0-1A 白楽記事のバイアス・間違い

2022年12月8日掲載

【追記】

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白楽ブログは、研究者倫理(ネカト・クログレイ・性不正・アカハラ)の「事件」・「論文(含・ウェブ記事)」を主な記事にしてきた。

でも、「多勢に無勢」。

2022年12月、《性不正、アカハラ》に関する記事を諦めた。今後は、ほぼ「ない」。

★群盲象を評す

白楽は、記事のバイアス・間違いを気にしている。間違いはなんとか訂正したい。

世界中で膨大な数の研究者倫理「事件」(ネカト・クログレイ・性不正・アカハラ事件)が報道され、膨大な数の研究者倫理に関する「論文(含・ウェブ記事)」が公表されている。

白楽がブログ記事で解説するペースの数倍~数百倍である。

つまり、白楽ブログは、世界の研究者倫理の「事件」と「論文(含・ウェブ記事)」の一部(1%以下?)しか解説できていない。

一部(1%以下?)しか解説できていない上、全体の縮図になるように「事件」を選んでいない。白楽ブログの全「事件」記事を全体の縮図だと受け取ると、歪んだ全体像になる。

全像体を推察するにはいろいろな考慮をしなければならない。

世界2番目に充実している白楽の事件一覧表(データベース)も、バイアスがかかっている。穴だらけである。間違いもある。

これらバイアスをどう補完すると、歪みの少ない全体像を把握できるのか?

とても難しい。

以下に白楽記事のバイアスを述べるので、読者ご自身で補完してください。

なお、研究者倫理の「事件」の歪みの少ない世界の全体像をつかんでも、「行為」の全体像をつかむのはさらに遠い。

一般に、研究者倫理に違反した「行為」数 ≠ 「事件」数である。従って、白楽ブログに掲載した研究者倫理「事件」から歪みの少ない「事件」全体像を把握しても、違犯「行為」全体像を把握したとは思わないこと。

★バイアス

数えていないが、白楽のパソコンのフォルダーには記事予定の「事件」・「論文」ファイルが常時20~50編ほどあり、記事候補の「事件」・「論文」リストが500 ~2000件ほどある(増える一方。未整理多い。散逸もあり)。 → 2023年2月2日から「解説するかも論文」として公開することにした。

そこから選んで記事にしている。また、常時、記事候補を追加している。

「ネカト・クログレイ」にどのようにバイアスをかけているか、少し説明しよう。

  • 米国の研究公正局がクロとした事件は優先的に記事にする。現在、2015年~現在、の事件は全部記事にした。折を見て、2014年以前の事件も記事にする。
  • 世界各国の事件をまんべんなく取り上げる。英語圏以外も取り上げる。
  • 広範な研究分野の事件をまんべんなく取り上げる。人文社会系・芸術系も取り上げる。
  • 詳細な情報を入手できる事件を多く扱う。
    結果として、米欧先進国の大事件を多く解説する傾向になる。しかし、このことで、研究者倫理事件は大事件が多いと誤解しないで欲しい。実際は、小さな事件の方が圧倒的に多い。それで、時々、情報が少ない小さな事件を意図的に記事にする。
  • 「Science」「Nature」「New York Times」 が記事にした事件は、記事にする傾向が高い。
  • 現実的には、なんとなく、引っかかった事件を記事にしていることが多い(多分、6~8割)。記事候補に選んでから、数か月~数年後に記事を執筆するので、選んだ理由を忘れてしまうことがある。
  • 白楽ブログに掲載した過去の記事の改訂は必要だと思いつつ、新記事を優先しているので、数年前から気にしつつも、なかなか、手が回らない。これを書いていて、もう少し補強しようと思った。

「論文(含・ウェブ記事)」にどのようにバイアスをかけているか、少し説明しよう。

  • 米欧国の英語の論文で、米欧国の公的機関の動向を述べた論文を優先する。研究者倫理事件の分析・予防策・状況がわかりやすい論文を優先している。
  • つまり、世界各国の論文をまんべんなく取り上げていない。
  • また、広範な研究分野の論文をまんべんなく取り上げていない。
  • 学術誌に掲載された正当な論文を優先していない。公私機関の発表・ブログ記事・新聞記事などと同様に扱っている。

従って、読者の皆さんは、

白楽ブログは、世界の研究者倫理「事件」・「論文(含・ウェブ記事)」の一部しか解説できていない。一部(1%以下?)しか解説できていない上、全体の縮図になるように「事件」を選んでいない。白楽ブログの全「事件」記事を全体の縮図だと受け取ると、歪んだ全体像になる。

ことを前提に、白楽ブログを読んでください。

全体の縮図ではない一部分しか解説できないが、 「一部分」でも「ない」よりましだ、という姿勢である。

多分、白楽を含め世界の誰も全体を把握できていない。だから、誰も、全体の縮図になるように「事件」を選べない。

★「性不正、アカハラ」はほぼ断念

2022年に何度も何度も、

「外国の研究者の「性不正、アカハラ」事件を解説し、日本の同問題を掘下げ・指摘・改善策を提案する方いませんかね。白楽とは別の独立サイトで。白楽はネカトだけでアップアップ」

とアピールしたけど、誰も名乗り出なかった。

でも、もう無理です。

2022年12月、《性不正、アカハラ》に関する記事を諦めた。今後、ほぼ「ない」。

だから、《性不正、アカハラ》に関する記事は、もう「しっかり」バイアスがかかったままになる。間違いも訂正しないままになる。ゴメン。