「大学・研究所のネカト対処怠慢・隠蔽」カテゴリーアーカイブ

ドメニコ・プラティコ(Domenico Praticò)(米)

2024年6月5日掲載

ワンポイント:イタリアで育ったプラティコは米国のテンプル大学(Temple University)・教授になり、NIHから計約19億円の研究費を受給し、脳疾患やアルツハイマー病研究の大御所になった。2020年(58歳?)、コロンビア大学・助教授のムー・ヤン(Mu Yang、杨沐、中国の北京大学出身)が、論文のデータ異常を見つけ、NIH、研究公正局、学術誌に通報したが、どこもまともな対処をしてくれなかった。それで、ネカトハンターのエリザベス・ビック(Elisabeth Bik)などに協力を依頼した。現在、パブピアで36論文のデータ疑惑が指摘され、2022年10月(60歳?)以降、5論文が撤回された。しかし、テンプル大学と研究公正局はクロと発表していない。国民の損害額(推定)は19億円(大雑把)。
この事件は、白楽指定の重要ネカト事件である:ムー・ヤンの追求を詳細に報じたレオニッド・シュナイダー(Leonid Schneider)のブログ記事と「孙滔、王兆昱」記者の「2024年1月の中国科学报」記事は秀逸である。ムー・ヤンのネカト追求過程のわかりやすさ、研究公正局と大学の対処怠慢・隠蔽、学術誌の対処怠慢・隠蔽・調査不正など、研究公正局・大学・学術誌のネカト対処の貧困さがよく描かれている。

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