マイケル・ハートザー(Michael K. Hartzer)(米)

2018年9月7日掲載

ワンポイント:18年前の2000年12月12日、研究公正局は、オークランド大学(Oakland University)・準教授のハートザー(52歳?)の8件の研究費申請書に11件の改ざんがあったと発表した。「受理(accepted)」でも「印刷中(in press)」でもない論文原稿、あるいは論文タイトルだけを適当に考えた架空論文を、研究費申請書に「受理(accepted)」または「印刷中(in press)」と記載して業績を増やす改ざんだった。ネカトとしては珍しい。8年間以上、発覚しなかった。NIHグラントの審査員が見つけたと思われる。3年間の締め出し処分が科された。国民の損害額(推定)は12億5700万円。

【追記】
・2018年9月8日:「7.【白楽の感想】」《3》に、世界変動展望・著者様 からのコメント

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目次(クリックすると内部リンク先に飛びます)
1.概略
2.経歴と経過
3.動画
4.日本語の解説
5.不正発覚の経緯と内容
6.論文数と撤回論文とパブピア
7.白楽の感想
8.主要情報源
9.コメント
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●1.【概略】

マイケル・ハートザー(Michael K. Hartzer、男性、顔写真見つからない)は、米国のオークランド大学(Oakland University)・準教授だった。医師ではない。専門は眼科学である。

2000年12月12日(52歳?)、ネカト発覚の経緯は不明だが、研究公正局は、ハートザーの8件の研究費申請書に11件の改ざんがあったと発表した。2000年11月20日から3年間の締め出し処分を科した。

ハートザーのネカトは、「受理(accepted)」でも「印刷中(in press)」でもない論文原稿、あるいは論文タイトルだけを適当に考えた架空論文を、研究費申請書に「受理(accepted)」または「印刷中(in press)」と記載して、業績を増やし、研究能力を高く示すという改ざんだった。ネカトとしては珍しい。8年間以上、発覚しなかった。

オークランド大学(Oakland University)。出典:https://www.youtube.com/watch?v=WZIG3Dx8qvA。上の画像をクリックすると動画になる(1分50秒、英語)

  • 国:米国
  • 成長国:米国?
  • 医師免許(MD)取得:なし
  • 研究博士号(PhD)取得:アイオワ州立大学?
  • 男女:男性
  • 生年月日:不明。仮に1948年1月1日生まれとする。
  • 現在の年齢:70 歳?
  • 分野:眼科学
  • 最初の不正:1991年(43歳?)?
  • 発覚年:1999年(51歳?)?
  • 発覚時地位:オークランド大学・準教授
  • ステップ1(発覚): NIHグラントの審査員が見つけたと思われる。
  • ステップ2(メディア):
  • ステップ3(調査・処分、当局:オーソリティ):①オークランド大学・調査委員会。②研究公正局
  • 大学・調査報告書のウェブ上での公表:なし
  • 大学の透明性:研究公正局でクロ判定(〇)
  • 不正:研究費申請書での業績改ざん
  • 不正数:8件の研究費申請書
  • 時期:研究キャリアの中期
  • 職:事件後に発覚時の地位をやめた・続けられなかった(Ⅹ)。移籍し研究職を続けた(◒)
  • 処分: NIHから3年間の締め出し処分
  • 日本人の弟子・友人:不明

【国民の損害額】
国民の損害額:総額(推定)は12億5700万円。内訳 ↓

  • ①研究者になるまで5千万円。
  • ②大学・研究機関が研究者にかけた経費(給与・学内研究費・施設費など)は年間4500万円。24年間で損害額は10億8000万円。
  • ③外部研究費。1988‐1999年にNIHから1億9244万円の研究費を受給していた。四捨五入して損害額は1億9200万円。
  • ④調査経費。第一次追及の調査費用は100万円。大学・研究機関の調査費用は1件1,200万円、研究公正局など公的機関は1件200万円。小計で1500万円
  • ⑤裁判経費は2千万円。裁判ないので損害額は0円。
  • ⑥論文撤回は1報当たり1,000万円、共著者がいなければ100万円。撤回論文は0報なので損害額は0円。
  • ⑦アカハラ・セクハラではない。損害額は0円。
  • ⑧研究者の時間の無駄と意欲削減+国民の学術界への不信感の増大は1億円。
  • ⑨健康被害:明なので損害額は0円とした。

●2.【経歴と経過】

ほとんど不明。

  • 生年月日:不明。仮に1948年1月1日生まれとする。
  • 19xx年(xx歳):xxxx大学で学士号取得
  • 19xx年(xx歳):アイオワ州立大学(Iowa State University)で研究博士号(PhD)を取得(推定)
  • 1986年(38歳?)?:オークランド大学(Oakland University)・準教授
  • 1999年(51歳?)?:経緯は不明だが、ネカトが発覚した
  • 2000年(52歳?)?:オークランド大学(Oakland University)を辞職
  • 2000年(52歳?)?:網膜コンサルタント社(Associated Retinal Consultants)・研究員(?)
  • 2000年12月12日(52歳?):研究公正局がネカトでクロと発表。締め出し期間は3年間
  • 2001年(53歳?):ミシガン州のウィリアム・ビューモント病院(William Beaumont Hospital)・研究員(?)。この年、この所属で論文出版があった。
  • 2004年(56歳?):ニューヨーク州のノース・ショア・ユニバーシティ病院North Shore University Hospital)・研究員(?)。この年、この所属で論文出版があった。
  • 2004-2011年(56-63歳?):ドイツのアーヘン工科大学(RWTH University of Aachen)・研究員(?)。この年、この所属で論文出版があった。

●5.【不正発覚の経緯と内容】

★NIH研究費

マイケル・ハートザー(Michael K. Hartzer)は、オークランド大学(Oakland University)の準教授として、NIH・国立眼病研究所(NEI; National Eye Institute)から1988‐1997年に10件のR01グラント(以下の表)、1997‐1999年に3件のP30グラント(以下の表にはない)を受給していた。表をクリックすると表は大きくなります。2段階です。

10件のR01グラントの研究課題は「眼内増殖への薬理学的アプローチ(Pharmacologic Approach to Intraocular Proliferation)」で小計1,619,539ドル(約1億6195万円)、3件のP30グラントの研究課題は「コア – 組織培養(Core–Tissue Culture)」で小計304,896ドル(約3049万円)、だった。合計するとNIH・国立眼病研究所から受給した研究費額は約1億9244万円になった。

★ネカトの経緯

ネカト事件の詳細は不明である。ネカト行為を犯した状況、発覚の経緯、ネカトの具体的内容、処分、処分のその後、どれも不明である。

1999年(51歳?)、経緯は不明だが、ネカトが発覚した。NIHグラントの審査員が見つけたと思われる。

2000年(52歳?)?、オークランド大学・調査委員会は、マイケル・ハートザー(Michael K. Hartzer)のネカトを調査し、クロと判定し、研究公正局に伝えた。

2000年(52歳?)?、ハートザーはオークランド大学(Oakland University)を辞職。

2000年12月12日(52歳?)、研究公正局は、マイケル・ハートザー(Michael K. Hartzer)にネカトがあったと発表した。締め出し期間として3年間を科した。

★研究公正局

研究公正局は、ハートザーの8件の研究費申請書に改ざんがあったと発表した。

改ざんを具体的に示すと以下のようだ。

ハートザーは研究費申請書に研究計画及び業績リストに論文原稿を「受理(accepted)」や「印刷中(in press)」と研究費申請書に記載した。「受理(accepted)」や「印刷中(in press)」ということは、出版された論文と同等の扱いになる。

ところが、「受理(accepted)」や「印刷中(in press)」と記載した論文原稿は、実は、「受理(accepted)」でも「印刷中(in press)」でもなかった。これらの論文原稿は、その後、出版されなかったのである。8件の研究費申請書でそのような論文原稿を11件も記載した。

研究公正局の報告書は上記の通りである。しかし、少し考えると、準教授ともあろう人が、11件の論文の原稿を作り、それが、全部不採択になって出版されなかった、と考えるのはヘンである。

この11件の「受理(accepted)」や「印刷中(in press)」とした論文原稿は、実は、論文原稿ではなく、全く架空の論文だったと思われる。タイトル・著者・学術誌を適当にねつ造し、業績リストに加えたのだろう。従って、当然ながら、出版されることはない。

ハートザーは1988‐1999年の12年間に13件のNIHグラントが採択されている。これら採択されたグラントの中の8件にネカトがあった。数年にわたってネカトされていたとあるが、8年間以上発覚せずに、このネカトを行なっていたと思われる。

所属教員がNIHに研究費の申請をするとき、各大学の事務局はその研究費申請書の記載内容が正確であることをチェックしなければならない。オークランド大学(Oakland University)はハートザーの研究費申請書の記載内容が正確かどうかをチェックできていなかった。しかし、「受理(accepted)」や「印刷中(in press)」とした論文原稿が、実際に、「受理(accepted)」や「印刷中(in press)」なのか、教員が証明書を添付してくれなければ、大学・事務局がチェックするのは難しい。

http://seitonorika.jp/kenkyusyotop/journaltop/seitonorikatowa/

●6.【論文数と撤回論文とパブピア】

2018年9月6日現在、パブメド(PubMed)で、マイケル・ハートザー(Michael K. Hartzer)の論文を「Michael K. Hartzer [Author]」で検索した。この検索方法だと、2002年以降の論文がヒットするが、2004年の1論文と2011年の1論文の計2論文がヒットした。

「Hartzer MK[Author]」で検索すると、1979~2011年の33年間の17論文がヒットした。

ハートザーが第一著者の論文は17論文中に2論文しかない。1989年の論文と1999年の論文である。論文総数が少ないだけでなく、第一著者論文も少ない。準教授なのに、論文出版能力が低かったと思われる。一方、NIHグラントの受給能力は高く、不思議な対比である。

2018年9月6日現在、「Hartzer MK[Author] AND Retracted」でパブメドの論文撤回リストを検索すると、0論文が撤回されていた。

★パブピア(PubPeer)

省略

●7.【白楽の感想】

《1》ユニークな改ざん

マイケル・ハートザー(Michael K. Hartzer)のネカトは、「受理(accepted)」でも「印刷中(in press)」でもない論文原稿、あるいは論文タイトルだけを適当に考えた架空論文を、研究費申請書に「受理(accepted)」または「印刷中(in press)」と記載して、業績の見栄えを良くするという改ざんだった。

誰がこの不正を見破ったのか不明だが、8年間以上、発覚しなかった。

この改ざんは珍しい。今まで数百件のネカトを調べたが、初めてである。なお、「珍しい」と書いたが、この手のネカトは実際は多数行なわれていると思われる。ただ、発覚していない、ととらえる方が正しいと思う。

《2》米国でネカトでも、日本ではネカトではない

米国では、研究申請書で「ねつ造・改ざん」すると、クロと判定され、処分される。理由は、そのことで研究費が不当に採択されるからだ。

一方、日本では、研究申請書で「ねつ造・改ざん」しても、ネカトで処分されない。

日本では、ネカトを「発表された研究成果の中に示されたデータや調査結果等の捏造と改ざん、及び盗用である」と定義しているため、研究申請書は対象外になる。
→ 2014年8月26日、文部科学大臣決定「研究活動における不正行為への対応等に関するガイドライン」。

しかし、しっかり考えて、研究申請書を対象外にしたとは思えない。研究申請書に日本の独自性はないからだ。単に、米国のルールに無知な委員が日本のルールを策定した(と思われる)。困ったもんだ。

《3》世界変動展望・著者様 から以下のコメントをいただきました。長文注意

白楽ロックビル 様

お世話になっております。

貴殿が公表されたマイケル・ハートザー氏の業績改ざんの件を拝見しました。
なかなか良い記事だと思います。米国ではこれがネカトになる事は私にとって新しい知見でした。

この記事の中で
「この改ざんは珍しい。今まで数百件のネカトを調べたが、初めてである。なお、「珍しい」と書いたが、この手のネカトは実際は多数行なわれていると思われる。ただ、発覚していない、ととらえる方が正しいと思う。」

という言及がありました。日本では架空の論文の記載や虚偽記載による業績不正はネカトと扱われていませんが、これまでも何度か発覚しています。日本では業績詐称の一種として扱われています。

(1)アニリール・セルカン氏の大量の業績・経歴詐称
https://archive.is/SiSS

これは日本で発覚した業績詐称系で最も大規模なものだったと思います。貴殿のネカト一覧でも参考文献として紹介されているものです。東大はアニリール氏を懲戒解雇相当としました。

(2)竹内潔氏の業績詐称
http://archive.is/kwG2d

これは貴殿のネカト一覧にもあるもので、架空の業績などを記載して一度懲戒解雇になりましたが、出勤停止60日で和解しました。裁判では架空の業績記載が認められたようです。

(3)山口県立大学学長の業績虚偽記載

http://megalodon.jp/2011-1110-1501-20/www.47news.jp/CN/200510/CN2005101201001873.html

国際文化学部・社会福祉学部の設置認可申請に伴い文部省(文部科学省)に提出した書類に、発表予定として論文を記載したが、発表していなかった。学長は辞任。

(4)高知大学助教授業績詐称事件

http://university.main.jp/blog3/archives/2006/01/post_968.html

高知大学理学研究科の金子雄一助教授(39)助教授昇進審査の際の個人調書に架空の論文を記載し、助手へ降格処分。調書に記載した18本のうち2本は架空で、実際に書いた論文は16本だった。

当時の選考委員長と助手が所属した学科長(選考委員)を戒告に。他の委員3人は訓告、現在の理学部長を文書による厳重注意とした。

2005
9月業績を調査していた教授が研究科の業績を整理しているとき、不審な点に気がつき本人に問いただしたところ、業績詐称を自認。 20051223日に新聞報道。2006123日降格処分。発覚から報道まで約3ヶ月。処分まで約4ヶ月。

この人は2010.12の時点ですでに高知大に名前がなかった。おそらく居づらくなって辞職。

(5)信州大学助教授業績詐称事件

https://web.archive.org/web/20060721023414/http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060719-00000014-mai-soci
http://megalodon.jp/2011-0415-0404-37/www.47news.jp/CN/200607/CN2006072001004570.html

信州大学南沢信之助教授が助教授昇進試験の際に自分の論文の学会誌掲載が決定したかのように装った書類を提出した。これが悪質とされ、懲戒解雇。さらに私文書偽造罪で告発。


信州大学(長野県松本市)は20日、教育学部の03年4月の講師採用時と同年11月の助教授昇任時に業績を虚偽申告したとして、南澤信之助教授(42)=学長付=を、21日付で懲戒解雇にすると発表した。論文のねつ造のほか、学会誌の論文採択通知書の偽造などが「極めて悪質な行為」として、通知書偽造は私文書偽造・同行使にあたるとして刑事告発する方針。

 同大の調査では、南澤助教授には盗用を含む教育学関係の論文ねつ造など8件の虚偽申告、4件の論文採択通知書偽造があった。盗用では第三者の論文を丸写しし、業績を信用させるため論文採択通知書を偽造。採用や昇任が有利になるように画策したという。同大によると同助教授は事実関係を認め、「申し訳ない」と話したという。

 勝山努・同大理事は「よもや業績を欺くとは思わず、虚偽を見抜けなかった。大学として管理責任があり心からおわびする」と謝罪。再発防止のため学内に委員会を設置し、全学部の教員選考のあり方を調査する。【武田博仁】

毎日新聞 2006720日 2000

<信州大>助教授、論文盗作や業績ねつ造したと懲戒免に

 信州大教育学部(長野市)の男性助教授(教育学専攻)が、論文の一部盗作や、業績をねつ造したとして同大学から懲戒免職処分を受けていたことが18日、分かった。助教授は大学側に異議を申し立てている。
 大学関係者によると、助教授は執筆した教育に関する複数の論文で、他人の論文の一部を無断引用していたという。さらに、論文誌に論文が掲載されたことを証明する書類をねつ造し、研究業績として大学に報告していたという。架空の専門誌を作り、そこに論文を掲載したとの報告をしていた疑惑も浮上している。採用の際
に助教授が提出した業績報告にも虚偽記載があったとみて、調べている。
 助教授の疑惑に関する情報が寄せられたため、大学は調査を開始。6月に懲戒免職処分とした。
 助教授は87年に信州大を卒業。その後、別の大学で修士号を取得するなどした後、03年4月に信州大教育学部講師、03年11月に同助教授となった。(毎日新聞)

2005
11月二重投稿の内部告発で調査開始。
2006
720日頃業績詐称で懲戒解雇。
調査から処分まで約8ヶ月。

(6)名古屋大学COE業績詐称事件

名古屋大学多元数理科学研究科の藤原一宏教授がCOE予算を取るための業績報告書で掲載予定でない論文を掲載予定と申告。同教授は訓告処分、予算は返上となった。

PDF
の2ページ目
http://megalodon.jp/2011-0415-0355-49/www.math.nagoya-u.ac.jp/ja/archive/report/download/AnnualReport-2004.pdf

(7)信州大学法科大学院設置申請の際の業績虚偽記載

信州大学が法科大学院設置申請時の業績報告書で 5本の論文が完成済みでないのに完成済みと記載した。法科大学院は一旦設置申請が却下となり再度申請して認可された。

関与した教授等は停職3ヶ月(又坂常人教授)、減給2ヶ月等の懲戒処分。

http://university.main.jp/blog2/archives/2005/04/post_896.html
http://university.main.jp/blog2/archives/2005/06/post_1269.html
http://megalodon.jp/2011-0415-0329-11/www.mext.go.jp/b_menu/shingi/daigaku/toushin/05112802.htm

(8)鹿児島国際大学虚偽報告事件

3
教授が業績評価報告書に虚偽記載したとして懲戒解雇。しかし、鹿児島地裁で取り消し。最高裁でも勝訴。教授は復帰した。

http://jinken-net.org/saiban/kakokudai/html_form01/keika-union.html
http://jinken-net.org/saiban/kakokudai/

(9)東京海洋大学准教授業績虚偽報告停職処分

採用選考時に業績を虚偽記載。印刷中でないものを印刷中と記載。過失と認定されたが、停職2ヶ月の処分。
後に裁判で一部の事実は認められたが、准教授として採用した事は良いとして懲戒処分取り消しの和解が成立。

http://megalodon.jp/2011-0405-1622-14/www.kaiyodai.ac.jp/topics/2101/15125.html
https://web.archive.org/web/20130601173542/http://www.kaiyodai.ac.jp/topics/2101/15125.html

http://megalodon.jp/2011-0410-2320-12/sankei.jp.msn.com/affairs/news/110405/crm11040512070002-n1.htm
https://web.archive.org/web/20110408141114/http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110405/crm11040512070002-n1.htm

おそらく
准教授A(海洋科学部) (30歳代・男性) 停職2ヶ月は中原尚知。
教授B(海洋科学部) (40歳代・男性)   停職14日は婁小波(ろしょうは)
この2人でほぼ間違いない。婁小波は中国人。

教授C(海洋科学部) (50歳代・男性)     戒告 は馬場治。
この人は違う可能性があるが、准教授の公募で取りまとめをしていたのはこの人らしい。
・採用案内の魚拓
http://megalodon.jp/2011-0508-1614-43/www.kaiyodai.ac.jp/koubo/221/226/22517.html

懲戒処分の公表の魚拓
http://megalodon.jp/2011-0405-1622-14/www.kaiyodai.ac.jp/topics/2101/15125.html

で述べられている准教授Aの著書
http://megalodon.jp/2011-0508-1618-09/www.hanmoto.com/bd/isbn978-4-89290-021-1.html

中原尚知が執筆者、婁小波は編著者。どちらも編著者なのだろう。

・中原尚知、婁小波に論文盗作疑惑があるとする文献
http://rose.hucc.hokudai.ac.jp/~h14306/091124tosakumondai.html
http://megalodon.jp/2011-0508-1622-28/rose.hucc.hokudai.ac.jp/~h14306/091124tosakumondai.html

本田幸子が自身の修士論文の内容を報告書として水産庁に提出。
この報告書の著者は本田氏で中原氏は著者として記載されていなかった。
しかし、後に北日本漁業経済学会に提出された論文は中原尚知、本田幸子の共著として提出され、内容も報告書と同じだった。そこで盗作と判断され論文は掲載取り消しとなった。

婁小波は同学会の指摘後に報告書の執筆に中原が加わったと同学会に書類を提出したが、それが隠蔽工作ととられたようだ。

この件は現在裁判中。

大学の懲戒処分はこのことと関係があるかもしれない。

東京海洋大学の論文取り消し事件は以前に見たが、一度公表された報告書が論文として提出されたので、二重投稿として掲載取り消しになったのではなく盗作疑惑があるので取り消された。

・参考文献
http://himadesu.seesaa.net/article/140391067.html

・情報源
http://megalodon.jp/2011-0508-1639-37/b.hatena.ne.jp/entry/sankei.jp.msn.com/affairs/news/110405/crm11040512070002-n1.htm

・上記准教授らの論文引き写し事件
http://megalodon.jp/2010-0205-1910-49/mainichi.jp/select/wadai/news/20100130dde041040041000c.html

(10)山梨大学業績水増し事件

山梨大学上里正男教授の論文水増しが朝日新聞で報道されたことがある。

フランスの小学校における技術教育の新動向 ( 技術教育研究 ) ( 2001 )

という査読付論文と同じ内容の査読なし論文がが大学の研究者総覧(web)で掲載され二重投稿ではないかと報道された。査読なし論文はどこかの国立研究所の報告書で、内容は同じだがタイトルは少し違う。
こちらの方が査読付論文より後に出た。

大学や教授は報告書は業務報告と考えており論文ではないので問題ないと主張。新聞では「査読なし論文」に載っているので問題だという文調だった。報告書の出版側も掲載できる内容ではなかったとコメントしている。

結局大学の研究者総覧の記載は同じ研究成果が違う研究成果と誤解される恐れがあるとして査読なし論文の記載を削除することのみで決着。懲戒処分等は一切なし。

思うに、大学の研究者総覧で報告書が査読なし論文に分類されていたのは査読付と査読なしの二つしか区分がなかったからかもしれない。ただ、報告書は査読なしの原著論文だからこの分類は正しい。

大学や教授は論文か報告書かという形式的な区別で二重投稿でないと判断したようだが、実態が同じなのに形式面で区別するのは誤り。それに論文とは学術的な成果を伝える文章一般であり、報告書でも立派に原著論文である。また、査読付論文の出版は一般に著作権譲渡契約をしているから、これを出版後は同一内容を無断で発表できないはず。査読なし論文の出版側が問題だといっていたのでおそらく許可は得ていない。本件は二重投稿の可能性が高い。

(11)国補助事業の成果の論文、1割超が重複 文科省が注意

https://web.archive.org/web/20120118052359/www.asahi.com/national/update/1205/TKY201112050171.html

(12)慈恵会医大、業績虚偽記載による研究費申請

文科省や慈恵医大によると、内科医は2014年度分の申請で、科学誌に受理されていない論文を業績欄に記載した。

文部科学省はこの内科医が関わる4件、計約2千万円の申請を却下した。

http://archive.fo/db5SP

(13)岡川梓 国立環境研究所の架空タイトルの業績記載による業績水増し

研究機関の業績評価の業績リストで同一内容の論文を複数出版したのに、その中の一つの論文のタイトル等を架空のタイトル等に変更し、共著を単著に変更。業績リスト上で重複発表や業績水増しがばれないような偽装工作を行った。

http://nieskaizan.doorblog.jp/
http://nieskaizan.doorblog.jp/archives/19862914.html

以上です。

ここ1、2年はこの手の業績詐称は発覚していませんが、度々起こっています。
過失でも懲戒処分を受ける例もあります。悪質なものだと論文の受理証明書の偽造、アニリール・セルカン氏が行ったようなタイトル、著者の変更といった偽装工作を行ったものもあります。
採用や昇進の審査で不正を行うと解雇や降格といった処分になる事もあるようです。
たぶん採用や昇進を無効にするという趣旨だと思います。

データのコピペと同じで、被疑者の方は過失と主張するのが常套手段で、公正に調査しなかった例もいくつかありました。
不正な論文や撤回すべき論文をメガコレクションでごまかして、採用・昇進、研究費申請をしていくのも不正なことだと思いますが、改善していません。

これらも改善が行われるとよいと思います。

世界変動展望 著者

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●8.【主要情報源】

① 2000年12月12日、研究公正局の報告:NIH Guide: FINDINGS OF SCIENTIFIC MISCONDUCT
★記事中の画像は、出典を記載していない場合も白楽の作品ではありません。

●コメント

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