7-114 ビックのネカトハンター人生

2022年12月12日掲載

白楽の意図:ネカトハンターのエリザベス・ビック(Elisabeth Bik)が米国の一般向けの新聞「ニューヨーク・タイムズ」紙に科学論文の画像不正についての記事を書いた。学術誌、学術界、国際社会のネカト対策上の改善点も示した「2022年10月のニューヨーク・タイムズ」記事を読んだので、紹介しよう。

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目次(クリックすると内部リンク先に飛びます)
2.エリザベス・ビック(Elisabeth Bik)の2022年10月記事
9.白楽の感想
10.コメント
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【注意】

学術論文ではなくウェブ記事なども、本ブログでは統一的な名称にするために、「論文」と書いている。

「論文を読んで」は、全文翻訳ではありません。

記事では、「論文」のポイントのみを紹介し、白楽の色に染め直し、さらに、理解しやすいように白楽が写真・解説を加えるなど、色々と加工している。

研究者レベルの人が本記事に興味を持ち、研究論文で引用するなら、元論文を読んで元論文を引用した方が良いと思います。ただ、白楽が加えた部分を引用するなら、本記事を引用するしかないですね。

●2.【エリザベス・ビック(Elisabeth Bik)の2022年10月記事】

  • 論文名:Opinion | Science Has a Nasty Photoshopping Problem
    日本語訳:意見:科学には厄介な画像操作問題がある
  • 著者:Elisabeth Bik
  • 掲載誌・巻・ページ:New York Times
  • 発行年月日:2022年10月29日
  • 指定引用方法:
  • DOI:
  • ウェブ:https://www.nytimes.com/interactive/2022/10/29/opinion/science-fraud-image-manipulation-photoshop.html
  • 著者の紹介:エリザベス・ビック(Elisabeth Bik)は生命科学の画像のねつ造・改ざんを見破る有名なネカトハンター。写真出典。成果は多数(~数1,000件?)。1966年オランダ生まれ、58歳、女性。所属・地位は、ハーバーズ・ビック社・社長(Principal of Harbers Bik LLC)。微生物学の研究博士号(PhD)所持者。活動期間は、2014年に開始し、約10経過。サイトは2019年5月30日に開始し、5 年6 か月 22 日経過。

●【論文内容】

本論文は学術論文ではなく新聞記事である。本ブログでは統一的な名称にするため論文と書いた。 方法論の記述はなく、いきなり、本文から入る。

元の文章はビックが語るような文章なので、語るように書いた。ただし、白楽が脚色している。 

ーーー論文の本文は以下から開始

★ねつ造・改ざん画像に遭遇

2014 年 1 月のある晩、私は自宅で、コンピューターの前に座り、科学論文を入念に調べ始めました。

私は微生物学者なので、科学論文を入念に調べるこの作業は珍しいことではありませんでしたが、その晩は、予想していなかった驚くことを見つけました。

その論文は医学研究の報告書で、論文の結論を導く実験データとして写真画像を掲載していました。その内の一枚の写真が目に留まりました。組織や体液中のタンパク質の存在を証拠として示すウエスタンブロットの写真画像です。

好奇心旺盛だった私は、同じ著者による他の論文をすばやく見つけ、それぞれの画像を比較しました。

すると、驚いたことに、まったく異なる 3 つの実験結果なのに、まったく同じ写真が 使われていました。

さらに、驚いたことに、まったく同じ写真であることがバレないように、論文の著者は、画像を意図的に操作していました。

つまり、同じ写真を、1 枚は前後を反転させ(下段)、もう 1敗は別の方法で引き伸ばしたりトリミングしていました(上段右)。それらが以下の画像です

画像の出典(原著のコピペ): “REDOX regulation of IL-13 signaling in intestinal epithelial cells: usage of alternate pathways mediates distinct gene expression patterns,” by Debasmita Mandal, Pingfu Fu and Alan D. Levine (最初の論文), “Elevated IL-13Rα2 in intestinal epithelial cells from ulcerative colitis or colorectal cancer initiates MAPK pathway,” by Debasmita Mandal and Alan D. Levine (2番目の論文).

 これは研究上の明白な不正行為です。8年前のことですが、とても腹が立ったことをはっきりと覚えています。

画像を操作したインチキ論文です。科学での基本ルールを大きな違反しています。

試験の カンニングが許されないのと同じレベルの違犯行為です。

科学の知的体系は、多数の研究者の研究成果(論文)に基づいて、その先の理論や実験を展開することで、発展してきています。

論文に不正なデータやねつ造・改ざん画像があると、その先の理論や実験は、当然、失敗します。

研究費のムダ、時間のムダ、エネルギーのムダになり、科学の知的体系が崩壊します。

2014 年 1 月のある晩、私が見つけたねつ造・改ざん画像は、しかし、世界の研究論文の中では超まれなケースなのか、それとも、かなり普及しているけど誰も指摘しなかったケースなのか?

当時、「超まれ」か「かなり普及している」かについて、私にはわかりませんでした。データは何もありませんでしたので、誰にもわかりませんでした。推測すらできませんでした。

★ スタンフォード大学を辞職

私は微生物学者なので、日中はスタンフォード大学の研究室で微生物学の研究をしていました。

ねつ造・改ざん画像が「超まれ」か「かなり普及している」かについて、何も手がかりがなかったので、すぐに、生物医学論文のねつ造・改ざん画像を探す作業に、取り掛かりました。

結局、平日は毎晩、そして毎週末も費やすようになりました。

2年半かけて20,621 報の査読論文を調べました。その 分析結果を、2016 年6月、私は「2016 年6月の mBio」論文として発表しました。

調べた 20,621 論文の25 分の 1 以上の割合、つまり、784(782?)論文に問題の画像がありました。

これらの半分は、画像の回転、反転、引き伸ばし、またはその他の意図的な画像加工でした。

その頃から私は、世界中の学術誌にもっと多量のネカト論文が掲載されているのではないかという不安を強く抱くようになりました。

2019 年、それで、ネカトハンターに専念するため、スタンフォード大学でのフルタイムの仕事を辞めました。

2014 年以降、私の目と大量のカフェインで、 100,000報以上の論文を分析しました。

その結果、4,800 報の論文に明らかな画像の重複を見つけ、さらに 1,700 報の論文にエラー、不正行為、その他の問題を見つけました。

私はこのうちの 2,500 件を学術誌・編集者に通知したのですが、多くの学術誌は通知した不正行為に対応しませんでした。

ここで初めて、「学術誌のネカト対応怠慢・不作為」が蔓延しているという貴重な現実を知りました。

そして現在、「2016 年6月の mBio」論文での784(782?)論文よりもさらに多い 3,500 論文の不正を、パブピア(PubPeer)  に投稿しています。 → 2022年12月8日現在:6,497件のパブピア・コメントを投稿、(保存版

★ レズネー事件

ネカト調査で見つかったねつ造・改ざん画像のすべてが大問題というわけではありません。それほど重要ではないケースもあります。

しかし、「とても」重要なケースも多数あります。

2022年の初め、ミネソタ大学のシルヴァン・レズネー準教授(Sylvain Lesné)が、ポスドク時代に発表したアルツハイマー病の超重要な研究論文(「2006年3月のNature」論文)の写真画像についてコメントするよう、私は学術誌「Science」から依頼されました。

その時点で、ヴァンダービルト大学(Vanderbilt University)の神経科学者で医師の マシュー・シュラグ助教授(Matthew Schrag) は、 レズネーの論文にすでに数十個の疑わしい画像を見つけていました。

私はシュラグ助教授の調査結果を確認し、疑わしい画像であることに同意し、さらに多くの疑わしい画像を見つけたことを、学術誌「Science」・編集部 にコメントしました。 → 2022年7月22日記事:Potential fabrication in research images threatens key theory of Alzheimer’s disease | Science | AAAS

他の研究者は、レズネーの「2006年3月のNature」論文を再現できていませんでした。その理由は、論文データのねつ造・改ざんだと思われます。

レズネーの研究は「2006年3月のNature」論文だけでなく、その前、そして、その後の研究成果の全部が信用できない状況になっています。

その結果、何百万ドル(数億円)もの研究助成金が無駄になりました。

また、レズネーの論文はアルツハイマー病患者に誤った希望を10年以上も与えていたのです。

この事件は白楽ブログで解説した → シルヴァン・レズネー(Sylvain Lesné)、カレン・アッシュ(Karen Ashe)(米) | 白楽の研究者倫理

★ アンバーサ  事件

2018 年、ハーバード大学・医科大学院とボストンのブリガム・アンド・ウィメンズ病院(Brigham and Women’s Hospital)は、ピエロ・アンバーサ・元教授(Piero Anversa)と彼の研究室が、20 年近くにわたる 31 論文で、データねつ造・改ざんをしていたとして告発しました。

アンバーサ教授の研究室は、骨髄から幹細胞を採取し、体内に注入することで人間の心臓を再生できるという理論を発展させていました。

2022年6月21日のロイターの記事によると、NIHは、この一連の研究に少なくとも連邦政府のお金を 5 億 8,800 万ドル(約588億円)も助成していました。

なお、他の研究者は、アンバーサ教授 の驚異的な研究結果を再現できていませんでした。

ねつ造・改ざんが発覚しても、アンバーサ教授 は同僚・部下にその責任を負わせ、自分の研究室で不正行為が行なわれていたことに気が付かなかったと弁解しています。

この事件は白楽ブログで解説した → ピエロ・アンバーサ(Piero Anversa)(米) | 白楽の研究者倫理

★ ノーベル賞受賞者の事件

2019年、ジョンズ・ホプキンズ大学(Johns Hopkins University)・教授の遺伝学者グレッグ・セメンザ(Gregg Semenza)はノーベル生理学・医学賞を受賞しました。

しかし、ネカトハンターのクレア・フランシス(告発名)が、セメンザ教授の複数の論文にねつ造・改ざん画像を見つけ、2022年、セメンザ教授の 4 報の論文が撤回されました。

この事件は白楽ブログで解説した → グレッグ・セメンザ(Gregg Semenza)(米) | 白楽の研究者倫理

★ ネカトハンター

私は実名で活動していますが、ネカトハンターの多くは実名を使わず、告発名で活動しています。

例えば、クレア・フランシス(Clare Francis)、スマット・クライド(Smut Clyde)、チェシャー(Cheshire、またの告発名をActinopolyspora biskrensis)などの告発名です。

実名を隠して告発名を使うのは、他の研究者の論文を批判した時、しばしば大きな攻撃を受けるためです。

私も大きな攻撃を何度も受けました。

社交メディアでイヤガラセ攻撃を受け、怒りのビデオがアップされ、 裁判所に2回も提訴されました。

★ ネカトする理由

論文の画像をいくら凝視しても、もちろん、共著者の内の誰がその不正画像の作成に関与したのかを明らかにできません。

疑念画像の中には、意図的な不正操作のように見えても、単にズサンな実験作業、そして、偶発的なラベルの張り誤り、同僚間の誤解、などの結果である「誠実な間違い」で作成されたものもあります。

一方、実際に、研究者が意図的に不正操作した画像、つまり、ねつ造・改ざん画像もあります。

では、研究者はどうして、意図的に不正操作をするのでしょうか?

不正操作をする理由はいくつかあります。

まず第一に、ほとんどの研究者は論文を発表しなければならないというプレッシャーを感じています。

論文は大学院生の学位取得・研究職就職にとって不可欠です。

研究職に就いた研究者にとっても、研究キャリアの維持・上昇にとって不可欠です。

大学・研究所は、一定期間の出版論文数を何報と研究者に要求したり、論文を出版する毎にボーナスを支払ったり、出版論文した研究者を昇進させたり、する場合もあります。

そのため、大学院生・研究者は不正行為をしてでも論文を発表しようと思うわけです。

研究者は、過去に注目すべき発見で賞賛と注目を集めたものの、その後、目覚ましい研究成果が得られないことがしばしばあります。この場合、研究結果を「調整」して、より説得力のある注目すべき発見に見せたくなります。

また、過度に要求の厳しい教授の研究室もあり、大学院生や若い研究者は、不正行為をしてでも論文発表しようと必死になるかもしれません。

★ ネカト防止の甘さ

論文は、出版される前に、2 ~3 人の独立した研究者に、科学的厳密さ・分析の正しさ・論文の重要性について審査(これを、査読と呼ぶ)されます。

しかし、査読は不正を検出するようには設定されていません。

それで、多くの場合、データ(表、統計検定、グラフ、写真)の間違いやねつ造・改ざんは、論文出版後、世界中の研究者が論文を読むまで発見されません。

軽微な間違いは論文の訂正で対処できます。

しかし、画像編集ソフトで不正操作した画像やデータねつ造・改ざんの研究不正行為が証明できる場合、論文は撤回されるべきです。

撤回後も論文を読むことやダウンロードすることは可能ですが、「RETRACTED」の赤い印がマークされ、信頼できな論文であることが示されます。

しかし、残念ながら、多くの学術誌と大学・研究所は、不正な画像操作の証拠を示されても、その対応が遅れる、あるいは、対応しないのです。

これまでのところ、私は 告発により、956 件の論文訂正と 923 件の論文撤回をもたらしましたが、学術誌に報告した不正な画像操作の大部分に対して、学術誌は未対応のままです。

現実は、「学術誌のネカト対応怠慢・不作為」・「大学・研究所のネカト対応怠慢・不作為」が蔓延しています。

学術出版社は自分たちの評判を非常に気にかけているし、大学・研究所は、自分たちの大学・研究所で不正行為が起こったことを認めるのをためらいます。

不正な画像操作の証拠を示すると、彼らはしばしば、「不正行為ではなく、単純な間違い」だったと結論します。

不正な画像操作だったと認めても、大学・研究所は、通常、何人かの大学院生を退学・若手研究者を解雇し、リーダーはしっかりとその地位にとどまります。

★ 人工知能(AI)

事態はさらに悪化する方向です。

人工知能(AI)は、論文中の重複データを検出するのに役立つかもしれませんが、データをねつ造するのにも役立ちます。

現在既に、実際は起こっていない出来事の写真やビデオをねつ造するのは簡単です。

人工知能(AI)によってねつ造された画像は、すでに学術論文を汚染し始めている可能性があります。

人工知能(AI)技術はドンドン進歩していますので、偽物と本物を見分けるのは非常に難しくなります。

★ 改善策

学術界は、研究不正に真剣に取り組む必要があります。

学術誌は、画像編集ソフトで処理された画像や操作されたデータを含む論文(欠陥商品)の撤回をより迅速に行うべきです。

基本方針として、そもそもそれらネカト論文を掲載すべきではありません。欠陥商品なのですから、ネカト論文という欠陥商品を販売してはいけません。

また、論文の欠陥を見つけた研究者に対して、批判を封じるために訴訟を起こすと脅す著者がいますが、とんでもない蛮行です。

以下は、現状を改善する必要があると私が信じている項目のリストです。

  • 学術誌は、より優れた品質管理を実施する必要があります。出版社は、出版前に受理された論文を審査する画像アナリストと統計の専門家を雇うべきです。
  • 学術誌は、画像操作の証拠が見つかった場合、はるかに迅速に対応する必要があります。例えば、 6 か月以内です。
  • 私たちは、論文のネカト疑惑を独自に調査し、クロならネカト者を罰する権限・能力を備えた、国内および国際的な研究公正組織を必要としています。
  • 研究に対する正当な批判は、法的保護を受ける必要があります。
  • 学術誌は、出版された論文に致命的なエラーや不正行為を見つけたネカトハンターに報酬を支払うべきです。テクノロジー企業が、ソフトウェアのバグを見つけたコンピューター・セキュリティの専門家に報奨金を支払うのと同じです。
  • 偽データと本物データを区別することが難しくなるにつれて、科学は再現に基づくモデルに移行する必要があります。大学院生は出版された研究を複製することで博士号を取得でき、研究を複製した研究者は研究業績にカウントされるべきです。

私は、科学研究と出版界を汚染している重要な研究公正問題を、今回、提起しました。

ここで述べたように、喫緊の重要な問題がたくさんあると認識しています。

それにもかかわらず、しかし、私は科学研究を信じています。

気候変動やパンデミックなどの重大な問題に対処するには、信頼できる科学研究が必要なのです。

●9.【白楽の感想】

《1》改善策 

最初に感じたことは、エリザベス・ビック(Elisabeth Bik)の論文内容は素晴らしい! ということだ。感動した。

6項目の改善策が素晴らしい。以下の3項目は特に素晴らしい。

  • 私たちは、論文のネカト疑惑を独自に調査し、クロならネカト者を罰する権限・能力を備えた、国内および国際的な研究公正組織を必要としています。
  • 研究に対する正当な批判は、法的保護を受ける必要があります。
  • 学術誌は、出版された論文で致命的なエラーや不正行為を見つけたネカトハンターに報酬を支払うべきです。テクノロジー企業が、ソフトウェアのバグを見つけたコンピューター・セキュリティの専門家に報奨金を支払うのと同じです。

《2》一般向け新聞紙で科学の中身 

ビックの今回の記事は、研究者向けの記事ではない。米国の一般向けの新聞「ニューヨーク・タイムズ」紙の普通の記事である(以下の下線は白楽)。

現在のニューヨーク・タイムズは、部数の面では2大全国紙のUSAトゥデイ(227.8万部)、ウォール・ストリート・ジャーナル(206.2万部)の半分程度だが、一般紙としてはワシントン・ポストと並び著名な新聞であり、地方紙でありながらも米国を代表する新聞と見なされている(米国内の日刊新聞は99パーセントが地方紙で、全国紙はUSAトゥディとウォール・ストリート・ジャーナルのみ)。

タイムズは、主に米国内の記事が選定対象になるピューリッツァー賞を90余り受賞するなど、その記事は米国内では高く評価されてきた。(出典:ニューヨーク・タイムズ – Wikipedia

翻って、日本の主要新聞(朝日・読売・毎日新聞など)はビックのような研究界の知識とセンスを要求する記事を掲載しない(掲載できない)だろうなあ。

《3》科学技術を報道してください 

日本は科学技術粗悪国になってしまった。

日本は飛行機も飛ばせないし、IT技術が低劣で銀行のATMが故障続き、ワクチンもろくに作れない。今後、ノーベル賞受賞者も激減するだろう。

この大きな原因は科学技術(者)が粗悪だからだ。

ただ、国として社会として、科学技術(者)を育成しないければ科学技術(者)は育たない。

現在の日本は、娯楽や観光が国民と国家の興味の中心になっている。まともな教育・科学技術・倫理観は大きく衰退するわけだ。

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日本がスポーツ、観光、娯楽を過度に追及する現状は日本の衰退を早め、ギリシャ化を促進する。日本は、40年後に現人口の22%が減少し、今後、飛躍的な経済の発展はない。日本は、科学技術は衰退し、国・社会を動かす人間の質が劣化した。方向は、科学技術と教育を基幹にした堅実・健全で成熟した人間社会をめざすべきだ。公正・誠実(integrity)・透明・説明責任を徹底すべきである。
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★記事中の画像は、出典を記載していない場合も白楽の作品ではありません。

●10.【コメント】

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