2025年4月5日掲載
ワンポイント:ベルトはイタリア出身だが、2016~2022年(38~44歳)、ノルウェーのノルウェー科学技術大学(Norwegian University of Science and Technology)・教授だった。その6年間に数百報の論文を出版し、ノルウェーで最も多作な研究者になった。ノルウェーには論文を出版するとお金がもらえる論文報奨金制度があり、ベルトは約1億3千万円をもらった。しかし、ベルトの多作は、二重出版、引用不正、論文工場(論文売買、引用カルテル)絡みだった。ノルウェー科学技術大学・研究倫理委員会はクロと認定した。国民の損害額(推定)は10億円(大雑把)。この事件は、2024年ネカト世界ランキングの「撤回監視」の「第8位」である。
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目次(クリックすると内部リンク先に飛びます)
1.概略
2.経歴と経過
3.動画
5.不正発覚の経緯と内容
6.論文数と撤回論文とパブピア
7.白楽の感想
9.主要情報源
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●1.【概略】
フィリッポ・ベルト(Filippo Berto、ORCID iD、写真ONOLO, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons出典)は、イタリア出身で、2016~2022年(38~44歳)の6年間、ノルウェーのノルウェー科学技術大学(University of Science and Technology (NTNU))・教授だった。専門は機械工学である。
ベルトは、ノルウェーのノルウェー科学技術大学・教授に在職した2016~2022年(38~44歳)の6年間に数百報の論文を出版し、ノルウェーで論文出版数の最も多い研究者になった。
2021年、イタリアから「Order of the Star of Italy」(イタリアの星勲章)の受章を始め、ベルトは多数の科学賞を受賞し、スーパースター研究者になった。
なお、ノルウェーには論文を出版するとお金がもらえる論文報奨金制度があり、その制度で、ベルトは約1億3千万円(推定)をもらっている。
しかし、ベルトの多作は、二重出版、引用不正、論文工場(論文売買、引用カルテル)絡みの研究不正行為に基づく論文だった。
2022年(44歳)、パブピアでこの不正疑惑が最初に指摘された。
その後、ベルトの不正は、英国のオックスフォード大学のアンガス・ウィルキンソン(Angus Wilkinson)や有名なネカトハンターのニック・ワイズ(Nick Wise)の追及でハッキリした。
なお、不正が指摘され始めた頃の2022年(44歳)、ベルトはノルウェーからイタリアのサピエンツァ大学ローマ(Sapienza University of Rome)・正教授に移籍した。
2024年(46歳)、ベルトが去った後だが、ノルウェーのインランドノルウェー応用科学大学(Inland Norway University of Applied Sciences)の司書であるペール・シュタイネイデ・レフセス(Per Steineide Refseth)が公式にノルウェー科学技術大学にベルトの不正行為を告発した。
2024年(46歳)、ノルウェー科学技術大学・研究倫理委員会はクロと確信し、独立の調査委員会を立ち上げるよう学長に要請した。
ノルウェー科学技術大学は、ベルトが既に退職してしまったので解雇などの処罰を科すことはできない。
しかし、ノルウェー科学技術大学・研究倫理委員会のルーン・ナイダル委員長(Rune Nydal)は、「調査の結果、ベルトをクロと認定したと大学が発表することは、処罰の1つである」と述べている。
2025年4月4日現在、ノルウェー科学技術大学・ネカト調査委員会が調査中と思われる。
「パブピア(PubPeer)」では、ベルトの2016~2023年(38~45歳)の32論文にコメントがある。
撤回論文は5論文ある。
ノルウェーのノルウェー科学技術大学(Norwegian University of Science and Technology)。動画出典
- 国:ノルウェー
- 成長国:イタリア
- 医師免許(MD)取得:なし
- 研究博士号(PhD)取得:イタリアのフィレンツェ大学
- 男女:男性
- 生年月日:1978年2月12日
- 現在の年齢:47 歳
- 分野:機械工学
- 不正論文発表:2016~2023年(38~45歳)の7年間
- ネカト行為時の地位:ノルウェー科学技術大学・教授
- 発覚年:2022年(44歳)
- 発覚時地位:ノルウェー科学技術大学・教授
- ステップ1(発覚):第一次追及者は、インランドノルウェー応用科学大学(Inland Norway University of Applied Sciences)のペール・シュタイネイデ・レフセス(Per Steineide Refseth)、英国のネカトハンターのニック・ワイズ(Nick Wise)
- ステップ2(メディア):「パブピア(PubPeer)」、「撤回監視(Retraction Watch)」、「For Better Science」
- ステップ3(調査・処分、当局:オーソリティ):①ノルウェー科学技術大学・調査委員会
- 大学・調査報告書のウェブ上での公表:なし。調査中(推定)
- 大学の透明性:実名報道だが機関のウェブ公表なし(△)。調査中(推定)
- 不正:二重出版、サラミ出版、画像重複、引用不正、論文工場(論文売買、引用カルテル)
- 不正論文数:「パブピア(PubPeer)」で32論文。撤回論文は5論文
- 時期:研究キャリアの中期
- 職:事件後に移籍し研究職を続けた(◒)
- 処分:なし。既に退職。調査中(推定)
- 対処問題:―
- 特徴:二重出版、引用不正、論文工場(論文売買、引用カルテル)でスター科学者
- 日本人の弟子・友人:不明
【国民の損害額】
国民の損害額:総額(推定)は10億円(大雑把)。
●2.【経歴と経過】
主な出典:Filippo Berto – Wikipedia
- 1978年2月12日:イタリアのヴィチェンツァで生まれた
- 2003年(25歳):イタリアのパドヴァ大学(University of Padua)で学士号取得:産業工学
- 2006年(28歳):イタリアのフィレンツェ大学(University of Florence)で研究博士号(PhD)を取得:機械工学
- 2006~2015年(28~37歳):イタリアのパドヴァ大学(University of Padua)・教員、後に準教授
- 2016~2022年(38~44歳):ノルウェーのノルウェー科学技術大学(Norwegian University of Science and Technology)・教授
- 2016~2023年(38~45歳):この7年間の31論文にパブピアがコメントしている
- 2021年(43歳):イタリアの「Order of the Star of Italy」(イタリアの星勲章)を受章
- 2022年(44歳):イタリアのサピエンツァ大学ローマ(Sapienza University of Rome)・正教授
- 2022年9月(44歳):パブピアでデータ再使用と指摘された
- 2023年3月(45歳):パブピアでニック・ワイズが研究不正を指摘
- 2024年(46歳):インランドノルウェー応用科学大学(Inland Norway University of Applied Sciences)のペール・シュタイネイデ・レフセス(Per Steineide Refseth)がベルトの研究不正をノルウェー科学技術大学に告発
- 2024年(46歳):ノルウェーのノルウェー科学技術大学・研究倫理委員会はクロと確信し、独立の調査委員会の設立を学長に要請
- 2024年(46歳):いくつかの学術誌・編集員を解雇された
- 2025年4月4日(47歳)現在:ノルウェー科学技術大学・ネカト調査委員会が調査中(推定)
●3.【動画】
以下は事件の動画ではない。
【動画1】
インタビュー動画:「Editor Professor Filippo Berto introduces short presentation by Leslie Banks-Sills – YouTube」(英語)5分15秒。
Elsevier Journals(チャンネル登録者数 1.2万人) が2021/11/29に公開
●5.【不正発覚の経緯と内容】
★研究人生
フィリッポ・ベルト(Filippo Berto)はイタリアで育ち、機械工学の研究者になり、2016~2022年(38~44歳)、ノルウェーのノルウェー科学技術大学(Norwegian University of Science and Technology)・教授になった。
2019年(49歳?)、ノルウェー科学技術大学(University of Science and Technology (NTNU))のフィリッポ・ベルト(Filippo Berto)は2〜3日ごとに論文を1報出版し、ノルウェーで最も生産的な研究者として称賛された。 → 2019年8月6日記事:Flest innvandrere på publiseringstoppen blant norske forskere
なお、ノルウェーの研究者の4分の1は外国人で、ノルウェーの最多論文出版者の上位50人のうち、33人の研究者は移民だった。
Google Scholarによると、2018~2023年の6年間にベルトは871報の論文を発表した。
ベルトのノルウェーの研究室には40人以上の院生・ポスドク・研究員がいて、1,200報の論文を出版していた(出典:「撤回監視(Retraction Watch)」記事の2024年5月18日午前5時39分のコメント)
ベルトはいくつもの賞を受賞している。ウィキペディア英語版にリストされている受賞歴を少し編集して以下に貼り付けた(Filippo Berto – Wikipedia)
- ESIS Fellowship 2022, European Structural Integrity Society (2022)[21]
- Order of the Star of Italy 2021, President of the Republic, Italy (2021) [22]
- Robert Moskovic Award 2021, ESIS TC12 Technical Committee, European Structural Integrity Society (2021) [23]
- August Wöhler Medal Medal for Fatigue, European Structural Integrity Society (2020)[24]
- Structural Integrity Award of Merit, Springer Science+Business Media (2020) [25]
- Paolo Lazzarin IGF Medal, Italian Group of Fracture (2019)[26]
- Award of Merit, European Structural Integrity Society (2018)[27]
- Stephen Timoshenko Fellow, University of Stanford (2018)[28]
- CAPOCACCIA award, AIAS (2013)[29]
上から2番目の「Order of the Star of Italy」(イタリアの星勲章)だけ、説明を少し加えよう。
イタリアの星勲章(イタリア語:Ordine della Stella d’Italia )は、イタリアの勲章のひとつである。叙勲対象となるのは、イタリアを離れたイタリア国民や外国人である。(イタリアの星勲章 – Wikipedia)
右の写真は、ノルウェー駐在イタリア大使アルベルト・コレッラ(Alberto Colella)(左)から「Order of the Star of Italy」(イタリアの星勲章)を授与されるフィリッポ・ベルト(Filippo Berto)(右)。写真出典。
★発覚の経緯と研究倫理委員会
2022年9月(44歳)、Indigofera tanganyikensisがパブピアでベルトの「2022年のNature Communications」論文が2015年論文のデータを再使用していると指摘した。 → https://pubpeer.com/publications/089A8535CBFF67C0E29CD9D01BE20D
さらに、2023年3月(45歳)、有名なネカトハンターのニック・ワイズが、パブピアでベルトの「2022年のTheor. Appl. Fract. Mech.」論文の論文工場(論文売買、引用カルテル)を指摘した。このことは後述する。
2024年(46歳)、インランドノルウェー応用科学大学(Inland Norway University of Applied Sciences)の司書であるペール・シュタイネイデ・レフセス(Per Steineide Refseth、写真出典)がベルトの研究不正をノルウェー科学技術大学に告発した。
なお、ベルトはその前々年の2022年(44歳)[前年の2023年9月(45歳)という記述もある]、イタリアのサピエンツァ大学ローマ(Sapienza University of Rome)に移籍していた。
2024年5月15日(46歳)、告発を受けて、ノルウェー科学技術大学の研究倫理委員会・委員長のルーン・ナイダル準教授(Rune Nydal、写真出典)は、ベルトの論文に関するネカト調査委員会を立ち上げるよう大学に勧告した。
ノルウェー科学技術大学の学生新聞がこの勧告を報道した。 → 2024年5月14日記事:Anbefaler uavhengig granskning av varsler mot Filippo Berto
★論文工場
ベルトは、複数の二重出版、サラミ出版、画像重複、引用不正、論文工場(論文売買、引用カルテル)などの研究不正で告発された。そして、5論文が撤回された。
ノルウェー科学技術大学は、ベルトが既に退職してしまったので解雇などの処罰を科すことはできない。
ただ、退職者に処罰を科せないというのは単眼的な思い込みで、「調査の結果、ベルトをクロと認定した、と大学が発表することは、処罰の1つである」とナイダル委員長は述べている。
また、「何が起こったのか、何が問題だったのかを明確にすることは、大学にとって重要なことで、その分析に基づいて、研究不正の防止策を策定できる」と、ナイダル委員長は付け加え、学長に、ネカト調査委員会の立ち上げを要請した。
★論文報奨金
ノルウェーの大学・研究所では、教員や研究スタッフは出版した論文数に応じて、教育省から論文報奨金をもらえる。 → Publication points – Biblioteket USN
但し、どんな論文でもいいというわけではなく、対象の出版物は、Cristinシステムに登録されている出版物に限られる。
ポイント制で、額は毎年変わるが、2018年は1 出版ポイントで32万円をもらえた。なお、ノルウェーの大学の平均的な研究者は1.25出版ポイントを得ていた。
ベルトは、2019~2022年の4年間に407.08の出版ポイントを獲得した。407.08に32万円を掛けると、約1億3千万円になる。 → 2024年4月19日記事:Norges mestpubliserende forsker granskes for alvorlige brudd på etiske normer
ナイダル委員長によると、ベルトが受け取った論文報奨金の返還を要求するかどうかは、ノルウェー科学技術大学の学長次第だそうだ。
論文報奨金の返還そのものより、論文報奨金制度を悪用して不正に論文を出版することが問題としては深刻だと、ナイダル委員長は述べている。
論文報奨金制度の変革は議論されているが、この制度は論文を出版する動機付けとなっているので、多くの研究者は継続を望んでいる。
★論文工場(論文売買、引用カルテル)
ペール・シュタイネイデ・レフセスはベルトの17~18報の論文の研究不正疑惑を告発したが、ベルトはノルウェー科学技術大学在職中に数百報の論文を出版していた。Google Scholarによると、2018~2023年の6年間にベルトは871報の論文を発表した。
英国のオックスフォード大学の材料科学者であるアンガス・ウィルキンソン(Angus Wilkinson)や有名なネカトハンターのニック・ワイズ(Nick Wise)がベルトの論文の問題点をパブピアで指摘している。
例えば、ベルトの「2022年のTheor. Appl. Fract. Mech.」論文は、引用カルテルの広告があったと、2023年3月、ニック・ワイズが指摘した。
- Effects of tensile overload on fatigue crack growth in AM60 magnesium alloys
Sina Abbaszadeh Hashemi, Khalil Farhangdoost, Wenchen Ma, Danial Ghahremani Moghadam, Reza Masoudi Nejad, Filippo Berto
Theoretical and Applied Fracture Mechanics, Volume 122, December 2022, 103573
以下は、ニック・ワイズが指摘した引用カルテルの広告。出典:https://pubpeer.com/publications/A6354397676E94CAB9658CAB57D139
ウィルキンソンは、ベルトの「2022年のTheor. Appl. Fract. Mech.」論文は、引用した論文の約65%が論文の主題とは無関係の論文だと、引用の不適切さを指摘している(つまり、引用カルテル)。 → 出典:https://pubpeer.com/publications/A6354397676E94CAB9658CAB57D139#2
2024年8月、結局、「2022年のTheor. Appl. Fract. Mech.」論文は撤回された。 → 撤回公告
★イタリアでもトップ科学者
2025年4月4日現在、ベルトは研究不正者だと公然と指摘されているのに、イタリアのサピエンツァ大学ローマ(Sapienza University of Rome)・正教授に在職している。
そして、イタリアのトップ科学者のサイトでは、ベルトはイタリアの工学分野の第10位にランクされている。
→ Top Italian Scientists
→ Filippo Berto – Top Italian Scientist in Engineering
●【研究不正の具体例】
フィリッポ・ベルト(Filippo Berto)の学術上の不正行為は、二重出版、サラミ出版、画像重複、引用不正、論文工場(論文売買、引用カルテル)である。
撤回された論文が5報ある。
研究不正の具体例はある程度上記した。他を示すと長くなるので、省略。
●6.【論文数と撤回論文とパブピア】
★論文数
2025年4月4日現在、スコーパス(Scopus)で、フィリッポ・ベルト(Filippo Berto)の論文を「Berto, Filippo」で検索した。 1,244論文がヒットした。
Google Scholarによると、2018~2023年の6年間にベルトは871報の論文を発表した。
ベルトは1,200報の論文を出版していた(出典:「撤回監視(Retraction Watch)」記事の2024年5月18日午前5時39分のコメント)
★撤回監視データベース
2025年4月4日現在、「撤回監視(Retraction Watch)」の撤回監視データベースでフィリッポ・ベルト(Filippo Berto)を「Berto, Filippo」で検索すると、1論文が懸念表明、5論文が撤回されていた。
2007年論文が2017年10月に1報、2012年論文が2022年5月に1報、2021~2022年論文が2024年に3報、撤回された。
★パブピア(PubPeer)
2025年4月4日現在、「パブピア(PubPeer)」では、フィリッポ・ベルト(Filippo Berto)の論文のコメントを「Filippo Berto」で検索すると、2009年の1論文、2016~2023年の31論文の計・32論文にコメントがあった。
●7.【白楽の感想】
《1》退職者の処罰
日本の大学は、ここ何十年、なにかと研究不正を隠蔽・捻じ曲げ・曲解しようとしてきた。
その後ろ向き姿勢の証拠はたくさんあるが、「退職・退学しているので、不正者を処分しない」のもその例の1つである。
例えば、2025年2月14日に公表した熊本大学の盗用事件では、盗用なのに、姓名を隠蔽し、かつ、無処分にしている。
無処分の理由は、「被認定者はすでに本学を退学していることから、処分等は行わない」である。(出典:2025年2月14日:熊本大学における研究活動上の不正行為について | 熊本大学)
この対処は、かなりマズイ。
つまり、不正者は、不正が発覚したら、調査の進行状況を見て、いよいよ、処分されそうな頃、退職・退学してしまえば処分されない。
これなら、「やり得・逃げ得」である。場合によっては、退職・退学と同時(or すぐあと)に他大学に移籍もできる。姓名が公表されないし無処分なので、受け入れる大学側は、不正者だったことを知らない・認定できない。
極端なケースでは、処分する側の大学が処分される不正者とグルになって、不正者が退職してから、不正事案を発表したと思えるケースもある。
「退職・退学者に処罰を科せない」というのは隠蔽大学の単なる言い訳で、処罰を科す意志がないのだ。処罰を科す意志があるなら、方法を探すべきだ。調査の結果を発表する時に「不正者の姓名を発表する」という処罰を科せばいい。
姓名を発表することで、①処罰も科せる。それだけでなく、②二次被害を防げる、③事件の事実解明が進む。
一石三鳥なのに、なぜしない?
《2》「学術上の不正行為」の拡大
「学術上の不正行為」は1980年頃に「ねつ造・改ざん・盗用」を主要な行為とした時代から45年も経ち、だいぶ変化してきた。
フィリッポ・ベルト(Filippo Berto)は多作で、いろいろな賞を受賞している若いスター研究者だったのに、裏では、二重出版、引用不正、論文工場(論文売買、引用カルテル)絡みの「学術上の不正行為」をしていた。
このように、何か大発見・大発明をしたわけではないスター研究者が、ここ数年、世界の各地で(不正行為なのに)多作な研究者として称賛されている。
例えば、こんな研究者もいた。 → 「論文工場・引用工場」:材料工学:モハマド・アㇽジュマンド(Mohammad Arjmand)(カナダ) | 白楽の研究者倫理
以下のような、外国で起こした日本人の例(アイ・コヤナギ)、外国人が起こした日本の例(エム・サントシ)、そして、日本人が起こした日本の例(エム・サントシの中に記載)がある。
日本は、引用不正、論文工場(論文売買、引用カルテル)絡みの「学術上の不正行為」に無知なのか、無関心なのか、エム・サントシの記事を掲載してから3か月が経過したが、どこも、対応しない。不正者はシッカリ証拠隠滅していることだろう。
ドンドン変化している「学術上の不正行為」に日本は鈍感過ぎる。白楽はもう現役の研究者ではないが、ナントかしなければと思っている。
《3》研究者ランキング
イタリアのトップ科学者のサイトがあって、ベルトは工学分野ではイタリアで第10位にランクされていた。 → Top Italian Scientists
それで「日本のトップ科学者」のサイトはないのか探ってみた。
「日本のトップ科学者」のサイトはなかったが、「世界のトップ科学者」はあった。 → Best Scientists in the World 2024 Ranking | Research.com
そのサイトに「日本のベスト科学者」がランクされている。 → Best Scientists in Japan 2024 Ranking | Research.com
昔、白楽自身が、そういうサイトを作ろうとしたこともあったなあ、と思い出した。
フィリッポ・ベルト(Filippo Berto)。https://www.forskerforum.no/to-av-tre-pa-publiseringstoppen-er-innvandrere-og-ingen-slar-italienske-filippo-berto/
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日本の人口は、移民を受け入れなければ、試算では、2100年に現在の7~8割減の3000万人になるとの話だ。国・社会を動かす人間も7~8割減る。現状の日本は、科学技術が衰退し、かつ人間の質が劣化している。スポーツ、観光、娯楽を過度に追及する日本の現状は衰退を早め、ギリシャ化を促進する。今、科学技術と教育を基幹にし、人口減少に見合う堅実・健全で成熟した良質の人間社会を再構築するよう転換すべきだ。公正・誠実(integrity)・透明・説明責任も徹底する。そういう人物を昇進させ、社会のリーダーに据える。また、人類福祉の観点から、人口過多の発展途上国から、適度な人数の移民を受け入れる
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★記事中の画像は、出典を記載していない場合も白楽の作品ではありません。
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●9.【主要情報源】
① ウィキペディア英語版:Filippo Berto – Wikipedia
② 2019年8月6日、NTBとクリストファー・ファーバーグ(Kristoffer Furberg)記者の「Universitetsavisa」記事:Flest innvandrere på publiseringstoppen blant norske forskere
③ 2024年5月15日のダルミート・チャウラ(Dalmeet Singh Chawla)記者の「撤回監視(Retraction Watch)」記事:Norway university committee recommends probe into the country’s most productive researcher – Retraction Watch
④ レオニッド・シュナイダー(Leonid Schneider)の複数の「より良い科学のために」記事:Filippo Berto – For Better Science
⑤ 2025年1月22日のニーナ・クリスチャンセン記者(Nina Kristiansen)の「Science Norway」:Some researchers ‘dope’ their data – A look back at the cheating scandals of 2024