「性的暴行」:韓国語学:ジェギョン・パク(朴在慶、Jae-kyung Park)(台湾)

2021年2月21日掲載 

ワンポイント:ジェギョン・パク(男性)はソウル大学で博士号を取得した韓国人で、2017年2月(43歳)、台湾の国立政治大学(National Chengchi University)・韓国語学科の準教授に就任した。就任直後の3月から、大勢の学生がいる教室で女性学生の身体を触り、研究室に呼び出した女性学生の内股を触るなどの性的暴行を繰り返した。就任4か月後の2017年6月(43歳)、被害学生が警察に訴えた。国会議員のティンフェイ・チン議員(陳亭妃)が事件についての記者会見を開くほどの事件になり、2017年6月(43歳)、懲戒解雇された。刑事事件として裁判になり、地裁・高裁で「太ももや尻などを触って懲役1年2カ月(または約150万円の罰金)」が確定した。民事裁判では約290万円の支払いも命じられた。ところが、2019年7月16日(45歳)、高裁の不手際で、ジェギョン・パクは韓国に逃亡した。2021年2月20日(47歳)現在、刑の執行を免れている。国民の損害額(推定)は2億円(大雑把)。

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目次(クリックすると内部リンク先に飛びます)
1.概略
2.経歴と経過
3.動画
4.日本語の解説
5.不正発覚の経緯と内容
6.論文数と撤回論文とパブピア
7.白楽の感想
8.主要情報源
9.コメント
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●1.【概略】

ジェギョン・パク(Park Jae-kyung、https://orcid.org/0000-0001-6492-2758、写真出典)は、韓国人で、台湾の国立政治大学(National Chengchi University)・韓国語学科・準教授だった。専門は韓国語である。

2017年2月(43歳)、台湾の国立政治大学(National Chengchi University)・韓国語学科の準教授に就任した。

就任直後の3月から、大勢の学生がいる教室で女性学生の身体を触り、研究室に呼び出した女性学生の内股を触るなどの性的暴行を繰り返した。

2017年5月(43歳)、ジェギョン・パクの就任3か月後、被害学生たちは大学に被害を訴えた。

2017年6月(43歳)、ジェギョン・パクは、就任4か月後、国立政治大学を懲戒解雇された(dismissed)。

2017年10月(43歳)、被害学生は警察に訴えた。

国会議員のティンフェイ・チン議員(陳亭妃)が事件についての記者会見を開くほどの事件になり、2017年6月(43歳)、懲戒解雇された。

刑事事件として裁判になり、地裁・高裁で「太ももや尻などを触って懲役1年2カ月(または約150万円の罰金)」が確定した。民事裁判では約290万円の支払いが命じられた。

ところが、2019年7月16日(45歳)、高裁の不手際で、ジェギョン・パクは韓国に逃亡した。

2021年2月20日(47歳)現在、刑の執行を免れている。

国民の損害額(推定)は2億円(大雑把)。

国立政治大学(National Chengchi University)。写真出典

  • 国:台湾
  • 成長国:韓国
  • 研究博士号(PhD)取得:韓国のソウル大学
  • 男女:男性
  • 生年月日:仮に1973年12月31日生まれとする。2019年3月15日の新聞「ETtoday新聞雲」に45歳とあったので
  • 現在の年齢:50 歳
  • 分野:韓国語学
  • セクハラ行為:2017年3-5月(43歳)の3か月間
  • 最初に訴えられた:2017年(43歳)
  • 社会に公表年:2017年(43歳)
  • 社会に公表時地位:国立政治大学・準教授
  • ステップ1(発覚):第一次追及者は被害者の女性学生で大学に公益通報
  • ステップ2(メディア):「三立新聞網」、「Taiwan News」など多数のメディア
  • ステップ3(調査・処分、当局:オーソリティ):①国立政治大学、大学は調査していない? ②国会議員であるティンフェイ・チン議員(陳亭妃)。③警察。④裁判所
  • 大学・調査報告書のウェブ上での公表:なし。大学は調査していない?
  • 大学・処分のウェブ上での公表:なし。機関以外がウェブ公表(⦿)
  • 大学の透明性:機関以外がウェブ公表(⦿)
  • 不正:性的暴行
  • 被害者数:少なくとも8人の女性学生。内2人が告訴
  • 時期:研究キャリアの中期から
  • 職:事件後に研究職(または発覚時の地位)を解雇(Ⅹ)
  • 処分:大学を解雇。刑事裁判で懲役1年2カ月(または約150万円の罰金)。民事裁判で約290万円の支払い
  • 日本人の弟子・友人:不明

【国民の損害額】
国民の損害額:総額(推定)は2億円(大雑把)。

●2.【経歴と経過】

  • 生年月日:仮に1973年12月31日生まれとする。2019年3月15日の新聞「ETtoday新聞雲」に45歳とあったので
  • xxxx年(xx歳):xx大学(xx)で学士号取得
  • xxxx年(xx歳):xx大学(xx)で修士号(MS)を取得
  • 2003年3月~2005年8月(29~31歳):韓国のソウル大学(Seoul National University)で研究博士号(PhD)を取得:韓国語学
  • 2017年2月1日(43歳):台湾の国立政治大学(National Chengchi University)・韓国語学科(Department of Korean Language and Culture)・準教授(full-time associate professor)。なお、職位は契約助教授(Contracted Assistant Professor)、という記述もある
  • 2017年3月~5月(43歳):性的暴行
  • 2017年6月(43歳):台湾の国立政治大学を解雇(dismissed)
  • 2017年10月(43歳):セクシャルハラスメント防止法違反で起訴
  • 2018年末(44歳):刑事裁判。一審で有罪判決。懲役1年2カ月、または罰金42万台湾元(約150万円)
  • 2019年7月16日(45歳):韓国に逃亡した。2019年末に逃亡という記事もある
  • 2019年12月4日(45歳):民事裁判。台北地方法院(地裁)は計80万元(約290万円)の支払いを命じた
  • 2020年2月27日(46歳):刑事裁判。高裁は一審の判決を支持。懲役1年2カ月、または罰金42万台湾元(約150万円)の刑が確定
  • 2021年2月20日(47歳)現在:韓国に逃亡し、台湾としては処罰を実行できない

●3.【動画】

【動画1】
ニュース動画:「政大の韓国のオオカミ先生はセクハラの罪で1年2か月の懲役は不満と訴えた(政大韓籍狼師涉性騷 遭判1年2月不滿上訴)- YouTube」(中国語)1分50秒。
東森新聞 CH51が2019/05/02に公開

【動画2】
ニュース動画:「出国禁止命令の失敗? 韓国のオオカミ先生が逃亡し女性学生は賠償を求める相手がいない(境管失效?韓籍狼師跑了 女學生求償無門)- YouTube」(中国語)1分42秒。
TVBS新聞網が2019/12/05に公開

●4.【日本語の解説】

★2019年12月5日:エキサイトニュース(劉世怡/編集:塚越西穂):「女子大生にセクハラ 韓国人の男に290万円賠償命令/台湾」

出典 → ココ、(保存版) 

(台北中央社)国立大学の女子学生2人がセクハラ被害に遭ったとして韓国籍の元教員に各100万台湾元(約360万円)の損害賠償を求めた民事裁判で、台北地方法院(地裁)は4日、計80万元(約290万円)の支払いを命じた。

検察の調べによると、被告は国立政治大学(台北市)韓国語学科に勤務していた2017年3月から5月にかけて、言語交換を理由に女子大生を研究室に招き入れ、太ももや臀部などを触った。告発者の証言などから被害者は少なくとも8人いるとみられ、このうち2人が告訴に踏み切った。

★2019年12月6日:中央社フォーカス台湾(劉世怡/編集:塚越西穂):「女子大生にセクハラの韓国籍男、海外逃亡 指名手配へ/台湾」

出典 → ココ、(保存版) 

(台北中央社)国立大学の女子学生にセクハラをしたとして有罪判決を受け、台湾高等法院(高裁)で係争中の韓国籍の男が海外逃亡していたことが分かった。男は指名手配される見通し。同院が5日、明らかにした。

★2020年2月27日:ライブドアニュース(劉世怡/編集:塚越西穂):「女子大生にセクハラ、海外逃亡の韓国人元教員 有罪確定/台湾」

出典 → ココ、(保存版) 

(台北中央社)女子大生の太ももや尻などを触ったとしてセクシャルハラスメント防止法違反の罪に問われ、一審で有罪判決を受けていた韓国人元教員、朴在慶被告の控訴審判決が27日、台湾高等法院(高裁)で言い渡された。朴被告は結審を待たずに昨年末までに海外逃亡している。高裁は一審の判決を維持し、懲役1年2カ月、または罰金42万台湾元(約150万円)の刑が確定した。

朴被告が勤務していたのは、台北市内の国立政治大学・韓国語学科。2017年3月から5月にかけ、職務上の地位を利用して女子大生2人にセクハラ行為を繰り返し、同年10月、セクハラ防止法違反で起訴された。朴被告は2018年末の一審判決を不服として控訴していた。

・・・中略・・・

2人の被害者が損害賠償を求める民事訴訟(一審)で勝訴しており、台北地方法院(地裁)が昨年12月、朴被告に計80万元(約290万円)の支払いを命じている。

●5.【不正発覚の経緯と内容】

★ジェギョン・パク(Park Jae-kyung)の人生

ジェギョン・パク、朴在慶(Park Jae-kyung、写真出典)は韓国人で、韓国のソウル大学(Seoul National University)で韓国語学専攻の研究博士号(PhD)を取得した学者である。

2017年2月1日(43歳)、ジェギョン・パクはビデオインタビューを受けた後、台湾の国立政治大学(National Chengchi University)・韓国語学科(Department of Korean Language and Culture)に契約助教授(Contracted Assistant Professor)として、韓国語の教育に就任した。別の記事では、準教授(full-time associate professor)として就任したとある。

国立政治大学に赴任前の所属は不明である。どうして台湾の国立政治大学に赴任したのかも不明である。ヒョットしたら前職は韓国の大学教員で、その大学を性不正で解雇されたのかもしれない。

国立政治大学に就任してすぐの2017年3月(43歳)から、女性学生の太ももや臀部などを触る性的暴行をした。

この時、ジェギョン・パクは独身だったのか結婚していたのかは不明である。

たとえ独身だとしても、性的暴行が許されることはない。

3か月間で被害者が少なくとも8人いたというから、特定の女性学生との恋愛が破綻して性的暴行と訴えられた可能性はない。

★ジェギョン・パク(Park Jae-kyung)の性不正事件概略

国立政治大学・韓国語学科に2017年2月(43歳)就任した、翌月の2017年3月に大学で4つのコースを教え始めた直後から、ジェギョン・パクは国立政治大学・韓国語学科で、大勢の学生がいる教室で女性学生のお尻に公然と触った。

ジェギョン・パクが女性学生のお尻に触った図(黃質彬が描いた)。出典:https://news.ltn.com.tw/news/society/paper/1337081

また、韓国語の指導という名目でジェギョン・パクの研究室に女性学生を呼び出し、太ももや尻など触る性的暴行を繰り返した。被害学生数はすくなくとも8人で、内1人は内股まで触られた。

被害が顕著な例は、2017年5月(43歳)に起こった。

女性学生の1人は研究室に夜に来るように言われた。研究室ではジェギョン・パクに手を握られ、強く抱かれ、韓国語で「愛してる」と言わざるを得なかった。女性学生が帰る深夜1時頃まで性的暴行が執拗に加えられた。

2017年5月(43歳)、ジェギョン・パクの就任3か月後、被害学生たちは大学に被害を訴えた。

国立政治大学の合計102人の学生も、ジェギョン・パクは大学の教官にふさわしくないという声明に署名し、大学に提出した。

2017年6月(43歳)、ジェギョン・パクの就任4か月後、学生たちに人気のある台湾のオンラインフォーラム「PTT」とFacebookに「ジェギョン・パクはセックス・オオカミ先生(狼師)」だと投稿されていた。

しかし、ジェギョン・パクは学生が過剰に反応していると反論した。つまり、「女性学生は自分(パク)を好きだということは知っているのに、頭では認めていないので、このような反応をするのだ」と述べている。

2017年6月(43歳)、民主進歩党(民進党、DPP)の国会議員であるティンフェイ・チン議員(陳亭妃、Chen Ting-fei – Wikipedia)が記者会見を開き、ジェギョン・パクの性的暴行を公表した。男女共同参画教育委員会は、調査の結果、ジェギョン・パクは9人の女性学生に不適切に触れたと報告した。ティンフェイ・チン議員は以下の写真(出典)の右から2人目の女性。

2017年6月(43歳)、ジェギョン・パクは、就任4か月後、国立政治大学を懲戒解雇された(dismissed)。

2017年10月(43歳)、被害女性学生の内の2人が警察に訴えた。台北の検察官は調査し、ジェギョン・パクはセクシャルハラスメント防止法違反で起訴した。

2018年12月(44歳)、台北地方法院(地裁、一審)で刑事裁判の有罪判決を受けた。懲役1年2カ月、または罰金42万台湾元(約150万円)の刑が宣告された。

多くの関係者が驚いたことに、ジェギョン・パクは判決を不服として、控訴した。示談の余地もないと主張し、かなり強硬な態度で振舞った。

ジェギョン・パク(Park Jae-kyung)。写真/撮影は劉昌松・記者、出典:https://www.ettoday.net/news/20190315/1396785.htm

2019年7月16日(45歳)、高裁の不手際で、ジェギョン・パクは韓国に逃亡した。

2019年12月4日(45歳)、被告の不在のまま、民事裁判が行なわれ、台北地方法院(地裁)は、ジェギョン・パクに計80万元(約290万円)の支払いを命じた。

2020年2月27日(46歳)、控訴審で、台湾高等法院(高裁)は一審の判決を支持し、懲役1年2カ月、または罰金42万台湾元(約150万円)の刑が確定した。

2021年2月20日(47歳)現在、韓国に逃亡したジェギョン・パクは、台湾での刑の執行を免れている。

台湾と韓国の間には犯罪人引渡し協定などの司法共助の取り決めがない。韓国に逃亡したジェギョン・パクを強制的に台湾に連れ戻すことは難しい。ジェギョン・パクは台湾で法的処罰が科されることはないだろう。

★出国

2018年12月(44歳)、ジェギョン・パクは、台北地方法院(地裁、一審)で懲役14か月の有罪判決を受けた。

台北地方裁判所はジェギョン・パクが台湾から出国することを禁じた。

ジェギョン・パクは無罪を主張し、台湾高等法院(高等裁判所)に上訴し、2019年5月(45歳)の法廷審問に出席した。

台北地方法院(地裁)がジェギョン・パクに出国禁止命令を下した期限は2019年4月7日(45歳)までだった。台湾高等法院が出国禁止命令の延長をしなければ、2019年4月7日に失効してしまう。

ところが、台湾高等法院は「不手際」で、出国禁止命令の延長に失敗したのである。この失敗は「単に手続きを忘れた」のか、特別の理由があるのか、白楽は把握できなかった。

被告の不在のまま、裁判が行なわれる状況になり、台湾高等法院は、ジェギョン・パクの出国を禁じる新たな命令が出せなかったことを謝罪した。

【性不正の具体例】

性不正の具体例な行為は、上記した以上のことはわからない。

被害女性は名前・姿を公表していない。

それで、省略する。

●6.【論文数と撤回論文とパブピア】

省略

●7.【白楽の感想】

《1》罰則

ジェギョン・パク事件で、ジェギョン・パクは2人の女性学生の太ももや尻などを触って、刑事裁判で懲役1年2カ月、または罰金42万台湾元(約150万円)の判決を受け、民事裁判で80万元(約290万円)の支払いを命じられた。

スゴイ!

「太ももや尻などを触って懲役1年2カ月」、台湾、素晴らしい!

正確には、「または約150万円の罰金」だけど。

民主進歩党(DPP)のティンフェイ・チン議員(陳亭妃、Chen Ting-fei – Wikipedia)が記者会見を開き、ジェギョン・パクの性的暴行を公表したのも、立派!

日本では、懲役も罰金もない。刑事事件や民亊事件も珍しい。

それに、国会議員が記者会見を開き、加害者を糾弾するなんて、日本では聞いたことがない!

日本では、女性学部生・院生への大学教員の性不正は「やり得」である。保護者の父親から殴られることもない。

最近、ようやく、セクハラ・アカハラ教員を大学から排除する運動が行なわれるようになった。 → キャンペーン ・ 広島市立大学: 大学は学生を守って!広島市立大学教員の行ったハラスメントに対する懲戒処分内容の再考と厳罰化を求めます。 ・ Change.org

停職程度の処分では、性被害学生は路頭に迷う。性被害学生は、加害教授の授業に出れない。加害教授と学内で出くわす恐怖もあって、そもそも登校自体が難しい。

広島市立大学は学生を守ってあげてください。保護者の父親も自分の娘・息子を守るために大学に怒鳴り込んでください。

いつも思うのだが、日本の大学は、学生の側に立っておらず、性加害教員の味方のように思える。これじゃ、被害者は救われない、

日本は台湾を見習え!

広島を地盤とする岸田文雄・議員、広島市立大学の学生を守る記者会見を開いたらどうです。地元の学生1人の困惑を救えなくて、日本の国民1億人の困惑を救えるんですか!

《2》日本は大学教員に大甘 

上記したように、日本では大学教員が学部生・院生に性的暴行をしても、停職でスミ、懲役も罰金もない。刑事事件や民亊事件も珍しい。

ここ数か月以内の例をあげよう。

大阪大学(国立の大学)の男性准教授(30代)が、何度も指導下の女性学生の体を触っていたのに、停職4か月で、実名は非公表である。停職明けに、被害者の女性学生は学内でこの准教授と出くわす可能性がある。登校できるのだろうか? 保護者の父親は立ち上がれ! → 2020年12月16日の「NHK」記事:阪大准教授 セクハラで停職処分|NHK 関西のニュース

ところが、同じ研究者でも大学に所属していない産業技術総合研究所(国立の研究所)の研究員が、研究の流れで女性の胸や下半身を触ると、準強制わいせつ容疑で逮捕された。実名も公表された。 → 2021年2月17日の「NHK」記事:産総研研究員わいせつ容疑再逮捕|NHK 茨城県のニュース

大学と非大学のこの格差、とても、非常に、メチャクチャ、不条理に、おかしくないか? 大学教員は上級国民なのか?

《3》わざと国外逃亡? 

ジェギョン・パクの性的暴行は台湾の裁判所で「太ももや尻などを触って懲役1年2カ月(または約150万円の罰金)」が確定した。

しかし、その半年前の2019年7月16日(45歳)、高裁の不手際で、ジェギョン・パクは韓国に逃亡した。

台湾高等法院(高裁)が謝罪しているので、「高裁の不手際」と書いたが、単に書類を出し忘れたとか、承認されないような申請書を提出したとは思えない。ジェギョン・パクを「わざと」韓国に逃がしたのではないだろうか?

犯罪者の国際的な扱い方のこのあたりの「アウンの呼吸」を白楽は把握していないが、政治的・外交的な配慮が働いたのだろうか?

ジェギョン・パクは韓国にとって重要人物なんだろうか? 性不正事件を起こすような研究者が重要人物だと思えない。むしろ、韓国としては、帰国して欲しくない人物で、台湾にズーットいてもらいたいと思えるのだが、どうも、よくわからない。

《4》どうして? 

ジェギョン・パクの国立政治大学に赴任前の所属は不明である。どうして台湾の国立政治大学に赴任したのかも不明である。

ジェギョン・パクは2017年2月(43歳)に国立政治大学に赴任し、翌3月から授業が始まってすぐに性的暴行を始めている。

性的暴行の常習者という印象を受けた。

ヒョットしたら前職は韓国の大学教員で、その大学から性不正で解雇されたのかもしれない。

もしそうなら、このような事件を防ぐには、性不正の情報公開が重要だろう。国立政治大学に赴任前に性不正で解雇された前科が判明していれば、国立政治大学はジェギョン・パクを採用しなかっただろう。

このことを日本に当てはめてみよう。

日本の大学は、性不正事件を起こした加害教員の名前・所属を秘匿している。当然ながら、停職機関が過ぎれば大学に復職し、場合によると、同じ大学で再び若い女性学生を餌食にする。あるいは、他大学に移籍し、再び若い女性学生を餌食にする。

加害教員の名前が秘匿されているので、同じ大学でも他大学でも、大手を振って活動できる。なんかおかしくないか? 再犯を防ぐシステムがマッタクない。これじゃ、事件はなくならない。

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●8.【主要情報源】

① 2017年10月10日のジェイソン・パン(Jason Pan)記者の「Taipei Times」記事: South Korean professor indicted for harassment – Taipei Times
② 2018年12月26日の記者名不記載の「ETtoday新聞雲」記事:政大韓籍狼師性騷女學生 摸8次判1年2月、驅逐出境 | ETtoday社會新聞 | ETtoday新聞雲
③ 2019年03月15日のチャンソン・リュウ(劉昌松、Changsong Liu)記者の「ETtoday新聞雲」記事:韓籍狼師拍臀逼說「我愛你」 拒認8次性騷女學生嗆:反應過度 | ETtoday社會新聞 | ETtoday新聞雲
④ 2019年12月5日のケオニ・エヴァリントン(Keoni Everington)記者の「Taiwan News」記事:South Korean professor ordered to pay NT$800,000 in damages for sexually harassing Taiwanese students | Taiwan News | 2019/12/05
High Court finds fugitive S Korean academic guilty
⑥ 2019年12月5日の「三立新聞網」記事:韓國狼師跑了!性騷9女還在審 「境管到期」律師被放鳥 | 社會 | 三立新聞網 SETN.COM
2019年12月6日の「三立新聞網」記事:韓籍狼師性騷9女!境管失效溜了 通緝要等到明年2月 | 社會 | 三立新聞網 SETN.COM
⑦ 2020年2月28日の記者名不記載の「Standard」記事:Korean professor’s Taiwan sexual harassment conviction affirmed | The Standard

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