芸術デザイン学：ネリ・オックスマン（Neri Oxman）（米）

2024年4月10日掲載

ワンポイント：イスラエル生まれ育ちのオックスマンはマサチューセッツ工科大学（Massachusetts Institute of Technology）で研究博士号（PhD）を取得した。その後、2020年まで、同大学・メディアラボ（Media Lab）の教授だった。退職4年後の2024年1月5日（47歳）、博士論文と学術論文での盗用が指摘された。すぐ盗用を認め謝罪した。大学は調査していない。博士号は保持されている。大富豪の夫・ビル・アックマン（Bill Ackman）がハーバード大学のクローディン・ゲイ学長（Claudine Gay）の盗用を強く糾弾したすぐ後、妻・オックスマンの盗用が指摘された。盗用の程度は問題視するほどの量と質ではない。国民の損害額（推定）は数百万円（大雑把）。

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目次（クリックすると内部リンク先に飛びます）
１．概略
２．経歴と経過
３．動画
４．日本語の解説
５．不正発覚の経緯と内容
６．論文数と撤回論文とパブピア
７．白楽の感想
９．主要情報源
１０．コメント
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●１．【概略】

ネリ・オックスマン（Neri Oxman、ORCID iD：?、写真クレジット）は、イスラエルで生まれ育ち、2005～2010年（29～34歳）、米国のマサチューセッツ工科大学（Massachusetts Institute of Technology）で研究博士号（PhD）を取得した。その後、2010～2020年の10年間、オックスマンはそのマサチューセッツ工科大学(MIT)・メディアラボ（Media Lab）の教授だった。2020年（44歳）に退職し、オックスマン社（OXMAN）設立した。専門は生物学やコンピューター絡みの芸術デザインで、非常にユニークな創造活動をしている。

2024年1月5日（47歳）、大富豪の夫・ビル・アックマン（Bill Ackman）がハーバード大学のクローディン・ゲイ学長（Claudine Gay）の盗用を強く糾弾したすぐ後、「Business Insider」紙は、オックスマンの2010年の博士論文とマサチューセッツ工科大学・教授時代の3本の学術論文に盗用があったと報道した。

博士論文はマサチューセッツ工科大学(MIT)に提出したものだった。学術論文の盗用はウィキペディアを含むさまざまな情報源からの盗用だった。

2024年1月5日（47歳）、盗用の指摘を受け、オックスマンは直ぐに、いくつかの引用の誤りを認め、謝罪した。

マサチューセッツ工科大学（Massachusetts Institute of Technology）。写真出典

  • 国：米国
  • 成長国：イスラエル
  • 医師免許（MD）取得：なし
  • 研究博士号（PhD）取得：マサチューセッツ工科大学
  • 男女：女性
  • 生年月日：1976年2月6日
  • 現在の年齢：48歳
  • 分野：芸術デザイン
  • 不正論文発表：2010～2020年（34～44歳）の11年間
  • ネカト行為時の地位：マサチューセッツ工科大学・院生・教員・教授
  • 発覚年：2024年（47歳）
  • 発覚時地位：オックスマン社（OXMAN）・社長
  • ステップ１（発覚）：第一次追及者は「Business Insider」紙のロイド リー記者とマデリン バーグ記者（Lloyd Lee and Madeline Berg）
  • ステップ2（メディア）：「Business Insider」、「撤回監視（Retraction Watch）」
  • ステップ3（調査・処分、当局：オーソリティ）：①マサチューセッツ工科大学。調査していない
  • 大学・調査報告書のウェブ上での公表：なし。調査していない
  • 大学の透明性：調査していない（✖）
  • 不正：盗博、盗用
  • 不正論文数：博士論文を含め数報
  • 盗用ページ率：小さい％
  • 盗用文字率：小さい％
  • 時期：研究キャリアの初期・中期
  • 職：事件後に発覚時の地位を続けた（〇）
  • 処分：なし
  • 対処問題：なし
  • 特徴：本人が有名人で、夫が大富豪。夫が別の人の盗用を強く糾弾した直後に、妻の盗用が指摘された
  • 日本人の弟子・友人：不明

【国民の損害額】
国民の損害額：総額（推定）は数百万円（大雑把）。

●２．【経歴と経過】

  • 生年月日： 1976年2月6日、イスラエルのハイファで生まれた
  • 1993年（17歳）：ハイファのヘブライ・レアリ学校を卒業
  • 1993～1996年（17～20歳）：イスラエル空軍・軍人、中尉に昇進
  • 1996～1998年（20～22歳）：ヘブライ大学（Hebrew University）・医学部、2年後、中退
  • 1998年（22歳）：イスラエルのテクニオン・イスラエル工科大学（Technion Israel Institute of Technology）入学：建築学
  • 2004年（28歳）：英国・ロンドンの建築協会建築学校（Architectural Association School of Architecture）で学士号：建築学
  • 2005～2010年（29～34歳）：米国のマサチューセッツ工科大学（Massachusetts Institute of Technology）で研究博士号（PhD）を取得：建築デザイン。指導教授は ウィリアム・ミッチェル（William J. Mitchell）
  • 2010～2017年（34～41歳）：米国のマサチューセッツ工科大学（Massachusetts Institute of Technology）・メディアラボ（Media Lab）・教員
  • 2011年（35歳）：アルゼンチンの作曲家のオスバルド・ゴリホフ（Osvaldo Golijov）と結婚
  • 2015年（39歳）：ゴリホフと離婚
  • 2017～2020年（41～44歳）：マサチューセッツ工科大学（Massachusetts Institute of Technology）・メディアラボ（Media Lab）・正教授
  • 2019年（43歳）：米国の投資家でヘッジファンドマネージャーのビル・アックマン（Bill Ackman）と結婚
  • 2019年（43歳）：第1子女児を出産
  • 2020年（44歳）：オックスマン社（OXMAN）設立。社長
  • 2024年1月5日（47歳）：盗博、盗用が発覚
  • 2024年4月9日（48歳）現在：従来職を維持

●３．【動画】

以下は事件の動画ではない。

【動画1】
講演動画：「Design at the Intersection of Technology and Biology | Neri Oxman | TED Talks – YouTube」（英語）17分32秒。
TED（チャンネル登録者数 2410万人） が2015/10/30に公開

●４．【日本語の解説】

★2024年1月10日：ベンジンガ（Webull）：「ビル・アックマン、妻に対する盗作の主張に反論し、ウィキペディアを情報源として使ったのではなく、15語の定義のために使ったと言う」

出典 →　ココ、（保存版）　

英語版の自動翻訳かもしれない。

億万長者のヘッジファンドマネージャーであるビル・アックマンは、火曜日のX（旧ツイッター）への長文投稿で、妻のネリ・オックスマンに対する盗作の申し立てに反論するためにウェイバック・マシーンを使用したと述べた。

何が起こったのか：アックマンによると、この夫婦の弁護士は、2009年のオックスマンの論文執筆中に、インターネットアーカイブツールであるウェイバックマシンを使用して、マサチューセッツ工科大学またはMITの盗作ポリシーを精査したという。

続きは、原典をお読みください。

★2024年1月17日：マキ・ナカタ（Maki Nakata）（NewSphere）：「文化戦争の新たな武器となる剽窃問題 米大学長の辞任から広がる論争」

出典 →　ココ、（保存版）　

ゲイ追放に関与した重要人物の1人が、資産家で投資家のビル・アックマン（Bill Ackman）だ。ハーバード大学出身のビリオネで、過去に大学に寄付をした際にトラブルがあったことも指摘されている。アックマンは、大学キャンパスでイスラエルの暴力に反対するプロテストに対して、ゲイが強く非難しなかったことをきっかけに、X（旧ツイッター）を通じてゲイの学長としての資格についても疑いをかけるような個人攻撃を行った。

一方で、ゲイの辞任後、今度はアックマンの妻、ネリ・オックスマン（Neri Oxman）の剽窃問題が告発された。オックスマンはマサチューセッツ工科大学（MIT）の元教授で、ビジネスインサイダーがいくつかの盗用ケースを告発した。これに対しアックマンはXに、高等教育における問題を指摘するという自分の行動が、家族に対する攻撃につながったことは残念だとコメント。またMITの教員やビジネスインサイダーの社員に対しても剽窃問題の調査を行う意思を示した。

続きは、原典をお読みください。

●５．【不正発覚の経緯と内容】

★ユニークな人生

ネリ・オックスマン（Neri Oxman）の人生はかなりユニークである。

ネカトと人生のユニークさは関係がないと思うが、人間性を理解する上で記載しておく。

オックスマンの父親は建築家で、母親・リフカ・オックスマン（Rivka Oxman）は、建築学・デザインが専門である。

母親・リフカ・オックスマンは、イスラエルのテクニオン・イスラエル工科大学（Technion Israel Institute of Technology）の教授だが、米国のマサチューセッツ工科大学（Massachusetts Institute of Technology）で研究員だったこともある。

ネリ・オックスマンはイスラエル空軍で3年間、軍人として働き、中尉になったが、退職して、ヘブライ大学（Hebrew University）・医学部に入学した。

しかし、2年後、中退した。

そして、ネリ・オックスマンは母親の在職しているテクニオン・イスラエル工科大学大学に入学し、母親の軌跡を追うような人生を歩んでいく。

つまり、その後、母親が過去に在籍したマサチューセッツ工科大学に進み、さらに、母親の専門と同じ建築学・デザインで独創性を発揮していくのである。

★有名人、結婚・恋愛

ネリ・オックスマン（Neri Oxman）は有名人である。

有名人のスキャンダルはメディアが大きく報道する。

ネカト行為そのものと有名人であることは関係がないと思う人が多いだろうが、白楽は関係あると思っている。

一般論であるが、ネカト者はズルしているので歳の割に優秀とみなされ、出世が早い。その結果、有名になりやすい。ただ、オックスマンはネカトしたので出世が早かった、とは思えない。

オックスマンは、結婚・恋愛などの個人的な事柄がメディアで取り上げられる程、有名人である。また、現在の夫の言動は今回の盗用事件の背景にある。そのことを把握しておこう。

2011年（35歳）、アルゼンチンの作曲家のオスバルド・ゴリホフ（Osvaldo Golijov、写真出典）と結婚し、4年後の2015年（39歳）に離婚した。子供はいない。

2018年（42歳）、有名な映画俳優・ブラッド・ピット（Brad Pitt）との恋愛がメディアに取りあげられた。

ゴシップサイト『Page Six』によれば、ピットは最近、マサチューセッツ工科大学（MIT）のネリ・オックスマン教授と「時間を過ごしている」という。同教授は建築デザインやアートインスタレーションで数々の受賞歴を持ち称賛されている人物だ。出典（含。写真）2018年4月7日記事：ブラッド・ピット、MITの美人教授と時間を過ごす仲に :AOLニュース:AOLニュース(AOLニューススタッフ) – ニコニコチャンネル:エンタメ

2019年（43歳）、米国の投資家でヘッジファンドマネージャーのビル・アックマン（Bill Ackman、写真出典）と結婚した。

夫・アックマンは、億万長者でユダヤ人である。

アックマンは、1994年に結婚した最初の妻・カレン・アン・ハースコヴィッツ（Karen Ann Herskovitz）と2016年12月に別居していた。

アックマンは、巨額の寄付をする慈善活動家である。

例えば、ハワード・ヒューズ医学研究所を解雇され、性不正でマサチューセッツ工科大学を辞任した生物学者・デイヴィッド・サバティーニ（David Sabatini）を、アックマンは後援し、多額の寄付をした。　→　「レイプ」：デイヴィッド・サバティーニ（David Sabatini）（米） | 白楽の研究者倫理

2023年10月、イスラエル・ハマス戦争で、ハーバード大学の学部生がイスラエル国家を非難する活動を行なった時、アックマンは、企業がこれらの学生を雇用しないように名前の公表を求めた。反ユダヤ主義の活動を強く非難・批判した。

その流れで、さらに、ハーバード大学のクローディン・ゲイ学長（Claudine Gay）が反ユダヤ主義に寛容だったことで、学長辞任運動を行なった。この時発覚したゲイの論文盗用についても不正だと攻撃し、結局、ゲイは学長を辞任した。
　→　政治学：クローディン・ゲイ（Claudine Gay）（米） | 白楽の研究者倫理

★天才的デザイナー

ネリ・オックスマン（Neri Oxman）は生物学やコンピューター絡みの芸術デザインで、非常にユニークな活動をしている。

著作権上の問題があるので、オックスマンの作品をここに示さない。しかし、素晴らしい作品だと思う。　→　例えば：Neri Oxman exhibition 2023 – Google 検索（2024年4月9日保存版）

★発覚の経緯

2023年10月、ニューヨーク・ポスト紙はハーバード大学のクローディン・ゲイ学長（53歳）の盗用を最初に指摘した。

それを受けて、オックスマンの夫・ビル・アックマン（Bill Ackman）は、ハーバード大学のクローディン・ゲイ学長の盗用を批判し、学長を辞任すべきだと糾弾した。クローディン・ゲイが反ユダヤ主義に対する対応が曖昧だったことも糾弾の理由としては大きかった。

その直後の2024年1月5日（47歳）、「Business Insider」紙は、オックスマンの2010年の博士論文と3本の学術論文に盗用があったと指摘した。

博士論文はマサチューセッツ工科大学(MIT)に提出したものだった。学術論文の盗用はウィキペディアを含むさまざまな情報源からの盗用だった。

2010～2020年の10年間、オックスマンはそのマサチューセッツ工科大学(MIT)の教授を務めていた。

2024年1月5日（47歳）、盗用の指摘を受け、オックスマンは直ぐに、いくつかの引用の誤りを認め、謝罪した。

以下、オックスマンのツイッター文をDeepLで訳した。日本語がヘンだったので、白楽が少し編集した。

今朝、Business Insiderの記者から、2010年にMITで完成させた私の330ページに及ぶ博士論文「マテリアルベースのデザイン・コンピュテーション」には4つのパラグラフがあるが、私が使用した特定の箇所に引用符を省略していると指摘するメールを転送された。

問題の4つの段落については、それぞれの段落の末尾、および論文の詳細な参考文献の末尾ページに参考文献を記載し、原典の著者を適切にクレジットした。

★マサチューセッツ工科大学の調査

2024年4月9日現在、マサチューセッツ工科大学(MIT)はオックスマンの盗用を研究不正として調査していない。

オックスマンは2020年にマサチューセッツ工科大学を退職している。

マサチューセッツ工科大学はオックスマンを処分していない。

オックスマンは博士号を保持している。

https://www.madamearchitect.org/interviews/2020/8/31/neri-oxman

★ジョナサン・ベイリー（Jonathan Bailey）の解説

この項の出典　→　2024年1月15日のキャサリン・ロング記者とジャック・ニューシャム記者（Katherine Long and Jack Newsham）の「Business Insider」記事：Bill Ackman’s Wife, Neri Oxman, Plagiarized in Her MIT Dissertation

盗用研究の専門家であるジョナサン・ベイリー（Jonathan Bailey）は、ハーバード大学（Harvard University）・学長のクローディン・ゲイ（Claudine Gay）が盗用で糾弾された事件と、今回のオックスマンの盗用を比較している。
　→　政治学：クローディン・ゲイ（Claudine Gay）（米） | 白楽の研究者倫理

というのも、オックスマンの夫・ビル・アックマン（Bill Ackman）は、クローディン・ゲイ学長の盗用を強く批判し、学長を辞任すべきだと糾弾していたからである。

ベイリーは、オックスマンとゲイの2人は論文執筆で間違いを犯したが、ほとんど同じレベルの盗用だと指摘した。

数百ページに及ぶ博士論文の中のほんの少しの不適切な引用は、通常、学術界では解雇の対象にならない。

2024年1月2日、クローディン・ゲイ（53歳）はハーバード大学・学長を辞任したが、博士号は剥奪されていない。

この種の盗用は、他人の文章を自分の文章のように盗んで、それを自分の著作物とする意図的な悪業ではなく、単にズサンな執筆スタイルなために、引用し忘れた盗用だと、ベイリーは指摘している。

2人共、テキストを流用したのだが、引用符で囲むのを忘れたか、後で言い換えるつもりだったが言い換えるのを忘れたである。

学術界では、これは取るに足らないものである。

研究者がこの種の間違いを犯した場合、典型的な指針は、論文を訂正する事だ。

また、場合によると、研究論文執筆法の再教育コースを受講する程度だと、盗用研究の専門家であるベイリーは述べている。

●【盗用の具体例】

★「2010年の博士論文」

2010年（34歳）、ネリ・オックスマン（Neri Oxman）は米国のマサチューセッツ工科大学（Massachusetts Institute of Technology）で研究博士号（PhD）を取得した。

その時提出した330ページの博士論文に盗用があった。

以下の盗用比較図の出典：2024年1月5日：How Claudine Gay’s Plagiarism Compares to That of Neri Oxman

ドイツの物理学者クラウス・マテック（Claus Mattheck）が1998年に出版した本（下記左）から引用や出典を明示せずにほぼ逐語盗用した（右）。

盗博が発覚後、オックスマンは、「言い換えた際にうっかり引用しなかったことをマテック氏に深くお詫びする」と、盗用を認め、謝罪した。

★xxxx年のオックスマンの盗用論文1

以下は、イスラエルのスティーブ・ワイナー（Steve Weiner）とH・ダニエル・ワグナー（H. Daniel Wagner）の被盗用論文と、オックスマンの盗用論文。

★xxxx年のオックスマンの盗用論文2

盗用比較図をアップできないが、ここに例がある　→　https://twitter.com/literalbanana/status/1743845961116582370

●６．【論文数と撤回論文とパブピア】

データベースに直接リンクしているので、記事を閲覧した時、リンク先の数値は、記事執筆時の以下の数値より増えていると思います。

★スコーパス（Scopus）

2024年3月9日現在、スコーパス（Scopus）で、ネリ・オックスマン（Neri Oxman）の論文を「Neri Oxman」で検索した。2007～2022年の16年間の58論文がヒットした。

★パブメド（PubMed）

2024年4月9日現在、パブメド（PubMed）で、ネリ・オックスマン（Neri Oxman）の論文を「Neri Oxman[Author]」で検索した。この検索方法だと、2002年以降の論文がヒットするが、2015～2022年の8年間の13論文がヒットした。

2024年4月9日現在、「Retracted Publication」のフィルターでパブメドの論文撤回リストを検索すると、0論文が撤回されていた。

★撤回監視データベース

2024年4月9日現在、「撤回監視（Retraction Watch）」の撤回監視データベースでネリ・オックスマン（Neri Oxman）を「Neri Oxman」で検索すると、0論文が撤回されていた。

★パブピア（PubPeer）

2024年4月9日現在、「パブピア（PubPeer）」では、ネリ・オックスマン（Neri Oxman）の論文のコメントを「Neri Oxman」で検索すると、0論文にコメントがあった。

●７．【白楽の感想】

《１》盗用の程度　

ネリ・オックスマン（Neri Oxman）の盗用の指摘に関して、クローディン・ゲイ（Claudine Gay）の記事で書いたことを以下に再掲する。

「文章を盗んで、自分の書いた文章にした盗用」と「ズサンな執筆の結果、盗用になってしまった盗用」の線引き、基準を明確に設定すべきだと思う。　→　政治学：クローディン・ゲイ（Claudine Gay）（米） | 白楽の研究者倫理

つまり、オックスマンの盗用の程度は問題視するほどの量と質ではない。

https://www.surfacemag.com/articles/neri-oxman-research-lab-new-york/

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日本の人口は、移民を受け入れなければ、試算では、2100年に現在の7～8割減の3000万人になるとの話だ。国・社会を動かす人間も7～8割減る。現状の日本は、科学技術が衰退し、かつ人間の質が劣化している。スポーツ、観光、娯楽を過度に追及する日本の現状は衰退を早め、ギリシャ化を促進する。今、科学技術と教育を基幹にし、人口減少に見合う堅実・健全で成熟した良質の人間社会を再構築するよう転換すべきだ。公正・誠実（integrity）・透明・説明責任も徹底する。そういう人物を昇進させ、社会のリーダーに据える。また、人類福祉の観点から、人口過多の発展途上国から、適度な人数の移民を受け入れる
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●９．【主要情報源】

① ウィキペディア英語版：Neri Oxman – Wikipedia
② 2019年x月x日のスペンサー・ベイリー（Spencer Bailey）記者の「Time Sensitive」記事：Neri Oxman on Her Extraordinary Visions for the “Biological Age” – Time Sensitive
③ 2024年1月5日のロイド リー記者とマデリン バーグ記者（Lloyd Lee and Madeline Berg）の「Business Insider」記事：How Claudine Gay’s Plagiarism Compares to That of Neri Oxman
④ 2024年1月15日のキャサリン・ロング記者とジャック・ニューシャム記者（Katherine Long and Jack Newsham）の「Business Insider」記事：Bill Ackman’s Wife, Neri Oxman, Plagiarized in Her MIT Dissertation
⑤ 2024年1月9日のカレン・ホー（Karen K. Ho）記者の「ARTnews」記事：Who is Neri Oxman and Why Has She Been Accused of Plagiarism?
⑥ 2024年1月11日のアイヴァン・オランスキー（Ivan Oransky）記者の「撤回監視（Retraction Watch）」記事：Neri Oxman accused of lifting from article whose plagiarism led to downfall of concussion expert – Retraction Watch
★記事中の画像は、出典を記載していない場合も白楽の作品ではありません。

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