2016年10月24日掲載。
ワンポイント:1981年、同僚のネカト追及の後、大学から解雇され、データねつ造をネイチャー誌に自分で告白したブリストル大学・準教授。事件の詳細は不明。
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目次(クリックすると内部リンク先に飛びます)
1.概略
2.経歴と経過
3.動画
4.日本語の解説
5.不正発覚の経緯と内容
6.論文数と撤回論文
7.白楽の感想
8.主要情報源
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●1.【概略】
マイケル・パーヴェス(Michael J. Purves、男性、顔写真未発見)は、英国・ブリストル大学(University of Bristol)・準教授(Reader)で、医師である。専門は生理学である。
1981年(49歳?)、同僚のネカト追及の後、大学から解雇され、データねつ造をネイチャー誌に自分で告白した。
事件の詳細は不明である。
英国・ブリストル大学(University of Bristol)。写真- Taken by Adrian Pingstone, Public Domain,出典
- 国:英国
- 成長国:英国?
- 医師免許(MD)取得:あり
- 研究博士号(PhD)取得: ?
- 男女:男性
- 生年月日:不明。仮に1932年1月1日生まれとする。1957年の最初の論文出版時を25歳と仮定した
- 現在の年齢:92 歳?
- 分野:生理学
- 最初の不正論文発表:1981年(49歳?)
- 発覚年:1981年(49歳?)
- 発覚時地位:ブリストル大学・準教授(Reader)
- ステップ1(発覚):第一次追及者は同僚で、学会要旨の結果を再現できないのでデータねつ造・改ざんではないかとブリストル大学に公益通報した
- ステップ2(メディア):
- ステップ3(調査・処分、当局:オーソリティ):①ブリストル大学・調査委員会
- 不正:ねつ造
- 不正論文数:少なくとも1報
- 時期:研究キャリアの中期から
- 結末:解雇
●2.【経歴と経過】
不明
●4.【日本語の解説】
★アレクサンダー・コーン(酒井シズ、三浦雅弘訳)の著書『科学の罠』(工作舎、1990年)
アレクサンダー・コーンの著書『科学の罠』(工作舎、1990年)の記述を以下に引用した。
●5.【不正発覚の経緯と内容】
無料アクセスできる事件の解説はウェブ上に1つしか見つからなかった。英語だが、記載内容は上記4章のコーンの著書に含まれるので省略した。
→ \A Rogues Gallery
それ以上の不正発覚の経緯の無料情報はインターネット上では入手できなかった。
1981年12月10日号のネイチャーでねつ造を告白したとある。書誌情報は以下である(閲覧有料)。
Nature. 1981 Dec 10;294(5841):509.
Scientific fraud: in Bristol now.
[No authors listed]
PMID:11643677
●6.【論文数と撤回論文】
2016年10月23日現在、パブメド(PubMed)で、マイケル・パーヴェス(Michael J. Purves)の論文を「Purves MJ [Author]」で検索すると、1957~1982年の26年間の68論文がヒットした。
2016年10月23日現在、撤回論文はない。
●7.【白楽の感想】
《1》詳細は不明
この事件の詳細は不明です。
パーヴェスは、どうしてデータねつ造をしたのか? パーヴェスの姿かたちは? 個人生活は? 教授との関係はどうだったのか? 同僚はどんな内容の公益通報をしたのか? 研究機関はどんな改善策を施したのか? 事例分析し、研究ネカトシステムの改善につながる点、学べる点は何か?
全くわかりません。
なお、事件の詳細がわかったとしても、35年前の事件から現代でも学べる点がどの程度あるのか、これまた、わかりません。
●8.【主要情報源】
① インターネット上の無料資料ではない。アレクサンダー・コーン(酒井シズ、三浦雅弘訳)の著書『科学の罠』(工作舎、1990年)
② 閲覧有料(未読):“Scientific Fraud: In Bristol Now,” Nature, 294, 509, 1981
★記事中の画像は、出典を記載していない場合も白楽の作品ではありません。