白楽の卓見・浅見(2):2022年3月~

2022年3月6日掲載(2022年10月6日加筆)

2022年3月6日~現在までの「白楽の卓見・浅見」(2)に10項目記述し、これまでの「白楽の卓見・浅見」を20項目にする。

コメントは「8‐1.議論・情報・意見・提言・質問など」の「コメント」欄に、「卓見・浅見2について」など「卓見・浅見」に番号を付して記入して下さい。

【目次】

17.ヘンですよ文部科学省:修士論文、博士論文のネカトは研究不正です
16.ネカト調査の現状は大掃除後のゴミさがし:根本的改善を
15.研究不正をしてはいけない「規則」と「文化」
14.研究不正は昔の方が圧倒的に多かった
13.毎日新聞記者のインタビューでショックだったこと
12.ネカト行為の多彩な抑止策(駄)
11.ネカト制度を改革する手順がわからない

=====(1)の目次だけ以下に示す=======

白楽の卓見・浅見(1):2021年7月~2022年3月の【目次】

10.研究費制度の改革を振り返った。〇〇さんを国会議員に
9.日本の大学教授は研究不正をただす気があるのだろうか?
8.タクシー・ドライバー理論
7.国別ランキングで見る日本の研究者倫理
6.大学の隠蔽体質を変えないと日本の研究者倫理事件は減らない
5.日本語破壊:ノーベル生理学・医学賞? 医学生理学賞?
4.無関心なので日本の不正はなくならない
3.ノーベル賞受賞者の不祥事は多いと思うべし
2.ネカト事件の告発率を上げよ
1.悪行の2要素は「苗(なえ)」と「たんぼ」

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●白楽の卓見・浅見17【ヘンですよ文部科学省:修士論文、博士論文のネカトは研究不正です】 2022年10月6日

文部科学省の規則では、修士論文、博士論文でねつ造・改ざん・盗用しても、研究不正にならない。

これはヘンです。学術規範の基本から外れている。

修士論文、博士論文のねつ造・改ざん・盗用は立派な研究不正である。

授業の課題で提出するレポートだってねつ造・改ざん・盗用は研究不正(学業不正)である。

即刻、改訂すべきである。

以下は、「盗博:軍事科学:ニコライ・チューカ(Nicolae Ciucă)(ルーマニア) | 白楽の研究者倫理」(2022年8月20日掲載)の記事を加筆訂正した。

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日本の文部科学省が2014年に公表した「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」に係る質問と回答(FAQ)の「Q3-4」「A3-4」抜粋を以下に示す(赤線は白楽)。

ポイントを抜粋すると「学位論文における不正行為は、本ガイドラインの対象とはなりません」とある。

修士論文・博士論文は学位論文ですね。

つまり、修士論文・博士論文にねつ造・改ざん・盗用があっても、文部科学省の定める研究不正ではない、と定めている。

これは異常である。 

大学院は研究者を養成するコースである。その仕上げの重要な論文作成指導である修士論文・博士論文に学術界のネカト・ルールを適用しないなんて、本質的に間違っている。

「大学院の教育の一環として作成される学位論文」を文部科学省は研究活動でないとしているが、普通に考えて、どう見ても、明白に、絶対、しつこく書くが、研究活動の一部である。

院生への論文指導は研究プロジェクトの最終段階である。その研究実務の本体である修士論文・博士論文でネカト禁止を徹底的に指導しなければ、どこでするの? 

院生がネカト講習会で学んだことを生かす場の1つが修士論文・博士論文でしょう。

その修士論文・博士論文にデータねつ造や他人の文章を盗用して「良い」理由がどこにあるの?

どうして、「本ガイドラインの対象とはなりません」なの? 

意味ワカリマセン。

文部科学省の委員・官僚の誰が、どうしてこんなルールを作ったのか?

実は、この問題で白楽は何回か日本の大学教授から相談を受けている。

教授が院生の修士論文での盗用(つまり、盗修)を見つけた。それで、院生に指摘して、論文の書き直しをさせた。それでも、院生は盗用論文を提出してきた。それで、学位審査で不合格とした。

すると、院生は猛反発した。

何回かのスッタモンダの末、院生は弁護士に相談した。

弁護士は、「Q3-4」「A3-4」を理由に、盗修は研究不正ではないと主張し、大学は文部科学省の規則に従って、研究不正とせず、学位を授与した。という異常なことが現実に起こっている(らしい)。

文部科学省の規則で修士論文・博士論文は研究不正の対象外なので、規則上、盗用していても研究不正ではないと、大学が判定したのだ。

基本的に、日本の大学は文部科学省の規則とガイドライン従っている。

もっとも、大学教授そして大学上層部には文部科学省・委員・官僚より見識がある人もいる。

学術界の規範に従って、修士論文・博士論文での盗用(つまり、盗修・盗博)を不正とし、処罰した大学もある。  → 200204慶應義塾大学

盗修・盗博を不正とした件数は表面化するので数値がつかめる。白楽が把握しているだけで日本では30~40件あった。

しかし、盗修・盗博を「Q3-4」「A3-4」を理由に不正としなかった件数は表面化しない。数値はつかめない。数件なのか、数十件、イヤ、数百、数千件なのかわからない。

もっとも、「Q3-4」「A3-4」項目とは次元の異なるレベルで盗博をごまかす大学もある。 → 5C 名古屋大学・博士論文の盗用疑惑事件:③ 疑惑の証明

また、博士論文は各大学がウェブ上に公表するが、修士論文は公表しない。それで、修士論文でのネカトは博士論文より闇に隠れやすく、たちが悪い。

世界(主に米国)では、修士論文・博士論文でも、未発表の研究成果でも、全く外部に出ない研究費申請書でも、同じ学術界ルールを適用する。

文部科学省の「学位論文における不正行為は、本ガイドラインの対象とはなりません」は学術界のネカトルールからみて異常である。

文部科学省は早急に修正して欲しい。

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●白楽の卓見・浅見16【ネカト調査の現状は大掃除後のゴミさがし:根本的改善を】 2022年9月28日

以下は、「ディーパック・カウシャル(Deepak Kaushal)(米) | 白楽の研究者倫理」(2022年8月15日掲載)の「白楽の感想」の一部を加筆訂正した。

ここも参考 → 7-16.もっと信頼できるネカト調査報告書を | 白楽の研究者倫理(2018年8月23日掲載)

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権威ある公的機関がネカト調査した場合、「徹底した、正しい、完璧な調査をし、ネカトの全貌が明らかになった」と多くの日本人は思っているに違いない。

間違ってます。

米国は、ネカト疑惑者が所属する大学・研究所がネカト調査をし、生命科学系では、その調査結果を研究公正局が精査あるいは追加調査する。それらネカト対策をチェックする研究者・民間組織・メディアも充実している。

米国政府のネカト管轄部局は、正確には、研究公正局だけではないが、ややこしいので、以下、研究公正局とする。

日本でもネカト疑惑者の所属する大学・研究所がネカト調査をする。しかし、ネカト調査結果を精査する上部機関はないし、追加調査する機関もない。それらネカト対策をチェックする研究者・民間組織・メディアはとても貧弱である。

オーソライズされた最終調査機関は日本では大学・研究所であり、米国(の生命科学系)では研究公正局である。

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以下、日本の例を中心に示す。

ネカト調査の開始は、まず、誰かが、他人の発表した研究成果(論文)の公正に疑問を感じることから始まる。

ネカトがほぼ確実となると、証拠を示して、ネカト疑惑者の所属する大学・研究所にネカト疑惑を告発する。

以下は、飛ばして読んでも論旨に影響しません。

文部科学省の「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン(2014年8月26日文部科学大臣決定)」には、他人からの告発がなくても、大学・研究助成機関は自発的にネカト調査をするように書いてある(13頁、以下)。しかし、今まで、科学コミュニティや報道により特定不正行為の疑いが指摘されても、不正行為の疑いがインターネット上に掲載されても、大学・研究助成機関が自発的にネカト調査したケースは皆無である(白楽調べ)。

3-4 告発の受付によらないものの取扱い
① 「3-2 告発の取扱い」⑥による告発の意思を明示しない相談について、告発の意思表示がなされない場合にも、研究・配分機関の判断でその事案の調査を開始することができる
② 学会等の科学コミュニティや報道により特定不正行為の疑いが指摘され場合は、当該特定不正行為を指摘された者が所属する研究機関に告発があった場合に準じた取扱いをすることができる。
③ 特定不正行為の疑いがインターネット上に掲載されている(特定不正行為を行ったとする研究者・グループ、特定不正行為の態様等、事案の内容が明示され、かつ不正とする科学的な合理性のある理由が示されている場合に限る。)ことを、当該特定不正行為を指摘された者が所属する研究機関が確認した場合、当該研究機関に告発があった場合に準じた取扱いをすることができる。

ここまでは、飛ばして読んでも論旨に影響しません。

被告発者(疑惑研究者)の所属する大学・研究所は学内外からの告発を受け、ネカト調査委員会を設けて、予備調査、次いで、本調査をする。その際、大学・研究所は疑惑研究者にネカトの告発があったことを知らせる。

本調査を行うことを決定した場合、調査機関は、告発者及び被告発者に対し、本調査を行うことを通知し、調査への協力を求める。(文部科学省ガイドライン15頁)

つまり、疑惑研究者は自分のネカト調査の開始を「事前」に知らされる。

それで、ネカト調査が始まる前に、疑惑研究者は、当然、可能な限りすべての証拠を隠滅することができる。

さらに、仲間内の口裏合わせ、関係者への口留め・脅迫・饗応、有力者への協力依頼などを画策することもできる。

大学・研究所の上層部も調査に備え、保身行動をする。

①(必要と思う)不利な証拠を隠滅する。(必要と思う)ウェブサイトを削除する。
②調査委員は、上層部の意向に従う御用委員でそろえる。
③関係者にかん口令を敷く。

もともと、大学・研究所は隠蔽体質が強い組織である。そして、日本には大学・研究所の隠蔽を批判する組織や隠蔽内容を暴露するメカニズムがない。

欧米では大学・研究所の内部にまともな人がいて、自分の所属する大学・研究所を改善する意図で不当な隠蔽内容を公表する事はあるが、日本にはほぼない。

日本の大学・研究所は、不正の指摘に対して全力で否定・隠蔽・無視・攻撃する。

「日本の大学・研究所は」と書いたが、大学・研究所を動かしているのは人間である。大学・研究所の上層部(副学長など)の学術研究者たちである。 → 「白楽の卓見・浅見6.大学の隠蔽体質を変えないと日本の研究者倫理事件は減らない

現在、この証拠隠滅・画策を防止するシステムはない。むしろ、現在のシステムは証拠隠滅・画策に協力的である。

どのような調査も(捜査と言う方が妥当なので、捜査と呼ぼう)、捜査というものは、素人でもわかるイロハだが、初動捜査がとても重要である。

証拠隠滅・画策が徹底的に行なわれた後に捜査しても、事実は掴めない。

捜査権のある捜査機関が、疑惑研究者に証拠隠滅・画策をする時間・機会を与えずに、ネカト捜査通知とほぼ同時に、一気に証拠を集め、不正事実の保全をすべきなのだが、ネカト事件ではそうなっていない。

疑惑研究者が証拠を徹底的に隠滅し、かつ、関係者間でしっかり画策を済ませた後、疑惑研究者に提出させた疑惑研究者に都合のいい資料と関係者の証言、を大学・研究所のネカト調査委員が調べている。これが実態である。

スルメ調査なので、生きたイカの動きはわからない。

ある意味、まるで、茶番である。

それでも、ネカト調査でクロと判定される場合はある。

大学・研究所のネカト調査委員会は、隠滅し損ねた証拠、隠滅できなかった資料、つまりスルメを基にネカトと判定していくのである。

隠滅できない証拠としては、出版した論文、実験記録の一部、誠実な共同研究者の証言、送付済の電子メール(疑惑者が削除しても、受け取った相手が保存しているメール)などなどだが、かなり限定される。

だから、大学・研究所というオーソライズされた最終調査機関がネカト調査の結果、「シロ」と結論した場合、判定としては「シロ」になっても、限りなく「クロ」に近い「シロ」であることが多い。

実際は、証拠不十分でクロと断定できなかったケースが、かなりの割合を占めると思われる。

また、「シロ」と結論した場合の他の理由として、「シロ」という結論ありきの調査をしていることも多い。ネカト調査委員会は最初からシロと結論するために、形だけの調査をする、

つまり、調査そのものが不正という「ネカト調査不正」である。ネカト調査不正は、脇道にそれるので、ここでは論じない。

多くの人は被告発者(疑惑研究者)の所属する大学・研究所ではなく、米国の研究公正局のような第三者機関がネカト調査をすればよいと主張する。

第三者機関が調査することで、ネカト調査委員会のネカト調査不正は大幅に改善できると思うが、スルメ調査である限り、調査そのものの根本的な欠陥は改善できない。

白楽は、第三者機関の調査を否定しないが、ネカト調査での根本的な欠陥は、どこが調査するかという調査主体より、どう調査するかの調査手法の方が大きいことを本記事で指摘しておく。

オーソライズされた最終調査機関、つまり、大学・研究所がネカト調査した場合、「徹底した、正しい、完璧な調査をし、ネカトの全貌が明らかになる」と認識しない方がよいと再度、書いておこう。

どうすればよいかは、何度も書いているが、再掲すると以下である。

  • 捜査権・逮捕権のある麻薬取締官のようなネカト取締官が証拠隠滅・画策をする時間・機会を与えずに調査する
  • 疑惑研究者のそれまでの全論文・全文書(履歴書、研究費申請書など研究絡みの文書)を捜査する
  • 大学・研究所がネカト調査する現在のシステムを維持するなら、ネカト調査不正を防ぐために、調査過程や調査委員名を含め、全調査過程の説明責任・透明を徹底する。調査報告書は予備調査を含め公表することを義務化する。情報開示請求で開示する書類に黒塗りしない
  • ネカト対策をチェックする研究者・民間組織の育成と強化をはかる
  • メディアは5W1Hで国民に伝える

どうすると、ネカト予防ができるか?

ネカト調査報告書をよく読み、ネカト行為の実態を学び、予防策を立案する。これが1つの方策である。

しかし、スルメ調査なので、現在伝わっている「ネカト行為の実態」はスルメであって生きたイカではない。

だから、日本も世界も、ネカト行為を予防できず、それなりの警告が発せられているのに、ネカト事件は減らない。

院生・研究者はネカト行為をしないポイントがつかめない。

政策立案者は院生・研究者にネカトさせないポイントがつかめない。

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●白楽の卓見・浅見15【研究不正をしてはいけない「規則」と「文化」】 2022年4月11日

日本人が日本は研究不正大国と指摘し、海外からもそうみられているのに、日本では研究不正大国を是正する気配がほとんどない。

学術界の研究不正だけでなく、国の統計データの改ざんを筆頭に、食品の産地偽装、機械・自動車の検査データの改ざんなど、日本は産官学全部がねつ造・改ざんまみれである。

それなのに、日本は本気で是正する気配がない。

どうしてか?

日本には「研究不正をしてはいけない「文化」」がほぼないというか、とても貧弱だからだ。

「研究不正をしてはいけない「規則」」があっても、研究不正をただす精神は貧弱で、なにかと、隠蔽、曲解、反撃、無視など、「規則」本来の趣旨に反する対応をする。平気で、研究不正「行為」をシロといい、臭い物に蓋をし、隠蔽に奔走する。 → 5C 長崎大学の盗用事件:②異常な調査と判定

研究者・学術界・メディアは、多くの大学が異常な調査・判定をしているのに、ほぼまったく批判しない。政府は何も是正しない。

 「規則」と「文化」の二人三脚

社会システムは「規則」、とその規則を受け入れる「文化」の両方が必要である。

イヤ、規則を必要とした「文化」があったから、「規則」が制定された。

どっちが先でもいいけど、ニワトリと卵の関係で、両者は一体である。

ここで扱う「規則」と「文化」は、研究不正をしてはいけない「規則」と、そして、研究不正をしてはいけない「文化」である。

数値データはないが、昔は、世界中でたくさんの研究不正が日常的にあった。面白半分に人を担ぐような冗談のようなデータねつ造から、明かに他人をだまして得をする研究不正が頻繁にあった → 白楽の卓見・浅見14【研究不正は昔の方が圧倒的に多かった】(以下、卓見・浅見14から一部再掲載)

昔は、現代のように、論文を出版すると、博士号をもらえるとか、研究者として採用されるとか、昇進するとか、論文出版に対する報酬はきっちりしていなかった。

禁止「規則」がなかったので、デタラメな発見発明、インチキ論文、盗用論文、詐欺など、研究不正は花盛りだったと思われる。

それが、研究成果が産業と結びつき、社会が、特許制度確立、能力主義社会、メリトクラシー(個人の持っている能力によってその地位が決まり、能力の高い者が統治する社会、出典:メリトクラシー – Wikipedia)に向かうとともに、データねつ造・改ざん、そして盗用は、これらのシステムに有害となり、研究界と社会から排除される方向になった。

それで、だんだん、学術界も社会も、研究不正「行為」を問題視するようになり、「研究不正をしてはいけない「文化」」が構築されていった。

米国は、「研究不正をしてはいけない「文化」」が構築されるとともに、顕著な研究不正「行為」をメディアに報道させ、政府と学術界が社会を巻き込んで、対策を立てていった。

1980年代の10年間に「研究不正をしてはいけない「規則」」が決められ、研究不正に対処する政府機関として研究公正局が設置された。

このように、米国では、「研究不正をしてはいけない「文化」」と「研究不正をしてはいけない「規則」」が二人三脚で進んできた。

なお、米国の「研究不正をしてはいけない「文化」」思想の土台にキリスト教的価値観があると思う。

「文化」がないのに「規則」

世界のどの国の研究者も、論文を世界に向けて発表する。となると、論文発表のあり方の世界標準が必要である。

1980年代に「研究不正をしてはいけない規則」を定めた米国の「規則」は、その42年後の現在、幾分洗練され、幾分強化され、欧州もほぼそのまま導入し、世界標準になっている。

世界標準の「研究不正をしてはいけない規則」に違反した出版論文は撤回され、研究者は学術界から退場させられる。

米国に対立するロシア、中国、イランなどの研究者も、米国主導のこの「規則」を取り入れている。

ところが、日本、中国、インド、イランなどが顕著な国だが、「研究不正をしてはいけない文化」が育っていなかった。

「研究不正をしてはいけない文化」が育っていなかった学術界に、米国主導の「研究不正をしてはいけない規則」が急に入ってきて、従わざるを得なかった。

日本の文部科学省が「研究不正をしてはいけない規則」を制定したのは2006年8月で、米国の約25年遅れである。

しかし、この2006年より前に、日本には「研究不正をしてはいけない文化」は育っていなかった。

「文化」がないところに「規則」を導入していったのである。

この場合、「規則」を導入することで「研究不正をしてはいけない文化」がそれなりに育ち。根づくと期待してのことだと思う。

「規則」は数年で導入できるるが、「文化」が形成されるには数十年(~数百年)かかる。その間、「規則」と「文化」が衝突する。

「規則」と「文化」が衝突すると、「文化」は勝ち、「規則」は捻じ曲げられる。

そもそも、「文化」がない日本に、「規則」を導入するにあたり、最初から、「文化」をおもねった捻じ曲がった「規則」しか導入できなかった。「規則」を導入する人は、その時の官僚・専門家・政治家なので、当然、その時の「文化」を背負っている。

つまり、制定の最初から「規則」は「文化」に負けて、捻じ曲げられていた。

日本の「研究不正をしてはいけない規則」は、形式は米国先導の国際基準に類似しているように見せた「規則」だが、その精神は異質である。

だから、日本の研究不正を改善しようとネカト者を告発すると、歪んだ「規則」をたてに、平気で、研究不正「行為」をシロといい、臭い物に蓋をし、隠蔽に奔走する。 → 5C 長崎大学の盗用事件:②異常な調査と判定

なぜ、隠蔽、曲解、反撃、無視など、「規則」本来の精神に反する対応をしてくるかといえば、基本に「研究不正をしてはいけない文化」が、いまだに育っていないからである。

★日本は研究公正最貧国

欧州でも、「研究不正をしてはいけない文化」が十分には育っていなかった。

数十年前、博士論文での盗用が多かった。その頃、博士号を取得した人たちが現在、国の重要な地位に就いている。

例えば、現在、欧州委員会委員長のウルズラ・フォンデアライエン(Ursula G. von der Leyen)は、1991年(32歳)にドイツのハノーファー医科大学で医学の博士号を取得した。ところが、その博士論文が盗用だったことが、24年後の 2015年(56歳)に発覚した。 → 盗博VP152:ウルズラ・フォンデアライエン(Ursula G. von der Leyen)(ドイツ) | 白楽の研究者倫理

ただ、欧州は博士論文の盗用を糾弾する研究者グループが熱心にネカト改善に取り組んでいる。 → 1‐5‐8 ヴロニプラーク・ウィキ(VroniPlag Wiki) | 白楽の研究者倫理

一方、日本、中国、インド、イランなどは、現在も「研究不正をしてはいけない文化」が、絶望的、致命的に育っていない。

これらの国では、現在、ネカトを指摘しても、かなりの確率で無視され、コクハラされる。調査しても、クロをシロと判定する傾向が強い。クロと判定されても、処分が大甘だったり、匿名報道だったり、あらゆる方法で抵抗する研究公正最貧国である。

つまり「研究不正をしてはいけない文化」が、絶望的、致命的に育っていないところに、米国由来の「規則」という苗木を無理やり植えた。そして、肥料を施さず、害虫を取らず、日光もあてないので、育たない。

「研究不正をしてはいけない文化」が、絶望的、致命的に育っていない国として、日本、中国、インド、イランを挙げたが、日本が最悪の研究公正最貧国という気がする。

研究不正大国は、「撤回論文数」世界ランキングの上位に多くの日本人研究者がランクされていたことで研究不正大国と言われた。最も古い記録の「2015年6月18日版」で第10位以内に日本人研究者が3人もいた。台湾は1人いたが、中国、インド、イランにはいない。

2021年末、日本は不正大国化がさらに進んでいて、第3位以内に日本人研究者が2人いた。第10位以内に日本人研究者が4人、台湾は1人、中国、インド、イランはいなかった。 → 2021年12月23日保存

日本の政府・学術界・メディアは研究不正に真剣に対処しなかった。

そして、約3か月前の2022年1月、日本人研究者が突然、新たに第3位に躍り出た。 → 「撤回論文数」世界ランキング | 白楽の研究者倫理

2022年4月現在は、第4位以内に日本人が3人もランクされている(75%である)。第10位以内に日本人研究者が5人と半数を占めている(50%である)。台湾とイランに各1人いるが、中国、インドにはいない。中国、インド、イランは日本ほどひどくない。

インドおよびインド出身者にネカト者が多いが、インドの研究者、メディア、政府は熱心にネカト対策に取り組んでいる。

日本は、研究者・メディアがネカト反対に関する発言をしない、行動をしない、国や大学に抗議をしない、隠蔽に加担する。研究不正大国の汚名をなんとか返上しようという意識や努力がまるでないどころか、研究不正に加担している。

中国政府も改善を模索している。イランは情報がつかめないが、日本と同じで無策状態だと思う。

だから、中国、インド、イランと比べると、日本はイランとほぼ同等の最悪の研究公正最貧国だと思う。

★では、どうする?

日本が研究公正最貧国であることを受け入れる。事実なのだから受け入れる。

では、「研究不正をしてはいけない文化」を育成するにはどうしたら良いのか?

前半で、米国に「研究不正をしてはいけない文化」の形成にキリスト教的価値観がベースにあったと思う、と述べた。

「研究不正をしてはいけない文化」が宗教観に基づくと、改善には数十年かかるだろう。

例が適切かどうかわからないが、以下の差がある。

  • キリスト教的価値観では、「罪を犯しました。私を許してください」と神に許しを請う。犯した行為への反省がある
  • 日本だと、「世間を騒がせて申し訳ございませんでした」と世間に許しを請う。犯した行為への反省がない

つまり、日本は、根本に「研究不正をしてはいけない文化」がない。

では、どうするか?

研究不正大国返上に向けて前進するには、「研究不正をしてはいけない文化」の構築は必須だ。

宗教観レベルの「文化」を含め、長期的で、しつこい、しぶとい、あの手この手の努力を通して、「文化」を構築していくしかないだろう。

もちろん、「規則」の強化はあっても良い、政府系の第三者機関の設置も良い。大学に研究倫理研究室の増設も良い。〇〇も良い。✕✕も良い。しかし、「研究不正をしてはいけない文化」を同時に構築していかないと、根本の部分で歪んでしまう。

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●白楽の卓見・浅見14【研究不正は昔の方が圧倒的に多かった】 2022年3月30日

ここで論じる「研究不正」は、研究者倫理の「ネカト・クログレイ・性不正・アカハラ」のうち、「ネカト・クログレイ」である。

また、当時、「研究不正」とみなされていなかった行為でも、現在は「研究不正」とみなされる行為を含む。

★多くの人が誤解

「日本ではここ20年くらい研究不正が多発するようになった」と多くの人が誤解しているのではないかと、白楽は懸念している。

例えば、2018年1月、山中伸弥が所長だった京都大学のiPS細胞研究所の助教(36歳)がデータねつ造事件をおこした。この事件に対するメディアの反応である。

山中伸弥所長は原因について何も述べていないらしいが、多くのメディアは、原因を「研究者の雇用が任期付きで不安定」「研究職の不足」「研究者の薄給」「過度な競争」「研究費の削減」などとした。

例えば、

原因として、限られた期間と予算で成果を出さなければならない研究者の評価システムの問題を指摘する声がある。また、その背景には若手研究者の不安定な雇用の実態を指摘されている。

大学などの研究機関の研究者は「任期付き」の研究者が増えている。つまり、研究者という身分でも有期契約労働者なのである。

2017年度の国立大学の40歳未満の若手教員のうち約64%が任期付きであり、07年度の約39%から大きく増加している。任期付きが、たった10年で30%近くも増えていることには驚かざるをえない。(山中所長を悩ませる予算不足の現状 論文不正は“研究者の薄給”を放置したツケ (2/9ページ) – SankeiBiz(サンケイビズ)

研究不正の原因を最近20年間の日本の学術界の変化のせいにしている。

間違いです。

学術研究への予算削減は原因の一部ではあるだろうが、基本的には、間違いです。

研究不正を最近の学術体制の諸問題に絡めて論じる方が、世間受けし、記事が売れる・読まれる。それで、かなりのメディアがその線で研究不正を論じる。

大間違いです。

「日本ではここ20年くらい研究不正が多発するようになった」と多くの人が誤解している。

その原因は白楽にも少しあるかもしれない。ゴメン。

白楽は、2005年の科学技術社会論学会・第4回年次研究大会で次のデータを示した。

その後、2020年7月20日に、「5C 日本のネカト施策のあるべき姿:撤回論文数 | 白楽の研究者倫理」で以下のデータ示した。

2つのグラフを合わせると、1987年以降、日本は研究不正が増えてきた。特に、ここ10年は急増している。

そして、先日(2022年3月18日)の毎日新聞・鳥井記者の記事に、以下のネカト「事件」数の推移を示した(出典:2022年3月18日の毎日新聞:「ネカト許さない文化を」 告発続ける75歳 日本は研究不正大国、(保存版)。

この最新図を文章にすると、ネカト「事件」数は、

  • 1970年~2000年の31年間に28件の「事件」(0・88件/年)だったのが
  • 2001年~2010年の10年間に74件の「事件」(7・4件/年)と約8倍増え
  • 最近の、2011年~2020年の10年間に228件の「事件」(22・8件/年)とさらに約3倍増え、
  • そして2021年は45件/年とドンと増えているのである。

ただ、増えてきたのはメディアが伝えた研究不正の「事件」数である。

最新図の解釈は以下のようだ。

  1. 2000年の毎日新聞のスクープ「旧石器ねつ造事件」が世間の注目を集め、ネカトへの関心が高まり、2000年以降、徐々に「事件」数が増えた。
  2. 2006年8月、文部科学省の研究不正対応ガイドライン(初版)「研究活動の不正行為への対応のガイドラインについて」が施行され、ネカトの「事件」化が進む
  3. 2014年2月の小保方晴子事件で、日本全体がネカト事件に関心を持ち、以後、ネカト「行為」の告発が急増し、「事件」数が急増した。また、この年の2014年8月、文部科学省がガイドライン(改訂版)「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」を発表し、政府・学術界・大学はネカト対策を強化した。このことで、ネカト「事件数」は急増した。同時に、データはないがネカト「行為」数は減少したと思われる。

話しがわき道になるが、ついでに示すと、1970年~2021年の52年間に375件のネカト「事件」があった。

375件のネカト「事件」の内、ねつ造・改ざんは153件(40・8%)、盗用は220件(58・7%)だった(両方カウントした事件もあった)。

そして、ネカト「事件数」上位10大学を右表に示す。

  • ネカト事件数の多い大学ランキングでは、東京大学が第1位で18件と多い(事件数の5%を占めた)。第2位は慶應義塾大学の14件、第3位は筑波大学と京都大学が同数で10件である。
  • 解釈
    ① 教員数が多い大学はネカト事件数も多いと思われる。しかし、それを考慮してもネカトしがちな大学というのがある。
    ② ネカト事件数の多い大学は問題が多い大学だと非難する人が多い。確かにそういう面がある。しかし、ネカトへの取り組みが優れているため、事件を公表し、その結果、事件数が多くなるという面もある(握りつぶし率・隠蔽率が低い、クロをクロと判定するなど)。

★「行為」数と「事件」数

重要なことなので、白楽は何度も述べているが、研究不正の「行為」数=「事件」数ではない。

「行為」数と「事件」数の関係は、大雑把に言えば、逆比例している。つまり、研究不正の「行為」数が多い時、「事件」数は少なかった。

ただ、米国も日本も「行為」数の測定データを持っていない。従って、本記事で述べる「行為」数は推定値である。

米国も日本も世界各国も、研究不正「行為」数と「事件」数は以下のような変化をしてきた(数値は適当)(白楽の行為vs事件仮説)。次節でこの図を説明する。

★昔は「行為」数は多かったが「事件」数はわずか

研究者当たりの研究不正「行為」数は、今よりも昔の方がズッと多かった。

ウィキペディアの「学業不正 – Wikipedia」から「盗用」部分を取捨選択すると、

古代は、知的財産という概念がなく、知識やアイデアは知的エリートの共有資産だった。本は手書きで模写し出版した。引用の基準がなく、学者は、原文を自由に要約した。

19世紀後半に、米国現代語学文学協会やアメリカ心理学会が設立され引用の標準的方法が確立・普及していったが、それ以前は、盗用は普通に行なわれていた[2]。学業不正 – Wikipedia

つまり、昔、「盗用は普通に行なわれていた」。禁止されていなければ、悪いことではないので、人々は利得行為をなるべく多くする。盗用と同じように、データねつ造・改ざんも昔は日常茶飯事に行なわれていた(推定)。

それが、研究成果が産業と結びつき、社会が、特許制度確立、能力主義社会、メリトクラシー(個人の持っている能力によってその地位が決まり、能力の高い者が統治する社会、出典:メリトクラシー – Wikipedia)に向かうとともに、データねつ造・改ざん、そして盗用は、これらのシステムに有害となり、研究界と社会から排除する方向になった。

それで、米国は、1980年代前半に研究不正であるネカトを禁止する方向に大きく動いたのである。

だから、それ以前は、現在では研究不正とする「行為」が、日常茶飯事に行なわれていた。その「行為」が「事件」になることはマレだった。

先ほどの「白楽の行為vs事件仮説」の図を再掲するが、すべての国の研究不正「行為」数は以下のような変化をしてきたと推測する(数値は適当)。

以下に日本のネカト「事件」数の推移を再掲した(出典:2022年3月18日の毎日新聞:「ネカト許さない文化を」 告発続ける75歳 日本は研究不正大国)。

つまり、昔は、研究不正「行為」が日常茶飯事のように行なわれていたが、それが弊害になったので、規則を設け、罰則を科した。それで、監視されるようになった。

規則を設け、罰則を科したので、研究不正「行為」数は激減した。と同時に、研究不正「行為」は「悪いこと」になったので、研究不正「行為」は「事件」として成立し、「事件」として報道された。

さらに、研究不正「行為」が監視されるようになり、ますますメディアが報道する研究不正「事件」数が増えていった。

現在は研究不正とされている「行為」は、規則が制定されていなかった昔は、規則違反ではなかった。それで、見つかっても罰せられなかった。だから、昔は、研究不正「事件」数はほぼゼロだった。

もちろん、特殊なケースは「事件」になったが、以下のような大事件で、現在の研究不正とはまるで次元が異なる。

動機としては悪ふざけという、以下のような研究不正「行為」もかなりあっただろう。

研究不正「行為」は「悪い」とする規則が制定されても、しかし、しばらくすると罰則が甘いことや、規則をすり抜ける方法が見つかる、規則に無知な新しい研究者が研究界に参入する、そして、新手の研究不正方法が編み出されるなどで、研究不正「行為」数が徐々に増えてくる。

「行為」数が増えると、「事件」数も増え、再び問題視される。それで、新たな「罰則・監視2」が設定され、研究不正「行為」数は急減する。

と同時に、新たな「罰則・監視2」の導入で、研究不正「行為」がさらに発覚し、「事件」数は増える。

この繰り返しである。

「白楽の行為vs事件仮説」が成り立つのは、研究不正「行為」のほんの一部しか「事件」にならないからである。

多くの犯罪のように、もし、「行為」の大半が発覚し、「事件」になれば、「事件」数は「行為」数に比例する。

★今は「行為」数は減ったが「事件」数は増えた

つまり、研究不正を禁止する規則を設け、罰則を科し、監視するようになったから、「事件」数は増えたのである。決して、最近の20年、研究不正「行為」数が増えたのではない。むしろ、「行為」数は大きく減ったと思われる(データはない。「白楽の行為vs事件仮説」)。

日本では、2000年11月、毎日新聞が「旧石器ねつ造事件」の大スクープを掲載した。上記グラフで示したように、その頃から、メディアがネカト「事件」をニュースとして取りあげるようになった。

だから、研究不正「行為」数が最近20年間に急増していると勘違いしている日本人がソコソコいる。

この解釈で何が問題かと言うと、研究不正の原因を最近20年間の日本の学術界の変化にすることだ。このような間違った原因に対処しても、研究不正「行為」は抑止されない。減らない。むしろ、研究不正の抑止策は事実と異なる方向に策定され、糸がこんがらがって、ほどけなくなってしまう。

日本は既に、糸がこんがらがっている。

研究不正「行為」は、もちろん、研究費獲得競争・院生(ポスドク)数・研究職数・雇用形態・給料(収入)・研究者への期待値・社会的ステータスなどに大きな影響を受ける。つまり、最近20年間の日本の変化と日本の学術界の変化に大きな影響を受ける。

しかし、研究不正「行為」の「主」原因を、最近20年間の日本の学術界の変化に連動させるのは、大間違いです。

★セクハラ:昔は「行為」数は多かったが「事件」数はわずか

まだ理解し難い人がいるかもしれない。

理解してもらうために、セクハラを例にあげよう。

数十年前、セクハラ「行為」はごく普通に社会のあちこちに蔓延していた。当たり前のようにあった。特殊なケースでしか「事件」として報道されなかった。

例えば、白楽が大学院生だったころ、大学院生の机の前に女性のヌード・カレンダーが堂々と貼ってあった。当時、年末になると理化学業者が当然のようにヌード・カレンダーを研究室にたくさん持ってきた。

研究室で忘年会や新年会をすると、その場に女性がいるのに一部の教員や先輩が猥談や春歌を披露して、止める人は誰もいなかった。近くの研究室では女性院生にバニーガールの格好をさせ、酒を注がせたという噂も聞こえてきた。

学術界だけでなく社会一般で、現在の基準で見ると、セクハラ「行為」は、多発していた。ごく普通過ぎて、新聞が報道するセクハラ「事件」にはならなかった。

そして、セクハラ禁止の「規則」が設けられ、処罰されるようになると、セクハラ「行為」は「事件」になった。それで、ここ20年くらいセクハラ「事件」はたくさん発生している。

「事件」数だけで判断すると、セクハラ「行為」は昔はなかったけど、ここ20年くらい、多い、と大誤解してしまう。

研究不正の「行為」数と「事件」数も同じである。

研究不正の「行為」は昔の方が多かったのである。だから、禁止する規則を作ったのだ。研究不正の「行為」がほとんどなかったならば、そもそも、禁止する規則を作らない。

 

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●白楽の卓見・浅見13【毎日新聞記者のインタビューでショックだったこと】 2022年3月20日

2022年3月18日に毎日新聞の記事に研究倫理のことが取り上げられ、とても感謝している。右の写真はネット配信記事で、出典:rem9のサイト → 「ネカト許さない文化を」 告発続ける75歳 日本は研究不正大国、(保存版) 

その後、2022年4月21日、毎日新聞の朝刊12面・「科学の森」に記事が掲載された。

ただ、インタビューの質問で、白楽がショックを受けたことが2点あった。

★第1点:何か変わりました?

毎日新聞の鳥井記者に8年間で1000本の記事を掲載したことを説明した。

ブログを始めた切っ掛けは、2014年の理研の小保方さんのデータねつ造事件である。

テレビ、新聞などの多数のメディアが報道し、私にも委員会委員の依頼、テレビ出演や新聞・雑誌取材の依頼が10件ほど来た。でも、芸能スキャンダル的な報道に加担したくなかったので、全部断った。

ただ、その時、多くの大学教授や専門家がとんでもないコメントをしていた。日本の専門家と称する人たちがこのレベルではかなりマズイ、と強く思った。

それまで10年以上、研究倫理の研究をし、学会発表・講演・書籍・論文を発表していた白楽としては、自分の活動が多くの人に浸透してないことを実感した。

自分が至らなかった責任を感じ、それで、「研究界の研究公正と研究者の倫理を高め・維持するため」、小保方事件の2か月後、ブログを始めた。と鳥井記者に説明した。

すると、鳥井記者に、8年間の活動で「何か変わりましたか?」と質問された。

ウ~ン。予想していない質問だった。

即答できなかった。

正直、8年間の白楽の活動で、ブログを始めた時と現在とを比べ、「日本は変わらなかった」と答えた。

そして、インタビューが終わった後、何度も繰り返し、8年間の自分の活動を考えた。

日本の「研究界の研究公正と研究者の倫理」は、8年前に比べ、現在の方が高くなっているかと言えば、高くなっていない。一方、欧米では、撤回監視やパブピアの活動などで、かなり向上している。

日本の研究公正の向上のためと思って活動してきたが、まるで、効果はなかったのか? 無駄な年月を過ごしてきただけなのか?

答えは、以下のどちらかだ。

  1. 効果がない
  2. 効果はある。ただ、実感できていない

「1」の「効果がない」なら、1000本記事を区切りに、白楽ブログを廃止するというのが1つの選択だ。

もう1つの選択は、白楽ブログの活動内容を大きく変えることだ。

「1」の「効果がない」場合、その理由を考えた。

  • 研究者は自分の研究に忙しい
    研究者は研究公正に時間やエネルギーを割く余裕がない。それで、白楽ブログを読まない。 → 白楽がブログで説明・解説しても、「研究界の研究公正と研究者の倫理」は向上しない。 → ではどうする?
  • 研究倫理学者の数が増えていない
    もともと、研究倫理は研究者や一般社会人が面白がる話題ではない。でも研究倫理学者がいろいろ発言すれば、学術界も世間も徐々に耳を傾ける。だから研究倫理学者が増えると状況が変わる。
    しかし、研究倫理・第一世代の山崎茂明さんや私(白楽)は定年退職し、日本を引っ張る状況ではない。札野順さんや中村征樹さんが現役で日本を引っ張っている。
    しかし、研究倫理学者の第二世代(田中智之さんは頑張っているが)、第三世代が十分には育っていない。だから日本の「研究界の研究公正と研究者の倫理」を向上させる力が弱い。 → これは白楽が解決できる問題ではない。ブログで説明・解説しても、人材を増やせない。

「2」の「効果はある。ただ、実感できていない」なら、白楽ブログを改善し、続けることになる。

さて、どーしようか?

★第2点:研究公正最貧国

インタビューの質問で、白楽がショックを受けた2点目は現状認識である。

「研究者を取り巻く不正行為の対策に関して、日本は独自の解決策を提示する意味はない。外国の動向を把握し、世界標準を日本に導入していくしかない」と言ったら、鳥井記者は「どうしてか?」と質問した。

これも回答に詰まった。

というのは、白楽は、ごく普通の共通認識的な意見を述べたと思ったからだ。疑問を投げかけられるとは思ってもいなかった。

疑問を投げかけられて、ハタと考えた。

日本の学術界と研究者は、日本が研究不正大国だと認識していないのかもしれない。

ヒョットすると、日本の研究公正レベルは欧米と同等だと思っているのかもしれない。

白楽の評価は、日本の「研究不正してはいけない文化」はとても貧弱で、インド、イラン、中国並みで、日本は世界の最貧国である。

事実として、国の統計データの改ざんを筆頭に、食品の産地偽装、機械・自動車の検査データの改ざんなど、学術界だけでなく、日本の産官学全部がねつ造・改ざんまみれである。

例えば、最近の記事に、2022年3年15日の竹内 啓記者の記事「繰り返される政府統計の不正:分散型の制度やめる根本改革を | nippon.com」がある。

なお、少し批判的にその竹内記事を読んでみると、竹内記事は統計データの改ざんの原因を分散型統計制度だとしている。それもあるだろうが、もっと根本的には「ねつ造・改ざんをしてはいけない文化」が貧弱なのが原因だ。

日本では産官学のすべてでねつ造・改ざん事件が起こっているのに、政府はネカトを強く取締まらない。

研究ネカトに関して言えば、文部科学省は事なかれ主義で撲滅する意思がないと思われる。ネカト調査を担当する大学は隠蔽が横行し、腐敗している。学術出版・編集員は無知・無能なのか、出版規範委員会(COPE)の基準に違反している。

そして、産官学全部でネカト告発者を報復する。

欧米から見れば、日本は隅々までネカト漬けで公正欠陥国である。

そのような研究不正大国の人間が研究公正の事で、世界に向けて何か改善策を発信しても、世界から無視されるだけだと、白楽は思う。

例えば、非常に貧しい人が、「うまい金儲けの方法を思いついたんだけど」と言っても、誰も信用しないのと同じである。

日本は、はっきり言って研究公正最貧国である。だから、新提案しても、欧米の専門家は相手にしない。まず「隗(かい)より始(はじ)めよ」で、日本の研究公正をもっとまともな状況にすることが急務である。

それは、とりもなおさず、「外国の動向を把握し、世界標準を日本に導入していく」ことだ。

あるいは、一発逆転狙いで、捜査権を持つネカト取締局の設置を実行する。設置を検討ではなく実行するなら、世界標準を十分越えるので、世界は納得するだろう。

白楽は、日本の現状をそのように認識している。

鳥井記者の質問で、ヒョットして、白楽の認識は日本の皆さんと大きくズレているのかもしれないとショックを受けた。

白楽は、日本が研究不正大国で研究公正最貧国だと思っているが、日本の皆さんは、そう思っていないのか? 

ヒョットして、「ヒョットしているのかも」というのが、白楽がショックを受けた理由である。

★どーしようか?

日本の研究公正の向上のためと思って活動してきたが、効果がないなら、白楽ブログを廃止する可能性を含め、この機会に、活動を見直そう。

ただ、ヒョットして、多くの日本人が「日本が研究不正大国で研究公正最貧国」と認識していないなら、もしそうなら、白楽ブログの廃止は、この間違った認識を是正する機会を減らしてしまう。

でも、具体的にどう見直せばいいのかわからない。

執筆方針の1つは以下である。

  • 海外のネカト事件・事情・システム・問題を読み解くことで日本の研究者倫理の改善に役立てたい。日本の事件は白楽以外の人にお任せしたい。

つまり、白楽以外の人が日本語で解説した日本の「ネカト事件・事情・システム・問題」を、日本人は読み解ける。それで、白楽は海外を担当した。

この執筆方針を変更し、白楽自身も、日本のことをもっと取り上げるべきなのか? そうしないと、日本の「研究界の研究公正と研究者の倫理」を向上できないのか?

どうしよう? 

取り合えず、以下の小さな改善をした。

「日本語の論文・文書・動画一覧表」を作ってみた。 → 5C 日本の事件 | 白楽の研究者倫理

大きな改善は、どうする? どうしよう? 

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●白楽の卓見・浅見12【ネカト行為の多彩な抑止策(駄)】 2022年3月8日

ここでは簡単なため「ネカト」としているが、問題は「ネカト・クログレイ・性不正・アカハラ」を合わせた研究者倫理全部である。

日本のネカト制度を大きく前進させるにはどのようなことをすべきなのか、前々回、前回、記事にした。

結論として、「科学政策に詳しく官僚・メディアを動かせる人」が、重要だと感じた。

その人を特定できても、しかし、その人に、「ネカト制度の改革」に意欲をもたせるにはど~する。普通にはできませんよね。

それで、30年計画で、日本に「研究不正をしてはいけない文化」を構築するのはどうだろう、と居直った。

以下は、「5C 日本のネカト施策のあるべき姿:撤回論文数 | 白楽の研究者倫理」の記事に加筆訂正した。

ネカト制度を改革するには、どうするかと悩み、白楽が思い当たったプラン(駄)、イヤイヤ、妄想でしょう、を並べてみた。

白楽の卓見・浅見4【無関心なので日本の不正はなくならない】」ので、とにかく、関心をもってもらおうと、考えている内に暴走してしまった(駄の駄)。

  1. 政治家を育てる。結局、法律を作らないと前進しない。研究ネカトを犯罪とする法律を作る。
    小保方晴子さんに参議院議員になってもらい、活動してもらう
    科学政策に詳しい〇〇さんに国会議員、そして、文部科学大臣、その後、総理大臣になってもらい、改革してもらう。ゴメン、本人の意向はきいていません。
  2. 日本の大学に少なくとも100講座分の「科学技術政治学」を創設し、「ネカト」関連の研究・教育だけでなく、実務をさせる。教員300人を確保し、日本のネカト論文を監視し、日本全体のネカト教育を担当し、ネカト学会を作り、ネカト関連を研究・実務する院生を育成する
  3. メディア。NHKに「ネカト」のドキュメンタリ―番組を作ってもらう。知り合いのNHKプロデューサーにプランを持ちかけたことがあるが、失敗
  4. 文部科学省の中にネカト特別捜査室を創設する。厚生労働省に置かれた麻薬取締官のような捜査権、逮捕権、捜索差押権、送検などの権限を持つ特別司法警察職員とする。
  5. ネカトハンターを優遇する法律を作る。告発に報奨金を授与する。また、ネカトハンターの組織化をはかる
  6. 日本語版パブピアの開設
  7. NPO・研究公正改善機構(仮称)の創設
  8. ネカトホットライン・・・ネカト助言機関の創設
  9. 研究倫理士1級:所属組織を越えて「研究倫理」を扱える資格。大学などで「研究倫理」を教えるには研究倫理士1級の資格が必要。各大学・事務局には必ず1人の研究倫理士2級保持者がいなければいけない、という法律をつくる。
  10. ネカト検定
  11. ネカトの標語、イラスト公募。毎年、賞を授与。
  12. ネカト川柳募集:〇〇新聞で発表。
    「白楽が ブログ始めた4月の24日 ネカト記念日」 作者:ネカト マチ (盗作)
    「ああ、ネカト ネカト 大きく昇進 みつかりゃ地獄」 作者:ネカト マチ (盗作)
    既にありました → 研究倫理川柳(【委員長】江花 有亮(東京医科歯科大学生命倫理研究センター 講師))
  13. ネカト記念日の制定。ネカト記念切手発行
  14. ネカト流行語大賞 毎年
  15. テレビのクイズ番組にネカトの問題を入れる
  16. 「警視庁ネカト特別捜査官」のテレビドラマ。映画。アニメ。漫画。
    ポール・フランプトン(Paul Frampton)」事件などを『ゴルゴ13』の1話にしてくださいと、原作を「さいとう・たかを」さんに送付したが、失敗。「さいとう・たかを」さんは亡くなってしまった。
  17. ネカトが絡んだ小説を書いてもらう → 新川帆立さん(31) 
  18. ドクターX〜外科医・大門未知子〜」第9シリーズにネカト事件を組み入れる。脚本家をどう振り向かせるか? 
  19. ユーチューブで「ネカト番組」。白楽は、お茶の水女子大学の学生アルバイトを雇って作ろうと計画したが、時間がないし、才能もないので、現在、中断。
  20. ネーミングライツ(命名権)を買って、ネカト球場を作る
  21. アイドル名、歌手のグループ名、お笑い芸人名、競走馬の名前に「ネカト」と付けてもらう
  22. アイドルを「ネカト大使」に任命する
  23. 国会前をヌードで「ネカト改革」のデモ行進をする。ネカト改革は第3者ネカト調査機関(ネカト特別捜査室)創設など
  24. 野球、サッカー、ゴルフなど競技場に「ネカト改革要求」のストリーキング。そういえば、ストリーキング、今は下火というか消滅してしまったようですね。
  25. 観光土産として、ネカト饅頭、東京ネカト、ネカト煎餅、ネカトラーメン、ネカト佃煮、いろいろ可能ですね

(駄)です。ヒョウタンからネカトです。ウフフ。

オーイ、白楽の座布団2枚、没収して!

 

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●白楽の卓見・浅見11【ネカト制度を改革する手順がわからない】 2022年3月6日

日本のネカト制度を大きく前進させるにはどのようなことをすべきなのか、何年も考えているが、なかなか名案が浮かばない。

それで、過去を参考にと、前回は、研究費制度の改革の成功を思いおこして記事にした → ●白楽の卓見・浅見10【研究費制度の改革を振り返った。〇〇さんを国会議員に

結論として、「科学政策に詳しく官僚・メディアを動かせる人」が、重要だと感じた。

この役目を担えるのは、科学政策に詳し国会議員だと思う。

しかし、「5C 国会の「研究不正」発言 | 白楽の研究者倫理」の分析では、候補者は参議院議員の川田龍平(かわだ りゅうへい)しかいなかった。

川田龍平・議員に依頼するか、別の国会議員の出現を待つか?

ウ~ン、ウ~ン。

今回は「世間が騒ぎ、国民の関心が高い」ことが、日本のネカト制度を大きく前進させる決定打になるかどうか、白楽の葛藤をお伝えしよう。

★ 具体的な目標設定

「日本のネカト制度を大きく前進」では話が茫洋としているので、具体的な目標を1つ立てよう。

異論はあると思うが、ネカト調査の第三者機関を設置するとしよう。

仮の話なので、もっと具体的に示そう。

具体的でないと絞れない。

過激な案だが、文部科学省の中に「ネカト取締部」を創設する、としよう。

日本の現行の「麻薬取締官」は厚生労働省に置かれた麻薬取締部の「特別司法警察職員 」である。その麻薬取締官のような捜査権、逮捕権、捜索差押権、送検などの権限を持つ特別司法警察職員とする。

ネカト行為のうち悪質なケースを犯罪とみなし、「ネカト取締官」が捜査する。つまり、ネカト犯を逮捕、強制捜索、差押え、送検などできる権限を持つ国家公務員の組織を設置することだ。

もちろん、もっと軽微な改革でもよい。

ここでは改革の中身の問題ではなく、どのようにすると改革できるか、その手順を探りたい。

「探りたい」と書いたけど、最初に述べたように、白楽には名案がない。

ネカト関係で新しい国家組織が設置された例は、2015年4月に文部科学省内に設置された研究公正推進室である。「文部科学省組織規則 」の第49条に設置と掌握内容が記載されている。

第四十九条 人材政策課に、人材政策推進室及び研究公正推進室を置く。

この研究公正推進室は誰の尽力で、どのような経過で設置されたのか、白楽は把握していない。

★大事件があれば国は「ネカト取締部」を設置するか?

白楽は、「世間が騒ぎ、国民の関心が高く」なれば、「ネカト取締部」ができるという思いがあった。

例えば、日本のノーベル賞受賞者の重要論文がネカトで撤回された、とか。首相の娘・息子が旧帝大の教授で、ネカト論文を多数出版し、解雇された、とか。

白楽は、かつては、新聞やテレビなどのマスメディアがネカト事件のニュースで大騒ぎし、国民の関心が高くなれば、ネカト制度が改革されると思っていた。

しかし、あれほど騒いだ2014年の小保方晴子事件で、結局、日本のネカト制度は何も変らなかった。

この時、ネカト事件はネカトを起こした個人の問題であって制度の問題ではないと、日本政府は答えている。それで、制度を変えようとはしない。

小保方事件の9年前、2005年にも、世間が大きく騒いだ改ざん事件が起こった。

姉歯秀次・建築士の事件で、建物の耐震安全性に関する数値を改ざんした。

地震大国である日本において、建築基準法の安全基準を満たしていないマンションやホテルが建設されていたという事実は、社会に大きな衝撃を与えました。

この事件は、当初、組織的な偽装とみられていました。

建築士だった姉歯さんを中心に、関係者が国会の証人喚問を受け、逮捕起・起訴されています。

しかし、公判では「姉歯秀次氏の個人犯罪だった」という形で幕を引き、(2022年1月18日記事:姉歯秀次の現在(2022)は?事件のその後に迫る

しかし、上記の引用文にあるように、この大事件でも、「ネカトを起こした個人の問題」にして、日本政府は制度の改革をしなかった。

つまり、一般論として世間が騒ぎ、国民の関心が高く」ても、日本政府は改革に乗り出さない。

他の例を挙げると、世界のほとんどの国が「選択的夫婦別姓」でも、日本政府は対処しない

改革には国民の関心は必要だけど、多くの国民が「ネカト取締部」の設置を要求しても、日本政府は動かない、と読む。

だから、次の大ネカト事件が起これば、とか、マスメディアに過度に期待するのは止めた方がよさそうだ。

日本は民主主義と言いながら、実は官が支配する官主主義だからだ。

では、誰がどのような段取りで、日本のネカト制度を大きく前進させることができるのか?

キーパーソンは誰なのか?

改革の流れをどう作れるのか?

今は何をすれば良いのか?

今回は、「世間が騒ぎ、国民の関心が高く」なっても駄目だろう、という白楽の葛藤をお伝えしたが、葛藤のママで終ります。ゴメン。

あ~サンマ 甘いかしょっぱいか

(元は佐藤春夫:さんまうまいか,しょっぱいか)

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日本がスポーツ、観光、娯楽を過度に追及する現状は日本の衰退を早め、ギリシャ化を促進する。今後、日本に飛躍的な経済の発展はない。科学技術と教育を基幹にした堅実・健全で成熟した人間社会をめざすべきだ。科学技術と教育の基本は信頼である。信頼の条件は公正・誠実(integrity)である。人はズルをする。人は過ちを犯す。人は間違える。その前提で、公正・誠実(integrity)を高め維持すべきだ。
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★記事中の画像は、出典を記載していない場合も白楽の作品ではありません。