スタンリー・ラポポート(Stanley Rapoport)(米)

2019年4月12日掲載。

ワンポイント:ラポポートはNIH・国立老化研究所(National Institute on Aging)・脳生理代謝研究室(Brain Physiology and Metabolism Section)・室長・医師で、ラポポート自身はネカト犯ではない。彼の研究室の3人の室員、ジャガディシュ・ラオ(Jagadeesh Rao)、フェイ・ガオ(Fei Gao)、マイレラ・ベゼリン(Mireille Basselin)が別々にネカトを犯した。最初の発覚は、2013年の80歳の頃、ラポポートの研究室員が実験結果を追試できないことから、ラポポートがデータ改ざんを見つけた。国民の損害額(推定)は3人を含め10億円(大雑把)。2019年4月11日現在、ラポポートは2005年~2013年のトータル21論文が撤回され、「撤回論文数」世界ランキング保存版)の第29位(4人いる。32番目に記載)である(The Retraction Watch Leaderboard- Retraction Watch(保存版))。

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目次(クリックすると内部リンク先に飛びます)
1.概略
2.経歴と経過
3.動画
4.日本語の解説
5.不正発覚の経緯と内容
6.論文数と撤回論文とパブピア
7.白楽の感想
8.主要情報源
9.コメント
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●1.【概略】

スタンリー・ラポポート(Stanley Isaac Rapoport、写真出典)は、米国のNIH・国立老化研究所(National Institute on Aging)・脳生理代謝研究室(Brain Physiology and Metabolism Section)・室長・医師で、専門は神経科学だった。

このネカト事件はラポポート自身がネカト犯ではない。彼の研究室の3人の室員、ジャガディシュ・ラオ(Jagadeesh Rao)、フェイ・ガオ(Fei Gao)、マイレラ・ベゼリン(Mireille Basselin)が別々にネカトを犯した。その結果、2019年4月11日現在、2005年~2013年の21論文が撤回され、「撤回論文数」世界ランキング保存版)の第29位(4人いる。32番目に記載)である(The Retraction Watch Leaderboard- Retraction Watch(保存版))。

白楽のネカト・ブログはネカト者に絞って、その行為に至った状況や発覚の状況、処分などを理解し、ネカト防止に役立てるのが主旨である。今回はその主旨から少しはずれる。理由の1つは「撤回論文数」世界ランキングにランクされているので、解説した。2つ目は、研究室の複数の室員が別々にネカトを犯した時、研究室主宰者はどのような処分をされるのか米国の例を示すことだ。

3人の室員はネカト行為を認めている。ただ、NIHも研究公正局もこの3人がネカトを行なったと公式には発表していない。

ラポポートの説明では、ある時、研究室の室員が彼(女)らの実験結果を繰り返そうとして、うまく再現できず、不正行為を発見したと述べている。ラポポートがネカトと判断し、研究公正局に伝えたと思われる。

2014年4月、「2013年のAge (Dordr)」論文が撤回された。これが、最初の論文撤回で、この時のネカト犯はガオと特定された。このネカトの発覚を論文撤回半年前とすると、2013年でラポポートが80歳(?)の時である。

スタンリー・ラポポートの妻のジュディス・ラポポート(Judith L. Rapoport)はネカト事件とは関係ないが、NIHの子供精神学研究部の部長で、著書もあり、有名人である。ウィキペディアに項目がある。
→ Judith L. Rapoport – Wikipedia

なお、NIHは、日本では「国立衛生研究所」と訳されることが多いが、この訳は悪訳である。皆さんは使用しないように。直訳した「国立健康研究所群」、または意訳した「米国生物医学研究機構」をお使いください。朝日新聞が最近ようやく「米国立保健研究所(NIH)」を使い始めた。白楽はNIHを使うことが多い。

NIHは1887年に「The Laboratory of Hygiene」(衛生研究所)と命名された。日本が現在も使用する「国立衛生研究所」の由来である。NIHは 1930年に「National Institute of Health」に改名した。しかし、日本はこの改名に対応せず、朝日新聞以外のメディアと日本政府は、改名前の“衛生研究所”を2019年現在も使用している。NIHは自前の研究所と病院を持っているが、単なる“研究所”ではない。予算の85%を全米の大学に研究費を配分する研究助成機関でもある。“衛生研究所”は旧名称に対する訳であり、また、誤解を与える悪訳である。

NIH_Clinical_Research_Center_aerial米国・ベセズダのNIH(National Institutes of Health)

  • 国:米国
  • 成長国:米国
  • 医師免許(MD)取得:ハーバード大学医科大学院
  • 研究博士号(PhD)取得:なし
  • 男女:男性
  • 生年月日:不明。仮に1933年1月1日生まれとする。妻のジュディス・ラポポートが1955年に大学を卒業した時を22歳とし、夫のスタンリー・ラポポート(Stanley Rapoport)を同級生とした
  • 現在の年齢:88 歳?
  • 分野:神経科学
  • 最初の不正論文発表:2005年(72歳?)
  • 発覚年:2013年(80歳?)
  • 発覚時地位:NIH・国立老化研究所・室長
  • ステップ1(発覚):ネカト犯はラポポートではなく彼の研究室の3人の室員。第一次追及者はラポポートである。研究公正局へ公益通報
  • ステップ2(メディア): 「撤回監視(Retraction Watch)」
  • ステップ3(調査・処分、当局:オーソリティ):①研究公正局。②学術誌・編集部。
  • 研究所・調査報告書のウェブ上での公表:なし
  • 研究所の透明性:実名報道だが機関のウェブ公表なし(△)
  • 不正:ねつ造・改ざん
  • 不正論文数:21論文撤回
  • 時期:研究キャリアの後期
  • 職:事件後に研究職(または発覚時の地位)を続けた(〇)。ネカト犯はラポポートではなく彼の研究室の3人の室員
  • 処分: なし。ネカト犯はラポポートではなく彼の研究室の3人の室員
  • 日本人の弟子・友人: 五十嵐美樹(東京農工大学、特任講師助教、参考

【国民の損害額】
国民の損害額:総額(推定)は10億円(大雑把)。

●2.【経歴と経過】

  • 生年月日:不明。仮に1933年1月1日生まれとする。妻のジュディス・ラポポートが1955年に大学を卒業した時を22歳とし、夫のスタンリー・ラポポート(Stanley Rapoport)を同級生とした
  • 19xx年(xx歳):ハーバード大学医科大学院(Harvard Medical School)で医師免許(MD)取得
  • 19xx年(xx歳):スウェーデンのウプサラ大学(Uppsala University)でポスドク
  • 19xx年(xx歳):米国のNIH・国立老化研究所(National Institute on Aging)・脳生理代謝研究室(Brain Physiology and Metabolism Section)・室長
  • 2016年9月20日(83歳?):NIHがネカト調査結果を学術誌に伝えた
  • 2017年7月(84歳?)時点:NIHの研究室は閉鎖。NIHの科学アドバイザー

●5.【不正発覚の経緯と内容】

スタンリー・ラポポート(Stanley Rapoport)は、米国のNIH・国立老化研究所(National Institute on Aging)・脳生理代謝研究室(Brain Physiology and Metabolism Section)・室長だった。研究室の3人の室員(研究員が1人、ポスドクが2人)、つまり、ジャガディシュ・ラオ(Jagadeesh Rao)、フェイ・ガオ(Fei Gao)、マイレラ・ベゼリン(Mireille Basselin)が別々にネカトを犯した。

3人はネカト行為を認めている。なお、NIHも研究公正局もこの3人がネカトを行なったという調査結果を発表していない。

3人を最初に軽く説明しよう。

★ジャガディシュ・ラオ(Jagadeesh Rao)

ジャガディシュ・ラオ(Jagadeesh Sridhara Rao、写真出典)は、インドのマイソール大学(University of Mysore)で1987年に学士号(生化学)を取得し、インドの国立精神神経科学研究所(National Institute of Mental Health & Neurosciences)で1998年に研究博士号(PhD)(神経科学)を取得した。翌年の1999年に渡米し、米国のイリノイ大学(University of Illinois)・ポスドクになり、2003年6月から米国のNIH・国立老化研究所(National Institute on Aging)の研究員になった。2014年1月、辞職。
→ Jagadeesh Rao – scientist – National Institute on Aging, NIH | LinkedIn

2016年12月(ラオ 51歳?)、NIHは「2007年のPsychopharmacology (Berl)」論文のデータ改ざんを発見し、ネカト者をラオと特定した。ただ、正式な調査結果の発表はない。
→ Retraction note to: Chronic fluoxetine increases cytosolic phospholipase A2 activity and arachidonic acid turnover in brain phospholipids of the unanesthetized rat | SpringerLink

2019年4月11日現在、パブメド(PubMed)で、ジャガディシュ・ラオ(Jagadeesh Rao)の論文を「Jagadeesh Rao [Author]」で検索した。この検索方法だと、2002年以降の論文がヒットするが、2002~2018年の17年間の48論文がヒットした。内46論文はスタンリー・ラポポート(Stanley Rapoport)と共著だった。

「Rao JS[Author]」で検索すると、1961~2019年の59年間の437論文がヒットした。内57論文はスタンリー・ラポポート(Stanley Rapoport)と共著だった。

2019年4月11日現在、「Rao JS[Author] AND Retracted」でパブメドの論文撤回リストを検索すると、2005年~2013年の18論文が撤回されていた(内4論文は撤回告知)。18撤回論文の内16論文はスタンリー・ラポポート(Stanley Rapoport)と共著だった。

2019年4月11日現在、「撤回監視(Retraction Watch)」の撤回論文データベースでジャガディシュ・ラオ(Jagadeesh Sridhara Rao)を検索すると、15論文がヒットし、14論文が撤回されていた。Retraction Watch Databaseの上右「Nature of Notice」の右にチェックを入れ、「Retraction」にすると、撤回論文(数)が表示される。

★フェイ・ガオ(Fei Gao)

フェイ・ガオ(Fei Gao、顔写真見つからない)は、中国人である。中国の北京大学出身のNIHポスドクという以外の経歴は不明である。
→ Fei Gao – Postdoc Fellow – NIH | LinkedIn

2014年4月(ガオ30歳?)、NIHは「2013年のAge (Dordr)」論文のデータねつ造・改ざんを発見し、ネカト者をガオと特定した。ただ、正式な調査結果の発表はない。
→ Retraction Note to: Aging decreases rate of docosahexaenoic acid synthesis-secretion from circulating unesterified α-linolenic acid by rat liver

2019年4月11日現在、パブメド(PubMed)で、フェイ・ガオ(Fei Gao)の論文を「Fei Gao [Author]」で検索した。この検索方法だと、2002年以降の論文がヒットするが、2002~2019年の18年間の1,288論文がヒットした。本記事で問題にしている研究者の論文ではない論文が多いと思われる。内12論文はスタンリー・ラポポート(Stanley Rapoport)と共著だった。

「Gao F[Author]」で検索すると、6,349論文がヒットした。本記事で問題にしている研究者の論文ではない論文が多いと思われる。

2019年4月11日現在、「Gao F[Author] AND Retracted」でパブメドの論文撤回リストを検索すると、2009年~2016年の10論文が撤回されていた。10撤回論文の内論文はスタンリー・ラポポート(Stanley Rapoport)と共著だった。

2019年4月11日現在、「撤回監視(Retraction Watch)」の撤回論文データベースでフェイ・ガオ(Fei Gao)を検索すると、9論文がヒットし、9論文が撤回されていた。Retraction Watch Databaseの上右「Nature of Notice」の右にチェックを入れ、「Retraction」にすると、撤回論文(数)が表示される。

★マイレラ・ベゼリン(Mireille Basselin)

マイレラ・ベゼリン(Mireille Basselin、写真出典)は、履歴が不明である。NIHポスドクだった。名前がフランス語系で、1995年~1998年の人生最初の5論文はフランス国立科学研究センター(CNRS)・化学研究所(Institut de Chimie des Substances Naturelles)の所属である。フランス人だろう。

2015年5月(ベゼリン45歳?)、NIHは「2011年のNeurochem Res」論文のデータねつ造・改ざんを発見し、ネカト者をベゼリンと特定した。ただ、正式な調査結果の発表はない。
→ Retraction Note to: Anti-Inflammatory Effects of Chronic Aspirin on Brain Arachidonic Acid Metabolites | SpringerLink

2019年4月11日現在、パブメド(PubMed)で、マイレラ・ベゼリン(Mireille Basselin)の論文を「Mireille Basselin [Author]」で検索した。この検索方法だと、2002年以降の論文がヒットするが、2002~2017年の16年間の42論文がヒットした。内37論文はスタンリー・ラポポート(Stanley Rapoport)と共著だった。

「Basselin M[Author]」で検索すると、1995~2019年の25年間の55論文がヒットした。内38論文はスタンリー・ラポポート(Stanley Rapoport)と共著だった。

2019年4月11日現在、「Basselin M[Author] AND Retracted」でパブメドの論文撤回リストを検索すると、2010年~2012年の5論文が撤回されていた。5撤回論文の全論文はスタンリー・ラポポート(Stanley Rapoport)と共著だった。

2019年4月11日現在、「撤回監視(Retraction Watch)」の撤回論文データベースでマイレラ・ベゼリン(Mireille Basselin)を検索すると、5論文がヒットし、4論文が撤回されていた。Retraction Watch Databaseの上右「Nature of Notice」の右にチェックを入れ、「Retraction」にすると、撤回論文(数)が表示される。

★スタンリー・ラポポート(Stanley Rapoport)

「撤回監視(Retraction Watch)」にラポポートは次のように答えている。

ラオは脳抽出物に対して分子生物学的測定を行い、ベゼリンは脳抽出物の酵素活性を測定し、ガオはラット血漿中の重同位体濃度をGC/MSおよび他の分析技術を用いて測定していました。

ある時、研究室の他の室員がいくつかの測定を繰り返そうとして、うまく再現できず、ようやくデータねつ造・改ざんがあったことを発見しました。

私は今は理解しているが、ネカト行為は非常に専門的であり、私の専門外の分野でした。振り返ってみても、私が不正行為を発見できた可能性はありません。 ねつ造・改ざんデータは研究室の発表会でも発表されていましたが私は気付きませんでした。なお、ジャガディシュ・ラオら3人の推薦状は彼らをとても高く評価していました。

最近の複雑な学際的研究では、私自身が経験していない研究方法を研究室員や共同研究者が使う場合、研究室員や共同研究者を信頼するしかありません。ジャガディシュ・ラオら3人のネカトを見逃してしまいましたが、とても後悔しています。

ガオとベゼリンはネカトが発覚した時点でNIHを離れました。

2016年12月1日の「撤回監視(Retraction Watch)」記事には、研究公正局が調査しているとの記述がある。

しかし、再掲するが、2019年4月11日現在、NIHも研究公正局もスタンリー・ラポポート研究室の3人がネカトを行なったという公式な発表をしていない。

【ねつ造・改ざんの具体例】

再々掲するが、2019年4月11日現在、NIHも研究公正局もスタンリー・ラポポート研究室の3人がネカトを行なったという公式な発表をしていない。

つまり、どの論文の何がどのようにねつ造・改ざんされたのか、公式発表がない。

仕方がないので、撤回論文を探った。

★「2007年のPsychopharmacology (Berl)」論文

ジャガディシュ・ラオ(Jagadeesh Rao)が以下の論文でデータねつ造・改ざんをした。

データねつ造・改ざんは、図4abだとある。論文の閲覧は有料なので、ここで図4abを示せない。

★「2013年のAge (Dordr)」論文

フェイ・ガオ(Fei Gao)が以下の論文でデータねつ造・改ざんをした。

データねつ造・改ざんは、図1-7と表2だとある。こんなに多いと、全部示すのは大変だ。図1だけ示す。以下に図1を示すが、図1だけ見せられても、内部の人以外、どこがどのようにねつ造・改ざんされたのかわからない。

★「2011年のNeurochem Res」論文

マイレラ・ベゼリン(Mireille Basselin)が以下の論文でデータねつ造・改ざんをした。

データ改ざんは、図2a–eだとある。以下に図2a–eを示すが、図2a–eだけ見せられても、内部の人以外、どこがどのようにねつ造・改ざんされたのかわからない。

●6.【論文数と撤回論文とパブピア】

2019年4月11日現在、パブメド(PubMed)で、スタンリー・ラポポート(Stanley Rapoport)の論文を「Stanley Rapoport [Author]」で検索した。この検索方法だと、2002年以降の論文がヒットするが、2002~2018年の17年間の207論文がヒットした。

「Rapoport SI[Author]」で検索すると、1959~2018年の60年間の946論文がヒットした。

2019年4月11日現在、「Rapoport SI[Author] AND Retracted」でパブメドの論文撤回リストを検索すると、24論文が撤回されていた。

★撤回論文データベース

2019年4月11日現在、「撤回監視(Retraction Watch)」の撤回論文データベースでスタンリー・ラポポート(Stanley Isaac Rapoport)を検索すると、23論文がヒットし、2005年~2013年の21論文が撤回されていた。Retraction Watch Databaseの上右「Nature of Notice」の右にチェックを入れ、「Retraction」にすると、撤回論文(数)が表示される。

★パブピア(PubPeer)

2019年4月11日現在、「パブピア(PubPeer)」では、スタンリー・ラポポート(Stanley Rapoport)の3論文にコメントしている:PubPeer – Search publications and join the conversation.

●7.【白楽の感想】

《1》監督責任

別の記事で、日本のネカト事件のデータを集計した。その記事で、ネカト事件で日本は監督責任で処分されるが、世界には監督責任という処分はない、と書いた。

2001年‐2018年の18年間の339件のネカト・クログレイ事件のうち、27件が監督責任で処分を受けている。日本以外の世界(欧米だけではなく世界)は、「不正行為に関与していない」教員を処分することはない。(1‐1‐1.ネカト・クログレイ事件データ集計(2019年):日本編 | 研究倫理(ネカト、研究規範)

スタンリー・ラポポート(Stanley Rapoport)の事件を調べながら、研究室の複数の室員が別々にネカトを犯した時、研究室主宰者はどのような処分を受けるのか? 米国の例が学べると考えた。

ネカト事件発覚後、ラポポートは研究室を閉鎖した。事件を記事にしようと最初に思った時、これは、ヒョットしたら、監督責任で処分されたのかと思った。

しかし、事件を調べても、ラポポートが処分され、それで研究室を閉鎖したという記述はない。処分があったのかなかったのか、どうもはっきりしない。

2019年4月11日現在、NIHも研究公正局もスタンリー・ラポポート研究室の3人がネカトを行なったと公式には発表していない。ただ、各学術誌の論文撤回の説明で、NIHは、ラポポート ではなく、室員の3人がネカト犯だと出版社に伝えていた。スタンリー・ラポポート自身はネカトをしていない。

調査結果が公表されていないし、ラポポート自身がネカトをした記述はどこにもない。それなのに、ラポポート研究室が閉鎖された。これはネカトの監督責任で処分されたのだろうか?

しかし、調べてわかったのは、研究室を閉鎖した2017年、ラポポートは84歳(?)だ。2016年の写真でもラポポートはそこそこ高齢であることがわかる(写真の右から2人目)。

https://nihrecord.nih.gov/newsletters/2016/07_29_2016/story6.htm

ネカトの監督責任で処分されたのではなく、高齢で、自分で研究室を閉鎖したと考えた方が妥当だ、と納得した。

やはり、米国には、ルールとしてはもちろん、文化風土としても、監督責任の処分はないと思う。

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日本がもっと豊かに、そして研究界はもっと公正になって欲しい(富国公正)。正直者が得する社会に!
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●8.【主要情報源】

① スタンリー・ラポポート(Stanley Rapoport)の「撤回監視(Retraction Watch)」記事群:Search Results for “Stanley Rapoport” – Retraction Watch
② スタンリー・ラポポート(Stanley Rapoport)の履歴:Dr. Stanley Rapoport, MD – Washington, DC | Family Medicine
★記事中の画像は、出典を記載していない場合も白楽の作品ではありません。

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