2019年12月14日掲載
ワンポイント:カロリンスカ医科大学(Karolinska Institute)・副学長の「2008年のPNAS」論文と「2016年のCancer Res.」論文に画像のねつ造・改ざんがあると、2018年7月(56歳)、ネカトハンターのレオニッド・シュナイダー(Leonid Schneider)が指摘した。調査の結果、ネカト実行者は第一著者でポスドクの、前者はヤウェン・リュウ(Yawen Liu)であり、後者はミン・ジア(Min Jia)だった。しかし、2人のポスドクはカロリンスカ医科大学を離れたためか、処分を受けなかった。ダールマン=ライトは有責とされたのを受け、2019年9月9日(57歳)、副学長を辞任した。教授職はキープした。国民の損害額(推定)は2億円(大雑把)。
【追記】
・ 2021年8月23日:裁判所はダールマン=ライトは無罪と判定:Dahlman-Wright is innocent! – For Better Science
・ 2020年9月10日:スウェーデン当局がダールマン=ライトはクロと判定:①The Karin Dahlman-Wright Show – For Better Science、②2020年9月4日:beslut-dnr-3_1_20_0022.pdf
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目次(クリックすると内部リンク先に飛びます)
1.概略
2.経歴と経過
3.動画
5.不正発覚の経緯と内容
6.論文数と撤回論文とパブピア
7.白楽の感想
9.主要情報源
10.コメント
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●1.【概略】
カリン・ダールマン=ライト(Karin Dahlman-Wright、ORCID iD:?、写真出典)は、スウェーデンのカロリンスカ医科大学(Karolinska Institute)・副学長で医師ではない。専門は分子生物学である。
2018年7月(56歳)、ネカトハンターのレオニッド・シュナイダー(Leonid Schneider)のブログの読者が、ダールマン=ライトの論文の画像がおかしいと、レオニッド・シュナイダーに連絡してきた。それで、レオニッド・シュナイダーと友人のネカトハンターであるクレア・フランシス(Clare Francis)が、スウェーデンのカロリンスカ医科大学(Karolinska Institute)に通報したのが、この事件の始まりである。
2018年11月26日(57歳)、スウェーデン政府のネカト調査機関である中央規範審査委員会(Central Ethics Review Board:CEPN)はデンマークのコペンハーゲン大学(University of Copenhagen)の生理学教授のニルス・ビレストラップ(Nils Billestrup)に調査を依頼した。
また、カロリンスカ医科大学(Karolinska Institute)はダールマン=ライトが副学長だったので、自分の大学がネカト調査するのは公正性に欠けると考え、イェーテボリ大学 (University of Gothenburg)に調査を依頼した。
2019年9月5日(57歳)、イェーテボリ大学の調査委員会は、ダールマン=ライト の10論文のうちの2論文をネカトと判定し、内1報はダールマン=ライトに責任があり、ネカト有罪とした。
但し、実際にネカトを行なったのは、「2008年のPNAS」論文では第一著者でポスドクのヤウェン・リュウ(Yawen Liu)であり、「2016年のCancer Res.」論文でも第一著者でポスドクのミン・ジア(Min Jia)であると判定した。この2人はどういうわけか、ネカト行為者と認定されながら、なんら処分を受けていない。
上記の判定を受けて、ダールマン=ライトは、4日後、「私の名前にネカトがリンクしていては、副学長の任務を続けることは不可能です」と述べ、副学長を辞任した。但し、教授職は維持している(2019年12月2日保存: Medarbetare)。
カロリンスカ医科大学(Karolinska Institute)。Pressfoto: Janos Kovacs。写真出典
- 国:スウェーデン
- 成長国:スウェーデン
- 医師免許(MD)取得:なし
- 研究博士号(PhD)取得:カロリンスカ医科大学
- 男女:女性
- 生年月日:1961年10月9日
- 現在の年齢:63 歳
- 分野:分子生物学
- 最初の不正論文発表:2008年(46歳)
- 不正論文発表:2008-2016年(46-54歳)の8年間
- 発覚年:2018年(56歳)
- 発覚時地位:カロリンスカ医科大学・副学長
- ステップ1(発覚):レオニッド・シュナイダー(Leonid Schneider)のブログの読者がダールマン=ライトの論文の画像がおかしいとシュナイダーに連絡した。レオニッド・シュナイダーとクレア・フランシス(Clare Francis)が、スウェーデンのカロリンスカ医科大学(Karolinska Institute)に公益通報
- ステップ2(メディア):レオニッド・シュナイダー(Leonid Schneider)のブログ、「パブピア(PubPeer)」
- ステップ3(調査・処分、当局:オーソリティ):①スウェーデン政府の中央規範審査委員会(Central Ethics Review Board:CEPN)。②イェーテボリ大学・調査委員会
- 大学・調査報告書のウェブ上での公表:あり。https://drive.google.com/file/d/0By2HqPi4t2RbQlFiSlRfRWd2XzZCeTVaMmR2TVZWTmJOb0RB/view
- 大学の透明性:実名報道で調査報告書(委員名付き)がウェブ閲覧可(◎)
- 不正:ねつ造・改ざん
- 不正論文数:2報。撤回論文なし。訂正論文が2報
- 時期:研究キャリアの中期から
- 職:事件後に副学長辞任(▽)、教授職は維持
- 処分:なし
- 日本人の弟子・友人:不明
【国民の損害額】
国民の損害額:総額(推定)は2億円(大雑把)。
●2.【経歴と経過】
主な出典:Karin Dahlman-Wright, Short CV, November 2015
- 1961年10月9日:生まれる
- 1986年(24歳):スウェーデンのチャルマース工科大学(Chalmers University of Technology)で学士号取得:化学工学
- 1991年(29歳):スウェーデンのカロリンスカ医科大学(Karolinska Institute)で研究博士号(PhD)を取得:分子内分泌学
- 1993年(31歳):同大学・ポスドク
- 1996年(34歳):同大学・準教授(Docent)
- 2000年(38歳):同大学・グループリーダー
- 2009年(47歳):同大学・教授
- 2009年8月-2015年8月(47 -53歳):同大学・生物科学栄養学部・学部長
- 2015年(53歳):同大学・インフラストラクチャ副学部長
- 2016年2月-2017年8月(54-55歳):同大学・学長(臨時)
- 2017年8月(55歳):同大学・副学長
- 2018年7月(56歳):ネカトが発覚
- 2019年9月(57歳):カロリンスカ医科大学・副学長を辞任。教授職は維持(2019年12月2日保存:Medarbetare)
●3.【動画】
以下は事件の動画ではない。
【動画1】
パウロ・マッキャリーニ(Paolo Macchiarini)(スウェーデン)の事件調査でダールマン=ライトが記者会見している動画:「KI Press Conference regarding the Macchiarini review – YouTube」(スウェーデン語)13分19秒。
Karolinska Institutetが2016/09/09 に公開
【動画2】
研究についての動画:「カリン・ダールマン=ライトにインタビュー(Intervju med Karin Dahlman Wright) – YouTube」(スウェーデン語)1分5秒。
Bayer Sverigeが2019/05/10 に公開
●5.【不正発覚の経緯と内容】
★カロリンスカ医科大学の生え抜き
カリン・ダールマン=ライト(Karin Dahlman-Wright)はカロリンスカ医科大学(Karolinska Institute)で1991年(29歳)に研究博士号(PhD)を取得後、同じ大学で、ポスドクから学長(臨時)まで上り詰めたカロリンスカ医科大学の生え抜きである。
指導教授は著名な学者のジャン=オーケ・グスタフソン(Jan-Åke Gustafsson 、写真出典)で、ダールマン=ライト が1990~2019年の30年間に発表した141論文の内、75論文がグスタフソンと共著である。
ダールマン=ライトはカロリンスカ医科大学の学長(臨時)だった時、パウロ・マッキャリーニ(Paolo Macchiarini)(スウェーデン)の大事件をカロリンスカ医科大学として調査した。その調査側の人間が、次項に述べるようにネカト被告になったのである。
★発覚の経緯
2018年7月(56歳)、ネカトハンターのレオニッド・シュナイダー(Leonid Schneider)のブログの読者が、レオニッド・シュナイダーにダールマン=ライトの論文の画像がおかしいと連絡してきた。
→ 2018年7月19日のレオニッド・シュナイダー(Leonid Schneider)のブログ:Former KI rector Dahlman-Wright: stones in a glass house – For Better Science
それで、レオニッド・シュナイダーが画像の異常を確認し、友人のネカトハンターであるクレア・フランシス(Clare Francis)と共に、スウェーデンのカロリンスカ医科大学(Karolinska Institute)に通報したのが、この事件の始まりである。
★中央規範審査委員会の調査、ビレストラップの調査
[白楽注:ダールマン=ライト事件のネカト調査は解読しにくい。また、白楽は過労死寸前(?)なので、一部、誤解しているかもしれない]
以下の主な出典 → 2019年3月18日のレオニッド・シュナイダー(Leonid Schneider)のブログ:
The Wonderful Adventures of Nils Billestrup with Swedish gels – For Better Science
2018年11月26日(57歳)、スウェーデン政府の中央規範審査委員会(Central Ethics Review Board:CEPN)はデンマークのコペンハーゲン大学(University of Copenhagen)の生理学教授のニルス・ビレストラップ(Nils Billestrup)に調査を依頼した。
2019年3月8日(57歳)、ビレストラップ教授は 調査報告者を14ページにまとめ中央規範審査委員会に提出した。以下に最初のページの上部を示す。全文は→ ココ。
ビレストラップ報告書は、ダールマン=ライトの8論文を分析し、そのうちの6論文に加工データがあったとした。6論文 の内の、2論文は研究の結論が疑問視された。1論文は既に訂正されていた。3論文は、デジタル操作されているが、その操作は「おそらく論文の結論に影響を与えない」とした。これらのネカト行為を行なったのはダールマン=ライトではなく若い研究室員とした。
8論文の内の2論文はネカトなしとしたが、レオニッド・シュナイダーは、ビレストラップが元データと照らし合わせていないためにネカトを見落としたのではないかと感想を述べている。
★イェーテボリ大学の調査
カロリンスカ医科大学(Karolinska Institute)はダールマン=ライトが学長(臨時)だったので、自分の大学がネカト調査するのは、公正性に欠けると考え、イェーテボリ大学 (University of Gothenburg)に調査を依頼した。
イェーテボリ大学のマリン・セランダ教授(Malin Celander、写真出典)が調査委員長になった。
2019年9月5日(57歳)、イェーテボリ大学のセランダ委員会は、10報の論文のうち2報がネカトに相当し、内1報のネカトに責任があるとし、ダールマン=ライトをネカトで有罪と判定した。
→ 2019 年9月6日のマリン・アマーニ(Malin Otmani)記者の「Nordic Life Science」記事:Karin Dahlman-Wright found guilty of misconduct in research
以下に2019年9月5日付け、19ページの調査報告書(スウェーデン語)の最初のページの上部を示す。全文は→ココ。
★ダールマン=ライトの辞任
2019年9月9日(57歳)、ダールマン=ライトは、「私の名前にネカトがリンクしていては、副学長の任務を続けることができません」と述べ、副学長を辞任した。但し、教授職は維持している。 → 2019 年9月10日のマリン・アマーニ(Malin Otmani)記者の「Nordic Life Science」記事:Karolinska Institutet’s vice president relieved from her assignment
大学理事会は、後任にアンダース・グスタフソン(Anders Gustafsson)を暫定副学長に選出した。
●【ねつ造・改ざんの具体例】
★「2016年のCancer Res.」論文
「2016年のCancer Res.」論文の書誌情報を以下に示す。
- Estrogen Receptor a Promotes Breast Cancer by Reprogramming Choline Metabolism
M Jia, T Andreassen, L Jensen, TF Bathen, I Sinha, H Gao, C Zhao, LA Haldosen, Y Cao, L Girnita, SA Moestue and K Dahlman-Wright.
Cancer Res. 2016 doi: 10.1158/0008-5472.CAN-15-2910
2019年12月13日現在、この論文は撤回されていない。2019年10月に訂正された。
→ Editor’s Note: Estrogen Receptor α Promotes Breast Cancer by Reprogramming Choline Metabolism | Cancer Research
2018年7月18日にアリサラム・バルガレ(Arisarum Vulgare)がパブピアで指摘した訂正前の図4 Aを下に示す。パブピアの画像の出典:https://pubpeer.com/publications/FE1B8CE34A5B26A1A2D49D21051038#1
調査委員会は、画像の再使用、元データの保存なし、他の著者とのコミュニケーションの欠陥、データ検証の欠陥などが深刻な問題だと指摘し、この「2016年のCancer Res.」論文は研究公正に違反していると結論した。
ネカト行為者は、第一著者でポスドクのミン・ジア(Min Jia)だが、ダールマン・ライトが、研究プロジェクト・リーダーで、論文原稿に署名し、連絡著者になっているので、ダールマン・ライトにネカトの責任があるとした。
実際、ダールマン・ライトは研究プロジェクトを実行した中心人物である。つまり、実験計画、データ分析、データの解釈、研究の監視に参加した。第一著者であるポスドクのミン・ジア(Min Jia)とデータを議論し、論文原稿を読み、コメントし、修正した。
ダールマン・ライトは図4Aの画像の重複を認めている。ただし、ミン・ジアが学術誌に送付した最終原稿をダールマン・ライトは受け取っていないこと、最終原稿には新しい図4Aがあったことを2018年7月に初めて知った。つまり、ネカト画像の投稿は知らなかったと釈明した。
図6Aに関して、ミン・ジアは図6Aを新しい図に置き換えたこと、図6Aが間違っていることを示すデータをダールマン・ライトに示していなかった。
さらに、ダールマン・ライトは、2018年1月に研究室を移動した時、バックアップデータを失ったと弁解した。
★「2008年のPNAS」論文
- The genome landscape of ERalpha- and ERbeta-binding DNA regions.
Y Liu, H Gao, TT Marstrand, A Ström, E Valen, A Sandelin, JA Gustafsson, K Dahlman-Wright.
PNAS 2008 doi: 10.1073/pnas.0712085105
理事会は、データを美しくするために画像の意図的な操作が行なわれたと見なした。したがって、研究公正に違反したと結論した。
ネカト行為者は、第一著者のヤウェン・リュウ(Yawen Liu)と推察されたが、ダールマン・ライトが、プロジェクトリーダーで、論文原稿に署名し、連絡著者になっているので、ネカトの責任があるとされた。なお、ヤウェン・リュウ(Yawen Liu)は、2007年1月22日ー2008年1月18日にジャン=オーケ・グスタフソン(Jan-Åke Gustafsson)研究室のポスドクだった。多分、中国人である。
2019年12月13日現在、この論文は撤回されていない。2019年1月22日に訂正された。
→ Correction for Liu et al., The genome landscape of ERα- and ERβ-binding DNA regions | PNAS
訂正記事で、ダールマン・ライトは次のように釈明している。
図1のウエスタンブロット画像を作成した第一著者の学生(つまり、ヤウェン・リュウ)が、研究結果に無関係で邪魔なバンドを除くため、バンドを切り貼りし、図1 A、Bを作成した。これはデータ改ざんに相当するので、元の実験データを使用し、図の作成ガイドラインに従って図1を作り直した。なお、図1 A、B、およびCの実験の生データを調べ、図1の結果の最終的な解釈、したがって論文全体の論旨に変更はないことを確認した。
訂正前の図1 Aをメガロドンテス・ジュクンドゥス(Megalodontes Jucundus)のパブピアの画像で以下に示す。以下のパブピアの2つ図の出典:https://pubpeer.com/publications/41C80EC8A114F4F852DDA74A138A28#1
https://pubpeer.com/publications/41C80EC8A114F4F852DDA74A138A28#2
そして、訂正後の図1 A、Bを以下に示す(出典は原著)。
[白楽の感想:図1 Aは、ネカト指摘されたAP1Aの両方ともバンドがなくバックグランドだけでから、訂正前後の変化を感じない。しかし、ネカト指摘されていないAP2Aは、訂正前には-+両方ともバンドがなかったのに、訂正後には、しっかりしたバンドがある。すごい訂正だ! というか、これは訂正というより別データではないか?
図1 Bは、訂正前の画像ではバンド間に切れ目がなかったが、訂正後には切れ目を付けた。これは、妥当な訂正だろう。訂正前はIgG-の画像がなかったが訂正後は加えられた。これも、妥当な訂正だろう。]
●6.【論文数と撤回論文とパブピア】
★パブメド(PubMed)
2019年12月13日現在、パブメド(PubMed)で、カリン・ダールマン=ライト(Karin Dahlman-Wright)の論文を「Karin Dahlman-Wright [Author]」で検索した。この検索方法だと、2002年以降の論文がヒットするが、2002~2019年の18年間の102論文がヒットした。
「Dahlman-Wright K[Author]」で検索すると、1990~2019年の30年間の141論文がヒットした。
指導教授のジャン=オーケ・グスタフソン(Jan-Åke Gustafsson)との共著論文を「Dahlman-Wright K[Author] AND Gustafsson JA[Author]」で検索すると、1990~2019年の30年間の75論文がヒットした。
2019年12月13日現在、「Retracted Publication」のフィルターでパブメドの論文撤回リストを検索すると、0論文が撤回されていた。
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★撤回論文データベース
2019年12月13日現在、「撤回監視(Retraction Watch)」の撤回論文データベースでカリン・ダールマン=ライト(Karin Dahlman-Wright)を「Dahlman-Wright」で検索すると、0論文がヒットし、0論文が撤回されていた。
★パブピア(PubPeer)
2019年12月13日現在、「パブピア(PubPeer)」では、カリン・ダールマン=ライト(Karin Dahlman-Wright)の論文のコメントを「Karin Dahlman-Wright」で検索すると6論文にコメントがあり、「Dahlman-Wright」で検索すると9論文にコメントがあった。
●7.【白楽の感想】
《1》監督責任
欧米では、研究室のポスドクがネカトをした時、ネカトを実施したポスドクが処分され、共著者である教授は処分されない。教授が監督責任で処分されるのは日本だけだと、今まで、白楽は指摘したきた。
今回の事件で、イェーテボリ大学の調査委員会は、カリン・ダールマン=ライト(Karin Dahlman-Wright、写真出典)をネカトで有罪と判定した。砕いて言えば、監督が不適切という監督責任で有罪である。
監督責任で有罪というダールマン=ライト事件は、白楽が調べた欧米のネカト事件では最初である。
もっとも、監督責任で有罪と言っても、大学からの懲戒処分はない。副学長を自主的に辞任しただけで、教授職はキープしている(2019年12月2日保存:Medarbetare)。
《2》ネカト者の処分
実際にネカトを行なったのは、「2008年のPNAS」論文では第一著者でポスドクのヤウェン・リュウ(Yawen Liu)であり、「2016年のCancer Res.」論文でも第一著者でポスドクのミン・ジア(Min Jia)である。
この2人はどういうわけか、ネカト行為者と認定されながら、なんら処分を受けていない。2人はスウェーデン国内にいないのだろう。
ヤウェン・リュウ(Yawen Liu)は11年前の論文、ミン・ジア(Min Jia)は3年前の論文である。
スウェーデンとしては処分を実行できなくても、もし、世界のどこかで研究職に就いていれば、世界の学術界に事実を伝え、世界の学術界として何らかの処分を科すべきだろう。
そうしなければ、今もこの2人は世界のどこかでネカト論文を出版し続けているかもしれない。
そう思って、パブメド(PubMed)で、「Yawen Liu[Author]」で検索すると2003~2019年の17年間の117論文がヒットした。
「Min Jia[Author]」で検索すると2002~2019年の18年間の259論文がヒットした。
両者とも、本記事ネカト者と同一人物がどうか確かめていない。
同一人物? その場合、
大丈夫?
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日本がもっと豊かに、そして研究界はもっと公正になって欲しい(富国公正)。正直者が得する社会に!
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●9.【主要情報源】
① ウィキペディア・スウェーデン語版: Karin Dahlman-Wright – Wikipedia
② レオニッド・シュナイダー(Leonid Schneider)のブログ:Search Results for “Karin Dahlman-Wright” – For Better Science
★記事中の画像は、出典を記載していない場合も白楽の作品ではありません。
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