2015年3月1日掲載、2024年9月25日更新
ワンポイント:2007年7月xx日(32歳?)、研究公正局は、ルーヴァーズがペンシルベニア大学の院生・ポスドクだった時の3論文と投稿論文1本にデータねつ造・改ざんあったと発表した。ネカト発覚後、ルーヴァーズは、ネカト発覚を伏せ、米国からカナダのオタワ健康研究所(Ottawa Health Research Institute)のポスドクに移籍した。しかし、ネカトが公表され、オタワ健康研究所を解雇された。その後、研究界とは無縁の世界で生きている(推定)。撤回論文は2報。博士号は剥奪されていない。博士論文のネカト調査をしていないので「大学怠慢」。国民の損害額(推定)は2億円(大雑把)。
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目次(クリックすると内部リンク先に飛びます)
1.概略
2.経歴と経過
5.不正発覚の経緯と内容
6.論文数と撤回論文とパブピア
7.白楽の感想
9.主要情報源
10.コメント
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●1.【概略】
クリスティン・ルーヴァーズ (クリスティン・ルーバーズ、Kristin Roovers、写真出典)は、カナダで生まれ、米国・ペンシルベニア大学(University of Pennsylvania)・薬理学科で博士号を取得し、人柄も良く超優秀という評判の研究者だった。専門は細胞生物学(細胞周期ダイナミックス)である。
2005年(30歳?)、ルーヴァーズが投稿した論文原稿をチェックしていた「Journal of Clinical Investigation (JCI)」誌のウシュマ・ネイル編集長(Ushma S. Neill)が、原稿の図の異常に気付き、精査し、ネカトを発見した。
ネカト発覚時(2005年(30歳?))、ルーヴァーズは、米国のペンシルベニア大学のポスドクだった。
ネカトがまだ公表されていない時、ネカト発覚を伏せて、カナダ・オタワのオタワ健康研究所(Ottawa Health Research Institute、現・オタワ病院研究所 Ottawa Hospital Research Institute)のポスドクに移籍した。
2007年7月xx日(32歳?)、研究公正局(ORIロゴ出典)は、米国のペンシルベニア大学の院生・ポスドクだった時のルーヴァーズ の、2001~2003年の3論文と2005年の投稿論文1本に、データねつ造・改ざんあったと発表した。
2007年6月7日 (32歳?)から5年間の締め出し処分を科した。5年間の締め出し処分は重い処分である。
データ改ざん量がとても多いのがルーヴァーズ事件の特徴で、米国・研究公正局の調査監督部門長・ジョン・ダールバーグ(John Dahlberg)は、当時、「データ改ざんをした量の多さで、上位3番以内に入る」と述べた。
ペンシルベニア大学医科大学院(Perelman School of Medicine University of Pennsylvania)。写真出典
- 国:米国
- 成長国:カナダ・米国
- 医師免許(MD)取得:なし
- 研究博士号(PhD)取得:ペンシルベニア大学
- 男女:女性
- 生年月日:不明。仮に、1975年1月1日生まれとする
- 現在の年齢:49 歳?
- 分野:細胞生物学
- 不正論文発表:2001~2005年(26~30歳?)の5年間
- ネカト行為時の地位:ペンシルベニア大学の院生・ポスドク
- 発覚年:2005年(30歳?)
- 発覚時地位:カナダのオタワ健康研究所・ポスドク
- ステップ1(発覚):第一次追及者は論文原稿をチェックしていた「Journal of Clinical Investigation (JCI)」誌のウシュマ・ネイル編集長(Ushma S. Neill)、公益通報
- ステップ2(メディア):「Scientist」、「Sandwalk」、「Chronicle of Higher Education」
- ステップ3(調査・処分、当局:オーソリティ):①ペンシルベニア大学・調査委員会。期間:2005年7月~不明。②研究公正局。期間:2005年12月~2007年7月。1年8か月
- 大学・調査報告書のウェブ上での公表:なし
- 大学の透明性:研究公正局でクロ判定(〇)
- 不正:ねつ造・改ざん
- 不正論文数:撤回論文2報、撤回した論文原稿1本、訂正論文1報
- 時期:研究キャリアの初期
- 職:事件後に研究職(または発覚時の地位)を続けられなかった(Ⅹ)
- 処分: NIHから 5年間の締め出し処分
- 対処問題:大学怠慢
- 特徴:①学術誌・編集長が投稿論文の画像のネカトを見つけた。②ルーヴァーズは、ネカトがまだ公表されていない時、不正発覚を伏せて、他国に移籍。③データねつ造・改ざんをした量が多い
- 日本人の弟子・友人:不明
【国民の損害額】
国民の損害額:総額(推定)は3億円(大雑把)。
●2.【経歴と経過】
- 生年月日:不明。仮に、1975年1月1日生まれとする。カナダで生まれ育ったらしい
- 19xx年(xx歳):xx大学を卒業
- 19xx年(xx歳):米国・マイアミ大学の大学院生。リチャード・アソイアン(Richard K. Assoian)研究室
- xxxx年(xx歳):指導教授・アソイアンの米国・ペンシルベニア大学への移籍に伴い、ペンシルベニア大学の大学院生
- 2002年(27歳?):米国・ペンシルベニア大学のリチャード・アソイアン(Richard K. Assoian)研究室で研究博士号(PhD)を取得し、その後、そこでポスドク
- 2003年(28歳?):米国・ペンシルベニア大学・薬理学科のモリス・バーンバウム教授(Morris Birnbaum)のポスドクに移籍
- 2005年(30歳?):カナダ・オタワのオタワ健康研究所(Ottawa Health Research Institute、現・オタワ病院研究所 Ottawa Hospital Research Institute)のポスドクに移籍
- 2007年7月(32歳?):米国・研究公正局は、ルーヴァーズがデータねつ造・改ざんをしていたと発表(①NOT-OD-07-075: Findings of Misconduct in Science、②2007年9月号のニュースレターの11~12頁にも公表)
- 2008年6月(33歳?):カナダ・オタワのオタワ健康研究所・解雇
- 2024年9月24日(49歳?)現在:カナダで研究とは無縁の職に就いている(推定)
●5.【不正発覚の経緯と内容】
★研究人生
クリスティン・ルーヴァーズ(Kristin Roovers)はカナダで生まれ、育ち、多分、カナダの大学を卒業した。
2000年前後、ルーヴァーズは、米国のマイアミ大学(University of Miami)のリチャード・アソイアン(Richard K. Assoian、写真出典)研究室の大学院生だった。
指導教授のアソイアンが米国のペンシルベニア大学・薬理学科に移籍するのに随伴し、ペンシルベニア大学の大学院生になった。
2002年(27歳?)、ペンシルベニア大学・薬理学科のアソイアン研究室で研究博士号(PhD)を取得した。
2003年(28歳?)、ペンシルベニア大学・薬理学科のモリス・バーンバウム教授(Morris Birnbaum、写真出典)のポスドクになった。
★発覚
2005年(30歳?)、ルーヴァーズは「Journal of Clinical Investigation (JCI)」誌に「Akt1 promotes physiologic, but antagonizes pathologic, cardiac growth」というタイトルの論文原稿を投稿した。
2005年春(30歳?)、論文原稿をチェックしていた「Journal of Clinical Investigation (JCI)」誌のウシュマ・ネイル編集長(Ushma S. Neill、写真出典)が、ルーヴァーズの論文原稿の図の異常に気が付いた。
ネイルは、次のように述べている。
「ウェスタンブロットのパネルの1つのバンドが暗く、このバンドは異なる条件下で得たタンパク質のバンドだと思った。
そう思って原稿の図全体を良く見ると、同じバンドが切り貼り(カット・アンド・ペースト)され、繰り返し使われていることに気がついた。
時には、バンドの上下を逆にしたり、表裏を反転したり細工していて、細工したバンドを新しいバンドのように見せかけていた。
データを見れば見るほど、論文の結論を支持するためにデータをねつ造・改ざんしたに違いないと確信した」。
ネイルは、ペンシルベニア大学に通報した。
2005年7月(30歳?)、ペンシルベニア大学はネカト調査を開始した。
2005年秋(30歳?)、ところが、ルーヴァーズは、自分のネカト調査が進行中であることを伏せて、米国のペンシルベニア大学のポスドクから、カナダ・オタワのオタワ健康研究所(Ottawa Health Research Institute、現・オタワ病院研究所 Ottawa Hospital Research Institute)のポスドクに移籍した。
2005年12月(30歳?)、ペンシルベニア大学は調査の結果を研究公正局に伝えた。
2007年7月(32歳?)、研究公正局は、ルーヴァーズが米国・ペンシルベニア大学の大学院生・ポスドクだった時の論文(2003~2005年)にデータねつ造・改ざんがあったと発表した。
2008年6月(33歳?)、カナダのオタワ健康研究所(Ottawa Health Research Institute)は3週間前にルーヴァーズの研究ネカトを知り、ポスドクのルーヴァーズを解雇した。
★研究公正局
2007年7月xx日 (32歳?)、研究公正局はルーヴァーズが、ペンシルベニア大学の院生時代とポスドク時代の2001~2003年に発表した3報の論文中の11個の図、1本の投稿原稿の8個の図に、ねつ造・改ざんがあったと発表した。
2007年6月7日(32歳?)から5年間の締め出し処分を科した。5年間の締め出し処分は重い処分である。
具体的には、以下の1原稿と3論文の各図である。
- 2005年原稿、「Journal of Clinical Investigation (JCI)」誌に投稿した“Akt1 promotes physiologic, but antagonizes pathologic, cardiac growth.”の図2C, 3C, 4D, 4E, 6C, 7B, 補足図1, 2B, 3B。
- 2001年論文、「Nature Cell Biology 3(11):950-957, 2001」誌に発表したWelsh, C.F., Roovers, K., Villanueva, J., Liu, Y., Schwartz, M.A., & Assoian, R.K. “Timing of cyclin D1 expression within G1 phase is controlled by Rho.”の図3A, 3C, 4A
- 2003年論文、「Mol. Cell Biol. 23(12):4283-4294, 2003」誌に発表したRoovers, K., & Assoian, R.K. “Effects of rho kinase and actin stress fibers on sustained extracellular signal-regulated kinase activity and activation of G(1) phase cyclindependent kinases.”の図1, 2A, 2B, 3A, 3C, 4A, 4B, 6C, 6D, 6E
- 2003年論文、「Developmental Cell 5 (2):273-284, 2003」誌に発表したRoovers, K., Klein, E.A., Castagnino, P., & Assoian, R.K. “Nuclear translocation of LIM kinase mediates Rho-Rho kinase regulation of cyclin D1 expression.”の図1C, 2C, 5B, 5D, 6B, 6D
●【ねつ造・改ざんの具体例】
研究公正局は、論文のネカト部分を指摘している。
しかし、言葉で説明されてもわかりにく。論文を1つ適当に選んで研究公正局の指摘箇所を以下に詳しく見よう。
★「2003年のMol. Cell Biol.」論文
「2003年のMol. Cell Biol.」論文の書誌情報を以下に示す。「研究公正局」の項で示した3番目の論文である。2006年7月に撤回された。
- Effects of rho kinase and actin stress fibers on sustained extracellular signal-regulated kinase activity and activation of G(1) phase cyclin-dependent kinases.Mol Cell Biol. 2003 Jun;23(12):4283-94. doi: 10.1128/MCB.23.12.4283-4294.2003.
研究公正局は図1, 2A, 2B, 3A, 3C, 4A, 4B, 6C, 6D, 6Eが問題だと指摘した。
研究者でないとわかりにくいが、同じ細胞を2つの色素で染めた細胞像である。左の列が蛍光ファロイジン(緑)でアクチン(actin)を染めた像、右の列が蛍光抗体(赤)でビンキュリン(vinculin)を染めた像だ。
皆さん、どこがねつ造・改ざんされたのか、わかります?
ねつ造・改ざんは文字ではなく、細胞像です。
わかりません?
白楽もわかりません。ゴメン。
ネカト調査委員はスゴイ! この図を見てねつ造・改ざんがあると判定してしまう。
でも、ネカト調査では、電子ファイルの原図を提出させたり、検出ソフトでチェックできるので、怪しいと思えば、検査を進めることができる。
だから、図を見て、「ウン? なんかヘンだ」「怪しい」と思う能力が必要です。
白楽は「怪しい」と思えませんでした。無能です。
無理やりに「ヘン」と思うとすれば、この像が「きれいすぎる」ところです。背景にゴミや不要物がない。
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次、行きましょう。
以下のねつ造・改ざんされた図2Aと図2Bはどうでしょう?
ウェスタンブロット像です。どのバンドが操作されたバンド、あるいは、使い回しされたバンドか、わかります?
わかりません?
同じウェスタンブロット像の以下の図3のAとCも不正と判定されました。BとDは不正と言われていません。
どうでしょう? わかります? 不正は文字ではなく、バンドです。
なお、図3のBとDは不正ではないので、BDとACを比較すると、不正の部分とそうでない部分の区別がつきそうです。
どのバンドが不正か、わかりました?
眼がチカチカしてきました?
わかりました?
わかりません?
白楽もわかりません。ハアッ~。無能です。
バンドは単なる黒い棒で、濃淡はあるけど、形はどれも似ている。
不正な細工がどこなのか、わかりません。ゴメン。
というか、こんなバンドの像が重要なデータに思えなくなってきた。
●6.【論文数と撤回論文とパブピア】
データベースに直接リンクしているので、記事閲覧時、リンク先の数値は、記事執筆時の以下の数値より増えている(ことがある)。
★パブメド(PubMed)
2024年9月24日現在、パブメド(PubMed)で、クリスティン・ルーヴァーズ(Kristin Roovers)の論文を「Kristin Roovers [Author]」で検索した。この検索方法だと、2002年以降の論文がヒットするが、2003~2008年の6年間の6論文がヒットした。
2024年9月24日現在、「Retracted Publication」でパブメドの論文撤回リストを検索すると、2論文が撤回されていた。
出版論文の3分の1が撤回なので、撤回率は高い。
★撤回監視データベース
2024年9月24日現在、「撤回監視(Retraction Watch)」の撤回監視データベースでクリスティン・ルーヴァーズ(Kristin Roovers)を「Kristin Roovers」で検索すると、2論文が撤回されていた。
★パブピア(PubPeer)
2024年9月24日現在、「パブピア(PubPeer)」では、クリスティン・ルーヴァーズ(Kristin Roovers)の論文のコメントを「Kristin Roovers」で検索すると、4論文にコメントがあった。
●7.【白楽の感想】
《1》超優秀で人柄が良い研究者が不正事件を起こす
ルク・ファン・パライス(Luk van Parijs)の記事で「超優秀で人柄が良い研究者が不正事件を起こす」と書いたが、ルーヴァーズも「超優秀で人柄が良い」との評価を得ていた。それに若く美人である。 → 美貌とネカトで名声を得た女性研究者。超優秀で人柄が良い若い研究者がネカトする | 白楽の研究者倫理
ペンシルベニア大学・副医学部長で主任科学官(Chief Scientific Officer)のグレン・ゴールトン(Glen Gaulton 写真右出典)は、ルーヴァーズを「完璧なポスドク」だと絶賛している。
ポスドク時代のボスであるペンシルベニア大学・薬学科のモリス・バーンバウム教授(Morris Birnbaum、写真左出典)は、「研究室では信じられないほど評判が良い人柄で、皮肉なことに、研究室では最も優秀だった」と、これもベタボメである。
《2》大学院・研究初期
ルーヴァーズのネカトを防ぐにはどうすべきだったか。
大学院・研究初期で、研究のあり方を習得するときに、研究規範を習得させるべきだった。
ルーヴァーズの場合、研究博士号(PhD)の指導教員だったリチャード・アソイアン(Richard K. Assoian)に責任があると思う。
彼が規範をしっかり躾けていれば、「研究上の不正行為」をしない研究人生を、ルーヴァーズは過ごせたのではないだろうか。
《3》博士論文
ルーヴァーズは、リチャード・アソイアン(Richard K. Assoian)研究室で院生とポスドクを過ごし、その時の3論文にネカトがあった。
ということは、まず、間違いなく、ルーヴァーズの博士論文にもネカトがあったに違いない。
ペンシルベニア大学は問題視していないし、研究公正局も問題視していない。メデイアも追及しないが、どうなっているんでしょう。
どうして博士論文の調査をしないの?
《4》不正検出法
投稿された原稿や発表論文の細胞像やウェスタンブロット像を、一見しただけで、「怪しい」と思うのはとても難しい。しかし、「怪しい」と思わなければ、精査しない。
どこを、どういう理由で、「怪しい」と思えるのだろうか?
像が「きれいすぎる」のが「怪しい」なら、不正する人は、細工する時、少し汚い画像に細工するだろう。
さらに、細胞像やウェスタンブロット像を「怪しい」と思っても、それを不正だと、どのように断定できるのか?
詰問したとき、本人が「不正しました」と自白してくれれば簡単だが、ほぼ全員、「私は不正をしていません」と抗弁するだろう。
抗弁する研究者に、「恐れ入谷の鬼子母神」と観念させる証拠をどう示せるのだろう?
とても難しい。
不正を一網打尽にできる方法ってあるのだろうか?
ーーー以下は2015年3月1日掲載時の内容で2024年現在は古いかも
白楽の解決策は以下だ。
研究者は、現在、全部の研究過程・結果・解釈・写真・数値・データを電子化し、各研究者が保管している。
そこで提案する。
その全データ(つまり、元データ)を、大学・研究機関のコンピューターに保管する(もうそうなっている?)。
研究者は、保管庫にないデータ以外で研究発表をしてはならない、と決める。さらに、大学・研究機関の特定の人(例えば、研究公正官)はいつでも保管庫のデータを見ることができる。
所属研究者が論文発表する時(した後)、所属研究者の論文データと保管庫データを照合する権限を研究公正官にもたせる。
保管庫データと論文データが異なるとき、研究公正官は研究者本人に問合せ、まともな回答がない時、不正とみなす。
どうです?
「びっくり下谷の広徳寺」でしょ。
一網打尽できなくても、かなりの効果を期待でき、「驚き桃の木山椒の木」。
ナニ、「その手は桑名の焼き蛤」?
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日本の人口は、移民を受け入れなければ、試算では、2100年に現在の7~8割減の3000万人になるとの話だ。国・社会を動かす人間も7~8割減る。現状の日本は、科学技術が衰退し、かつ人間の質が劣化している。スポーツ、観光、娯楽を過度に追及する日本の現状は衰退を早め、ギリシャ化を促進する。今、科学技術と教育を基幹にし、人口減少に見合う堅実・健全で成熟した良質の人間社会を再構築するよう転換すべきだ。公正・誠実(integrity)・透明・説明責任も徹底する。そういう人物を昇進させ、社会のリーダーに据える。また、人類福祉の観点から、人口過多の発展途上国から、適度な人数の移民を受け入れる。
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●9.【主要情報源】
① 研究公正局の報告:(1)2007年9月xx日:ORI Newsletter Volume 15, No. 4 September 2007。(3)2007年7月16日の連邦官報:Federal Register :: Findings of Misconduct in Science。(4)2007年7月19日:NOT-OD-07-075: Findings of Misconduct in Science
② ◎2007年8月7日、アラ・カッツネルソン(Alla Katsnelson)の「Scientist」記事:Former UPenn postdoc faked images | The Scientist Magazine®
③ 2008年6月20日、ローレンス・モラン(Laurence A. Moran)の「Sandwalk」記事:Sandwalk: Kristin Roovers Punished for Falsifying Data
④ 2008年6月19日、記事:Researcher’s tainted past leads Ottawa health facility to sever ties(リンク切れ)
⑤ 2008年5月29日、ジェフリー・ヤング(Jeffrey R. Young)の「Chronicle of Higher Education」記事: Journals Find Fakery in Many Images Submitted to Support Research – Chronicle.com
★記事中の画像は、出典を記載していない場合も白楽の作品ではありません。
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