー・キャスナイン)による高効率のゲノム編集が可能となった。

2014年、中国にCRISPR/Cas9による世界初の遺伝子改変サルが誕生した。翌2015年、同じく中国でCRISPR/Cas9を用いた世界初のヒト受精卵の遺伝子操作が行われ、国際的に物議を醸した。この実験を主導したジュンジウ・ファン(Junjiu Huang、黄軍就)らが使ったのは、不妊治療目的の体外受精において、2つの精子が受精した異常な受精卵で、元々廃棄されるものであった。Huangらの報告では、狙った遺伝子を思い通りに書きかえられたのは86個中4個のみであり、オフターゲットが起きた受精卵もあった。そのため、技術的な改善の必要性も記している。

2016年、中国政府は第13次5カ年計画でゲノム編集を国家戦略と位置付け、同年2例目のヒト受精卵のゲノム編集も中国で行われた。また10月には、世界初のゲノム編集の臨床試験、翌2017年3月には、世界初の“正常な”ヒト受精卵へのゲノム編集も中国で行われた。2018年時点で中国では86人の遺伝子がCRISPR/Cas9によって改変された。

2018年11月26日には南方科技大学の賀建奎(He Jiankui)副教授が、ゲノム編集した双子の女児「露露(るる)と娜娜(なな)」の誕生を発表した。ゲノム編集は後天性免疫不全症候群(AIDS)に耐性を持たせるためだと主張されたが、世界的な波紋を呼んだ。ゲノム編集 – Wikipedia

ハンは、2006年(32歳)に、河北科技大学(Hebei University of Science and Technology)・生物科学・教員に就任するが、問題視された「2016年のNat Biotechnol.」論文を発表するまでの10年間、8論文しか発表していないし、どの論文も重要な研究成果ではない。要するに無名の研究者だった。

それに、所属する河北科技大学(Hebei University of Science and Technology)は大学ランキングで中国の第274位なので、マー、三流大学でしょう。

★発覚の経緯

2016年5月2日(42歳)、ハンはアルゴノート(Argonaute、NgAgo)を使う新しい遺伝子編集技術(NgAgo-gDNA)を発明した「2016年のNat Biotechnol.」論文を発表した(書誌情報は以下。7月刊だが電子版は5月2日)。

アルゴノート(Argonaute、NgAgo)はハンの発見した酵素でCas9(キャスナイン)よりも適切にDNAを切断する。つまり、ハンは、従来の最高技術であるCRISPR-Cas9(クリスパー・キャスナイン)を乗り越える技術を開発したと報じた。新しい遺伝子編集技術の発表は、国内外で大きな注目を集め、「ノーベル賞」級の実験結果として一部のメディアから賞賛された。

http://www.ecns.cn/2016/11-30/235822.shtml

しかし、論文発表の1か月を過ぎたころから、ハンの実験結果を再現できないという報告が「Nature-Biotechnology」誌・編集部に多数、寄せられるようになった。

例えば、2016年7月29日(42歳)、オーストラリア・ナショナル大学(Australian National University、略称:ANU)の遺伝学者・ガエタン・ブルジオ(Gaetan Burgio、写真JCSMR/ANU、出典)は「ハンの実験結果を再現できない」とウェブサイトに公表した(My experience with Natronobacterium gregoryi Argonaute (NgAgo)

2016年8月(42歳)、「Nat Biotechnol.」誌は、オーストラリア、スペイン、その他の国の研究者がハンの論文を再現できないと学術誌に連絡してきたので、この論文を調査すると発表した。
 → 2016年8月8日の「Nature」記事:Replications, ridicule and a recluse: the controversy over NgAgo gene-editing intensifies : Nature News & Comment

この間も、ハンの実験結果を再現できないという報告が積み重なっていった。

2017年8月3日(43歳)、論文出版の1年3か月後、結局、ハン自身が論文撤回を申し出た。それを受け、ネイチャーは「2016年のNat Biotechnol.」論文を撤回した。

2018年8月31日(44歳)、河北科学技術大学はネカト調査委員会の報告を受け、ハンの研究チームに意図的なねつ造・改ざんはなかったと発表し、調査を終了した。

https://zhuanlan.zhihu.com/p/28329414 http://archive.fo/zEHvv

●6.【論文数と撤回論文とパブピア】

★パブメド(PubMed)

2019年10月23日現在、パブメド(PubMed)で、チュンユー・ハン(Chunyu Han)の論文を「Chunyu Han [Author]」で検索した。この検索方法だと、2002年以降の論文がヒットするが、2005~2019年の15年間の17論文がヒットした。

「Han C[Author]」で検索すると、1923~2019年の97年間の5527論文がヒットした。本記事で問題にしている研究者以外の論文が多いと思われる。

2019年10月23日現在、「Han C[Author] AND Retracted」でパブメドの論文撤回リストを検索すると、15論文がヒットした。本記事で問題にしている研究者以外の論文が多いと思われる。

★撤回論文データベース

2019年10月23日現在、「撤回監視(Retraction Watch)」の撤回論文データベースでチュンユー・ハン(Chunyu Han)を「Han, Chunyu」で検索すると、2論文がヒットし、1論文が撤回されていた。Retraction Watch Databaseの上右「Nature of Notice」の右にチェックを入れ、「Retraction」にすると、撤回論文(数)が表示される。

★パブピア(PubPeer)

2019年10月23日現在、「パブピア(PubPeer)」では、チュンユー・ハン(Chunyu Han)の論文のコメントを「Chunyu Han」で検索すると、本記事で問題にしている1論文にコメントがあった。

●7.【白楽の感想】

《1》熱気・狂気 

激しく進歩する遺伝子編集の研究で、ヒットを狙ったハンは、ある意味、中国版・小保方晴子事件になったのだ。

ハンがお手付きをしたのだと思うが、激しく進歩する研究分野で、昼夜なく研究に埋没できる状況に白楽は自分の院生時代の郷愁を感じる。

現在の日本だとアカハラとか過労死で訴えられるだろうが、40数年前、白楽が院生だった頃、徹夜で研究するのは日常茶飯事だった。

白楽の頭の中は研究のことで一杯だった。ただ、いかんせん、白楽は写真(出典)だったので、今にして思えば、無駄にテンパっていただけだったけど(ボンサイ)。

《2》腑に落ちない

河北科学技術大学は、ハンの研究チームに「意図的なねつ造・改ざん」はなかったとした。それで、白楽はこの事件を「間違い」に分類した。

しかし、どうも釈然としない。

「Nat Biotechnol.」誌に投稿する前(あるいは投稿後)、自分の研究室で再現できるか少なくとも2回程度は確認するはずだ。第一著者のフェン・ガオ(Feng Gao)は多分、院生だろうから、フェン・ガオに、「ちゃんと再現できるかどうか、もう一度試してよ」と言えばいいだけだ。

今回のように再現できない実験結果を発表した時、「どこか間違えたようです。スミマセン」で済む話ではないだろう。かなり高額な研究費を使っているし、世界中の研究者が「間違い」実験に振り回され、大損失だ。

「意図的なねつ造・改ざんはなかった」で済む話ではない。済ませてはいけない。

中国は、何故ネカトに甘いのか、白楽は理解できない。科学技術の大発展を施策としているなら、このような事件を「間違い」で済ませてはいけない。甘い処分には、後で、高いつけが回ってくる。

《3》中国の理念

遺伝子編集のついでに思ったことを書いておこう。以下、脱線。

欧米は、自由、平和、自然保護、環境保全、人種差別撤廃、地球異常気象問題など、まだたくさんあるが、人類社会に共通の価値観を世界に示してきた。世界の人々はその価値観に共鳴し、それに沿う行動を自発的にしてきた。西洋社会の世界制覇戦略である。そのことで、欧米が世界のリーダーとなり、経済的にも大きな利益を得てきた。

一方、日本は世界をリードする価値観を示せなかった。かつて「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と言われた時代の日本社会の強みは、「学習意欲」「読書習慣」「カイゼン」だったりするが、この価値観では世界をリードできない。「もったいない」「おもてなし」は論外の外である。

そして、自国の権利主張が強い中国もそうである。欧米にない中国の価値観は「敬老精神」だが、「敬老精神」で世界をリードできない。

そこでゲノム編集である。

2018年11月26日、中国が世界で初めてゲノム編集した子供を作ったのに、

中国政府は(2018年11月)29日、世界で初めてゲノムを編集した赤ちゃんを作り出したと主張している中国・南方科技大学の賀建奎准教授について、研究の中止を求めたと発表した。(2018年11月30日記事:中国政府、「世界初のゲノム編集赤ちゃん」研究の中止を命令 – BBCニュース

ゲノム編集でデザイナーベイビーを作ること、つまり、「人間の疾病予防・能力増強のためにすべての科学技術を投入する」を中国政府の理念とすべきだった。

その理念は欧米の理念と大きな軋轢を生む。しかし、ゲノム編集でデザイナーベイビーを作ることは人類の大きな進歩につながる。能力増強は人びとの夢だ。巨大なお金が動く。欧米で禁止されていれば、欧米人も治療を求めて中国にやってくる。能力増強を求めて中国にやってくる。基本技術は中国外に出さず、最高施術は中国人にしかしない。でいずれ、世界がその技術を渇望し、理念を受け入れ、共感する時がくる、と腹を据え、欧米と異なる中国の価値観を主張すべきだった。

今の中国は「カネがすべて」で理念がない。これでは、世界の人々はついていかない。世界人類を惹き付ける魅力的な理念(欧米が当初は非難する理念でもよい)を、中国は早急に構築すべきだろう。

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出典不明

●9.【主要情報源】

①  ウィキペディア英語版:NgAgo – Wikipedia
②  韩春雨(河北科技大学生物科学与工程学院副教授)_百度百科
③ チュンユー・ハン、韓春雨(Chunyu Han)に関する「撤回監視(Retraction Watch)」記事群:Search Results for “Chunyu Han” – Retraction Watch
④  2016年11月30日のスティーブン・チェン(Stephen Chen)記者の「South China Morning Post」記事:Chinese biologist embroiled in gene-editing controversy has a month to save his reputation | South China Morning Post
⑤  2018年1月15日のワン・インイン(Wang Yingying)記者の「Sixth Tone」記事: The Rise and Fall of China’s Science Superstar
⑥  2018年9月1日のレイジー・チー(齐雷杰)記者の「新华网」記事:河北科技大学公布韩春雨团队撤稿论文的调查和处理结果-新华网

★記事中の画像は、出典を記載していない場合も白楽の作品ではありません。

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