7-5.研究ジャーナルの論文撤回規定:デイビッド・レズニック(David B. Resnik)ら、2015年7月

【注意】:「論文を読んで」は、全文翻訳ではありません。ポイントのみの紹介ですし、白楽の色に染め直してあります。

【概要】

撤回論文数が増えている。そこで、人文科学や工学を含め科学ジャーナルのトップ200誌の編集部に論文撤回に関する方針を問いあわせた。科学ジャーナルの65%は論文撤回規定をもっていて、その94%は著者の了解がなくても論文を撤回できる。

【書誌情報】

★著者
davidresnikmay212013

【0.本論文に記載されていない知識】

★エルゼビアのポリシー

以下、エルゼビア社(アムステルダムを本拠に、医学・科学技術関係を中心に多数の学術雑誌を発行する世界最大の国際的出版社)のポリシーを引用する(出典:Article withdrawal | Elsevier、あるいはArticle withdrawal | Elsevier)。

学術コミュニケーションの原則として、学術ジャーナルの編集者は、投稿された論文のうち、どの論文を出版するかを決定する唯一かつ独立した責任を持ちます。

これを決定するにあたり、編集者はジャーナルの編集委員会の方針に従うとともに、名誉棄損、著作権侵害、盗作に関する規定に従います。

この原則は、学問の成果を永久的に歴史として記録に残すための学術アーカイブの重要性を反映しています。出版された論文は、可能な限り永久に、変わることなく、正確に維持される必要があります。

しかし、非常にまれに、出版された論文が後で撤回されたり、削除されたりする場合があります。そのような措置は安易に行われるものではなく、以下のような例外的な状況でのみ発生します。

  • Withdrawal(論文の取り下げ): 出版待ちの論文(Articles in Press)にのみ適用され、間違いや誤って2度投稿された論文に適用されます。それほど数は多くありませんが、二重投稿、不正なオーサーシップ、剽窃、データの不正使用など倫理規範に反する論文の場合もあります。
  • Article Replacement(論文の差し替え): 利用した場合に健康上の深刻なリスクをもたらすと思われる誤ったデータまたは不正確なデータが発見された場合に行います。
  • Article Retraction(論文の撤回): 二重投稿、不正なオーサーシップ、剽窃、データの不正使用など、倫理規範に反する論文に適用されます。出版論文の誤りを修正するために撤回される場合もあります。
  • Article Removal(論文の削除): 出版社、著作権所有者、著者に対する法的制約によって行います。

論文撤回の部分は、さらに詳しく書かれている。以下に引用しよう。

Article Retraction(論文の撤回)

学術コミュニティの助言により、著者本人または編集者が論文を撤回することは、学術界でしばしば起こります。論文撤回の基準は、多数の図書館や学会によって確立されており、エルゼビアによる論文の撤回にもそのベストプラクティスが採用されています。
● 「Retraction(撤回):[論文タイトル]」と題し、著者と編集者(またはそのいずれか)が署名した注釈を、次に出版する号のページ付き部分に掲載し、目次)にも記載する。
● 電子版の場合は、もともとの論文へのリンクを表示する。
● オンライン論文の場合、撤回の注釈を表示する画面を冒頭に表示する。リンク先はこの部分になっており、読者は注釈を読んでから論文を読むことができる。
● 出版された元の論文は、PDFの各ページに「撤回」の透かしが入る以外は変更せずにそのまま表示する。
● HTML版の文書は削除する。

【1.序論】

★撤回論文数は増えている

最近、撤回論文数が増加している。例えば、以下の論文だ。

[引用論文3] Fang FC, Steen RG, Casadevall A. Misconduct accounts for the majority of retracted scientific publications. Proc Natl Acad Sci USA. 2012 Oct 16;109(42):17028–33. [PMC free article] [PubMed]

引用論文3の図1を以下に示す。

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図1Aに示すように、1977-1981年から2007-2011年まで、撤回論文数が増えている。2007-2011年では急に増えている。

撤回論文数の理由の21.3%は「間違い」だが、67.4%は、研究ネカトで、内訳は、ねつ造・改ざん((赤棒、43.4%)、重複出版(14.2%)、盗用(9.8%).である。

図1Aからねつ造・改ざん(赤棒)による撤回論文数は、数値が示されていないので図から推定するると、1977-1981年では約20報だったのが、2007-2011年では約410報と、30年で20倍近い増加である。

総論文数が増えたから撤回論文数も比例して増えたのだろうか?

図1Bに示すように、ねつ造・改ざん(赤棒)による撤回論文数は、1975年では総論文数の0.002%だったが、2005年では0.007%と上昇している。つまり、総論文数が増えたから撤回論文数も比例して増えたのではない。自体が増えているのである。

数が増えたのはどうしてだろうか?

ねつ造・改ざんが増えてきたためかもしれない。そうかもしれないが、ねつ造・改ざん数の正確なデータがない。それよりむしろ、論文撤回に対する編集者の意識が高くなってきたためだという報告がある。

★撤回論文率はインパクトファクターと比例する

[引用論文9]  Fang FC, Casadevall A. Retracted science and the retraction index. Infect Immun. 2011 Oct;79(10):3855–9. [PMC free article] [PubMed]

引用論文9によると、以下の図に示すように、撤回論文率はジャーナルのインパクトファクターに比例した。

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理由は2つ考えられた。

1つは、インパクトファクターの高いジャーナルほど、著者が「ねつ造・改ざん」の危険を冒してまでも出版しようとするからだ。

もう1つは、インパクトファクターの高いジャーナルほど、掲載論文が研究ネカトの詮索対象にされるからだ。

★編集員が撤回を決める

論文撤回する手続きで最も簡単なケースは、著者全員が論文撤回に同意したケースだ。

一方、論文撤回する手続きで最も困難なケースは、著者の誰かが論文撤回に同意しないケースだ。例えば、一部のデータがねつ造でも、論文の結論自体は正しいからという理由で、著者Aは論文撤回に同意しないということが起こる。

その場合、ジャーナル編集員が論文を撤回するかどうか決断しなければならない。そして、ジャーナル編集員が論文を撤回した場合、撤回に同意しない著者は、ジャーナル編集員を裁判で訴えると脅すことがある。

そのようなケースも予想されるので、多くの編集員は、論文著者の所属機関が研究ネカトだと結論するまで論文撤回を待つことが多い。

あるいは、所属機関の調査が進行中に「懸念表明(expression of concern)」を掲載するのも良い方法だろう。また、所属機関が「調査しない」「調査が不適切」な時も、「懸念表明」を掲載するのは良い方法だろう。

1997年に発足した学術出版規範委員会「Committee on Publication Ethics:COPE」は、編集員と出版社に出版倫理に関するフォーラムを提供していて、会員は今や9,000人もいる。

学術出版規範委員会は、2009年に論文撤回ガイドラインを出版した。http://publicationethics.org/files/retraction%20guidelines.pdf・・・リンク切れ。 代わりに、2015 年6月29日に改訂されたのを示す(白楽) → http://publicationethics.org/files/retraction%20guidelines_0.pdf

論文撤回ガイドラインでは、「論文撤回(retraction)」、「論文訂正(correction)」、「懸念表明(expression of concern)」の3つの対処を示している。そして、編集員は、著者の同意なく、「論文撤回」と「懸念表明」を掲載できるとしている。

★本論文の意図

[引用論文12]  Atlas MC. Retraction policies of high-impact biomedical journals. J Med Lib Assoc. 2004 Apr;92(2):242–50. [PMC free article] [PubMed]

「引用論文12」で、生命科学系の122トップ・ジャーナルの「執筆要項(instructions for authors)」を調べたデータがある。そこでは、トップ・ジャーナルの21%しか、論文撤回に関する方針が記載されていなかった。

しかし、

①「引用論文12」の出版から10年が経ち、その間、学術出版規範委員会(COPE)が設立され、編集員も論文撤回への意識が格段と変わったと思われる。

②「引用論文12」には、論文撤回方針の内容を分析していなかった。

③「引用論文12」は、生命科学分野のジャーナルに限定していて、物理学、工学、社会学、行動科学のジャーナルを含んでいなかった。

それで、今回の研究を行なった。

【2.方法】

インパクトファクター・ランキングでトップ200誌の科学ジャーナルに以下の電子メールを送り、論文撤回方針について質問した。

  1. 貴ジャーナルに論文撤回規定はありますか? Does the journal have a retraction policy?
  2. 論文撤回規定の情報源はなんですか(例:学術出版規範委員会(COPE)など)? What is the source of the policy (e.g., journal, publisher, COPE, etc.)?
  3. 規定では著者の同意なく論文撤回できますか? Does the policy allow the editor to retract articles without the consent of all of the authors?
  4. 規定では著者の同意なく懸念表明を掲載できますか? Does the policy allow the editor to publish an expression of concern without the consent of all the authors?
  5. 論文撤回するとき、規定では研究ネカトや間違いなどの論文撤回の理由の掲載が必要ですか? Does the policy require retraction notices published in the journal to state the reason for the retraction, such as misconduct, error, and so on?
  6. 論文撤回するとき、規定ではデータベースの該当論文に論文撤回のリンクを張るなど、論文撤回の手順が記載されていますか? Does the policy include procedures for retracting articles, such as linking the retraction to the original article in databases, marking the original article as retracted, and so on?

【3.結果と考察】

★65%が論文撤回規定を持っていた

連絡した科学ジャーナルのうち147誌(74%)が回答してくれた。45誌(23%)は返事をくれなかった。8誌(4%)は返事をくれたが、回答してくれなかった。

回答してくれた科学ジャーナルのインパクトファクターの平均は18.1 (SD 14.2).だった。71誌(48%)は総説誌で、76誌(52%)は総説誌ではなかった。

回答してくれた147科学ジャーナルの内訳は、106誌 (72%)は生命科学、29 誌(20%)は物理学または工学、7誌 (5%) は社会学または行動科学で、5誌(3%)は多様な分野だった。つまり、生命科学誌が多かった。

回答してくれた147科学ジャーナルのうち、95誌 (65%)は論文撤回規定を持ち、52 誌(35%)は論文撤回規定を持っていなかった。

つまり、2004年論文(「引用論文12」)では、ジャーナルの21%しか、論文撤回の方針が記載されていなかったが、今回はその約3倍の65%が論文撤回規定を持っていた。

★生命科学分野が論文撤回に敏感

同じ傘下の科学ジャーナルで、分野だけが異なる複数の科学ジャーナルを比較した。すると、生命科学では38誌の内23誌 (60.5%)が論文撤回規定を持ち、非生命科学では17誌の内5誌 (29.4%)が論文撤回規定を持っていた。

つまり、生命科学分野の科学ジャーナルが論文撤回規定を持つ傾向が約2倍、高かった。

★著者の同意はおおむね不要

論文撤回規定を持つ95科学ジャーナルの内訳は、以下の通り。

  • 著者の同意なく論文撤回できる・・・89誌 (94%)
  • 著者の同意なく懸念表明を掲載できる・・・50誌 (53%)
  • 論文撤回するとき理由の掲載が必要・・・48誌 (51%)
  • 論文撤回の手順が記載されている・・・86誌 (91%)

重要なことは、論文撤回規定を持つ科学ジャーナルのほとんどは著者の同意なく論文撤回でき(94%)、著者の同意なく懸念表明を掲載できる(53%)。

★学術出版規範委員会(COPE)の貢献が大きい

  • 論文撤回規定は出版社が情報源・・・49誌(52%)
  • 論文撤回規定は出版社と学術出版規範委員会(COPE)が情報源・・・29 誌(31%)
  • 論文撤回規定は学術出版規範委員会(COPE)が情報源・・・6 誌(6%)
  • 論文撤回規定は学術出版規範委員会(COPE)と医学雑誌編集者国際委員会(International Committee of Medical Journal Editors:ICMJE)が情報源・・・5誌 (5%)
  • 論文撤回規定はジャーナル自身が情報源・・・4誌 (4%)
  • 論文撤回規定はジャーナル自身と学術出版規範委員会(COPE)が情報源・・・1誌 (1%)
  • 論文撤回規定はジャーナル自身とNational Library of Medicine (NLM)が情報源・・・1誌 (1%)

論文撤回規定の情報源では、学術出版規範委員会(COPE)が情報源となっている回答を全部足すと約半数(42%)になった。論文撤回方針を持っておらず、ケースバイケースで処理している複数の科学ジャーナルも、学術出版規範委員会(COPE)に相談したと述べている。論文撤回方針に関して、学術出版規範委員会(COPE)は大きな力があることがわかった。

★著者の利害関係の開示

著者の1人・エリザベス・ウェイジャー(Elizabeth Wager)は、学術出版規範委員会(COPE)の評議員(2006 – 2009年)を務め、その後、委員長(2009 – 2012年)も務めた。これらは、無給の地位だった。また、学術出版規範委員会(COPE)の論文撤回方針の作成に関与した。

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【関連論文】

★撤回論文の諸分析
2015年8月15日、Helmut Dollfuß著:「Analysis of retracted publications in the bibliographic database Web of Science between 2004 and 2014」, GMS Med Bibl Inf 2015;15(1-2):Doc09、doi: 10.3205/mbi000336 → 論文

Science Citation Index (SCI)を使い、 2004- 2014年の11年間の撤回論文2,590報を分析した結果、以下の事実が見つかった。 

  • 2004年から2013年まで撤回論文数は年々増加していた。
  • 分野ランキングは、1位が「生化学・分子生物学」、2位が「細胞生物学」、3位が「癌学」・・・だった。
  • 国別ランキングは、1位が「米国」、2位が「中国」、3位が「インド」、4位「日本」、5位「韓国」・・・だった。日本が世界4位だったとは驚きました。

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★撤回が遅い:2015年9月9日の「論文撤回監視(Retraction Watch)」記事
How long does it take to retract a paper? A look at the Eric Poehlman record – Retraction Watch at Retraction Watch

2005年に研究公正局が研究ネカトと判断したポールマンの10報は、2015年9月9日でも3論文は撤回されていない。1998年論文は約100回引用されているが、2005年に不正が発覚した後に約50回も引用されている。

どうして、そんなに長年放置するのか?

0120seminar_03エリザベス・ウェイジャー(Elizabeth Wager、写真出典)は次のように推察している。

  • 編集員は常に過重労働。ジャーナル編集が仕事の第1優先
  • 論文撤回では、何をどうしていいのか編集員がわかっていない → だから、学術出版規範委員会(COPE)を作った

論文撤回すると法的に訴えると著者に脅され、論文撤回を後回しにするなどの理由もあるだろう。しかし、素早く対応する編集部もあるのだから、上手なやり方があるハズだ。

★学術出版規範委員会の論文撤回ガイドライン
http://publicationethics.org/files/retraction%20guidelines_0.pdf

学術出版規範委員会の論文撤回ガイドラインから以下を引用した。

ジャーナルは次の場合、論文撤回を考慮すべきだ。

  • 発見が信頼できない明白な証拠(データねつ造など)、あるいは、誠実な間違い(計算間違いや実験エラーなど)があった。
  • 適切な引用、許可、理由なく、発見は、別途、出版されていた。
  • 盗用があった。
  • 倫理に反する(unethical)ことが記載されていた。

★医学雑誌編集者国際委員会(International Committee of Medical Journal Editors:ICMJE)

医学雑誌編集者国際委員会の「論文撤回」の日本語訳をここから引用した → ICMJE統一投稿規定(2010年改訂版)|論文作成お役立ち情報|株式会社翻訳センター

第二の問題は、科学的な不正 [scientific fraud] である。研究の誠実性 [honesty] または公正性 [integrity] について大きな疑問があがった場合、投稿原稿または掲載原稿の如何に関わらず、その問題が適切に追求されることを保証することは編集者の責任である。

問題の追及は通常、著者のスポンサーにより行われる。一般的には、全面的調査を実施したり、その責任が研究を行った機関または資金を提供した機関のどちらにあるのかを判断したりすることは、編集者の責務ではない。編集者は最終決定の通知を迅速に受け、不正な論文がすでに掲載された場合は、その雑誌は撤回 [retraction] を掲載しなくてはならない。

この調査方法が満足のいく結論でなかった場合、編集者は独自の調査を遂行することもできる。撤回の代案として、編集者は研究の実施または統合についての懸念表明 [expression of concern] を掲載してもよい。

撒回または懸念表明は、雑誌またはオンライン資料の目立つ項において数字のついたページに掲載し、目次に載せ、その見出しには元の原稿のタイトルを提示する。単に、編集者への手紙 [letter] としてはならない。

撤回声明の筆頭著者と元の論文における筆頭著者は同一人物であるのが理想であるが、状況によっては、編集者は他の責任者による撤回声明を認める場合もある。撤回声明の本文では、論文が撤回される理由を説明し、元の論文の引用を示す。

不正な論文を書いた著者が行った過去の研究は、妥当性が疑わしい。編集者はその著者の所属機関に対し、過去に雑誌掲載したその著者らによる研究について、妥当性の検証もしくは撤回を要請することができる。これが行われなかった場合、編集者は過去に掲載された研究論文の妥当性が定かでないという旨の告知文を掲載できる。

【白楽の感想】

《1》論文撤回方針

本論文の調査で、科学ジャーナルの65%は論文撤回規定をもっていて、編集部は著者の了解がなくても論文を撤回できることがわかった。

オイ、ちょっと待て。

すべてのジャーナルは全部、つまり、100%、論文撤回規定をもっていると思っていたゾ。論文撤回に関して編集部が一致した方針がなくて論文を出版するジャーナルが結構あったのだ。その事実(過去・現状)に、白楽はとても驚いた。

「編集部は著者の了解がなくても論文を撤回できる」って、こんなこと当たり前だのクラッカーではないのか?

《2》用語の定義

本論文では、「論文撤回(retraction)」、「論文訂正(correction)」、「懸念表明(expression of concern)」を定義していない。

【0.本論文に記載されていない知識】の「★エルゼビアのポリシー」で述べたように、不正論文へのエルゼビアの対処には、以下の4種類がある。

  • 「Withdrawal(論文の取り下げ)」
  • 「Article Replacement(論文の差し替え)」
  • 「Article Retraction(論文の撤回)」
  • 「Article Removal(論文の削除)」

学術出版規範委員会の論文撤回ガイドラインでは、以下の3点なので、本論文は、これに従ったのだろう。

  •  「論文撤回(retraction)」
  • 「論文訂正(correction)」
  • 「懸念表明(expression of concern)」

つまり、以下だ。

  • 「論文撤回(retraction)」=エルゼビアの「Withdrawal(論文の取り下げ)」「Article Retraction(論文の撤回)」「Article Removal(論文の削除)」
  • 「論文訂正(correction)」=エルゼビアの「Article Replacement(論文の差し替え)」
  • 「懸念表明(expression of concern)」=エルゼビアに対応項目なし

論文で定義してほしかったですね。

《3》編集員も大変だ

科学ジャーナルの編集員は大変だなあ、という印象が強い。

編集委員になった大学教授は編集行為に対しては無給である。普通に出版していれば、ほめてはもらえるだろうが、その程度だ。しかし、失敗すれば、失敗の責任はとらされる。

そして、編集に対するスキル・知識・経験を得る方法がほとんどない。日本人の場合、特にそうだろう。

白楽自身は論文投稿後、驚愕の日本人編集者に何度か出くわした。投稿論文を受け取りましたと返事が来ない(1か月後に問いわせたら受け取っているとの返事)。受け取っておいて1年以上審査しない(審査結果がなかなか来ないので問い合わせたら、審査していないとのことだった。別のジャーナルに出した)。審査員から直接問い合わせがきた。などなど。現在なら訴訟かも。

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